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ガンダムバトルロワイヤル第四回大会 第一章

1 :管制室:2005/05/07(土) 23:01:05 ID:???
当たり前に過ごしていた時間に終わりが訪れるとは思わなかった。
こんな急に。こんな形で……

暖かい家族も、親しい仲間も、愛しき恋人も。
守らねばならぬ約束も、叶えたい夢も、輝く希望も。
帰る家だってここには無い。全て奪われた。
奪われたモノを取り戻す為に彼等はまた戦い始める。



      ガ ン ダ ム バ ト ル ロ ワ イ ヤ ル



         第四回大会、ここに開幕。





 ルール等の詳細は>>2に。

 当スレでは、随時参加希望者を募集しております。
 参加ご希望の方は>>2の参加申し込みテンプレをお読みいただきまして
 管制室にてお気軽にお申し込みください。

2 :通常の名無しさんの3倍:2005/05/07(土) 23:01:56 ID:???
2ゲトc

3 :管制室:2005/05/07(土) 23:01:55 ID:???
第三回までの過去ログミラー
ttp://gbatorowa.hp.infoseek.co.jp/rogusouko.html

第四回テンプレ
ttp://gbatorowa.hp.infoseek.co.jp/tennpure.html

新規申し込みテンプレ
ttp://gbatorowa.hp.infoseek.co.jp/sannkamousikomitennpure.html

現行管制室(第十一管制室)
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1093755404


今回は本スレ容量節約の為、現在状況のマップと名簿以外を
別アドレスにてご案内させていただきます。
ご了承お願い致します。



4 :序章:2005/05/07(土) 23:02:51 ID:???
「んじゃ、みんなにはこれからがんばって殺し合いしてもらうから宜しく!!」


男はあくまで明るく気楽に。だが突拍子も無い事を言った

学校の一教室のような部屋の中。
目覚めた時にはこの部屋の机に伏せて座っており、周囲には見知らぬ人々の顔。
服装も、年齢もまるでバラバラな周囲の人々……
そんな人々の唯一の共通点に気づき、彼らは自分の首元に手をやる。

 手に伝わる冷たい感触。
 自分も含めた全ての人の首には、きっちりと首輪がはまっていた。

ざわめく室内。
そのざわめきを断ち切ったのは、唐突に開かれた部屋の扉。
何人もの武装した兵士を引き連れ、一人の男性が入ってくる。
 
まるまると太った中年の男性。
街中を歩けば一人は見かけそうな平凡な容姿しかしてない。
そんな威厳も何もなさそうな男が黒板の前の教壇へ立ち
上着のポケットから紙を取り出し一読した後に口を開く。

「んじゃ、みんなにはこれからがんばって殺し合いしてもらうから宜しく!!」

そして、このような言葉を言った。
室内では様々な反応が起こり、にわかに騒然となる。
その騒然の原因の一つである青年が勢い良く椅子を弾くように立ち上がり男へ罵声を吐いた。

5 :序章:2005/05/07(土) 23:03:22 ID:???
……青年は首から大量の血を噴き出させながら床に崩れ落ちた。
男が青年の罵声を聞き流した後に、青年の方を向きながら
『これからまず先に首輪の説明をする』と、言い始めた。
そして上着のポケットから何かのスイッチらしきものを取り出しボタンを押した。
それに反応し青年の首輪が突然爆発した。
辺りへ飛び散る血飛沫。もちろんの事、青年は死亡。
口は災いの元とも言うが、一度無用な口を開いた為に青年は強制的に口を閉ざされた。
永久に。

  【生徒番号なし イールギット=ミード(23、男)   死亡
            死因:首輪の爆発により死亡】

「先生に逆らうとこうなっちゃうからな。
みんなこうなりたくなかったら静かにするんだぞ。」

目の前の惨劇とこの言葉。この二つで教室はあっという間に静まりかえる。
それを満足そうに頷いた男は再び口を開き、ルールの説明を始めた。

……

「ルールはこんなもんだな。
そんじゃ、みんなにはもう一度眠ってもらうぞ。
んで眠ったまま支給の機体と武器。それとちょっとした道具と一緒に適当なエリアに移動させるからな。
そうそう。あとみんな出たあとにこの場所は立ち入り禁止区域になるから注意するようにな。」

ルール説明の間に兵士が全員に白紙と鉛筆を置いて回る。

「おっと。こいつを忘れちゃいけなかったな。
白紙と鉛筆はみんなに行き渡ったかな?
それじゃ最後に参加の意思表示の確認をするぞ。
配った白紙に3回、『私たちは殺し合いをする』と書いてくれ。
そしたら参加受付完了だ。
だが、書きたくなければ書かなくても構わないぞ。
ただし、アイツみたいになるけどな。」

目線が先ほどの青年の方へ向く。
書けば殺し合いに参加。書かねばその場で死。
少しでも長く生きたければ素直に従うしか選択肢は残されていなかった.。

6 :注意事項:2005/05/07(土) 23:04:04 ID:???
第四回大会は5/15から開始になります。
参加ご希望の方はそれまでに参加申し込みを終了し、投下場所に確認を行って下さい。

7 :通常の名無しさんの3倍:2005/05/07(土) 23:06:30 ID:???
>>2より>>3の方が時間はやくね?!

8 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/08(日) 01:16:30 ID:eWGcJXek
【生徒番号1番:アロンソ・「ジオン爺さん」・セルバンデスの場合】


  『ワシらは殺し合いをする
    ワシらは殺し合いをする
     ワシらは殺し合いをする』


 ……やれやれ、連邦軍(*1)の連中め、ひどいことをするわい。
 ワシの大事な06(*2)を奪っただけでは飽き足らず、こんな無茶をさせるとは。
 じゃが、ワシは負けん! 再びジオンが起つ、その日まで! 決して諦めん!

  ジーク・ジオン! ジーク・ジオン! ジーク・ジオン!

 ……おっと、思わず声に出すところじゃったわい。剣呑剣呑。


【行動:参加表明(0p)】
【位置:??? フィールド投下前】
【私物:古いジオン軍服、ジオン軍ヘルメット、年代物の銃剣、壊れた突撃銃、
    山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋(ちょっとした傷薬になる)ボロボロのズタ袋】

(*1)アロンソは管理側を勝手に「連邦軍」と決め付けているが、根拠はゼロ。
(*2)「ゼロロク」と読む。MS-06つまりザクUのこと。MSの機種が少なかった頃の、古いジオン兵の呼び方。

9 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/08(日) 10:36:59 ID:EqCUxUCy
[私達は殺し合いをする
  私たちは殺しあいをする
   わたしたちはころしあいをする]


あの事件以来、何もない人生だった。
今回の事件は、私に何かをもたらすのだろうか……?

……少なくとも、それが良い物だとは思わない。
現に、何だろう……この頬にかかった生暖かい物は。

*IDチェックです。

10 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/08(日) 18:11:38 ID:Yq9uiBmd
IDチェックです

「私たちは殺し合いをする
 私たちは殺し合いをする
 私たちは殺し合いをする」

教壇に立つ男を鋭く睨み、それから左右を一瞥。
鼻で溜息を一つ、小さく吐くと、
ペンを置いて腕を組み、そのまま目を瞑った。

11 :ハロルド・P・アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/08(日) 18:11:58 ID:DYHT+s6x
わたし達は殺し合いをする。
わたし達は殺し合いをする。
わたし達は殺し合いをする。


・・・なあ、冗談なんだろ、これ。
さっきのアレは特殊効果か何かなんだろ?
頼むよ。今日は娘の誕生日なんだよ。家で妻と娘が待ってるんだよ。
テレビの企画だかなんだか知らないけれど、本当に勘弁してくれよ。
本当に早く帰らないと………おい、何だよ、やめろよ! よせ!!


嫌だ、嫌だ、嫌だ………! 俺は帰るんだ………っ!!



*投下位置決定のためのIDチェックです

12 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/08(日) 23:24:47 ID:NMnYXvTU
   私たちは殺し合いをする
       私たちは殺し合いをする
           私たちは殺し合いをする

書き終わった後、周りに居た兵士から薬と水を渡される。

「どうしても飲まなくてはなりませんか?」
彼は望んでここに居る存在だったので始めから時限制の睡眠薬を飲んでいなかった。

『情報の流失を防ぐ為なので・・・従っていただきたいのですが。』
薬を渡してきた兵士は恐怖を感じながらも彼に指示を言い渡す。

「やれやれ、そうしなければゲームが始まらないとは」
彼は渋々薬を飲み、一時の闇に意識を投じた。

(さあ・・・・・・楽しい劇の始まりだ。)

13 :マサヤ・タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/08(日) 23:57:00 ID:u2or5tiA
「わたしたちは殺し合いをします。
 わたしたちは殺し合いをします。
 わたしたちは殺し合いをします――」

呆然としたまま、機械のような動きでその言葉を書く。
信じられないこの状況を嘘だと思い込みたがっている俺がそこにいた。
次々と流転する現実に感情が追いついていかない。
しかし、その状態も長くは続かなかった。
男と俺の目が合い、俺は自分の恐怖が男の瞳に映っているのを見た。
その瞬間に俺の中で感情だけが爆発した。
それは燃え滾る怒りに変換されて、同時に冷静さを生み出した。

「兄ぃの仇、取ったるけんのぉ……」

14 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/09(月) 00:03:04 ID:kUf1+tYu
「ボク達は殺し合いをする
 ボク達は殺し合いをする
 ボク達は殺し合いをする」

フードを目深に被り直し、ボクはホッと息を吐いた。
そうしてから、最後に一文、小さく書き加える。

「そしてボクは、青空を取り戻す」

大丈夫。
きっと、上手くやってみせるさ。

【IDによる投下位置座標確認】

15 :通常の名無しさんの3倍:2005/05/09(月) 03:18:18 ID:???
                                     .i  .i
                       ,,,r‐‐-,,,、       l  ll: .ll  i
                     ,,r'" .i、  .i ゙'ヽ、     .‖ .‖ ll:  |l
     浮上!         ,r'"   |゙゙゙゙゙゙|   ヘ,    ||i l||,  !li | l
               ,r″.,,,,_  |  .| 、,,,,,.。ヽ   | | | |  | | .| |
     ._,,r-----、,,,,、 ,/  |、`~゙" ○r゚゙゙^` ,l,. ヽ .  .|v| .|v| |v| |v|   .i
    ,r・″      .゙广゙゚''ゝ、 ゚'''ー-,_,彡-'''’'  .ゝ--.|. |. | .| ..|. | |. |  .|.|
  .,r°      |    .`''ゝ_      _,,,=''''^  . |V|..|V| |V| |V|  ./ .|
  .<,_、          |        `'''-v-'"        | |.| |.| |.| | ∧/
   .゙广'''―-、,,,,,_ .ト                      .|. || .|| .|| .∨∨
    l      √广    ___,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,_、  ` | ∨.∨...∨..∨  /
  _,,,|      ,l_.|....,,,-‐'''''゙゙,,,`  .|   ..l,,_  ` ̄'''''',∧     ._,,,,,/
 ''" `゙゙''===-''“` .゙~''''゙゙=-!''"`~''=---''” `゙゚“='''゙゙゙”` `゙゙''―--'"` ̄ ̄`~''''ヘ--〜
                 ザザッー


16 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/09(月) 10:11:07 ID:CsQkyvet
まるでジュニア・ハイの一教室のようなその場所に集められた、様々な風貌の者達。
自分を含めたこの者達が生徒だとするならば、教壇に立つあまり愉快ではない風貌の男は教師とでも言うつもりだろうか。
壇上にて皆の視線を浴びながら、その男は「宣言」をした。
その殺伐とした言葉を口にするにそぐわぬ、明るい口調で。

この異常事態にある者はざわめき、ある者は静まる。リトラは、静観する者の一人だった。

およそ冗談としか思えない状況だが、それだけにこの場には確かな狂気が満ち満ちていたからだ。
教壇の上で喋る不快な男に、その風貌に見合わぬ危険性を感じ取ったからだ。
故に、リトラは火の点かぬ煙草をくわえ、それをぶらぶらと揺らしながら、状況を静観する事に決めた。

狂気を感じ取れなかった愚か者は、あっさりとその生命を散らす事になった。

飛び散る鮮血を頬に浴び、リトラのくわえていた煙草を揺らす動きがとまる。
教壇の上の「先生」へと鋭い視線を向けながら、続く奴の説明とやらを一言一句漏らさずに聞き、理解する。
なるほど、この場の「生徒」たちはこの馬鹿げたお遊戯につき合わせられざるを得ない訳だ。
「あの男」は、こういう輩へと自分を引き渡したという訳だ。
……この世の地獄という地獄を見てきたつもりだったが、世の中にはまだまだ自分の想像を超えた狂える世界があるらしい。

だが、「あの男」はこれで私に復讐したつもりなのだろうか?
私の考えうる最高の手段によって復讐を遂げられた「あの男」にとって、これが精一杯の報復のつもりなのだろうか?
……片腹痛い。私の復讐は、すでに完遂しているのだから。
それに、このような殺し合いゲームに参加させられる事は、むしろ、拘束されたまま刑死するのよりも、
自分にとってはるかに望まれた結末だと思えた。
ここは、自分の生の全て……積み重ねてきた戦いの技術を、思う存分発揮できる場なのだから。

『おい、煙草をくわえるのをやめろ。真面目に話を聞かんか』

兵士の一人がそう促してきたが、リトラは不敵に微笑みながら、言葉を返す。

「きちんと話は聞いている。内容も理解している。
 これだけ真面目な生徒なんだ、この程度の癖には寛容になってくれても構わないんじゃないか?
 ……心配しなくても、お前達の期待には応えてやる。私に残された道は、それしかないのだろうからな」

再び教室を見回してみる。老若男女、様々な風貌の者達。
こいつらも、私のようにロクな人生を歩んできた輩ではないだろう。
わざわざかき集められて、MSというご大層な殺人人形を与えられて、殺し合いをさせられるのだ。
このお遊戯の目的がお偉方の余興なのか、戦闘データの採取なのかは知らないが。
これだけ大掛かりなものならば、戦場の駆け引きに通ずる者にやらせなければ、意味が無いだろう。
中には年端もいかぬ子供も混じっているようだが、戦場はなにも大人ばかりの舞台ではない。
それは、自分自身の過去をみれば何よりも証明となる。
人に死を与える者達ならば、いつかはその報いを受けねばならない。
私も、そして、この場に居るありとあらゆる者達も。
……私は、この者達を撃つ事に何のためらいも感じない。

だが、この遊戯を主催する者達の狂気は、彼女の想像を上回っていた。
この殺し合いゲームに身を投じさせられる者は、なにも戦場を知る者だけではないのだ……。

<私達は殺し合いをする
  私達は殺し合いをする
   私達は殺し合いをする>

何の躊躇いも無しに、記す。

「これでいいのだろう?さあ、さっさと私を戦場へと案内してもらおうか……」


※射出位置のIDチェックです。

17 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/09(月) 20:46:26 ID:Dk/eA77k
      俺は殺し合いをする
        俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

俺はここで何をしているんだろうか―――――。

デラーズ紛争が終わって1年が経った頃、
アクシズにも行かず連邦に投降もせずただ逃げおちたコロニーで暮らす日々。

連邦に見つかることを恐れながらも就職し、衣食住に困らないよう生活も落ち着いてきたはずだった・・・・。


『おい、そこの奴!さっさと書かんか!それともあいつみたいになりたいのか!?』

武装した兵士が銃を向けながらこちらへ叫ぶ・・・・・・。
(―――――――俺は、また殺し合いをするのか―――――――――?)
周りの人間は、年・格好・年齢ともにさまざまである。自分は、平均よりも少し若いほうだろうか・・・?
『貴様ぁ!聞いておるのかぁ!』

兵士に胸倉をつかまれ我に返る。
この紙に早く書かなければ殺される―――――。
再び手を動かし紙に指定された言葉を書き入れる。

(生きて帰るんだ。何も残ってはいない、でも安心できるあの頃へ。)
周囲はすっかり静まり返り、皆何かを考えているようにも思える。
それは単なる俺の思い込みか、それとも・・・。

「俺は殺し合いをする
  俺は殺し合いをする
   俺は殺し合いをする」

そして、ポケットのシガレットケースに触れ生き残る決意をする。





*IDチェック兼ねます

18 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/10(火) 21:22:35 ID:i5K0KGvR
(助かったと思ったのに・・・そんなに都合はよくないですか。)
そんなことを、彼、ネイゲスト・ザームズは思った。
彼は戦争の狂気に巻き込まれ、戦場という地獄に送られ、
鋼鉄の巨人に乗せられ、戦い、命からがら逃げ延びて、
自分の乗る鋼鉄の巨人に裏切られ、無限に広がる暗闇の中、
ただ黙して動かぬ鋼鉄の巨人の胸に閉じ込められ、死の淵を彷徨った。
そして、彼は天からの助け舟に助けられ奇跡の生還を果たしたかに見えたが、
天からの助け舟は地獄への渡し舟、彼は地獄から更なる地獄へと渡っただけであった。
今、彼が存在しているのは、半年前に戦争の狂気のため去った学校の教室と良く似ていた。
ただ、彼の通っていた学校の教室とは違うところは、この室内に充満した狂気だった。
その狂気は、彼が味わった戦争の狂気と似てはいたが、中身は別物であった。
老若男女、様々な人間が生徒として集められ、行われるは殺し合いの授業。
先生と名乗る人物に歯向かえば、【現実】という学校から退学処分が出される。
成績不良者も退学とされ、【現実】という学校に残れるはただ一人だけ。
ただ、幸いな事は、彼は元々この【現実】という学校からの退学者になる人間だったという事だ。
そう考えると、ここは地獄ではなく、最後の審判の間なのかもしれない
ここから天国と言う名の現実に戻れるのか、それとも地獄で土として還るか。
(そうだ、あのままだったらのたれ死ぬだけだったんだ・・・むしろチャンスと思おう。)
そう考えて彼は、自分の首からぶら下げられた、戦地に赴くときに集めた十字架やお守り、
木彫りの人形や破魔矢などが集まり固まりとなったもの、その一部を握り締めながら、
合格者ただ一名の、現実に残る為の、天国へ行く為の授業に参加するために、
手元に置かれた紙に配られた鉛筆でシンプルな文章を3回書き綴った。
「私達は殺し合いをする。
 私達は殺し合いをする。
 私達は殺し合いをする。」
(俺はまだまだ死にたくない。だから、神様仏様キリスト様、今一度、俺を守ってください…)
文章を書き終えた彼は、この狂気漂う教室の中で、お守りの固まりの一部を握り締め、神に祈りを捧げていた。

(投下位置決定のためのID確認です)

19 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/11(水) 01:06:18 ID:F3ToZHtp
 配られる紙に指示通りの言葉を書き始める。
「私たちは殺し合いをする
 私たちは殺し合いをする
 私たちは──」

唐突に頭に浮かぶ少女の顔。
絶望で濁る瞳。
当惑に染まる表情。
疑惑の壁の向こうから響く言葉。

『……ダレ?』

 あの頃に戻ってしまうのではないのか。
またあの顔をさせるのではないのか。
不安が私の身体を掴み、
悔いという底なし沼に引きずり込もうとする。
 そこから這い上がるために、
少しでも不安を散らすために、
全力を使い少女の顔をノイズで潰し、
笑顔へと無理やり変える変える。
 大丈夫だ。
あの頃とは決定的に違う。
持ってきた鞄の中身を思い出す。
忘れないために、
いつでも想い続けるために、
持ってきた様々な道具。
 そうだ。
渡すんだ。
作って渡すんだ。
少女の笑顔のために。
そして、そのためには……

 「──私たちは殺し合いをする」

【行動:参加】

20 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/11(水) 02:00:36 ID:GcVSNYJe
どうしてこんな場所にいるのだろう。
今日から新しい生活を始めなくてはいけないのに。

異常な状況にも関らず、私はどこか間の抜けたことを考えていた。


鮮血のシャワーを浴びるまでは。


“先生”を名乗る男の説明に、口に広がる苦い味に私はようやく認識する。
これは現実なのだと。



意思確認のため、最後に紙と鉛筆が配られる。

「反抗=死」という形ながらも、参加への意志表示はあくまで自主的に。そういうことなのだろうか。
それなら、私はここで殺されたって構わない。そうすれば少なくとも――






……結局、私は書くことを選んだ。
生きたいのではなく、何もせずに死にたくはなかったから。


 「私たちは殺し■を■■
   私たちは■■合いを■■
    ■たちは殺し■■■■■」

(意図してやったものか、それともただの偶然なのか
 誓約書の一部分が深紅に染まり、読み取れなくなっている)

21 :ME!め!@本名なまと ◆PDQn.lQAHo :2005/05/11(水) 02:58:20 ID:u4WAYKnb
私達は殺しあいをする
私達は殺しあいをする
私達は殺しあいをする

震えた字を書きながらめはこれは夢だ悪夢だと自分に言い聞かせつつ前に無残にちらばっている死体を見ては現実感が沸く
できるなら今すぐここから逃げ出したい・・・・もう一度家族に会いたいなどとおもっている内に僕の意識は
ゆっくりと途絶えていった【参加】

22 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/11(水) 08:30:16 ID:tMYTkEnx
俺が……いや、ここにいる俺を含めた、生徒と呼ばれる者達がこの施設に連れてこられてから
、一体どれだけの時間が経っているのか。
生憎彼等に拉致された時に、腕に付けていた時計が壊れてしまい、それから先の時間の経過が
さっぱり分からない。

…今の俺に確実に分かる事はただ1つ。
教壇に立つ自らを先生と名乗るこの人物が、俺達に殺し合いをさせようとしているという事。
拉致された時に付けられたのだろう、首に付けられた奇妙な首輪。
先生が言う爆弾が嘘でない事は、先程の1人の犠牲によって証明されている。
…要するに、この場で死にたくなければ、この殺し合いに参加しなければならないらしい。

人が死ぬのを見たのは初めてじゃない。
だけど、このような悪意を向けられたのは生まれて初めてだった。
内心の動揺と恐れを押し殺し、じっと渡された机の上の紙を見る。
今字を書こうとしても、小刻みに震えた手ではまともな字が書けそうになかった。
少しでも心を落ち着けようと、小さく深呼吸をする。
(…ここはもう、戦場なんだ。…戦場なんだ)
父さんが昔言っていた事が脳裏に浮かぶ。
『…時間に余裕がある時、戦場でまず第一にするべき事は、戦場全体を見渡す事だ。
 敵の数や隊形に動き、それと比較した味方の状況。
 戦場の流れをその場で素早く把握するんだ…』
…すぐに紙に書く必要はないんだ。
最初だろうと最後だろうと、書かなければならないのであればもう少し周囲を観察してから
でも、決して遅くはない筈だ。

一旦ペンを置いて、周囲を見渡す。
明らかに迷いのない手付きで、書いている生徒が何人かいる。
黒ずくめの、妙に丁寧な物言いの男。
頭にバンダナを巻き、くわえ煙草をしている女性。
この2人は兵士への態度から判断すると、この殺し合いに積極的なのかもしれない。
…あとは、あのお爺さんだろうか?

他の生徒は目立ったところは見当たらない。
俺の席の位置の問題もあるにはあるけど、判断する材料も少なすぎる。
…今は基本的には、自分以外は敵とみて行動した方がいいのかもしれない。
生徒の個々の素性の分からない現在、誰かを敵と判断するのは容易くても、お互いを味方と
認めるまでには時間がかかるかもしれない。
それでも…見極めなければいけない。
生き残る為に。

手の震えは止まっていた。
一度周囲を見た事で落ち着いたのか……それとも心のふんぎりがついたという事なのか。
どちらなのかは知らないが、今なら…迷いは、ない。
今度こそ、しっかりとした字で紙に記す。
生と死と。
その2つの狭間でもがき、足掻き続ける為の誓約の言葉。

「私達は殺し合いをする。
 私達は殺し合いをする。
 私達は…殺し合いをする」

23 :ファッツ=シュヴィール@代理:2005/05/11(水) 12:34:38 ID:bD/dUJZc
「なぁ、どっちだと思う?」

目の前で繰り広げられた惨劇を目にして、すぐ、紫色の髪をした彼はそういってのけた。
丁度、彼はその有り触れた、というよりは田舎くさいと言った方が近いような教室の一番後ろ。
しかも、真後ろに兵士がいる席に座っていたので、彼に話しかけたつもりなのだろう。
よく見ると彼は然程動揺せず、何事も無かったかのように手元でトランプをパラパラパラ、と音を立てて操っている。
兵士は、無言だった。
何故なら、このプログラムのもとでは、極力生徒には手出し、口出しはしてはいけないものだと知っていたからである。
そして、その行いは確かに正しかった。
故に、兵士は無言だった。

「………あれ?無視?」

再度聞いてくる紫髪の彼。
それでも、兵士は無言だった。
これ以上、自分にちょっかいを出すようならば注意を促す事も考えたが、しかし、紫髪の彼はこの一言ですべてを締めくくった。

「いいよ、それじゃあ一人でやる」

一瞬、兵士は彼が発言したその言葉の意味がイマイチわからなかった。
兵士は、彼が最初に言った「どっちだと思う?」という言葉の意味を、
『目の前で殺されたヤツの行いは果たして正しかったのか?』や『俺はこの殺し合いの中で勝ち残れると思うか?』
という『どっち』だと思っていたのだ。
しかし、彼が最後の言ったその「一人でやる」という言葉で最初の言葉はそれらではなかった事がわかる。
兵士の疑問はすぐに解消された。

―キィン―

それは高く、高く舞い上がり、そして再び紫髪の彼の下に落ちた。
そう、それはコイン。彼はこの状況下で、まるで何事も無かったかの如く、コイン当てを兵士に申し込んだのだ。

「ちっ………裏かよ、今日はツキがねぇや」

そう言うと彼はコインを革のチョッキのポケットに入れ、再びトランプを操りだす。
―パラパラパラ………


24 :ファッツ=シュヴィール@代理:2005/05/11(水) 12:39:32 ID:bD/dUJZc
手元でトランプを操りながら、俺はぐるりと見回してみる。
幸運な事に俺の席は一番後ろ、しかもド真ん中なので教室の隅々まで見放題♥
そこから確認するに、どうやらこのゲームは本当の本当の本当で、マジでマジらしい。
どいつもこいつも真剣な顔をして紙にペンを走らせている事でそれがわかる。
中には可哀想なくらい震えて、怯えているヤツもいた。ご愁傷様、小市民。

しかし、そんな小市民以外のヤツらは、ほとんどと言っていいほど震えたり、怯えている様子など微塵もないようだ。
普通、こんな状況(まぁ、こんな状況なんかにゃ普通はならないけど)になったら人間は怯えるものだ。
それが、普通の反応。誰も死にたくないし、誰も殺したくない、というのが一般人の考え方だろう。
そう、それが一般人なら………。

目の前で惨劇(まぁ、俺も流石にアレはグロいと思った)を目にしても、怯える事のない彼ら。
仮に、先ほど震えた小市民(名前は知らないからこう呼ばせてもらう)が、極々普通の一般人ならば………
ならば、怯えない彼らは一般人じゃないのだ。そう、俺は思う。
普通ではないヤツら………
そう思った瞬間、俺の体は一瞬ブルッと震えた。
―――俺の『つまらなさ』が解消出来そうじゃん

そう、小さく呟き、手元のトランプを一度直し俺も彼らと同じようにペンを走らせる。
馬鹿馬鹿しい事に、この紙に「自分が殺し合いをする意思」があるという事を書くことがこのゲームの参加チケットらしい。
ならば、そのルールに従おう。
この楽しそうで、面白そうなゲームに参加出来るのならば。

「俺達は殺し合う。
  俺達は殺し合う。
   俺達は殺し合う。
             ばーい、ファッツ=シュヴィール♥」

25 :代理管制官:2005/05/11(水) 12:40:33 ID:???
>>21
え〜っと、新規参加希望の方でしょうか?

このスレは、過去の大会で荒れた経験から、ルール等が色々と整備されています。
詳しくは、>>3にある「第四回テンプレ」「新規申込みテンプレ」をお読み下さい。
その上で、同じく>>3にリンクのある「管制室」(みにふろ専用@アクシズ)で、申し込み手続きとクジ引きをして下さい。
この場にIDを出して書き込みを行うのは、その後になります。

テンプレ等、厳密に書いたために量は多く見えますが、実際の制限はさほどありません。
不明な点、疑問な点がありましたら、同じく「管制室」の方でご質問下さい。
管理運営責任者である「先生」や、他の住民がお答えします。

26 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/12(木) 01:19:33 ID:8VBInvkQ
 「私達は殺し合いをする。
   私達は殺し合いをする。
    私達は殺し合いをする。」

  崩れた字体と雑な手の動きが彼の心境を表しているようだった。
衝撃と事実と思惑が入り混じる中で人一倍手早く意思表示の決意を書き終えると
彼は軽く背伸びをしながら辺りを見渡し、ちょうど目の合った兵士に向かって軽く手を上げる。

 自分から見て右前方。鮮血と内容物とその他色々見てはいけない物の溜まり場。
そこから不快感がやってくる。早くこの場から意識を投げ出したい。
ゆっくりと歩いてくる兵士の姿。「遅いよ…」軽く愚痴が漏れた。

 そして、無愛想に差し出される薬を見て彼は少し戸惑いながら尋ねる。

「ぁ、自分のが…あるんだけど」

 兵士は無言のまま軽く首を横に振る。

「やっぱり…?」

【投下位地確認のIDチェック】 

27 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/12(木) 03:09:07 ID:CmPOJ3aB
ねえ、誰がユウを殺したの?
どうしてユウがバラバラになってるの?

私があいつのことを相談したから?
私が巻き込んだ?
私が……殺、した?
私……?

「……どうした? 早く書け。
 具合でも悪くなったのか?」


違う。


「……いいえ、別に……」

〔私たちは殺し合いをする〕

私はあいつを知っている。
リビングで父さんと母さんと向かい合ってたあいつ。
でも思い出せない。 誰だったかなあ?
きっと、あいつがユウを殺すように仕向けたんだ。
父さんと母さんもグルでしょうね。

〔私たちは殺し合いをする〕

許さない……絶対。
でも……。

〔私たちは――〕

そのために、私は殺人マシンに戻るのね。
私の身体を弄ったあの人たちが望んだように。

〔――殺し合いをする〕


私、滑稽だわ。

28 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/12(木) 08:31:11 ID:rZweDO7m
彼女の人生はその瞬間が来るまで、幸せだった。
特別な何かがあったわけではないが、優しい家族と仲の良い友人たち。
皆に囲まれて過ごした日々は、確かに幸せだった。
その瞬間が来るまでは。

彼女――ニース=エルネージュは、気がついた時どこかの教室にいた。
そこが自分のいる学校でないことは一目で分かった。
顔も知らない先生、明らかに年齢がバラバラのクラスメイト。
先生から言われた、訳の分からない事。
…ここにいる皆で、殺し合え。

それはまるで、夢の中にいるような。
それこそ、とっておきの悪夢の中にいるような思い。

先生は、その殺し合いのルールを淡々と説明していく。
まるで授業で数学の公式でも教えていくように。

…ただ。
ニースがその説明を半分も聞く事はなかった。
何故なら、彼女の斜め前の席。
そこにいた男の首が爆発した瞬間、彼女の脳は意識を保つ事を拒んだから。

先生の説明は聞かなかったが、ニースにとって意識を失ったことは幸いだった。
もし意識を保っていたら、彼女の精神はとっくに崩壊していただろう。
ニースを監視していた兵士が、ぐったりした彼女の手にペンを握らせた。

「ま、本当は自分で書くべきなんだが、このまま死ぬよりかはいいだろ…」

そしてその手を動かして、紙に死の誓約書を書いていく。

[わたしたちは ころしあいをします
   わたしたちはころしあいをします
      わたしたちは ころし あいをします]

どうせなら、このまま意識のないまま死んだ方が幸せだったかもしれない。

だが、運命はそんな安易な道を許さない。
…ニース=エルネージュは、こうして悪夢の授業への1歩を印す事になった。


29 :途中経過:2005/05/12(木) 20:56:28 ID:???
生徒名簿

 番号          名前                   年齢 性別      機体      
 
 01番 アロンソ=セルバンデス                (70) 男性  グフ・フライトタイプ
 02番 エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ   (16) 女性  ゲルググJ
 03番 ハロルド=P=アンダーソン              (35) 男性  ズサ
 04番 マサヤ=タカノ                      (23) 男性  ガンダムGP02
 05番 キリト=ヴァルリック                   (28) 男性  Gキャノン
 06番 リトラ=クローム                     (25) 女性  ディジェ
 07番 ジンベイ=カザマキ                    (32) 男性  セイバーフィッシュ
 08番 ルイス=ガルシア                     (22) 男性  BD3号機
 09番 クラウディア=ゲール                  (16) 女性  ビギナギナ
 10番 レベッカ=テスタロッサ                 (18) 女性  ベルガギロス(黒の部隊専用機)
 11番 アルバート=パーシング                 (18) 男性  シャッコー
 12番 ネイゲスト=ザームズ                  (18) 男性  ザメル
 13番 エドワード=S=ボールドウィン             (28) 男性  ボリノークサマーン
 14番 ニース=エルネージュ                  (15) 女性  ゲルググ
 15番 ファッツ=シュヴィール                 (23) 男性  EWACザック
 16番 ナインティ=アウェイキング               (27) 男性  バウ
 17番 アルマ=フローライト                  (17) 女性  エビル・S

 なおも参加者募集中 。
 申し込みは>>3の管制室までお気軽に♪


30 :途中経過:2005/05/12(木) 20:57:36 ID:???
降下位置付きマップ


  A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡
02彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡□□□彡彡彡彡彡彡彡★彡彡彡
03彡彡彡□□▼彡彡彡彡彡□□△□□□彡彡彡彡★★〓△彡
04彡彡□□△▼▼彡彡彡□□□△△□▼▼彡彡彡彡彡彡△彡
05彡彡□△△□┃□彡彡□□△△△□□▼▼彡彡彡彡彡△∴
06彡彡□□△□┣━〓━━━┓△△△┏┛□彡彡彡彡彡△△
07彡彡彡□□┏┛□彡□12□┗━━━┫□□□彡彡彡彡△△
08彡彡彡彡□┃△□彡彡□□□△△△┗┓□彡彡彡彡□△△
09彡彡彡彡彡┃□△□彡彡■■△△△□┗┓彡彡彡□□△△
10彡彡彡彡□┗┓□□□彡□■■△△□□┃□彡□□□△△
11彡彡彡08□□┃□□□彡□■■△△□□┣━〓━┓△△△
12彡彡彡★★━┫□□□彡彡□□△△┏━┛□彡□┃△△△
13彡彡17★□□┗━┓□□彡□05□┏┛□□彡彡□┣━━━
14□□□□□□□□┣━━〓▼▼▼┛□□彡彡□★★□△△
15□△△∴∴□□□┃□□彡□▼□□彡彡彡13□★★★△△
16△△∴∴∴∴□□┃□□彡彡彡彡彡彡彡□□□□┃□□△
17△△∴∴02∴□┏┛□彡彡彡彡彡彡彡□□□□┏┛□07□
18△∴∴∴∴∴∴┃□□彡彡彡U04==□□□□┃□□□□
19∴∴06∴∴∴∴┃□彡彡彡彡彡彡彡彡彡□□□09□□□△
20∴∴▼∴┏━━┫□彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡□┏┛□□11△
21━15▼━┛∴∴┃□彡10□■■□彡彡彡彡□┃□□△△▲
22∴▼彡∴∴∴∴┃□□□■■16■■□彡□▼▼□□△△△
23∴∴∴∴01∴□┗━┓■■■■┏━━〓━▼▼┓□□△△
24∴∴∴∴∴△△□■┗━━━━┛■□彡□□□┗┓□□△
25∴∴∴03△△△□■■■■■■■■■彡彡■■□┗┓□△
26△△△△△△□■■■■■■■■■■14彡■■■□┃□□

詳細はttp://gbatorowa.hp.infoseek.co.jp/batorowa4top.htmlにまとめてあります。


31 :通常の名無しさんの3倍:2005/05/13(金) 19:21:11 ID:NVYn5TTZ
ある日目が覚めると、自分は学校の教室にいた。
窓一つ無く、あちこちに立つ兵士によって狭苦しさが満ち、さらに薄暗い照明が及ぼす
陰鬱な閉鎖空間。それにそぐわぬ鷹揚な声で、教壇の前に立つ男が呼びかけている。

意識が覚醒した直後はまだ朦朧としており、殺し合いという単語にも漠とした思考のままであった。
が、それは幸いだったのかもしれない。なまじ噛み付くだけの気力と若さを持った青年は
無惨な死を遂げ、どよめきと静寂の中で、状況を把握する嗅覚を呼び戻せたのだから。

(――さて、まずいことになってるな。とりあえず手持ちの物はそのままだが……
   兵士はどいつも前時代的な服装、肌の色もばらばら。尻尾もちらつかせないか。
   死体を拝まなくてすむのはありがたいが、まん前じゃ他に何がいるかもわからんなぁ。
   しかし教壇と学習机、さらには素性の知れぬ連中を集めてティーチャーとは
   ずいぶんと悪趣味なことを――)

『……じゃ、みんなにはもう一度眠ってもらうぞ。
 んで眠ったまま支給の機体と武器。それとちょっとした道具と一緒に適当な……』

(――無関係、らしい人間に兵器を持たせて殺し合わせる?
   目的は掴めない、時間を稼がにゃ手を伸ばすこともできずに潰しあいだ。
   ……助けを待つとこなら、お口にチャックが賢いんだが……知らない相手、状況が違うか――)

『……んな出たあとにこの場所は立ち入り禁止区域になるから注意するようにな。
 おっと。こいつを忘れちゃいけなかったな……』

白紙と鉛筆がそれぞれの机に置かれ、壇上の男が言葉尻を結ぶ。
焦点が合わぬまま白紙に目を落とす者、ためらわず書き記す者、即断できず瞑目する者。その中で

「ティーチャー。希望が……あるのですが」

彼は右手を挙げ言を放った。
最前列、嫌が応にもその姿は注目と不審を浴び、血気盛んな一人の兵士が踏み寄る。

「生徒、同士……みなで集まって集合写真でも撮らせてもらえませんかね?」
『黙って言われたとおりにしろ』
兵士は銃を持ち上げ恫喝する。が、あくまで彼は壇上の男へ。
「今ここでなくとも、そういった機会をみなでつく……」
『妙な動きをするなッ!!』
言って左手をついとポーチへ動かした時、激怒した兵士が銃を振り上げた。
銃床がしたたかに左頬へ打たれ、彼の座っていた椅子は音を立てて転がる。

彼はたたらを踏みながらも体勢を戻し、椅子を戻す。その後に落ち着き払って、室内全体に響くように
「いえ、私はここでむやみに争おうというつもりは無いんです。
 わかっていただければ……ええ、こちらの紙には記入させていただくので」
と無害を示すように言った。その頬は赤く腫れだしている。
他の兵士に目で指示を送られ、血気盛んな兵士は憮然としながらも下がっていく。
……何事も無かったかのように、筆が進められる音だけが戻った。

[私たちは殺し合いをする
  私たちは殺し合いをする
    私たちは殺し合いをする]

(――首も、顎も歯も繋がってる。とりあえず命も繋がったが……さて、この先どうする――)

【IDチェック】

32 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/13(金) 19:22:44 ID:???
↑名前欄未入力です。失礼。

33 :管制室:2005/05/14(土) 19:47:45 ID:???
「で、先生。状況はどうでしたか?」

白衣を着込んだ男が先ほど壇上で生徒達へとプログラムの説明をしていた男。
先生へと話し掛けた。

ここは生徒達が集められた施設の地下に存在する管制室。
今回管制に携わる者は皆ここへと詰めることとなる。

「いやいや。なんだかずいぶんと個性的な人が多いっすね。
正直ドキドキものでしたよ。」

「ええ。今回は随分と人選に苦労したそうですから。
その苦労に見合うだけの物が揃っている。と、いう事です。」

「そうっすね。室長の言う通りに若干血の気が多いのもいましたから。
おかげで簡単に首輪の事でビビらせる事ができたっすからね。
いやー。楽しかったっすね。」

室長と呼ばれた白衣を着た男が軽く頷き、言葉を返した。

「楽しめたのなら何より。
ところで首輪で思い出したのですが、先ほど委員会から連絡がありました。
今回、生徒の造反が起こった場合にはアレを使うそうです。」

「アレ……ですか?
というかアレってなんすか?」

腕を組み、頭を捻って考える先生。
だが、何のことを指しているのか見当もついてないようだ。
それを見て室長は落胆の溜息をついた。

「分からないのですか。
まぁ。分からないなら分からないで構わないです。
使用時には嫌でも分かる事ですし。
使う事がなければそれにこした事はありませんからね。」

「は、はあ。」

気の乗らない返事を返す先生。
それにたいして何かを話しかけようとする室長。
だが、その言葉は別の言葉に遮られた。

34 :管制室:2005/05/14(土) 19:48:27 ID:???
「室長。生徒各位の準備が完了した模様です。」

「そうですか。」

一人の兵士が室長へと何時の間にか近付き、報告を入れた。
その報告を受けた室長はかるく返事を返し
いまだ腕を組んで悩んでいる先生を置き去りにして椅子から立ち上がり
部屋の中央まで移動する。
そして声高らかにしゃべり始めた。

「皆さん。お待たせしました。
全ての準備がようやく整いました。
それでは今、この時間から第四回プログラムを開始をします。
各員、持ち場について下さい。」

「「「「はい」」」」

この号令と共に慌しく管制室が動き出した。
これから始まるプログラムが辛く激しくなる予感をさせながら……


「う〜ん。アレってなんだろう?」

だが、そんな気配もさせずに置き去りにされた先生は裏の方で
一人なかなか出てこない答えを探し続けていた。


      ガ ン ダ ム バ ト ル ロ ワ イ ヤ ル



         第四回大会。5/15から開幕

35 :管制室:2005/05/14(土) 19:49:07 ID:???
生徒名簿

 番号          名前                   年齢 性別      機体      
 
 01番 アロンソ=セルバンデス                (70) 男性  グフ・フライトタイプ
 02番 エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ   (16) 女性  ゲルググJ
 03番 ハロルド=P=アンダーソン              (35) 男性  ズサ
 04番 マサヤ=タカノ                      (23) 男性  ガンダムGP02
 05番 キリト=ヴァルリック                   (28) 男性  Gキャノン
 06番 リトラ=クローム                     (25) 女性  ディジェ
 07番 ジンベイ=カザマキ                    (32) 男性  セイバーフィッシュ
 08番 ルイス=ガルシア                     (22) 男性  BD3号機
 09番 クラウディア=ゲール                  (16) 女性  ビギナギナ
 10番 レベッカ=テスタロッサ                 (18) 女性  ベルガギロス(黒の部隊専用機)
 11番 アルバート=パーシング                 (18) 男性  シャッコー
 12番 ネイゲスト=ザームズ                  (18) 男性  ザメル
 13番 エドワード=S=ボールドウィン             (28) 男性  ボリノークサマーン
 14番 ニース=エルネージュ                  (15) 女性  ゲルググ (ガトー専用機)
 15番 ファッツ=シュヴィール                 (23) 男性  EWACザック
 16番 ナインティ=アウェイキング               (27) 男性  バウ
 17番 アルマ=フローライト                  (17) 女性  エビル・S
 18番 サイモン=クレイカー                  (43) 男性  アッシマー

 なおも参加者募集中 。
 申し込みは>>3の管制室までお気軽に♪

36 :管制室:2005/05/14(土) 19:50:26 ID:???
降下位置付きマップ

  A B C,D E,F G,H. I ,J K L M,N O.P.Q.R S,T U V,W,X,,Y Z
01彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡
02彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡□□□彡彡彡彡彡彡彡★彡彡彡
03彡彡彡□□▼彡彡彡彡彡□□△□□□彡彡彡彡★★〓△彡
04彡彡□□△▼▼彡彡彡□□□△△□▼▼彡彡彡彡彡彡△彡
05彡彡□△△□┃□彡彡□□△△△□□▼▼彡彡彡彡彡△∴
06彡彡□□△□┣━〓━━━┓△△△┏┛□彡彡彡彡彡△△
07彡彡彡□□┏┛□彡□12□┗━━━┫□□□彡彡彡彡△△
08彡彡彡彡□┃△□彡彡□□□△△△┗┓□彡彡彡彡□△△
09彡彡彡彡彡┃□△□彡彡■■△△△□┗┓彡彡彡□□△△
10彡彡彡彡□┗┓□□□彡□■■△△□□┃□彡□□□△△
11彡彡彡08□□┃□□□彡□■■△△□□┣━〓━┓△△△
12彡彡彡★★━┫□□□彡彡□□△△┏━┛□彡□┃△△△
13彡彡17★□□┗━┓□□彡□05□┏┛□□彡彡□┣━━━
14□□□□□□□□┣━━〓▼▼▼┛□□彡彡□★★□△△
15□△△∴∴□□□┃□□彡□▼□□彡彡彡13□★★★△△
16△△∴∴∴∴□□┃□□彡彡彡彡彡彡彡□□□□┃□□△
17△△∴∴02∴□┏┛□彡彡彡彡彡彡彡□□□□┏┛□07□
18△∴∴∴∴∴∴┃□□彡彡彡U04==□□□□┃□□□□
19∴∴06∴∴∴∴┃□彡彡彡彡彡彡彡彡彡□□□09□□□△
20∴∴▼∴┏━━┫□彡彡彡彡彡彡彡彡彡彡□┏┛□□11△
21━15▼━┛∴∴┃□彡10□■■□彡彡彡彡□┃□□△△▲
22∴▼彡∴∴∴∴┃□□□■■16■■□彡□▼▼□□△△△
23∴∴∴∴01∴□┗━┓■■■■┏━━〓━▼▼┓□□△△
24∴∴∴∴∴△△□■┗━━━━┛■□彡□□□┗┓□□△
25∴∴∴03△△△□■■■■■■■■■彡彡■■□┗┓□△
26△△△△△△□■■■■■■■■■■14彡■■■□┃□□

16と18は同一位置

詳細はttp://gbatorowa.hp.infoseek.co.jp/batorowa4top.htmlにまとめてあります

37 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/15(日) 00:05:47 ID:???
……。
………?
……………!?

……むむ?! ここはどこじゃ?! ワシは寝ておったのか!?
いつもの06のコクピットではないのぉ、妙に綺麗だし、このレイアウトは……07か?(*1)
なんでワシが07なんぞに乗っておるんだ?

………おお! そうじゃ! 思い出した!
連邦軍の連中に捕らわれ、「先生」とか名乗る若僧に……
ええい、全くこんな酷い目に会わせおって。南極条約に完全に違反じゃぞ。
あの場におった他の参加者も、ワシのような捕虜かの?
連邦兵らしき者もおったが、反逆者か、身内の裏切りか……中には一般民間人にしか見えん者もおった。
つくづく酷いことをする。ティターンズのような輩は何度でも沸いてくるもんじゃの。
やはりワシらジオンが世界を制さぬ限り、連邦の横暴は終わらんか……。(*2)


……で、ここはどこじゃ? これは07のどのタイプじゃ?
あの「先生」とやらの言っていた、武器や支給品はどこにある?
ええと、まずはモニタをONにして……。

……まずいのぉ。砂漠の真ん中ではないか。視界を遮ってくれるものが何もないわ。
どうやらまだ日が出たばかり、のようじゃが……日が昇れば熱くなって難儀するはずじゃ。
早々にどこか身を隠せる場所に移動したいものだの。

で、ワシの機体は……
なんと! グフはグフでも、よりにもよってH型か!
ええい忌々しい連邦軍め、年寄りをどこまで虐めれば気が済むんじゃ!
こんな不良品を押し付けおって! ワシに花火になれと言うのか?!
間違っても飛んだりしないようにせんとなァ……。(*3)

場所が場所だし、機体が機体じゃ。こんなところで戦いになったらとてもたまらん。
地図を見るに……北西にオアシスの街、南に山、東に森、か。
街になど用はないし、まずは落ち着いて潜める場所を見つけんとコンテナの確認もできん。

まずは、東じゃな。森に入れば、水にも食い物にも困らんじゃろ。


38 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/15(日) 00:07:16 ID:???

【行動:素早く現状確認(0p)
    移動(E-23→F-23→G-23→H-23→H-24)(飛行せず)(道路移動ボーナスあり)(−4p)】
【残り行動値:0p】 【位置:H-24 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。支給武器入りコンテナを未開封のまま運搬中】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋
     デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱(支給品、未開封)】
【武装:ヒートサーベル(抜き身で手持ち)、2連装ビームガン(コンテナ内、未開封・未取付)】
【行動方針:まずは地の利をこの手に】

(*1)07(ゼロナナ)とはMS-07グフのこと。
    一年戦争当時のジオン系MSは、機種ごとにコクピットの構造が微妙に異なっている(ハッチの形状など)。
    アロンソはそれを素早く見分け、グフ系MSだと見抜いたのだ。
(*2)妄想暴走中。彼の言う「連邦兵らしき者」とは07番ジンベイ=カザマキ氏のこと。
(*3)グフ飛行試験型(H型)は飛行実験中に爆発事故を起こしたことで有名。
    その噂を聞いていたアロンソは、せっかくの飛行機能を使わないことに決めたようだ。
    なお、このH8型は東南アジアに展開していた部隊が独自に発展・開発・少数生産したもので、
    飛行機能を完成させた機体ではあるが、その存在はジオン軍内部でもあまり知られていない。


39 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/15(日) 00:10:59 ID:???
>>38
失礼、場所表記間違えました。

【行動:移動(E-23→F-23→G-23→H-23→I-23→I-24)(飛行せず)(道路移動ボーナスあり)(−4p)】
【位置:I-24 道路から少し入った森の中】

に訂正します。

40 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/15(日) 00:15:56 ID:???
暗く狭い箱の中―――
   ここには誰も居ない――――
      居るのは俺一人―――――
        だが、何故だか恐怖は感じない  ・   ・   ・。


「うっ。」
目を覚ましたときにはすでに日は昇っていた。
青い空が一人の男を、嘲笑うかのように見下している。

何処かハイスクールの一教室のようなところに居たことは覚えている。
紙に何か書かされたことも、血の惨劇が有ったことも。しかしそこで記憶は途切れ途切れだ。
自分の何処か硬く、そして冷たい感触が有ることに気づく。

全て思い出した。

ある日逃げ込んだコロニーでMSによって旅立とうとしたあの時、俺は・・・。

どうやらこれが「プログラム」とやらの始まりらしい。
「また、殺し合いか・・・・・。」
男は途方にくれながら煙草に火をつける。それと共にコックピットの中には白い煙が舞った。

見たことの無いコクピット、だがMSであることは変わりない。
男は初めて自分の周囲を見渡した―――――。
どこかの軍事基地で有ることは間違い無い。だが、ここが何処かはまったく見当がつかなかった。

(俺はこれからどうすれば・・・・・)

MSのコックピットモニターには「manual」の表示が自己を主張するかのように点滅している。
とにかく得体の知れないMSだ読まない手はない。
それによるとこの機体はブルーディスティニ―(以下BD)と言うらしい。
対NT用システム「EXAM」を搭載したMS・・・・。

コックピットにあったスイッチはどうやら自爆装置の類ではなくこの「EXAM」のようだ。

そこでやっと男は操縦桿を握り、MSを起こす、白い巨体が大地より離れその巨体をふるわせる。
支給された武器を確認するためである。白い巨体が脇にあったコンテナのふたを突き破り開封する。


「こりゃぁ・・・何だ?」

そこには手槍が一本収められていただけ他にこれといった武器はない。




41 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/15(日) 00:16:48 ID:???
「くそっ、こんなモンで戦えというのか。」
 一瞬の沈黙――――。口にくわえた煙草も短い。


幸か不幸かここは軍事基地である、武器の保管庫があるはずなのだ。
(最悪、撃破されたであろうMSから武装をもぎ取ればいいか)

白い巨体が動く、人どころか猫の子一匹見当たらない奇妙な基地で巨大な鉄の人が真っ直ぐ基地の施設に向けて歩みを刻んで行く、基地にある「武器保管庫」そこへ向けて歩を進めていくのだが。

通常基地には武器の保管庫が複数存在する――――――。
これは、格納庫・エプロンもおなじことではあるが敵に破壊された場合を想定してのことである。

鉄の扉が鉄の巨人によって開けられる。しかし、その光景は余りいいものではなかった。
ビームサーベルで焼ききられた扉が大きな音を立てて倒れ、一瞬大地が揺らぐ。

「結構マシなもんがあるみたいだな。」

独り言だ、ここ半年で大分増えた。
83年の闘いで俺達はまた敗れた生き残った者達は大抵アクシズへとわたった。
だが、俺は違った―――
 一人で生きることを選んだ――――
   それは間違っていたのかも知れなかった―――。

もう後戻りはできない、ただ生き残るために闘うだけ。
男は使えそうな武装と弾薬を倉庫から取り出し、再々度決意を新たにした。


【行動:煙草を吸う(0)取り説を読む(−1)サーベルで扉を破壊(−1)探索(−2)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:D-11】  
【機体状況:特記事項無し】
【武装:ショットランサー (100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬)】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(36本) ライター パイロットジャケット 作業着 】
【行動方針:生きるただそれだけ】
【同盟:なし】

42 :リトラ=クローム:2005/05/15(日) 00:17:05 ID:???
―――幼い瞳に、それは映っていた。
それは優美と言うには程遠い、むしろ継ぎ接ぎ人形のような不恰好な姿をしていたが、
少女の瞳にはその空を翔るありとあらゆる機械よりも、優雅に舞っているように映っていた。
朗々たる演説が響く中、青い継ぎ接ぎ人形より眩い光条が放たれる度に、大空には紅蓮の花が咲く。
その度に揺さぶられてゆく、彼女を囲う世界。
それが、まるで自分をこの牢獄にも似た世界から解き放ってくれるかのようにも感じられ、
少女は瞳を輝かせて、青き闘士の死の舞踏を飽きる事無く眺めていた―――。


リトラが目覚めた時、そこは窮屈なMSのコックピットだった。
だが、彼女にとってある意味そこは、安らぎすらも感じられる居心地の良い空間だった。

『生徒番号06番・リトラ=クローム、すでに目覚めていたか。
 ……予定よりも若干早い目覚めだったが、まあいいだろう。戦場へご到着だ』

通信機から、声が響く。その声には、聞き覚えがあった。
通信とモニタの映像から判断するに、どうやら自分とMSは輸送機に乗せられ、戦場へと運ばれたらしい。

「ン……ああ、先ほどの兵士どのか。輸送任務ご苦労。私は、ここに降りればよいのだな?」
『一応、予定では機を地上に降ろすつもりであったが。寝惚けたまま降下に失敗されては我々がこまる』
「……私を馬鹿にしているのか?さっさとハッチを開けろ。
 フン、降りる前に機体状況の確認はしておかねばな」

兵士のからかいの言葉にそう返したのち、コンソールパネルをいじり、機体の情報をチェックする。
少し旧いが、その使い方は扱いなれたコンソールとそう変わるものではない。

サブモニタに表示された情報を見て、リトラの目は大きく見開かれる事となった。
滅多な事では動じないリトラではあったが、この巡り合わせにはさすがに驚きを隠せなかったのだ。
何の因果か。このMSの事は、忘れもしない……。

「………!?これは、この……機体は?
 フフッ、まるで仕組まれたかのようだが……。
 これでは否応無しに、モチベーションもあがろうというものだ」

幼い瞳に焼きついた青い継ぎ接ぎ人形。MSK-008ディジェ。
リトラは、まさにそのコックピットへ座っていた。
チェックを終え、いささかの興奮を伴いながら、ハッチから機体の身を乗り出す。
眼下には、砂丘が連なる黄色い大地がひろがっていた。

「砂漠か。この機体が陸戦用で幸いだったな」

局地戦用MS程ではないにしろ、陸戦用MSであるディジェは地上においてはかなりの汎用性を期待できる。
当然、それなりの防塵処理が施されてもいる。
このMSは幼き記憶のロマンチズムに訴えかけるばかりでなく、この戦場への適応性も悪くはないようだ。
なるほど、確かにリトラが戦場で乗り回してきた機体にくらべ、スペックでこそ劣っている。
だが、おそらく長丁場になるであろうこの戦いにおいては、機体の信頼性こそが非常に重要な要素となる。
その点、このディジェは過酷な環境での運用に耐えうるだけの信頼性は備えているだろう。

―――思えば、傭兵仲間のうちでも、信頼性に定評がある旧式機を好む者も決して少なくはなかったものだ。

ふと懐かしい思いに駆られたものの、次の瞬間にはリトラの意識は再び眼下に広がる戦場へと向けられていた。

「降下する。私の、新たなる戦場へ―――」
『先に初期支給武器を収めたコンテナを投下しておいた。受け取りたまえ』
「了解した」

機体を大空へおどらせ、スラスターによって機体の姿勢を制御しながら降下する。
砂煙を上げながら、白銀の猛獣を身に宿したディジェは、黄色い大地へと降り立った

43 :リトラ=クローム:2005/05/15(日) 00:17:58 ID:???
傍らに転がるコンテナに近づき、さっそく中身を確認する。
MSの背中に背負うバックユニットと、それに接続されたビームキャノンが収まっていた。
おそらく相応の出力を持ったものだろうが、このままで使用できるものではない。

「これは……あまり私好みの兵装ではないが、使い様はあるな」

まずはこれの取り付けが出来る場所へ向かうべきか。
地図を確認すると、北方の基地が比較的近い。
そこでは、ビームキャノンの取り付けに必要な設備だけでなく、他の武装も見つかるかも知れない。
さっそく向かいたい所だが、すぐ南方にはそれなりの規模の都市が広がっている。
武装の他にも、必要となる物は数多くあるのだ。まずはそれを確保するのも手だろう。
これだけの規模の都市ならば、大抵のものは揃うはずだ。

「少し、都市を探索してみるか?
 先客が居るかも知れんが、相手の出方次第では軽く挨拶してみるのも悪くない」

煙草をくわえ、不敵な笑みを浮かべるリトラ。
ビームキャノンを抱えたディジェを都市へと歩ませながら、生徒名簿を確認する。
各生徒の姓名、年齢、性別、そして支給された様々なMS……。
中には、全く名を聞いたことも無いMSすらあった。

「羊が一匹、羊が二匹……さて、最初にお目にかかるのは、どの羊か……。
 いや、願わくば羊ではなく、鋭い牙を持った獣であって欲しいものだがな?」

【行動 : 投下(0) コンテナ開放(-1) リストチェック(-1) 移動C-20へ(-1) 残1 】
【位置 : C-19 → C-20 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : まずは戦いの準備を 都市探索 】

44 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/15(日) 00:18:44 ID:???
目が覚める。
睡眠薬のせいか、それともMSのシートで眠っていたからなのか、どうにもけだるい。
まだ半開きの目を必死にこすり、モニターの外を見る。
この殺し合いは既に始まっている。
近くに殺意を持った生徒がいて、狙い撃ちされでもしたら…。
素早く、そして正確にモニターの視界チェック、レーダーチェック…。
気になる反応は、ない……どうやらこの近くには生徒はいないみたいだ。
少しでも時間に余裕を持てた事に、俺はほっとした。

そういえば、俺はどんなMSに乗っているんだろう?
生徒は自分が乗るMSを選ぶ事はできないらしい。
簡単に言えばザクが来るのかガンダムが来るのか、全て運次第。
慌ててコクピット内を見回し、マニュアルらしきものを手に取った。
「…シャッコー…?」
小さく声に出して、MS、これから俺のパートナーになる機体の名前を読んだ。
一度も聞いた事のない名前だ。
学校で学んだ知識の中にも、父さんが教えてくれたMSの中にも、このような名称のMSは
存在していなかった。
もっとも、父さんの知識は少し偏っていたから、あまり参考にはならなかったけど。

シャッコーのデータを見て驚いた。
まずはその小ささ。
全高15メートル弱。
確かに、連邦でもMSの小型化を目指した計画があるって聞いた事があったけど、完成した
という話は聞いていない。
更に驚かされたのがその小さな機体に積み込まれた能力。
ジェネレータ出力は、俺が最後に乗っていたジェガンの倍以上。
左手のビームローターを使っての飛行が可能で、ローターをシールドとして使用する事もできる。

どうやら俺に支給されたMSは外れではなかったみたいだ。
心の中に、頼りになりそうなパートナーを得た事への安心感が広がる。
多分この殺し合い……プログラムは、主にMSの戦闘が主体になると思う。
そうであれば、単純に性能の良いMSがあった方が有利には違いない。
あとは当然の事だけど…俺の操縦次第…かな、やっぱり…。

ただ、このシャッコーは一体どこのMSなんだろう?
連邦にはこんなのを作る技術はまだないと思う。
特にこの、ビームローターなんて、現代の技術では絶対に無理だ。
…父さんはそのうちビームを盾にする時代が来る、なんて言っていたけど…。
これはそれを飛び越えているような気がする。
…一体…。

(続く)

45 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/15(日) 00:21:58 ID:???
それと、シャッコーと同時に支給された武器は…ビームピストルが2丁。
名前の通り、ビームライフルを小型にしたものみたいだ。
試しにシャッコーの腕を動かして、握らせてみた。
射撃態勢をとってみる。
…シャッコーの規格とは違う物みたいだけど、射撃に関しては特に不具合はなさそうだ。
それと先程のビームローターに、ビームサーベルと、肩のビームガン。
基本的な武装は揃っているとみてもいい。

最後にマップを開き場所の確認。
…なんだ、さっきの教室から殆ど離れていない。
歩いて帰れるくらいの距離だけど、マップによると、あそこは既に侵入禁止地域になっている。
脳裏に浮かぶ、頭を吹き飛ばされた男の姿。
あんな事になるのは、御免だ。

マップによると、この山を越えた向こうに街がある。
軍事基地も遠くはないけど、今のシャッコーにこれ以上の武装は差し当たって必要なさそうだ。
……決めた。
まずは俺自身が生きる為に食料を手に入れよう。
あと邪魔にならない程度の、生活必需品とかも欲しい。
この先何があるかは分からない。
敵が待ち構えているのかもしれないし、それも1人とは限らない。
だけど自分で動かなければ、状況の変化は望めない。
状況の変化を見て、そこからまた先を見い出すしかない。

ビームローターが小気味の良い音を立てて回り出す。
ゆっくりとシャッコーの機体が上がっていく。
ここから、最初の1歩が始まるんだ。
「…行ってみよう。…行けるところまで」
ぽつりと呟いた俺の顔には、いつもの微笑が戻っていた。

【行動:周囲の確認(−1)、装備の確認(−1)、Y-22へ移動(−2)】
【残り行動値:0p】
【位置:Y-20→Y-21→Y-22】
【機体状況:異常なし】
【参加者状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2】
【所持品:ディパック、水2?入り2本、コッペパン2個、お守り、ペンライト、ポータブルプレイヤー】
【行動方針:街へ行く】


46 :プロローグ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 00:50:11 ID:???
多くの机と椅子が並べられた大きな空間。
なんとも現実味がない場所だった。
おかげで目が覚めても夢の中にいるような感覚で呆然としたままの頭が動かなかった。
しばらくたった後になって、ようやく自分がそこにいることに気がついた。
意識が覚醒してくるのと同時に浮かんでくる疑問。
なぜ、俺がこんなところにいるのか?
まるで霧の向こう側にいるかのように何もかもがはっきりとしていなかった。
自分が何をしていたのかを思い出せない。

「マサ、起きたんか?」

突然、耳に入ってきた聞き覚えのある声。
おかげで自分の頭が一気に覚醒していくのがわかった。
この声は……!
慌てて声の方に顔を向ける。

「テツの兄ぃ!」

思わず声が出た。

「首、見てみぃ」

兄貴が前の席に座って様子を伺うように俺を見ていた。
安心感が胸に広がるのが自分自身でもわかった。
これで自分が悩むことはない、自分は舎弟として兄貴の言葉通りに動けばいいのだから。
言葉通りに兄貴の首を見る――随分と無骨な首輪をしていた……首輪?
慌てて首に手を当てる。
冷たい金属の感触、俺もしている。
なんだ、この首輪?

「……兄ぃ?」

兄貴の顔を見る。

「知らん、持っちょったはずのレンコンもなくなっとるけぇ……」

慌ててスーツのポケットを叩く。
ない、感触がない、自分のもなくなってる。
そこにあるはずの回転式拳銃――レンコン――の感触がない。
緊張感や肌を突くような感覚が体に纏わりつく。
おかしい、これは何かがおかしい。

「どうしていいもんかわからん、周りのやつらも同じじゃ」

兄貴に促されて周りを見渡す。
ざっと数えて20人に近い人数がこの部屋にいた。
反応はどれも同じようだった。
誰もが自分のおかれている状況が理解できていない。
苛立ちと不安だけが影を大きくする。
なんなんだ、これは。

47 :プロローグ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 00:51:27 ID:???
「はいはい、ちょっと聞けー」

突然、声を張り上げながら男がこの部屋に入って来る。
部屋に息苦しいまでの圧迫感が広がった。
そいつが武装した軍人のようなやつを数人引き連れていたからだ。
俺の中の何かがこの状況に警報を発していた。
よくわからないがこの状況は危険だ。
みんなの視線が自分に集まったのを確認すると、そいつは再び口を開いた。

「これから、殺し合いしてもらう」

その言葉はこの部屋と同じでまるで現実味がなかった。
しかし、俺はその言葉に戦慄を感じた。
殺し合いをしてもらう――。
その言葉の意味がわかったわけではない、相変わらず混乱していたままだった。
その言葉が発せられた時、まるで頭に銃を突きつけられたような感覚が湧き上がったからだ。
だから、俺は既に動いていた。

「こんなぁ!!筋者にゴロ撒いてどうなっ――」

俺がその言葉を言い終わる前に大きな音がそれを遮った。
その音は終わらない。
何度も何度も機械的に続いていく音。
俺はその音が何の音か知っていた、発砲音だ。
撃たれてた。

「ぐっ」

雨のように降りそそぐ弾丸が体を貫く。
銃弾が皮を破って肉を食いちぎるたびに体は勝手に痙攣するように震えあがる。
一つ動くたびに穴が増えていく、一つ穴が開くたびに体が震える。
わずかに跳ねた血の欠片が頬にかかる。
なにかの言葉を出す余裕なんかなかった。
終わらない、終わらない、終わらない、終わらない、終わらない――。
それは、奇妙なダンスだった。
俺の目の前で踊り狂う人形がゆっくりと壊されていく。

「っ、ぁああっ、あ!!」

震える人形は、兄貴。
勢いで立ち上がって啖呵をきったのは確かに俺だった。
しかし、武装した軍人の銃口が俺に向いた瞬間。
俺を守るかのように兄貴は立ち上がった。
俺は兄貴の舎弟なのに。
兄貴は俺の兄貴なのに。
血、特有の強烈な生臭さが鼻腔に突き刺さる。
体の一部だったものが肉片となって俺の目の前で飛び散る。


兄貴が壊れていく――。


「あ、あにいぃぃいぃいいいい――!!」

48 :プロローグ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 00:53:06 ID:???
一時間後か、一秒後か。
銃撃が止まった。
俺は金縛りにあったように一歩も動く事ができなかった。
なにも、なにもできなかった。
手を伸ばすことも――。
目を閉じることも――。
兄貴が壊れていくのをただ見つめていることしかできなかった。
わけがわからない。
気がつくとぐちゃぐちゃになった兄貴が倒れていた。

「逆らうとこうなる」

そいつは薄く笑って言った。
その言葉に恐怖そのものを突きつけられたように静まる教室。
違う、と思った。
逆らったのは俺なのに。
なんで――

「なんで兄ぃが撃たれるんじゃぁぁあぁああああ!!」

俺は飛びかかった。
撃たれても構うものか。
死んでも構うものか。
俺は兄貴を殺させてしまった。
こいつは兄貴を殺しやがった。
それだけの言葉で頭の中がいっぱいになった。

「――っ!」

兄貴を撃った銃口がこちらを向く。
俺は死ぬ覚悟を決めた。
しかし、今にも撃たれるかという瞬間に時が止まった。
比喩でもなんでもなく。
確実に、その時、教室の時は止まった。



俺の腕が掴まれた。




49 :プロローグ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 00:54:50 ID:???
しっかりと、腕が掴まれた。
自分の目を疑った。
現実の全てを疑った。
しかし、疑ったのは俺だけじゃなかったように思う。
ここにいるやつはみんな驚いていた。
薄く笑ったやつも、撃ったやつすらも驚いていた。
だから、俺が撃たれなかった。

「テ、ツの……あにぃ……」

兄貴が俺の腕を力強く掴んでいた。
何十発と弾丸が体を抜けて見るも無残になった兄貴の体。
その兄貴がそこに立っていた。
精神力とかの問題じゃない。
生きているわけないのにそこに立っていた。
それなのに、兄貴は血だらけの顔で俺に向かって笑った。

「仁義、じゃけぇ」

その言葉が終わる前に兄貴の首輪が爆発した。
笑顔が爆風に吹き飛ばされた。

  【生徒番号なし テツマ・カジワラ(31、男)   死亡
            死因:首輪の爆発により死亡】










全てが吹き飛んだ気がした。










「ハハ、ハハハハッ!!」

薄く笑っていたはずの男。

「ハハハ、本当に、本当に面白いなぁ」

そいつが腹を抱えて笑っている。

「彼に免じて君は生かしてあげるよ」

本当にわけがわからない。

「逆らうとこうなるということなので、ルールの説明をはじめるぞー」

俺の時間は兄貴に止められたまま。

50 :プロローグ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 00:58:49 ID:???
「わたしたちは殺し合いをします。
 わたしたちは殺し合いをします。
 わたしたちは殺し合いをします――」

……これは絶対に現実じゃない。
わけがわからないまま下に俯く、兄貴の生首が足元に転がっていた。
すこし前までは生きてたはずの兄貴。
それだけの間に死んでしまった。
どうしてだろう。
わたしたちは殺し合いをします。
自分は何故こんなことを書いているんだろう。
焦点のあわない目の視界で何かが光ったような気がした。
それは兄貴の目だった。
兄貴と俺の目が合い、俺は自分の恐怖が兄貴の瞳に映っているのを見た。
俺は怯えているのか?
兄貴が殺されたのに?


刹那、俺の中の何かが弾けた。


やってやるよ。
殺し合いがどうしたんだ。
お前らはやっちゃいけないことをした。
俺は警告したはずだ、筋者に、俺らに手を出したらどうなるか。
やってやるよ、そして、お前らを殺すために必ず戻ってくる。
俺には兄貴がくれた言葉がある。
俺には”仁義”がある。
絶対に果たさないといけない約束がある。


「兄ぃの仇、取ったるけんのぉ……」

51 :ハロルド=P=アンダーソン:2005/05/15(日) 01:22:10 ID:???
どうしてこんなに頭が重いんだろう。
どうしてこんなに気分がよくないのだろう。
……ああ、そうだ、自分が今眠っていて、朝になって起こされようとしているからだ。
まったく、どうしてこう寝起きというものは憂鬱なのだろうか。


『パパ、朝だよ、起きなさ〜い』

娘の声が聞こえる。幼稚園に通うようになって毎朝早起きするようになったんだ。
赤ん坊の頃は朝だろうが夜だろうが暇があれば寝ていたのに……これも変な言い方だよな、

『あなた、いい加減に起きなさい。いつまでたっても片付かないじゃないの』

妻の声には少しだけいらだたしさがある。無理もない。朝は主婦の戦争の時間だからな。
でもこのベッドのぬくもりが、心地よいまどろみが、自分をとらえて放さない。

「あと5分……いや3分だけ……」

『だめだよパパ、またママに怒られるよ』
『遅刻だ〜って困るのはあなたなのよ。さあ、さっさと起きて、朝ご飯を食べてしまってちょうだい』

そうだ、いつもの朝だ。目を覚まして体を起こすのは面倒だけど、目を覚ませばそこには妻と娘がいるんだ。
目を覚ませば妻と娘がいるいつもの家の朝の風景なんだ。
目を覚ませば、妻と娘が………!


「んじゃ、みんなにはこれからがんばって殺し合いしてもらうから宜しく!!」


突然、目の前に深いという言葉を人間の形に具現化した白衣の男が現れる。
その幻想が、ハロルド=P=アンダーソンの意識を幻想から現実に引き戻した。悪夢という名の現実の元に。


「! ! ! ! ! ! !」


見たくもない現実が次々と意識に飛び込んでくる。
乗り慣れたアッシマーや連邦系MSとは微妙に異なるリニアシートと全周囲スクリーン。そこに映る見慣れぬ風景。
そして、首にまとわりつく死の蛇の感触が、全てを思い出させた。

教室と呼ばれる場所。白衣を着た先生を名乗る男。所属不明の兵士達。
殺し合い。モビルスーツ。アイテム。禁止区域。
集められた「生徒」達。先生に逆らおうとして、首を吹き飛ばされた「生徒」。

生き残るのは、最後の一人だけ。

52 :ハロルド=P=アンダーソン:2005/05/15(日) 01:22:43 ID:???
「何なんだよ、畜生……!」


半泣きになりながら、それでもMSのコクピットに放り込まれたならば自然と機体のチェックをしてしまうのは
長年にわたって叩き込まれ、自分自身に課していたパイロットとしての習慣なのだろうか。
無理やり押し付けられた棺桶の名前はズサ。知らない機体ではなく、鹵獲機を興味本位で動かしたこともある。

機体の動作確認。各種センサーのチェック。火器管制システムのテスト。その他エトセトラ、エトセトラ。
………一通りの確認が済んだ後、どうやら自分をここに放り込んだ連中は自分を機体の整備不良で殺すつもりはないと判断する。
少なくとも、今のところは。


去年の戦争で何度も交戦したこの機体は、なかなか厄介なMSだった。
ガルスJやドライセンと組んで長距離から支援砲撃代わりのミサイルの弾幕を張られるのには閉口したものだ。
チームを組んでこられると面倒な相手だった。他の機体と組んでいたのならば。

「俺はアッシマーライダーなんだぞ。
 なのにどうせジオンの機体をよこすなら、バウかザクVぐらいよこせってんだ」

こいつは支援機だ。間違っても単機戦闘を任せていい機体ではない。
なのに自分はこのMSでこのエリアにいる全てのMSを破壊しなければならない。自分ひとりで。

「……何をどうしろっていうんだよ」

いつもどおりに基地に出勤して、いつもどおりのブリーフィングと定時パトロールとでブリーフィングを実施して、
いつもどおりに退勤して、いつもどおりに家に帰ろうとしていたはずなのに。
気がついたら悪夢から覚めていたのではなく、気がついたら悪夢に放り込まれていたなんて。

戦争はもう終わったはずなのに。
1年戦争はとっくの昔に終わって、ティターンズとエゥーゴのドンパチもけりがついて、
アクシズに逃げていたジオンの亡霊どもも宇宙で勝手に分裂した挙げ句に消え去ったはずなのに。
なのに、どうして、こんな、こんな………!

「こんな訳の分からないことで、死んでたまるか……っ!」

だが、世界がどんなに理不尽でねじ曲がっていたとしても、自分は帰らなければならない。
家には少々口うるさいが気立てのいい妻と、可愛い盛りの一人娘が待っている。
二人を長く待たせるわけにはいかない。
ケーキに立てたろうそくを吹き消すところを写真に撮らないわけにはいかない。
夫として、父親として、何が何でも帰らないといけない。

理不尽な状況に怯えてはいたが、不条理な運命を嘆いてはいたが、それだけははっきりと認識していた。

「ふざけるなよ」

だからハロルドは前進を開始した。取りあえずは手近の街に向かって。


53 :ハロルド=P=アンダーソン:2005/05/15(日) 01:23:46 ID:???
【行動:一通りの機体チェック(1)、D-25→D-22へ移動(3)】
【位置:D-22】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-102 ズサ】 【パイロット状況:健康、緊張状態】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース】
【方針:絶対に家に帰る、まずは情報&物資の収集】
【同盟:なし】

54 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/15(日) 01:37:49 ID:???
正直言って、あの事件の事はあまり覚えていない。
頭を打って記憶を失ったのかも知れないし、
心を閉じたように記憶も閉じたのかも知れない。
……だが、断片的には覚えている。

『……?………ナ!…せ…!』
砕け散るガラス窓

『…そ………ビ家か……。』
悪態をつく父

『…て……ナ!こ……持っ……け。』
手のひらの冷たい感触

『これはこれは……中佐の娘さんか?』
迫る手のひ……。


「……!!!」
そこで、私は目を覚ました。……というより、無理矢理起きたという方が近い。

「……はぁっ……はぁっ……。」
息が荒い。よく見たら両手が震えていた。
しかも、体中汗にまみれていて不快な事この上ない。

「何で……。」
あんな夢を、見たのか。
しかしよく考えたら、当たり前のような気がした。この異常な状況。それを顧みたら。
私はまず、呼吸を落ち着かせる事にした。それに伴い、動転していた心も落ち着いてくる。
続いて、周囲の状況を確認する。

55 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/15(日) 01:38:58 ID:???
「……モビルスーツとか言ってたっけ……。」
周囲を埋め尽くしていたのは、様々な機械類。
側面には大きなテレビのような物が付いていて、外の状況……砂漠を映し出している。
その表示の中に、"MANUAL"の文字があった。
それを恐る恐る押してみる。どうも知らない機械を触るのには、抵抗があった。
すると、側面パネルに機体の解説や操縦法らしき物が表示された。
それはMSのことを知らない者のためか、詳しくそれでいてわかりやすい内容だった。

「……何とかなりそう……かな?
 それにしても……いつの間にこんなロボットが作られていたんだろう……。
 あの事件以前は……お父さんもそんな事は言ってなかったし……。
 あれから4年……その間に作られたのかな……。」
そう呟きつつ、マニュアルを見ながら各種計器をチェックしていく。
そこでふと、この殺し合いに普通になじみ掛けていた自分に気が付いた。
"私たちは殺し合いをする"
宣誓をしろと言われたときは、気が動転していたので気が付いたら書いてしまっていた。
だが、よくよく考えたらこんな殺し合いに乗らなくても良かったんじゃないか……とも思った。
違う。違う違う違う。
かぶりを振り、そのような思考を追い払う。代わりに、一つの言葉を思い出す。
"自分の身は自分で守れ。"

「……帰るところが無くても……理想も夢もなくても私は……。」
マニュアルの指示通りスティックを握る。
フットペダルに足を置く。
シートに深く腰掛ける。
モニターを真っ直ぐに見据える。

「死ぬわけには……いかない。」
そう言うと私は、コンテナから支給武器を取り出し、機体をゆっくりと歩み出させた。
方向なんかは、今は決めない。
今は只、進むだけ。
私には、それしか出来ない。


【行動:投下(0) 状況確認 (0) 支給武器確認(-1) 練習しつつD-18へ移動(-3)】
【位置:D-18】
【機体状況:ゲルググ・J】
【パイロット状況:若干の症状発生中】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:とりあえず、前進。】
【同盟:なし】

56 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/15(日) 01:58:23 ID:???
「(ハァ…ハァ…ハァァァ…ハァァァ…ハァァァ……)」

 獣の如し少年。その足元には鉄の塊と屍と炎。
これが何時の時代の物であるか、そして何処の光景であるか、知る物は当事者のみ。
少年の感覚が新たな獲物を発見する。動きは搭載されている探知機よりも素早くそして正確に。
この場をたまたま訪れた不運な兵隊達はその事に全く気が付いていない。

 うろたえる者に容赦なく突き立てられた光の刃。モノアイが2・3度点滅し一瞬だけ生の意志を見せるが
中の操縦者は既に黒い灰と化し硝煙と同じやな臭いの煙を巻き立てる。
それに触発されようやく危険を察知した敵が光と銃弾を浴びせ掛ける。しかし当たらない。かすりもしない。
幾重もの攻撃と同時に一発だけ放たれた反対方向の一撃が確実に敵を貫いた。
少年の悲鳴にも似た咆哮が上がるたび、轟音とともに命が一つずつ消えていく。
それは戦場において見るにはあまりに華麗な光景であったが、賞賛を浴びせる物はいない。

「ハァハァ…ハァハァ…ッハハッハハッハ!アッハッハッハッハ!!!」

 笑う。ともかく笑う。大笑いする。
地獄絵図と化して行くたびに少年の中で可笑しさが募ってきて、それを発散するには笑うしかないからだ。
その時入り込んだ一本の通信。任務完了を告げる通信。
吊りあがった口で意味不明なことを呟いてから少年は応対する。
「俺の敵はどこだ…」と「皆殺しにしてやる…」と。

 …………。

「……ぁ痛て」

 ──次に彼が眼を覚ました場所は一機のMSの中だった。

57 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/15(日) 01:59:20 ID:???
 相変わらずの何時の頃かもわからない悪夢。
見慣れた物の一つなのに襲ってくるどす黒さだけは感極まっているからたまらない。
深い溜息を一つ吐くとこの嫌な感覚を消し去ろうと彼は徐にジャケットの内ポケットを弄りだした。
が、目的の物が見つからない。左のポケット、右のポケット、ズボンの両ポケット、ついでにズボンの中。
衣服を全てはだけさせて下着の中まで覗こうとしたところで、彼はようやく足元のデイバッグに気付いた。

 目的の物はそこに入っていた。
それをまず掴むと勝手に場所を移動させた者に愚痴をたれ、タブレットを一つ口に放り込む。
入れ物は自分なりの定位置に入れ再度手で確認する。納得したのか彼は一人でうなずいた。
さて、デイバッグを覗いてみると他には食料と水と複数の資料とディスクが一枚。
何に乗っているのか、何処にいるのか、何をすればいいのか、資料を読み漁る。
とりあえず一通り理解したところで彼は落胆に近い大きい溜息を付いた。

 機体に見覚えがあったことがちょっとした救いだった。
深緑の中に一際目立つ橙と黄色。そして前部アーマーに書き記された『龍飛』の文字。
【AMX-107 バウ】 異端な機体の多いアクシズ製MS。その中で量産化に踏み切られた傑作機である。
しばらくの相棒を軽く拳で叩き挨拶を済ませると、今度は隣にあるコンテナを開封してみる。
出て来たのは鎖の付いた丸い鋼鉄の塊に鋭いトゲ。相手を殴れと言わんばかりの異様な物体。
全てを表した半開きの口。とりあえず彼は見ていない振りをしてそそくさと再び機体に乗り込んだ。

58 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/15(日) 02:00:14 ID:???
 何だか起動させることさえ相手の思惑の中のような錯覚を覚える。
とはいえ、今の事態を確認しなければ何もする事は出来ない。
起動からの的確な手順にこんなことばかり覚えてても…と、軽く自己嫌悪になる。
しかし、まずはある程度楽観的に考えてみる事から始めてみようと思った。
まさかいきなり殺し合いが始まっていて自分以外はノリノリなんて事も無いだろう。
誰もいませんようにと後ろ髪を引きずられながら恐る恐る機体を起動させてみると…。

「勘弁してくれよぉ…」

 ガックリと肩を落として項垂れる首。
緑の光点が光っていた。その上かなり近い。むしろ自分の隣にいるんじゃないか。
不安げにカメラを右に左に動かしてみるがその心配は無いらしい。
交渉してみようかとも思いつくが彼はその考えを一蹴する。
ひとまず相手の出方を見よう。そして撃たれたり脅されたりしたら即逃げよう。
彼の脳ミソは早くも後退のネジを巻き始めていた。

 ──かつての少年はすっかり息をひそめていて……
 
【行動:機体と状況の確認(-1P) 周囲の探索(-1P)】
【位置:N-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル、ガンダムハンマー】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク】
【方針:同地域にいる相手(18番)の様子見】
【同盟:なし】

59 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/15(日) 04:15:35 ID:???

「ん……んん……」

アルマは意識の覚醒と共に、大きく伸びをする。
いつもそうだった。 朝起きると、必ず伸びをする。
例外なく今回も伸びをしてみるが……そこは狭いコクピットの中だった。

「夢じゃ、ないんだよね。
 あいつのことも、ユウのことも」

両親と向かい合っていた不審者。
文字通りバラバラになって血の海に沈んでいた親友。
そして、あの『教室』で惨殺された男性。

「息苦しい……ん?」

取り敢えずハッチを開けようとパネルへ手を伸ばす彼女を止めたのは、
音も無く点滅を続ける【ALERT】【CAUTION】の二文字だった。

「……ッ!!」

あれこれとパネルに触れて、ようやく詳細データを引き出す。
BDV。 『対ニュータイプのシステムを搭載したいわく付きの機体』と教えられた記憶がある。
生徒番号8番、ルイス=ガルシア……短めの金髪が特徴的な男性だ。
だが、その瞳は……

「兵士の、瞳だ……見ればわかる。
 宥和交渉など通じるかどうか……」

呟いてから、アルマはハッと口を手で覆う。
その表情には僅かな戦慄が浮かんでいる。

(私、今……何て言った?
 憶えてない、また記憶が飛んでる……)

何とか思い出そうとする間に、レーダー上の反応は移動を始めた。
どうやら近付いてはこないようだ。
それをいいことにディスプレイのあちこちに呼び出されたウィンドウ群を眺めるアルマの目が止まった。
先程パネルを触れた際に彼女は自分の機体データも呼び出していたのだ。

「……エビル・S? これ偵察機なの?
 だから離れててもわかったのね」

ついでとばかりに装備やコンテナの中身も確認していく。

「偵察ポッド、グレネードランチャー、ビームサーベル……
 げ、左腕がマニピュレータじゃないの?
 内蔵ヘビーマシンガンにショットクロー……ツメミサイル?

 コンテナの中身は……Iフィールド発生器?
 要取り付け、と。
 後は……持ち物……あ!」

思い出したように、アルマはポケットの中を探る。
それからふと思い付いて、コクピットの中を見回す。
怪しいバッグを発見。 当然、開ける。
愛用の携帯端末と弾切れだったままのベレッタM92FS、
そして口紅がパンや水のボトルと一緒に放り込まれていた。

<続く>

60 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/15(日) 04:17:54 ID:???

「やっぱり……Cz75……盗られた……!
 粗悪品(レプリカ)の安いやつだったからまだマシだけど……」

ベレッタと一緒に持ち歩いていたCz75は没収されたらしい。
弾丸を装填したままだったのだから没収されて当然と言えば当然なのだが、
旧式銃収集を趣味とする彼女にはそれなりに大きな問題なのである。

化粧品の一部没収にまで思考が回らないところに、マニアの姿が垣間見える。

「……ケータイの中も洗いざらいチェックされてるよね……。
 パス4桁だし、おバカなメールなんかもぜーんぶ見られたのよね……。
 うぅ、ヘコむ……」

しかし、ヘコんでばかりはいられない。
BDVがいつこちらを捉えるかわからないのだ。

「ふぅ……よし、まずは機体を隠して、エンジンも切って……
 残骸に紛れて感知は難しくなるはずだから、その間にIフィールドをくっつけちゃおう。
 ついでに周りの探索もできれば上出来ね」

必要なことも不要なことも、考えなければならないことは山ほどある。
考える時間を作るためにはテキパキ行動しなければならない。
彼女は早速機体を手近な格納庫に押し込むと、コンテナを開いて作業に掛かった。

程無くして、ビスの一本に至るまでこと細かく解説し尽くされた異常に親切で分厚い
マニュアルのおかげで、ほとんど迷うことなく作業は完了した。
さて、次は?

アルマは、支給された栄養ドリンクに毒性が無いことを確かめると、
一本を片手に格納庫と隣接している建物に入っていった。

【行動:チェック(-1)、倉庫入れ(-1)、取り付け(-1)、探索(-1)】
【位置:C-13/軍事施設】
【残り行動値:0p】
【機体状況:Green】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)
     偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx10、
      ベレッタ(0/15)、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:まずはやり過ごしたい】

61 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/15(日) 09:41:50 ID:kYpLjxMF
ID出しマス

62 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/15(日) 09:59:33 ID:???
左手でコインをくるくると玩びつつ、生徒番号15番・ファッツ=シュヴィールは現状の確認を急いでいた。
先ほど、この楽しいゲームのフィールドのMAP………
自分と他の参加者がいるフィールドの地図を見ていた事でわかったが
それによると、このフィールドの中には海や川といった地形も多いらしい。
水陸両用MSが彼の搭乗機ならばそれもまたラッキーだったが
生憎と、彼が乗っていたMSはEWACザック(彼は、はじめて聞く名前)………
その名の通り、偵察用に誕生した機体のようで………
まぁ、このゲームを楽しむ前に死んじゃ困る彼としては結構ショックを受けてたりする。


しかし、まぁ、腐っても偵察機というべきか。
ともかく、戦闘用のMSではないにせよ、この偵察機能には感謝をせねばなるまい。
そのお陰で彼は、MAP上に自分以外のものである光点を二つも見つけられたのだから。


「6番はリトラ=クローム………25歳、女性………ディジェ?聞いた事無い機体だな」
そう呟き、北から南へと歩を進める光点を見ながら教室での生徒の顔を思い出す。
とは言え、彼は一番後ろの席であった為、背中は見えても正面から顔は見えない。
勿論、横顔を盗み見る事は可能ではあったが………。
「25ねぇ………他の女の子は10代なんだし、そんな年増一発でわかりそうなもんだけどなぁ」
彼の記憶する教室の中に、どうやら年増の女性は一人もいなかったようである。
はぁ、と溜息をついて考えを切り替えるファッツ。
次に見るは南より北へ向かっている機体………
「3番はハロルド=P=アンダーソン………35歳、男性で搭乗機ズサ………
 ………驚き疲れた」
今日何度目かの溜息、しかし、その中には微かに楽しんでいるような息吹の感じられる。

63 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/15(日) 10:02:47 ID:???
コンテナを開封し、中に入っていたシールドとビームライフルを両の手に持ち、EWACザックは立っていた。
コクピット内ではファッツがゴソゴソとディパックの中身を確認している。
水、パン、トランプに小銭………
トランプと小銭を上着のポケットに入れ、更に中身を確認すると何やら冷たいものに手が触れた。
それを引っ張り、しげしげと見てみる。
――チタン合金製ワイヤー
搭乗機はハズレだったが、こちらのアイテムはどうやら当たりらしい。
縄は何事にも応用が利く、これを使って相手の首を絞める事も出来るし、罠を貼る事も可能だ。
それに何より………
「やっぱこの格好には縄だよな、荒縄じゃないのはしゃーねぇけど」
自分の、まるで西部劇の保安官のような格好を見て肩を竦めて呟く。


ある程度状況が確認出来て、再びMAP上の光点に目を移す。
先ほどよりもこちら側に動いてきている。
「どっちが楽しませてくれるかわかんねーからなぁ」
そう呟くとポケットよりコインを出し、それを軽く指ではじく。
コインはゆっくりと、上がり、一定の時間を空けて彼の手の上に落ちる。
………ファッツはゆっくりとEWACザックを東方向へと向けて歩かせ始めた。
コインは表、どうにも彼は彼の中で決めた「表なら6番、裏なら3番と接触する」という賭けを実行に移す事に決めたようだ。
「楽しませてくれよ、6番さん&heart;」

【行動 :コンテナ開封(-1)機体確認(-1)移動(B-21→C-21)(-1) 残り1P】
【位置 :D-22 市街地】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題無し】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2?入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭】
【暫定行動方針:6番リトラ=クロームに楽しませてもらう】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

64 :リトラ=クローム@代理:2005/05/15(日) 12:05:49 ID:???
「ふ……む。このようなゲームが開かれるのだから、当然なのかも知れんが」

やはりと言うか、オアシスの街には、人の気配が感じられなかった。
だからといって街が荒れているかともいうと、ほぼその様な様子は見受けられない。
まるで、つい先ほどまで生活していた人々のみが、突然かき消えたかのような。
そんな、妙な光景であった。

「こんなことをやってのける組織によって開催されているという訳か?このプログラムとやらは。
 ……退避させられた住民には良い迷惑だが、与えられたステージは最大限に活かさせて貰うぞ。
 少なくとも、逃げ遅れた住民を踏み潰し、良心の呵責に苛まれるという事はないのだから」

一瞬、脳裏に蘇った記憶。
加減を知らぬ連邦の鎮圧部隊によって徹底的に人も建物も踏み躙られた街の記憶。
……あの光景と、たちこめる死臭の嫌さ加減は、リトラの知るこの世の地獄のうちのひとつだ。

>>62-63
と、その時、レーダーが接近する機影を捉えた。

「やはり先客が居たか……機種照合、EWACザック……アイ・ザックという奴か?
 どうやら、先にこちらが捉えられてしまった可能性が高いようだな。
 パイロットは……生徒番号15番・ファッツ=シュヴィール。さて、こいつは羊か、狼か?」

仕掛けるか……距離を置くか。
現在こちらが使用できる武器は、豆鉄砲程度のバルカンと、ビームナギナタのみ。
もし、奴の支給武器にビーム・ライフルでもあれば、少々厄介ではある。
だが……。

「こちらを察知してなお“近づく”という事は、“やる気”だという事だ。
 ……クク、面白い。
 まともな武器が接近戦用のナギナタのみだが……このような場所ならば、戦いようもあろうというものだ」

瞳をギラつかせながら、奴の居る方向へ視線を向けるリトラ。
こちらからも近づくべく、ディジェの歩みを進める。
C-21エリアに到達すると、抱えていたビームキャノンを下ろし、
ビームナギナタの発生器を手に、奴の襲撃に備えた。

「さあ、ファッツ君とやら……どのような方法で歓迎してくれるのか」

【行動 : 抱えていた武装を置く(0) 移動C-21へ(-1) 残0 】
【位置 : C-20 → C-21 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN ナギナタ待機状態 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : まずは戦いの準備を 都市探索 ファッツに挨拶 】

65 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/15(日) 14:46:06 ID:???
「――っ、痛ぅ」
夢を見る間も無く、モーニングコーヒーよりも苦味走った舌触りと
目の端にちらつく光源に揺り動かされて目が覚めた。
口に広がっているのは血だ。打たれた頬の中が少し切れていたらしい。
頬は赤く腫れあがり、まだ疼きが止まらない。
まぶたの裏を刺した光は……MSのレーダー。一際強い光点が、1つ輝いている。
サイモンは跳ねるように立ち上がった。全身が宙に浮かんだような錯覚は、
このMSが全天周モニター・リニアシートを採用していることを物語っている。
息を呑んで光点の動きを凝視した。

一瞬が過ぎる。何の変化も起きない。
安堵とともにシートに腰を降ろす。意識を奮い立たせる。口中に溜まった血を飲み込む。
頬の疼きは、行動を起こすのにいいカンフル剤だ。
……でもやっぱり痛いと一人ごちながら、作業を始めた。

まずは今乗っている機体と、支給品を確認する。
逃げるにしろ、相手が戦うつもりならそれを避けるにしろ、性能不明では話にならない。
――NRX−044アッシマー。若かりし時、議会召集の情報からおっとり刀で向かったダカール。
クワトロ=バジーナ、いや、シャア=アズナブルによる演説という歴史転換期の空を
この可変MSは飛んでいた。多少でも覚えがあるのは、知らないことだらけの今だとありがたい。
固定武装は無いようだが、見敵必殺でもない自分には今のところ重要ではない。
それ以上に、この重装甲は生き延びる事に貢献してくれそうだ。

(続く)

66 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/15(日) 14:48:23 ID:???
過去に学んでおり、ルポの際も触る機会の多かった連邦製。そのことが幸いして操縦のイロハは思い出せた。
触ったことのない機能もあるが、後回し。次に武装コンテナの情報を引き出す。
「……タイヤだあ?」
まごうことなきタイヤである。そこに記された名はアインラッド。
機器の動作確認を兼ねて、カメラを回すと……巨大なコンテナがあった。
「曲乗りでもしろってかよ……」
次に見えた遠隔操作という単語に、頬の痛みが増した錯覚を覚え、資料を放る。
期待していたわけじゃないが、深夜の通販番組みたいな胡散臭さに気が抜けていた。

ディパックの中は後に回す。今のところは、瞬くだけの光点への対応を優先と考えたのだ。
「動かないなら撃たれはしない、と思わせてもらうよ。頼むぜ?」
慣れている、とは言えないながら通信を展開する。
「ん、ん。あー、おはようヘローボンジュールナマステ。
 俺の名前はサイモン=クレイガーだ。そちらがどうかはあずかり知らぬが、
 いきなりのことで状況が掴めない。できれば、わかる範囲でお互い話し合わないか?
 OKなら通信を双方向にしてくれ」
相手が非武装と見るやいなや牙をむく、そんな気性でないことを希望しながら。

【行動:機体・武装の確認(-1P) 基本操作の把握(-1P) ナインティへ通信(-1P)】
【位置:N-22/森林】
【残り行動値:1P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ 口内少し出血】
【武装:アインラッド(コンテナ未開封)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     ウェストポーチ{筆記用具、ナイフx1、ペンライトx1、コンパス付腕時計x1、ガムx2、煙草x1、ライターx1}】
【行動方針:1.目前の相手(16番)の確認 2.情報の入手 3.頬を冷やす】
【同盟:なし】

67 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/15(日) 15:12:04 ID:???
――眩しい・・・。

瞳を抜け、網膜に注がれた太陽の光。
左目からゆっくりと、瞼を開いてゆく。
オレンジ色のスクリーンが全て開かれると、二回、強く瞬いた。

一番最初に目に映ったものは、雲一つ無い、澄み渡る青空。
続いて金属製のフレームが目に入った時、
動かす気の無かった上体を起こし、改めて周囲を見渡した。

真正面――丁度目線と同じ所に、見慣れたお馴染みのOPL(照準器)
そして、股座から生える、一本の操縦桿。
そのOPLと操縦桿の間に乱雑と並ぶ、計器の数々・・・。

(ハハア、俺は今、セイバーフィッシュの中か……。)
まだ完全に醒めぬ頭で確認すると、額を左手で押さえつつ、右手でレバーを引く。
気圧が抜ける音と共にコックピットが開放されると、
座席を抜け出し、手馴れの要領でサッと飛び降りた。
ズッ、と足元に衝撃を感じ取ると、幾分か頭がスッキリしてきた。

天気が良い。
他愛の無いことを考えながら、スッとしゃがみ込むと、足元を調べ出した。
もう、何十年も野ざらしにされたような、非常に脆いコンクリート。
それが幅50m、長さ800m程敷かれている。
その地面をまじまじと見つめ、手で感触を確かめると、
今度は立ち上がって左手のグレーの管制塔……否、巨大なコンテナを確認した。
何かの嫌がらせだろうか、そこに鎮座していたのはMS用ショットガン。
溜息を一つ吐いて外に出ると、初めて周囲を、辺りの風景を見回した。

68 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/15(日) 15:14:21 ID:???
草原。
北から北東に、それと南東の方角、遠目に山が確認できる以外は、
立ち木がポツポツと生え、そよ風が芝生を撫でる、だだっ広い草原だった。
絶好の飛行条件。操縦席に戻ろうと、戦闘機に向かったその時、
そのセイバーフィッシュが、一般機とも、自分の愛機とも違うことに気がついた。

茶色と灰色の山岳地迷彩。尾翼の「甲鮫」の二文字。
……これらはいつもと変わらない物だ。が、コックピットの真下の位置。
違和感を感じたそのペイントは、9つのジオン軍マーク。
3つは大きく、6つは小さく描かれた撃墜マーク――
それは、過去に“紛失”した筈の機体だった。

意外。だが、さして気にせずに、操縦席に舞い戻った。
疑問に思うそれよりも、安堵感に似たような感動を憶えたからだ。
 「ただいま」
胸を過ぎった言葉を口にすると、機体のエンジンを始動させた。


機体全部オールグリーン。武装、機関砲、空対空ミサイル、確認。
滑走路の強度を考えると、もう着陸は出来ない。
片道キップのお陰でコンテナを置き去りにしなくてはならないが、
カムフラージュは出来ないし、何よりも、この機体には必要のない物だ。
「カザマキ機、発進する。」
コンテナを管制塔に見立て、グッドサインを送る。
一人で何をやってるんだ。と、思わず口元がにやける。
何処までも蒼い大空に、鉄の鮫が溶け込んだ。

【行動 : 状況把握−1 発進−1】
【位置 : C-20 → C-21 】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好 】
【パイロット状況 : 良好】
【武装 : 機首部機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : さて、どうしようか・・・】

69 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/15(日) 15:30:51 ID:???
すいません、表記ミスです。

×【位置 : C-20 → C-21 】

○【位置 : Y-17 】

70 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/15(日) 15:52:04 ID:???
「さてさて………」
首を回してコキコキ、と音を鳴らし、モニターを見る。
映っているのは恐らく、ディジェ………というMSなのだろう。
やはり、見たことはない。
ジオン系とも連邦のGM系とも似ていないが、モノアイがついているという事はやはりジオン系のMSなのだろうか?
………いや、そんな事は今関係ない。
今、彼にとって重要な事とは、出席番号06番の彼女が自分を「楽しませてくれるかどうか」の一点だけである。


アイザックの歩みを止め、じっとディジェを見据える。
ディジェも、アイザックと同じく動こうとせず、じっと止まっている。
………いや、こちらの様子見をしているのだろうか?
支給された武器、ビームライフルはすでに射程範囲内…………………
しかし、ここは市街地という障害物だらけの場所だ、射撃兵装は著しく使用を制限されるだろう。
だがこのアイザック、近接武装は何一つ持っていない
「はっ、とんでもねぇ貧乏クジひかされちまったなぁ」
台詞とは裏腹に、その顔は喜びに満ちている。
満面の笑みのまま、ファッツは通信回線を06番に対して開いた。


「ハロー♥」
手をひらひら、と振って挨拶。勿論満面の笑みだ。
「お?なんだ、25って書いてたからババァかと思ってたけど結構べっぴんさんじゃん、バンダナが似合ってるね、可愛いよ
 俺、ファッツ=シュヴィール、よろしくぅ♥」
ウィンクと共に投げキッス………
どうにも様になっているところを見るとこれは彼がよくやる事のようだ。
「で、どうするよリトラさん?お互いこのままバイバイする?お手手繋いで仲良くする?
 それとも………」
右手に構えたビームライフルを持ち上げる。

「殺しあうかい?」

【行動 :06番リトラ=クロームに通信(-1P) 残り0P】
【位置 :C-21 市街地】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題無し】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭】
【暫定行動方針:6番リトラ=クロームに楽しませてもらう】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

71 :マサヤ=タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 17:09:01 ID:???
「……ここは?」

居心地の悪さに目を覚ます。
周りを見渡すとまたしても見知らぬ場所だった。
様々な機器が並んでいる、眠るには少し狭い空間。
モビルスーツのコクピット。
そうだ、ここで自分は戦うんだろう。
自分が生き残るための、殺し合いをするための――。

「兄ぃ……」

握りこんだ手のひらに爪を突きつける。
目が痒い、吐く息が荒くなる。

「兄ぃは阿呆じゃ」

たまらなく目が痒い。
格好よくて強い、自分が憧れた兄貴だった。
兄貴は最後まで笑っていた。
痒い目を擦る。

「兄貴が舎弟を命張って守ってどうするっちゅうんじゃ、普通は逆じゃろう」

擦った手が濡れた。

「おかげで、なんでか、くそっ、目が痒いわぁ!」

止められない。
いくら擦っても溢れる水滴を止められない。
だけど、自分は泣いてなんかいない。
自分は極道だ、道を極めるために突き進む者だ。
泣き言なんか言う訳がない。
決して泣いてなんかいない。

「俺は大丈夫じゃ、安心して逝きぃ……」

72 :マサヤ=タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 17:11:14 ID:???
しばらくして、感情が落ち着いてから持ち物を確認する。
ポケットの中に入ってる物は変わっていない、煙草、100円ライター、短刀。
それと、これ見よがしに置いてあるバック。
怪しいが構わずに開ける。
それにはなんとも言えない組み合わせの物が入っていた。

「水とパンと……これは、ポン刀?」

竹光だったら笑えない。
鞘から抜く。
ずっしりとした重さが手にかかる。
抜き身の刀身が鈍くて鋭い光を放ったように思えた。
切れ味はかなり良さそうだ、本物の日本刀。

「これで殺せっちゅうことか、馬鹿にしちょるわ」

短刀を扱うのとまるで違うだろう。
日本刀なんか大層な物を扱ったことなんかない。
しかし、武器があるだけマシと考えてコクピットの中を見渡す。
他に特に目に付くような物はない。
だが、問題はここからだ。
自分はモビルスーツの操作なんかやったことがない。
『モビルスーツを動かすなんて子供にもできる』
そんなことを組の誰かが笑いながら話していたことを思い出す。

「じゃとええんじゃけどなぁ……」

恐る恐る操縦機器と思われる物に触れてみる。
パネルを押すたびに様々なデータが表示されては消える。
……どうやらなんとかなりそうだ。
意味もない安心感を感じて機器を弄り始める。
数分かかってようやく目的の物に辿り着く。

「これじゃ、機体詳細データとマニュアル」

RX-78GP02A Gundam "Physalis"
その機体名にまず驚いた。
Gundam――この機体がガンダムだって?
モビルスーツに詳しくなくともガンダムの名前ぐらいは聞いたことがある。
しかし、それだけでは終わらなかった。

「戦術核!?ピカドンを撃つっちゅうのか、コレは!!」

そこには確かに戦術用核弾頭を装備と書いてあった。
慌ててマニュアルを流し読みして手探りで機体の状態を確認する。
戦術核――未装備。
この機体は核を持ってなかった。

「……持っちょるわけない、か」

73 :マサヤ=タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 17:17:52 ID:???
マニュアルの大半を読み終えた。
騙し騙しでも動かせるようになるまでにそう時間はかからなかった。
これなら大丈夫だ、素人なりにやっていけるはずだ。
そんなことを思いながらモビルスーツを操作してモニターに映っているコンテナを開く。
中に入っていたのはプチモビ。
自分はこのモビルスーツに乗っているのでどうしようもない。

「コンテナごと持ち運ぶかしかないようじゃねぇ」

とりあえず、センサーには敵らしき影は映っていない。
今、自分がいる位置はO-18。
幸か不幸かマップの真中に近い場所だ、人が集まってくるかもしれない。

「……どうしていいもんかわからん」

何をすればいいのか。
できれば全員を殺せればいいのだが。
モビルスーツに動かしたこともなかった自分が殺せるとは思わない。
まずは生き残るのが最善だ。
とりあえず、一箇所に留まっているのはヤバイような気がした。

「確か、マップに」

マップをもう一度見直す。
このマップが正しいならば、とすぐそこに灯台があるらしい。
そこに行ってみることにする。

「っらぁ!」

フットペダルを勢いよく踏み込む。
ガコン、と大きく揺れて機体が動き出した。

【行動:機体チェック(-1)、操縦方法確認(-1)、移動(1)】
【位置:O-18→N-18】【残り行動値:1】【機体状況:ガンダムGP02/異常なし】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル×2、バズーカ砲身のみ、シールド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2Lペットボトル×2、日本刀)、煙草、100円ライター、短刀 】
【行動方針:兄貴の仇をとる、灯台に行く】
【同盟:なし】

74 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/15(日) 18:11:25 ID:???
『――――――先生。』

・・・目覚めたときは既にコクピットの中だった。

(また、あの夢ですか・・・・・・。)

―――――――――数時間前――――――――――――

依頼を済ませ帰宅するとコートをハンガーに掛け、紅茶を入れ、
パソコンのメールを確認する為、デスクに座りパソコンを立ち上げる。
紅茶を飲みながら、メールを確認することが彼の欠かせない日課だ。
そしていつもメールの内容は同じようなものだったが、

――――――――受信メール1通。

いつもの様にそのメールを開いたが、今回は違っていた。

[ 拝啓。
  こんにちは、キリト=ヴァルリック様。
  突然ですが、この頃の日常に満足しされていますか?
  この度、ある場所で愉快なゲームが開催されます。
  ヴァルリック様もとても気に入られると思い
  このメールをお届けしました。
  詳しい内容は、当日現地にてご説明させていただきます。
  参加なさいますか?

     YES    NO
                 
               ――――――GBR協会より。]

(おかしいですね。私のアドレスはごく少数の方しか知らないはず
 そして届いているのはこの1通だけ、・・・・・・妙ですね。
 まるで私に依頼することが無意味と認識されている様だ。
 ”GBR協会”愉快なゲームですか?面白いしばらく踊ってみますか。)

YESのボタンをクリックし[ご参加ありがとうございました。]という。
画面が出た後、パソコンの電源を落とし紅茶を飲み終えシャワールームへ入った。

仕事の依頼でついた血の汚れを落とすために熱いシャワーを浴びている時
不意に服を着ないままレイピアを手に取りシャワールームから出る。
しばらくの沈黙の後、窓が割られる音と同時に数人の武装した兵士が
襲いかかってきた。が、彼らの奇襲も虚しく、レイピア2本しか持たない
裸の男に血しぶきを撒き散らせながら、数十個の肉塊に変わるしかなかった。

75 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/15(日) 18:13:15 ID:???
「また汚れてしまったではありませんか?
 それに私の部屋も滅茶苦茶だ。どうしていただけるんですか?」

と刃と体に返り血を浴びた彼は入り口の外にいる人物に問い掛けた。
パチパチパチパチと拍手を送る男が玄関から入ってきた。

『いやーお見事ですねーこれはどうも失礼しました。
 お部屋の掃除や修理は他のものにさせますのでどうか失礼を許してください。
 この度、お迎えに上がりましたGBR協会の者です。ゲームに参加希望されたので
 我々なりの歓迎したつもりだったのですが、お気に召さなかった様で。』

入ってきた男は、少々焦りが見えたものの淡々とお詫びと説明をしてきた。

「今度からは、事前に訪問の連絡と入り口から入る様お願いしますね。」
とにこりと笑うと
「シャワーをまた浴びてくるので少々お待ちください。」
シャワールームへ戻っていく。

(手荒な歓迎でいたが少々面白そうなことになったようですね。)

浴室から出て、服を着替えるとグラサンとレイピアを持ち外で待っている
車に乗りこみ、最終的にヘリで何処かの孤島に着いた。

『案内しますので着いた教室の中でお待ちください。』

そう告げられた後、教室のドアを空けた。

>>4 >>5 >>12――――――――――現在―――――――――――――――

彼はこのごろ、昔の夢を見ることが多かった。
だが、彼はそんなものに興味は無い
これから始まる愉快なゲームこそが今の彼にとっての至福なのだ。

(まずは、周囲の索敵とMSのデータを確認しましょうか。)

「前方に市街地、MSの影無し、周辺異常無しですか
 もう少し降下してくれる所を考えて欲しいですねー。
 次はMSの詳細を・・・・・・・?!
 UC0123年の連邦の量産型MS これはまた面白い遥か未来のMSですか?
 主に支援用として設計されており各種内蔵武装が多い。
 武装は頭部60mmバルカン砲×2 ビームサーベル×2、
肩部130mm4連装マシンキャノン×2腕部ダブルビームガン×2
 おや、これはギラ・ドーガのシールド ビームソードアックスと
 グレネードもついている。
 MSの情報はこれぐらいですね。

 いろいろと面白いことがわかってきたところで
 市街地の様子を観察しに行きましょうか。
 MSもここなら山が隠してくれるでしょう。」

彼はコクピットから降りると一度MSの全体を見回してから
市街地へと歩き出した。

76 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/15(日) 18:14:12 ID:???
【行動:索敵(-1) MSチェック(-1) MSから降りる(-1) 
    移動N−13→N−14(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:N−14】
【機体状況:Gキャノン・正常】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾100%) ビームサーベル×2、
肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾100%)腕部ダブルビームガン×2です
ギラドーガシールド ビームソードアックス(ソード・アックス・ピックの3形態)
二連装グレネード(シールド裏面)】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個 首輪 
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 】
【行動方針:冒険です(笑)】

77 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/15(日) 18:30:11 ID:???
白くたおやかな手の上、オルゴールが奏でしは温かい響きを持つ緩やかな旋律。
'あの日'から欠かさず、毎日一度は耳を傾けている。

『――ああ、約束だ。だからお前も死ぬなよ、レベッカ』

遥か遠くに過ぎ去ってしまった日々の思い出が、旋律に乗って瞼の裏を流れていく。
二度と届かない日々。
果たす術の無くなった、'あの日'の約束。
だが、もし其処に手を届かせる術があったとしたら。果たす術があったとしたら。

『貴女のその体を治せる術を、私達が持っているとしたら、どうしますか?』

囁かれた言葉はメフィストフェレスの誘惑。
積み上げてきた全てを失い、味方だと思ってきた全てから見放された、一人の少女。
果たせない約束と思い出だけを心の慰みにしていた彼女に、その誘いは余りに甘美で――

「隊長……」

鳴り止んだオルゴール。
蓋の裏に貼り付けられた写真に向かい、少女は小さく敬礼をして、それからそっと蓋を閉じた。
計器類の間、設えられたように何も無い空間にゆっくりと置き、名残惜しげに蓋を撫で、そして指を離す。
息を吸う。
息を吐く。
生きている。
そしてこれから、殺し合う。悪魔達の望んだ通りに、最後の一人となるべく。

78 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/15(日) 18:34:34 ID:???
先ずは状況の確認。
見渡せば何も無い平地。まばらに生えた草木、所々に見える丘陵だけが視界に変化を与えている。

続いて、与えられた機体の確認。
見慣れぬ機体に戸惑うも、マニュアルを通読して凡そ性能を把握し、少女は頷いた。
その名はベルガ・ギロス。
あらゆる面で以前の愛機だったグスタフ・カールとは掛け離れた漆黒の機体は、されど彼女の願いを叶えるのに充分たるスペックを秘めていると思えたからだ。

最後に、コンテナの確認。
与えられたMSに対してやや大き過ぎるシールドは、彼女の知る1世代前の代物であった。
既に己が機体の左腕に防御用の兵装が存在する以上、重い鉄塊はデッドウェイトにしかならない。

「はぁ」

自然と落胆の溜息が漏れた愛らしい唇を、思い直してきゅっと引き結び、ベルガ・ギロスをシールドに相対させた。
レバーを握り込み、マニピュレーターとの連動具合を確かめる。

抜刀。

振りぬいた腕は流れるような動きのまま、刃の消えたサーベルをウェポンラックへと再び収めた。
機体の追従性は充分。溶断された切り口はイメージどおりの姿を見せている。
真っ二つにされたシールドが僅かに傾いだ。

「大丈夫、ボクなら、できるさ」

――そうですよね、隊長。

一語一語を確かめるように呟き、両手で軽く己の頬を叩く。乾いた小気味良い音がした。
そうしてから、リボンで束ねた髪を肩口より前に流す。
最後にコートのフードをもう一度被り直して、フットペダルを踏み込んだ。
地響きと、舞い上がる砂埃とを伴って地面に倒れる金属の塊をその場に残し、夜色のMSはゆっくりと歩き出す。
遠い丘陵。
その陰から投げかけられた一条の朝日の光が目に入り、レベッカはフードを少しだけ目深に直した。

79 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/15(日) 18:35:50 ID:???
【行動:機体及び状況確認(-1)、シールド破壊(-1)、K-21→K-23(-2)】
【位置:K-23(森)】
【残り行動値:0】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、軍服)】
【方針:全ては「約束」の為】
【同盟:なし】

80 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/15(日) 18:36:23 ID:???
大地が足元から離れ、辺りの風景が流星のように過ぎて行く。
おおよそ10年ぶり思われる愛機は、すこぶる調子が良いようだった。

高度を上げる前に、ふと頭を過ぎる思い……。
この長閑な風景を写真に収めようと、航空服の胸ポケットからデジカメを取り出した。
同じく10年来の付き合いのそのカメラは、父親の親友から貰った物――は、置いておくとして。
高度を100辺りでウロウロさせ、速度も220。もはや失速直前であり、
ここが平原でなければ到底出来ないような芸当だ。
キャノピーを半分程開放すると、春を十分に感じさせる風が雪崩れ込んでくる。
雲一つ無い青空と、風に倣う草原の淡緑のコントラスト。
立ち木が一本、ぽつんと物寂しげに立つその風景を写真に収めると、
良い物が撮れた。と、満足げにキャノピーを閉じた。
首輪の違和感を感じながらヘルメットを被げ、速度900、高度を3000にまで上げると、
地面がわっと広がり、視界が大きく開けた。

さて、いつまでも楽観的では居られない。現在位置はY-17……。
ご丁寧に座標計までこの大会の仕様にしてくれたのかと、僅かに眉を潜める。
その時、つと伸びる高速道路が視界の彼方に広がり、座標計がX-16を示した。
道路の座標はW-17。もう一つ先のエリアになる。
マップを確認すれば、このまま北上すれば軍事基地へ行けるらしい。
先ずは……事に備えるにしよう。
進路を北へ向け、基地へ向かう事にした。(X−15へ)

【行動 : 写真撮影−1 移動−1 残行動数0】
【位置 : Y-17→X-15】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : さて、どうしようか・・・】

81 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/15(日) 21:13:41 ID:???
『…ス』

「…ん…」

『…ース、ニースったら!』

「…きゃあああ!」

『ど、どうしたの、ニース!?何か悪い夢でも見たの?』

ニースが飛び起きたのは、何の変哲もないベッドだった。
何の変哲もない、自分の部屋の、いつものベッドだった。
ベッドの傍には、母が驚いた顔でニースを見ている。

「…?お、かあさん…?…あれ…?あたし、たしかさらわれてどこか知らない教室で…。
…それで、お、男の人の首が…」

そこまで言ってからぶるっと身体を震わせる。
その時の血飛沫が生々しく脳裏に蘇ってくる。

『よっぽど恐い夢を見たのね。そんな作業着のまま寝てるから、変な夢を見るのよ。
さ、ニース。もう皆朝食食べてるわよ』

「う、うん」

どうにも釈然としなかったが、でも、あれが夢ならそれはそれで有り難かった。
知らない人達と殺しあい。
考えただけでも背筋が凍りそうだった。

(…そうだよね…。よくよく考えたら、そんな非現実的な事、あるわけないよね…。
最近疲れてるから、あんな夢見ちゃったんだ、きっと…)

そう自分を納得させつつ1階に降りて、朝食の席につく。
父も、兄も、弟も、もう席について食べ始めている。
いつも同じ、いつもと変わらない朝の風景。
…の筈なのだが、ニースにはそれのどこかに違和感を感じた。
首を傾げて家族の様子を眺めながら、自分のパンに手を伸ばし…。

「ひっ…!」


82 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/15(日) 21:16:19 ID:???
ニースは小さい、掠れた悲鳴を上げた。
パンに伸ばそうとした手の袖に、はっきりとした血の跡がいくつかついていた。
それは紛れもなく、首を飛ばされたあの男の、血。

「おか、おかあさん!こ、これ…!ねえ、これ…!…あ…!?」

母にそれを知らせようとしたニースだったが、その身体は、いつの間にかベルトでイスに
縛り付けられていた。
そのベルトを外そうともがいたが、ベルトは全くピクリともしない。

「…ねえ!おかあさん!何?これ何!?どうしてあたし縛られなきゃなんないの!?」

『何って…。MSに乗っているんだから当たり前じゃない。
もうプログラムは始まっているのよ?』

声が出ない。
母が何を言っているのか分からない。
いや、その意味を理解したくなかったのかもしれない。

『そうだぞぉ?さっさと殺しあわなきゃ、だめだからな?』

その声に恐る恐る父の方を見上げる。
…そこにいたのは父ではなく、夢の中で見ていたと思っていたあの教師……。

「い…!」

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

「嫌ああぁああぁ!!」

…叫び声と共に、今度こそニースは目覚めた。
MSのシートの中で。

「あっ…!ああっ…!…っく…!う…っく…!んん……っ!」

涙に濡れた顔を拭おうともしないで、自分をシートに固定するベルトを外そうともがく。
暫く手足をばたつかせていたニースは、次第に大人しくなった。
次々に流れ落ちる涙が、作業着に染みを作る。

「…うっ…ううっ…。いや…だよう。何で…あたしが…。
何であたしが…こんな目にあわなきゃなんないのよぉ!…何で…。な、んで…」

コクピットの中に響く孤独な叫び。
勿論それを聞く者もいなければ、それに答える者もいない。
既にプログラムは始まっているのだ。
生徒達は皆生き残る為に、それぞれが進む道を模索しようとしている。

…だが、今のニースにそれを求めるのは酷というものだった。
少女は見も知らない無機質なコクピットの中で、只涙にくれていた。

【行動:夢(0)暴れる(−1)泣く(0)】
【残り行動値:3P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:R-26】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個
作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ 】
【行動方針:何も分からない】

83 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/15(日) 22:56:53 ID:???
深い眠りから目覚めると、演習で見慣れたザクのそれとは明らかに異なるコックピットの中にいた。
内部中央に位置するシートから見渡せる球形状のモニターは、付近360度の映像を鮮明に映し出している。
未知の技術へ対する驚きが声に出そうになるのを堪え、気が付いた時には膝の上に置かれていたマニュアルを片手に
ジオンの物と系統の異なるパネルを操作し、モニターの一部に現在地と周辺の地図を表示させる。

「ここは……どこ?」
思わず呟きが漏れた。
コロニーの空も青かった。平原だって無いわけではなかった。
けれど、地図上には海がある。コロニーには存在しない筈の海が。
周辺の景色と現在地が合致している以上、このデータが間違っているとも考えられない。
ここが地球? でも、そんなこと――?
髪をかきあげると手にはパサついた感触。やや遅れて、幾つもの赤くて小さな何かが視界の上から下に通過する。
凝固した血の結晶だった。

爆発……降り注ぐ……乾いた銃撃音……絶叫……

真新しい惨劇の記憶を思い浮かべ、両の眼を閉じる。
――そうだった。もう何があっても不思議じゃない。




まずは乗機のチェックを開始する。
機体から引き出した情報によると、搭乗しているモビルスーツの名称はビギナ・ギナ。
重量、推力等のスペック表は誤植だらけだった(これを信じるとあの長い戦争は遊びだったことになってしまう)が
記載されている武装とコックピット回りのテクノロジーを含め、戦争末期〜戦後以降に開発された新機軸の機種であることは推察できた。

これで私は殺し合いをする?
……何か思い違いをしているような違和感がしたのは気のせいだろうか。


次に荷物の整理を始めた。
支給されたディパックの中に収められていた物品を取りだして、確認のためコックピット内に置き並べていく。
元々の所持品の他に、水、コッペパン、そして――何故か白磁の壷が追加されているが、特に問題はないようだ。
割れても大丈夫なように壷とマグカップをカーテンで包むと、出した物を全てディパックに入れ直す。

得体の知れない壷も気にはなったが、最も私の目を引いたのは薄いビニールに入ったコッペパンだった。
パンはパンでしかないけど――私には忘れられない思い出がある。


最後に調べたコンテナからは、ガトリングシールドを発見できた。
マニュピレーターを操り、苦戦しながらも右腕部にガトリングシールドをなんとか装着させる。
ガトリングシールドは文字通り、ガトリングガンとシールドがセットになったものだ。
難点は多々あるものの、それを補うメリットは充分にある。
これが無ければビームサーベルによる近接戦闘以外に戦う手段はないのだから。

84 :マサヤ=タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/15(日) 22:58:45 ID:???
しばらく進むと建物が見えてきた。
少し薄汚れているような建物、たぶんこれが灯台だろう。
フットペダルからゆっくり足を離す。
それrと連動して機体の速度が落ちていく。
歩行、飛行、低空飛行、ジャンプ――。
ここに来るまでに一通りの移動基本動作はできるようになった。
小さく揺れて機体が停止する。

「っとぉ!」

コクピットを開いて機体から降りる。
この灯台の中に誰かが潜んでいたりするのかと思うとぞっとしない。
怯えて待っているのは自分の性じゃない。
なら、行って内部を調べた方がいい。
できるだけ早く行って早く帰ってくることを心の中で誓う。
今現在は付近に誰もいないが、数時間後にはどうなっているのかわからない。
ゆっくりとモク――煙草――を吸う暇もない。
さっさと内部を調べるしかない。

「使い慣れてないポン刀は邪魔になるだけじゃ」

悪態をつきながら短刀を抜く。
そのまま短刀を腰溜めに構えて灯台の中に入る。
照明が点灯してない内部は少し薄暗く、何処か気味が悪かった。
自分の呼吸を少し落ち着かせて周囲の音に気を配る。
人がいる気配はない。

「じゃけど」

周囲に気を配りながら進む。
空気がピリピリと震えて緊迫した雰囲気が体を包む。

「この雰囲気、なんかありそうな気がしてきたけぇ……」

【行動:機体から降りる(-0)、灯台内部に移動(-1)】
【位置:N-18】【残り行動値:0】【機体状況:ガンダムGP02/異常なし】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル×2、バズーカ砲身のみ、シールド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2Lペットボトル×2、日本刀)、煙草、100円ライター、短刀 】
【行動方針:兄貴の仇をとる、灯台を調べる】
【同盟:なし】

85 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/15(日) 22:58:47 ID:???
まだレーダーに反応はなかったが、ここは見通しが良すぎる。
早急に移動するのが賢明だろう。

マップを眺めた末、行き先を南の市街地に定めた。
目的は、血でベトついた衣服の替えを入手すること。
北の軍事施設ならノーマルスーツが手に入るかもしれないが、武器を求めに来た他の参加者と出会っては意味がなかった。
無論、市街地が安全である保障はない。あくまで軍事施設よりは危険が少ないと判断しただけだ。




どうして。
どうして私はここにいるのだろう。

歩行を続けるビギナ・ギナの体内で揺られながら、何度も思考を巡らせる。
答えは出そうにない。


【行動:現状把握(1p) コンテナ確認(1p) 持ち物整理(1p) 移動(V-19→V-20 ボーナス使用せず)(1p)】
【残り行動値:0p】
【位置:V-20】
【機体状況:正常】
【所持品:市販品の水(2L) 支給品の水(2L)二本 ディパック コッペパン二つ 
     小さな水色のカーテン 高価な壷 缶詰食品 各種生野菜 青色のマグカップ】
【武装:ビームサーベル×2、ガトリングシールド、ビームシールド】
【行動方針:市街地へ】

86 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/15(日) 23:01:42 ID:???
「もしもし!、応答願います!。もしもし!誰もいないんですか!」
彼は、救難信号を出しながら、人っ子一人いない虚無の空間に向けて通信回線を開いていた。
「もしもし!だ、誰か!助けてくれ!おい!おーい!」
彼は半狂乱になりながら、救援を、通信が帰ってくることを求めていた。
「神様・・・助けて・・・息が・・・くるし・・・」
どれくらいの時間がたっただろうか、残り少なくなっていく酸素、
彼は恐怖から逃れるために、戦地に赴く際に集めたお守りの塊を握り締め
神に助けを求めていた。
「たすけ・・・息が・・・く・・・た・・・か・・・」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!息が・・・い・・いい?苦しくない?」
そして彼は目覚めた。絶叫とともに。
「ん、んん?あれは・・・夢か・・・よかった・・・」
そういって、彼は安堵した。
彼の見た夢は、実際に彼が経験したことだった。
この審判の間に至るまでの、恐怖の体験。
「まったく、夢にまで出るなんて・・・」
動揺していた彼は、落ち着くために首から吊るされたお守りの塊の中のひとつ、
日本の神教のお守り(安産祈願と書いてあるが、彼は安全祈願だと思っている)を握り締めた。
「はぁ・・・落ち着いた・・・ところで、この機体は・・・?」
彼は、自分が入っているコクピット周りをみて、考えた。
「ザクとも違うし、グフでもない、ましてやドムでもない。何なんだこれは?」
彼は、今まで彼が製作に携わった機体のコクピット内を考えながら、この機体のコクピット内の機材をいじっていた。
「マニュアル?・・・YMS−16M ザメル か。形式番号からジオンの試作機っぽいけど、
 こんなもん聞いたこともないぞ?」
彼はマニュアルに書かれたこの機体についてのことを調べて、そんなことをつぶやいた。
「ホバー移動式の砲撃用重MSか、元々は複座式ねぇ、なるほどなるほど」
彼はマニュアルに書かれていること一つ一つを口に出しながら、生き延びるためにこの機体、ザメルについて学んでいった。
「ホバー移動はある程度快適で、なんかホバーなしの移動は無理そうだな。
 んで腕はあまり動かないと。 砲撃時は砲塔を展開して標準を・・・」
彼は、ザメルに慣れるためにさまざまな動作を行ってみていた。
(基本的にはマニュアルどおりの性能みたいだな。・・・あの時みたいな事は起きないだろうな・・・)
一通りの動作チェックを済ませた彼は、そんなことを思っていた。
「次は状況把握と・・・ここは・・・K-07か」
彼は、この【審判】のために用意されたデータ、その中の地図(後に設定される進入禁止地区が自動的に更新される便利機能つき)
をみて、つぶやいた。
(さてと、これからどうしようか・・・)
彼は地図を見つめながら、生き延びるために今後をどうするかということを考えていた。

【行動:目覚める(0) 機体点検(−1) 状況把握(−1)】
【残り行動値:2P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:K-07】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー コンテナ(ザンバスター)】
【所持品:ディパック(中身は水2リットル2本 コッペパン2個  全身タイツ) ネーム・タグ お守りの塊】
【行動方針:生き残る】

87 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/15(日) 23:32:39 ID:???
 機体、武器、両方の確認を終える。
ボリノーク・サマーンにビームトマホーク。
どちらも知らない名前だ。
ボリノーク・サマーンの方は性能を見る限り新型なのだろう。
新型機がこんなゲームに投入されることに驚くよりも、
自分にそれが当たった幸運にほくそ笑む。

 東に向け機体を動かす。
食料はパン2つ。
これではすぐに尽きてしまう。
東にあるの基地ならば、
非常食くらい残っているかもしれない。

 負けることが許されるほど立派な人間ではない。
死ぬことが許されるほど素晴らしい人間ではない。
だからこそ、こんなところで死ぬことなんて出来ない。
帰るという唯一の義務が私にはあるから、
このゲームには勝たねばならない。
レバーを握る手に汗が混じる。

 ──ベッドの上で退屈そうに座る少女。
私がこの話をすると、
とても驚いた様子だった。
『任務ってどれくらい掛かるの?
 長い?間に合うの?』
それに私は答える。
なるべくいつも通りの任務を装い、
穏やかな表情をして。
『任務って言っても、
 ゲーム、遊びに行くんだ』
『遊び?』
『そう。沢山の人を呼んでね。
 詳しい日程はまだ知らされていないけど、
 そんなには日はかからないと聞いたから、
 ちゃんと間に合うよ』
『本当に?』
『ああ。
 だから心配しなくて平気だ』
それを聞いて少女は安心したふうに胸をなでおろしていた──

 空を見上げる。
雲ひとつ無い青一色の世界そこに広がっていた。
太陽はまだ昇り始めたばかりだった。

【行動:機体確認(-1),武装確認(-1),移動(T−15→U−15)(-1)】
【残り:1】
【位置:U−15】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー,ビームトマホーク×2】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、
        水2L入りペットボトル×2、コッペパン×2、MS整備の本】
【方針:食料の確保】

88 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/15(日) 23:54:25 ID:???
ふと、彼は疑問に思った。ここはどこなのだろうと。
彼はいったん地図を消し、ザメルのメインカメラからスクリーンに映し出される映像を眺めた
(空を見ても地面が見えないってことは・・・ここは地球か?)
先ほどまでは動作確認をすることで精一杯で目が届かなかった空の青さ、太陽のまぶしさを感じて、彼はそう思った。
彼はそのまま周りを見渡した。そして彼は見つけた。ザメルの数m先にある細長いコンテナを。
(なんだこりゃ?このコンテナは。)
彼はそう思いながら、ザメルをコンテナに近づけ、
どう見てもコンテナを開けることは考えていないであろう三本指のマニュピレーターで
コンテナと格闘し始めた。
「ふう・・・ようやく開いた・・・中身は・・・これは・・・銃?」
コンテナの中身に入っていたのは、この【審判】の管理者の心遣いか、
足がほぼ飾りで、腕もそれほど動くわけでもないザメルにあわせるかのように、
大体ザメルの腕付近までの大きさの大の上に乗っかった、やや古めかしいデザインのMS用の銃であった。
その銃をザメルのメインカメラが確認したとき、スクリーンにあるひとつの情報が映し出された。
この兵器、ザンバスターについてである。
「ザンバスター?ビームライフルとビームサーベルが兼用の兵器?」
スクリーンに映し出された情報を眺めて、彼はザンバスターがどういう兵器かということを学んでいた。
「ふーん、なるほどね・・・しかし、使えるかな?」
彼は、ザンバスターをザメルの片手でつかみ、支えて、もう片方の手で引き金に手をかけて、
空に狙いを定めて、引き金を引いた。
空に向かって、一条の閃光が走る。
「・・・とりあえず、ビームライフルは使えるみたいでよかった・・・。ビームサーベルは・・・ちょっとこいつの指じゃ無理だな・・・」
とりあえずこの兵器が生き残るために役に立つものだとわかった彼は、
彼の着ているジオン公国軍のノーマルスーツのヘルメットを取って、足元に置き、汗を手でぬぐった。
そして、またヘルメットをかぶろうとして、彼はやめた。
「考えてみれば、ここは酸素がないわけじゃないし、別にヘルメットは要らないか。」
彼は、自分の発した 酸素がない という言葉に過去のことを思い出しかけながらも、
またヘルメットを足元に置いた。

【行動:コンテナ開封(−1) ザンバスター試射(−1)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:K-07】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル2本 コッペパン2個  全身タイツ) ネーム・タグ お守りの塊 ヘルメット 】
【行動方針:生き残る】


89 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/16(月) 00:16:57 ID:???
「……これで右……これで左……。
 これで……ジャンプ!」
砂漠を疾走するゲルググJ。疾走と言えば聞こえはいいが、
その速度は初心者である私が操作するには、無謀とも言える速度だ。
しかし、今の私には慣れる事が大事なのだ。
幸いにも此処は砂地。転倒しても大きなダメージにはならない……と思う。

「問題は……武器の使い方かな……。」
そう、問題は武器。周囲に何もないこの状況では、
障害物への激突の危険性がない代わりに、狙うべき標的も無いのだ。
そろそろ地図で行き先を決めようと考え始めていたその時、前方のモニターに何かが映った。

「……街?」
絶えず機体が振動しているためにかなり見づらいが、
砂地の中にぽつんと見えたそれは、紛れもなく街に見えた。

「街が……有るんだ……。」
街の存在は、まだ地図を見ていない私にとってはとても意外な事だった。
しかし、この際その存在は有効に利用すべきだとも私は思った。
食料は今のままでは心許ないし、そして何よりも……

「この服のまま……っていうのも……ね。」
街に行く事を決めた私は、"移動に関する事"の練習の最後の締めくくりとして、大きくジャンプした。
一気に遠くなっていく地面。そしてそのまま機体を空中に数秒間滞空させた。

「……ぁ。」
数秒広がった、コロニーにはなかった景色を食い入るように眺めた私は、
着地に備え、意識を集中する。
下の景色を見据え、一つのビルに狙いを定めた私は、
そこに減速しつつ着地した。

「くっ……。」
だがしかし減速が足りなかったのか機体を衝撃が襲い、ビルが若干崩れる。
そしてビルから飛び散ったガラス片が、その下のアスファルトを激しく叩く。
何はともあれ、着地は成功……と言っても良いのだろうか?
ビルがなんとか完全に崩れない事を確認した私は、
"ものあい"と言われる(らしい)ものを回転させ、周囲の状況を確認し始めた。

……プログラム開始より3時間。未だ私は、レーダーの存在を知らない。


【行動:練習しつつC-20へ移動(-3)派手にジャンプ・着地(-1)】
【位置:C-20】
【機体状況:ゲルググ・J 問題なし】
【パイロット状況:症状緩和中】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:物資補給 機体の操作法練習】
【同盟:なし】

90 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/16(月) 00:45:43 ID:???
西の方に街がぼんやりと見える。
今俺は、山の頂上付近の大きな岩の影からシャッコーを覗かせている。
肉眼ではまだ分からないが、マップによるとそこそこの大きさの街みたいだ。
あの街がマップ通りの大きさの街なら、俺が求めるものも容易く手に入るだろう。

問題があるとするなら、やはり他の生徒の存在になる。
教室で観察した時には、明らかに好戦的と思われる生徒はいたが、俺の手元にあるのは
簡単な生徒名簿だけ。
これも大した判断材料にはなっていない。

…俺は苦笑して頭を振った。
いけないな。
さっき自分で動いて状況の変化を見ると決めたのに…。
この生徒名簿も、他の生徒と会って初めて役に立つ物だ。
ここでにらめっこしていたところで、何も起こりはしない。

じゃあ街に行こう。
俺は再びビームローターを回し、街に向かって飛んでいく。
暫く飛んで、山岳地帯を抜けた辺りでシャッコーを地上に降ろした。
飛行できるといっても、シャッコーのそれはヘリコプターの飛行と大差がない。
山岳地帯を抜けてしまったら、目立つ事この上ないだろう。

地上を移動しながら、周囲に気を配る。
レーダーにもモニターにも、まだ他の生徒の存在は感じられない。
ここまではある意味成功で、ある意味期待外れだ。
気配を悟られずに移動できる事は有り難いが、他の生徒との接触もしない事にはこの先
正直心許ない部分もある。

期待と不安。
勇気と恐れ。
様々な感情を内に含みながら、初めての街へシャッコーを走らせる。

【行動:山頂から観察(−1)W-23へ移動(−3)】
【残り行動値:0p】
【位置:Y-22→Y-23→X-23→W-23】
【機体状況:異常なし】
【参加者状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2】
【所持品:ディパック、水2?入り2本、コッペパン2個、お守り、ペンライト、ポータブルプレイヤー】
【行動方針:街へ行く】

91 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/16(月) 00:57:26 ID:???
>>66
 常識的に考えてみれば当たり前の事だ。
互いの作戦範囲内にいる訳でもないのに発砲してこないことなんて。
少なくとも、相手サイモン=クレイガーは話し合いに応じてくれると言った。
所属も素性もわからない相手からの通信に安堵を覚えた事なんて初めてのことだ。
軽く一呼吸し無理矢理に落ち着き払うと彼は通信機のスイッチを入れる。
こういう場合のマニュアルのようなものも合ったような気がして、一瞬動きが止まる。
が、逆に自分の言葉で話した方が一番無難のように思えた。

「あー…どうも。
俺はナインティ=アウェイキングと言うフリーのMS乗りのモンです。
えーと…こっちは何も、殺る気とか…ぁ、そういうの全然無いんで。
とりあえず、お互い何か話し合いましょう。ひとまずそっち行きますんで」

 言いながら彼は両手を上げ無抵抗のジェスチャーをする。
音声だけの双方交通信のため向こうから全く見えていないのにだ。
後は、これで相手が騙し撃ちなんてしてこなければ最初の関門突破と言うところか。

「………。」

 もっと冷静に考えたら…相手からは殺気も何も感じてこない。
少しだけ鋭敏になった感覚を保ったまま彼は機体を起動させ始める。
ハンマーを肩に担いだ妙な姿の機体が相手のアッシマーに接触するのにそう時間は掛からなかった。

【行動:18番への通信(-1P) 18番への接触(-1P)】
【位置:N-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル、ガンダムハンマー】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:様子伺い】
【同盟:なし】

92 :ハロルド=P=アンダーソン:2005/05/16(月) 01:24:24 ID:???
機体の慣らしと癖を把握するための動作チェックを繰り返しながら、砂漠を北へ向かって進んでいく。
前進、後退、横移動、ジャンプとステップ、ミサイルのターゲッティング切り替えの具合とビームサーベルの振りの速さ……
頭と体で覚えておかねばならないことは山ほどある。理由はどうあれモビルスーツを操る以上はやるべきことはやらねばならない。

「ターゲットロック……ミサイル斉射……追撃……回避……サーベル右、左……!」

単機で放り込まれた黄色の機械人形の動きは、演舞と呼ぶには優雅さも気品も欠けていた。
だが、鬼気迫るほどの真剣さと必死さを感じさせるものではあった。

「……トライカッター、か。奇襲やフェイントには使えそうだが……」

射撃/砲撃能力に関しては悪くない。だが、やはりサーベルの振りが個人的に「重く」感じる。
戦闘についてはできる限り距離をとって撃ち合いに持ち込み、格闘戦はできるだけ避けるべきか。
大体の機体性能を把握し、戦闘のスタイルについて当面の結論を出したところで、D-22エリア……砂漠の周縁部にたどり着く。
東に湖か池、北には高速道路が見える。とりあえずは地図の表示どおり……そう思ったとき。

「!」

センサーに反応があった。北北東と北東からそれぞれ1つ……1機ずつ、か?
市街地の遮蔽効果のせいで鮮明にはわからない。それでもこの機体はC-21に2機のMSらしき存在を確認している。

「…… …… …… …… …… ……」

いた。
やはりいた。
自分以外の「生徒」が。
殺しあうことを強いられた見世物の闘犬達が。

冷たく脂っこい汗がどっと吹き出てくる。今まで戦場で感じてきたものとは微妙に、だがはっきりと異なる種類の汗が。


戦争で敵を殺したことはある。
戦争で味方を失ったことはある。
戦争で敵に味方を殺されたことはある。
戦争で味方に敵を殺させたことはある。

しかし、それはあくまで戦争という行為の一部として強制されて、強制したことだ。
敵も味方も命令に従って行動し、命令に従って殺し合い、命令に従って壊しあった。
そこには殺す理由があった。殺させる理由があった。殺される理由もあった。

軍という巨大な組織と、命令という絶対的な存在が、あらゆるものに理由を与えていた。
だから自分は戦えた。モビルスーツに乗って味方とともに進み、ともに退き、ともに戦えた。
自分は兵士であり戦士であったが殺人者ではなかった。決して無差別殺人者などではなかった。

しかし、今の自分は何の命令も受けていない。戦うべき正義の理由もない。
ただ単に生きるために殺さなくてはならない。相手の年齢も性別も一切に関係なく、自分以外の全員を。


「や……やるのか……やるしかない、の、か……?」


この距離なら、向こうからこちらも見えているはず。
向こうのモビルスーツのパイロットは、自分を発見してどんな反応を見せているのだろうか。
自分と同じように戸惑って怯えているのか? それとも殺すべき相手を発見して舌なめずりしているのだろうか?
大切な家族の下に帰るために、震えながらも決意を固めているのだろうか?

「……ここからじゃ、よく、見えない、な」

殺意に昂ぶることもできず、かといって怯えて逃げ出すこともできないまま、恐る恐るD-21に前進する。
街の入り口が正面スクリーンにはっきり映るようになったところで、識別システムが2機のデータをサブモニターに表示した

93 :ハロルド=P=アンダーソン:2005/05/16(月) 01:26:49 ID:???
【生徒番号06番 リトラ=クローム 女性 25歳 乗機 ディジェ】

「アムロ大尉! …………あ、いや、違う。違う、な……」

ディジェという表示にほんの一瞬だけ感じたぬか喜びは、失望を深めるだけだった。
確かにディジェは伝説の白い悪魔ことアムロ=レイ大尉の機体だった。
だが、ディジェだからといってアムロ大尉が乗っているとは限らない。第一、あの教室にアムロ大尉の姿はなかった。
つまり、このディジェは確かにディジェなのだろうが、中に乗っているのは自分と同じ「生徒」なのだ。


【生徒番号15番 ファッツ=シュヴィール 男性 23歳 乗機 EWACザック】


「……偵察機、だよな……」

開発したのはティターンズか、それともジオンかネオ・ジオンだったか? ハイザックは連邦製だったが。
あれほどジオン嫌いだったくせにMSは(少なくとも外見は)ジオン系の一つ目シリーズを開発していた連中のせいで、
そのあたりの記憶があやふやになっている。マラサイなんて緑に塗ればまさに………と、いや、そんなことを考えている場合じゃない。
とにかく、ディジェに比べれば戦闘力そのものは落ちる、はず、だ。劣るはずだ。そうに決まっている。



「さて、どうする………どうするんだ………」

2機は既に交戦距離にまで近づいている。むしろ互いに近づいているような。今すぐ殺しあうつもりなのだろうか。
そうであるならタイミングを見計らって漁夫の利で…………甘すぎるか。甘すぎるな。
第三者である自分がすぐ傍にいるのが分かっていて、あえて隙を見せたり付け入る余地を与えるようなことはしないだろう。
むしろ協力して自分を攻撃してきたら………そう考えて、冷や汗の流出量が急増する。
そうと決まったわけではない。だがありえない話ではない。だから近づけない。C-21に踏み込めない。

「………場所も、良くない、よな」

ズサの主武装であるミサイルや同じ飛び道具であるトライカッターの特性を考えると、
建物等の障害物が多くて射線の確保が難しい市街地での戦闘はできるならば避けたい。
遮蔽物の少ない開けた場所での撃ち合いならばともかく、
少なくとも格闘戦の得意なディジェと街中で至近距離で遭遇などという事態はごめんだ。

「連中が……やり合っている……最中なら、ともかく……」

とりあえず様子見だ。そう結論付ける。単なる現実逃避で問題の先送りだと主張する内心の何かを無理やり無視して。
生唾を飲み込み、じっとりと湿った掌を拉致されたときのままの制服でぬぐい、事態の推移に備える……と。


94 :ハロルド=P=アンダーソン:2005/05/16(月) 01:28:02 ID:???
「!」

レーダースクリーンにさらなる反応が現れた。北からまっすぐこちらに進んでくる!
生徒番号は02番、名前はエルナ……以下略! 機種はゲルググ・J!! 多少古い機体だがが有力な敵だ!!
反射的にその敵に向き直り、ズサに戦闘態勢をとらせ、
パイロットとしての過去の経験となけなしの勇気を総動員して震える体をどうにか押さえ込む。

「や、やるなら、やろうっていうなら、やってや……!?」

ズサが両腕のランチャーを構えて初弾を放とうとした………直前、そのゲルググ・Jは突然向きを変えた。
恐怖を凶器に込めて発散しようとした黄色の巨人を無視するように大きく宙に舞い、
そのまま機体をひねって進行方向を南東に変え、C-20の街へと降り立つ。

「……何だぁ?」

思わず間の抜けた声がこぼれる。
目の前の「敵」……自分を無視して、あえてC-21の2機に接近しようとはどういうつもりだ?
まさか向こうにも気づいていないのか? そんな馬鹿な。それとも連中と知り合いなのか?
あの教室に放り込まれたときはそんな様子はなかったが。

拍子抜けしたように、ズサの構えた両腕が降ろされる。
そのモノアイが、戸惑ったように点滅した。
【行動:移動中に動作確認(1)、D-22→D-21へ移動(1)、
    C-21の2機に(((( ;゚д゚)))ガクガクブルブル (0)、02番の行動に( ゚д゚)(0) 】
【位置:D-21】【行動値残り:2】
【機体状況:AMX-102 ズサ/問題なし】 【パイロット状況:健康、ちょっと呆然】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース】
【方針:絶対に家に帰る、まずは情報&物資の収集、02番、06番と15番の様子を伺う】

95 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/16(月) 02:30:43 ID:???
建物に消えたアルマが再び姿を現すまで、それほど時間は掛からなかった。
彼女は小さな肩掛け鞄に9mmの弾薬ケースとノートパソコンを詰め込んで戻ってきた。
愛用のベレッタには薬室も含めて16発の弾丸が装填されている。

アルマは鞄を下ろすと、既に飲み干されたドリンクの空き瓶を右手に、
ベレッタを左手に持って閉め切った格納庫の中央に立つ。
セイフティを解除し、トリガーに人差し指を掛けて……
大きな深呼吸を済ませると、彼女はおもむろに空き瓶を放り投げ――

射抜いた。 何度も、何度も、何度も……
彼女がトリガーを引くたび、空き瓶に穴が穿たれ、回転しながら弾け飛ぶ。

16回目の破裂音と共に空き瓶だったものは跳ね上がり、落下して砕け、
それきり音はしなくなった。
閉め切った空間での発砲なのだから、それほど音が漏れたわけでもないだろう。
相手がMSに乗っているのなら尚更、偵察機でもなければ
音を拾おうとしない限りは気付かれることもないはずだ。

「……違和感は無いけど……
 気乗り、しない……」

丁寧にリロードを済ませるとセイフティを掛け、銃身の冷却を確認してからポケットに仕舞う。
硝煙をまとったアルマは、MS用の備品や資材が集められている一角を見つけると、
使える火器を探し始めた。
得意分野である射撃用の武器が内蔵型のマシンガンだけというのは、
彼女にとってはあまり歓迎し難い状況だったのだ。

数分後、彼女はようやく備品の山から小型のライフルと
使えそうなエネルギーパック運び出すことが出来た。
小型と言ってもMSの中では最小級の機体であるエビル・Sには少し大きいようだが、
それほど取り回しが悪いわけでもない。 贅沢は言えないだろう。

「撃てるかな? 私に……。
 相手は今まで散々撃ってきた的じゃない、
 でも的だと思わなきゃいけない」

ハードポイントにビームライフルを搭載しながら、
アルマは誰に話すわけでもなく問い掛けた。

「できるかなぁ……」

【行動:軍舎→格納庫(-1)、試射(-1)、探索(-1)、作業(-1)】
【位置:C-13/軍事施設】
【残り行動値:0p】
【機体状況:Green】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx9、ノートPC、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:生存のために準備】

96 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/16(月) 09:27:07 ID:???
睨みあう二機の青いMSの間に、緊張が走る。

「なるほど、まさか本当にビーム・ライフルが支給されているとはな。
 それに、あの明らかにガンダム・タイプ用と思われる盾。
 奴に支給された武装はこれ以上無いくらいに“当たり”だったようだ」

さて、どのように攻めるか。このような場所だ、手は幾らでも考えられるが。
そう考えを巡らしていると、緊張の糸を切るかのように、アイ・ザックより通信が入った。

>>70
モニターに映った「伊達男」の口から、たたみ掛けるように紡がれてゆく殺し文句の数々。
思わず唖然としてしまい、咥えていた煙草をぽろりと落としてしまったが。
奴の最後の言葉に、リトラの瞳にまるで野獣のような闘争心の光が宿る。
唇の端をわずかにあげつつ、リトラはアイ・ザックとの回線を繋ぎ、口を開く。

「狼は狼でも、その類の狼だったか。
 “可愛い”などと言われた事は、実に……実に久しぶりだ。
 このバンダナは、そのように思われないために巻いているのだがな?」

バンダナからはみでた銀髪を指先で巻くように弄り、言葉を続ける。
リトラの目は、その口元に浮かべられた微笑とは裏腹に、すこしも笑ってはいなかった。

「……ファッツ=シュヴィール、食えない奴。
 貴様、私をダシにして楽しもうとしているな?」

白銀の猛獣の眼光がモニターのファッツを射抜き、アームレイカーにグッと力がかかる。
それに呼応するように、ディジェの腰が僅かに沈み、戦闘体勢をとる。
その姿は、まるで獲物に飛び掛る直前の猛獣を思わせた。

その時、レーダーがさらなる機体の接近を捉えた事を示すアラームが、コックピット内に鳴り響いた。
目の前のファッツへの警戒を怠らず、新たに接近する機体が何者なのかを確認する。
全天モニターの一角に現れたサブウィンドウ、大空に赤い点のように映るその機体は……?

「なんだ……?ビルに激突したかのように見えたが……あのビルに恨みでもあるのか?
 MS-14Jg“ゲルググJ(イェーガー)”、生徒番号02番・エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ。
 若いパイロットだが、不可解な事をする。
 ン……もう一体?
 機種照合、AMX-102“ズサ”……生徒番号03番・ハロルド=P=アンダーソンの機体か。
 この動き、我々のスキを伺っているのか……?小賢しい」

確認できる範囲での全生徒のデータは、先ほどリストに目を通した際に全て頭に叩き込んでいた。
臨戦態勢を解かぬままだが、ファッツに対して、次のような提案をする。

「フン、このまま貴様と戦うのも悪くはないが……思わぬ来客のご到着だ。
 戦闘の最中に共にミサイルのシャワーを浴びる事になるのは面白くはあるまい?
 それに、元はといえば、私はこの街にこの先必要となる物資を調達しに来たのだ。
 このプログラム、おそらく相当な長丁場となるだろう。
 せっかくこれだけの強者達が集められた最高の舞台なんだ。
 悔いの残らぬよう万全の態勢を整えてから戦いに臨みたいと考えるが……どうだ?」

……それに、ファッツという男に対し、少しばかり興味も沸いた。
この食えない男、もう少し泳がせても面白そうだ。
おそらく、この戦場を引っ掻き回してくれる事だろう。

97 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/16(月) 09:29:44 ID:???
【行動 : ファッツのアイ・ザックに通信(-1) 残3 】
【位置/場所 : C-21/オアシスの街・市街地 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN ナギナタ待機状態 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : まずは戦いの準備を 都市探索 ファッツに提案 新たなる客人への対処 】

98 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/16(月) 11:34:33 ID:???
右手に掲げたビームライフルを握りなおし、引き金を引けるようにしてディジェの動きを伺う。
連邦軍に属して居た頃では考えられない行為。
当時ならば、敵機を見つけたならば必ず破壊するように教え込まれていた。
しかし、この楽しいゲームの上では「殺す」も「殺さない」も自由なのだ。
ゆっくり、ゆっくりと、この刻を長く楽しむ事が出来る。
――ペロリ、と唇を舌で舐め、ディジェを睨む。
楽しい楽しい殺し合いのはじまりは、突然の来訪者によって中断される。


………生徒名簿と機体を照合する。
生徒番号02番 エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ 女性
………どうでもいいけど、舌を噛みそうな名前だ。
機体はゲルググイェーガー………確か、ゲルググの狙撃機だったと思う。
警戒は必要だろうが………
「………無茶苦茶だ」
ビルを多少なりと破壊して着地をするゲルググイェーガーを見て、そう呟き、溜息を吐く。

>>96
興を削がれたが、さてどうするかと思案していた時、リトラの方から提案が出た。
「フン、このまま貴様と戦うのも悪くはないが……思わぬ来客のご到着だ。
 戦闘の最中に共にミサイルのシャワーを浴びる事になるのは面白くはあるまい?
 それに、元はといえば、私はこの街にこの先必要となる物資を調達しに来たのだ。
 このプログラム、おそらく相当な長丁場となるだろう。
 せっかくこれだけの強者達が集められた最高の舞台なんだ。
 悔いの残らぬよう万全の態勢を整えてから戦いに臨みたいと考えるが……どうだ?」

「そうだなー………」
顎に手を当て考える、顔は未だにニヤニヤ顔。

「まぁ、アンタがそうしたいっつーんなら物資でも調達したらいいんじゃない?
 俺は別になーんも邪魔しないし。
 あのゲルググやズサとかいうのとでも遊んだっていいし、さ
 ただ、用事終わったらちゃんと遊んでくれよ?」

そう言い、ライフルの銃口をゲルググイェーガーへと向け、通信回線を開く。
通信先は、エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデとハロルド=P=アンダーソンの両名。

「アンタら、俺を楽しませてくれる?」


【行動 :02番 エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデに通信(-1P)
     03番 ハロルド=P=アンダーソンに通信(-1P) 残り2P】
【位置 :C-21 市街地】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題無し】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:2番と3番に楽しませてもらった後、6番と楽しむ】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

99 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/16(月) 12:49:14 ID:???
地の利を得るのは、生き残るための基本中の基本じゃ。
ワシはそうやって50年もの間、生き延びてきた。
戦うにしても、守るにしても……やはり、ワシのホームグラウンドは木々生い茂る森や山じゃ。
砂漠でも、情報と仲間がおれば、砂中に潜んでアンブッシュする戦い方もあるが……

遮蔽物が欲しいだけならあの街に行っても良かったんじゃが、何か嫌な予感がしたしのぉ。(*1)


ワシは森の奥に入ると、グフを軽く偽装した。
と言っても、まあその辺のツタを肩や身体に絡めて、装甲の光沢を泥で消しただけじゃ。
しかしこの程度のことでも、ミノフスキー粒子下では案外有効じゃからの。

……で、少し安心できたところで、機体の再チェックとコンテナの確認じゃな。
よっこい、しょ、っと……
これは――ビームガンか。ハードポイントの規格が合わんな、こりゃ少し手間じゃわい。
その気になれば、こんな森の中でも取り付け作業ができなくもないが――
まず足場を組むだけで1日仕事になるし、基本的な工具すら手元にない。
こりゃ、どこか基地か街かに出るしかないの。

もう一つの支給品は……おお! ティッシュペーパーか!
なんとも贅沢な話じゃ。もう数十年はこんなモノ見ておらんわ。
大事に大事に使って行かなければならんのぉ。こればかりは心から感謝じゃ。

武器として使えるのは、今はヒートサーベル一本か――
このH型、両手がノーマルなのは、痛し痒しじゃの。
作業はしやすいし武装も整えやすいが、現時点ではあまりに戦力不足じゃ。
よし……まずは、当面の「武器」を……。


ワシはコンテナを置くと、ヒートサーベルを片手に森の木々を物色した。
ふむ、これくらいが丁度いいかの。
ワシは高さ15m・直径1mほどのまっすぐな大木に目をつけると、その根元にサーベルを押し付けた。
着火させないように、しかし焼き切るように、ゆっくりと押し切り倒す。森の中に木の倒れる音が響く。
……枝を払い先を尖らせれば、殴って良し・刺して良しの、手ごろな武器の完成じゃ。(*2)


100 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/16(月) 12:50:17 ID:???
【行動:移動(I-24→I-25)(飛行せず)(−1p)、簡易偽装(−1p)
      コンテナ・機体の入念な再チェック(−1p)、大木の伐採・加工(−1p)】
【残り行動値:0p】 【位置:I-25 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。支給武器をコンテナに入った状態で所持】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋
     デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、丸太(*2)、2連装ビームガン(コンテナ内、未取付)】
【行動方針:まずは地の利をこの手に】

(*1)アロンソには、NT適性はないはずだが……長年戦場に居た者のカンだろうか?
    確かに地形的にも、あのエリアでは一番人が集まりやすい場所ではある。
(*2)要は巨大な丸太である。杭のように先端を荒く尖らせてある。

101 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/16(月) 16:18:21 ID:???
基地を目指す北上中、穏やかな時間が続いた。
レーダーには注意を払うものの、目視で辺りを凝らしても、特に異常は無い。
気持ち深く、席に座り直すと、一度は引き締めた気持ちが少し和らいだ。

(・・・・・・十年ぶり、か。)
まるで年月を感じさせない、十年前からそのままやって来たかのような愛機。
機体ごと若干違う、独特のクセ。終戦後は省いた、機首下に誇示された、撃墜マーク。
尾翼のマーキングは、今迄の乗機の中でも一番大きい。……本当に、あの頃のままだ。
だが、2,5Km右手に展開する筈の二分隊と、その奥の一分隊。
そして、自機のに続く三機から成る僚機達の姿は、何処にも無い。
もちろん、後方に位置する爆撃隊の姿も……。

心に影が差した刹那、ハッと我に返る。
前方では、既に目的地である基地が姿を表していた。
迂闊に堕ちた心を恥じ、基地へ侵入する。
だが、このエリアには滑走路が無いらしく、仕方なしに進路を西方へ取った。
そして、隣のエリアへ差し掛かったその時。
レーダーに感あり。【MSクラスの可能性高し】と、コンソールに表示された。
更に一歩、相手方に踏み寄ると、【機種:ボリノーク・サマーン】の文字と共に、
芥子粒ほどの小さな機体が、視界の彼方に現れた。

(13番、エドワード。か・・・。さて、どうする・・・・・・。)
向こうにも察知されてしまったであろうか、すぐに高度を1500m、速度を600qまで落とす。
ギリギリで相手を確認出来る位置を確保し、ゆったりと旋回しつつ、相手の動向を探った。

【行動 : 移動−2 残行動数2】
【位置 : X-16→V-15】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : エドワードの動向を探る 補給】

現在位置、修正しました。ミスが多くてすみません。

102 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/16(月) 19:05:47 ID:???
先ほどの探索から一通りの装備は整えた筈だ、とにかく今は基地の中を確認しよう。
動き出す白い巨体その手には180mmキャノンが握られていた。
腰に携えられたマシンガンとビームライフルは特殊部隊並の重武装になる。

ただ単に刺すだけの手槍ならばビームサーベルの方が大分マシというものだ。
大穴の開けられた倉庫を尻目に機体は南下を開始する。
(コンパスを見る限り)東西に伸びた巨大な滑走路を跨ぐ・・・・・・・・。
基本的には滑走路にあるのはエプロン(掩帯壕)と管制塔ぐらいのものである。
そんなものに興味は無い。基地の司令塔へ向かうべきだろうか?それとも町へ行くべきだろうか?

「決めた!」

まずは基地の中を見てみよう。そして何も無ければ街へ行こう。
機体は2ブロック南下して《D-13》に入る。あちらコチラにMSらしき残骸がある。
その中でひときわ目立つ建物があった。
建物の中階層は大破し、MSが2機無残な姿でビルにめり込んでいる。
機種は・・・俺には良く分からない。
とにかくこの様子では情報を得ることはおろかコントロールタワーへ入ることすら難しい。
進入はできたとしてもいつ崩壊するか分からない。
そんな危険な場所にわざわざ入っていくことは自殺行為だ。

何はともあれこれで基地の情報を得ることは難しくなった。
難しいといっても不可能ではない。コントロールタワーがやられた時のためにサブコントロールタワーがある筈だ、断言はできないが・・・・。
ただ少しこの周囲に対して警戒しておかないと何時襲撃がある分からない。


「誰も居るなよ、誰も」

【行動:移動(−2) 探索(−1)】
【残り行動値:1P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:D-11→D-13】  
【機体状況:特記事項無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(36本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きるただそれだけ】
【同盟:なし】

指摘いただいた1Pに付き1武装ということで探索で1P消費しています

ショットランサーはD-11に置き去りです

103 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/16(月) 19:06:14 ID:???
>>91
ナインティ…と名乗る男に、些かの疑問も感じなかったわけではない。
だが、それは思索の隅に留めた。偽名の類かと疑うことより、今は優先するものが多い。

「ナインティ、か。 改めて名乗るが、俺はサイモン。
 とりあえず言葉が通じる相手と会えてよかった、感謝する」

恐慌状態じゃ話もできない、と言いかけたのを飲みこんで、

「流しのルポライター……だったんだが、余暇で拉致事件を追ってたらこんな有様だ。
 荒事が本業でもなし、ほとほと困り果ててたとこだよ」

と言った。その間にも地図を開いて、自分たちが今どこにいるかを確認する。
それに得心しながらディパックを開き、中にあったウェストポーチを見つけだす。
安心しながら引っ張り出し、手早く腕時計とメモ帳、鉛筆を外に出した。
それらをすべてポケットの中へ無造作に突っ込む。
ナインティがこちらへ向かっていた間に準備を終わった後、通信に映像を乗せた。

「や、はは、ちょっとばかり見苦しくて失礼。
 少し話しただけなのに兵隊さんに殴られてなー。いや、まいったまいった」

投下される前(>>31-32)、あのようなことを言った理由はいくつかある。
1つは集まる機会を作ると言い置き、手を組む目を生むこと。
2つはあわよくば、あの場の状況を押さえたかったこと。
3つは文字通り、自分は周囲にむやみに争うつもりは無いと言うこと。
とはいえ、あの時どれだけの人間がいたか、そして他人に目を向けられたかは不明ではあるが。

しかしながら――鬱蒼とそびえる樹木の向こうに、不似合いな鉄球を持った橙の影が現れたのを見た時。
闘争の強制力とそこから芽生える恐怖を、一瞬ながらに実感させられた。
ふっとよぎった戦闘への強迫観念を打ち消す。殺し合うのは勝手だが、主催者の目的も掴めずに
殺し合わされるのはごめんだ、と強く気を持つ。幾年か眠っていた、死をも恐れぬ探索欲求が徐々に戻っていく。

閑話休題。サイモンは腫れた左頬を抑えつつ笑っていたが、すぐに眦を改める。
操縦桿に手元を戻して、話を始めた。

「さて。そんじゃ、まず俺から聞かせてもらうよ。
 地図はあるよな? とりあえずここに留まり続けるよりは、東の市街地で何かしら様子を見たい。
 他にどんな人間がいるか、何をしているかわからないままってのもちょいと悩むんでね。
 俺はそこへ向かおうと思うんだが、君は他に何かやりたいことがあるか、が1つ目。
 もう1つは、ここへどんな時に連れて行かれたか、連れてかれる時に何かあったか……可能な範囲で聞きたい」

104 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/16(月) 19:07:07 ID:???
【行動:通信継続(0P) 16番との接触(0P) ディパックの中身取り出し・地形確認(-1P)】
【位置:N-22/森林】
【残り行動値:3P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ 口内少し出血】
【武装:アインラッド(コンテナ未開封)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.T-23/市街地への移動 3.頬を冷やす】
【同盟:なし】

105 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/16(月) 19:36:09 ID:???
 草原の上を順調に歩く。
現在位置を示す光点が【U−15】に変わってからかなりの時間が経過していた。
もうそろそろ基地が見えるはずだと思っていると、
レーダーに反応有りとの警報が鳴り響いた。
【X−16】に【FF−3セイバーフィッシュ】。
一直線に【W−15】を中心としている広大な基地に進んでいる。
 セイバーフィッシュとはいわずと知れた連邦軍の戦闘機だ。
どうやら、このパイロットは非常に運が悪かったようだ。
これならいきなり負けるといったことはあるまい。
といっても、射撃兵装は肩部3連装ミサイルランチャーしかないから、
撃墜するのには難渋しそうだ。
 と、ここまで考えたところで、
セイバーフィッシュという単語に何か引っかかりを感じたのと、
このパイロットのことが気になったので、
このゲームの参加者の名簿を開く。

 【 07番 ジンペイ=カザマキ  (32) 男性 セイバーフィッシュ 】

 ジンペイ=カザマキと頭の中で反芻する。
そして思い当たる物があり、がっくりと項垂れる。
エースパイロットじゃないか。

 末端、准士官ですらない下士、曹長の私でも彼の名前だけは知っている。
あれは……雑誌、新聞どっちだったか。
詳しくは7年も前のことだから覚えていないが、
『通算30撃墜おめでとう』といった趣旨の記事で彼の名前が載っていたことを記憶している。
彼の乗機がMSではなく航空機だったのが特に印象に残っていた。


106 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/16(月) 19:36:46 ID:???
 草原の上を順調に歩く。
現在位置を示す光点が【U−15】に変わってからかなりの時間が経過していた。
もうそろそろ基地が見えるはずだと思っていると、
レーダーに反応有りとの警報が鳴り響いた。
【X−16】に【FF−3セイバーフィッシュ】。
一直線に【W−15】を中心としている広大な基地に進んでいる。
 セイバーフィッシュとはいわずと知れた連邦軍の戦闘機だ。
どうやら、このパイロットは非常に運が悪かったようだ。
これならいきなり負けるといったことはあるまい。
といっても、射撃兵装は肩部3連装ミサイルランチャーしかないから、
撃墜するのには難渋しそうだ。
 と、ここまで考えたところで、
セイバーフィッシュという単語に何か引っかかりを感じたのと、
このパイロットのことが気になったので、
このゲームの参加者の名簿を開く。

 【 07番 ジンペイ=カザマキ  (32) 男性 セイバーフィッシュ 】

 ジンペイ=カザマキと頭の中で反芻する。
そして思い当たる物があり、がっくりと項垂れる。
エースパイロットじゃないか。

 末端、准士官ですらない下士、曹長の私でも彼の名前だけは知っている。
あれは……雑誌、新聞どっちだったか。
詳しくは7年も前のことだから覚えていないが、
『通算30撃墜おめでとう』といった趣旨の記事で彼の名前が載っていたことを記憶している。
彼の乗機がMSではなく航空機だったのが特に印象に残っていた。


107 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/16(月) 19:38:48 ID:???

「30……」

 桁が違う。
しかもこれは戦時中のスコアだ。
となると戦争が終わった現在のスコアはより多いということになる。
もしかしたら航空機を含んでいるのかもしれないが、
エースという点では変わりない。
 いやもしかしたらというか、
撃墜スコアは実は全て航空機で、
しかも鯖を読んでいて、
且つ対地攻撃は得意じゃなくて、
だからMSとの戦いは苦手で、
その上、このゲームに参加したことを快く思っていなくて、
そうならば利害が一致して、
私もここで撃墜されるということがなくて、
戦場で友軍にあったときのように適当な会話をしただけで終わって──
って、なに逃げているんだ。
あまりにも自分に都合のいい想像を振り払う。

 でも、勝てる気がしない。
こちらのミサイルなんか軽くかわして、
直上からのトップアタックしてきそうだ。
2桁撃墜の人ですらトリプルスコアで引き離す彼なら、
これくらい造作でもなさそうだった。
自分の中で逞しく育ちつつあったやる気が、
いきなり踏み潰され、力なく枯れ果てていくのが感じ取れた。


108 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/16(月) 19:39:31 ID:???
 大きくため息をつく。
すると、不思議なことに少しではあるが考える余裕が生まれた。
ろうそくは燃え尽きる瞬間が一番眩しいと聞く。
縁起でもないが、現状を例えるならあながち間違っていない気がした。
目を瞑り大きく深呼吸。
思いのほか落ち着いたことを確認してから考える。

 唯一の射撃武器はさっきの理由から駄目だとすると、
格闘兵器しか選択肢は無くなることになる。
しかし、上空数百、数千mの高さを飛ぶ飛行機に、
ただ振り回すだけでは当たるわけがない。
RX−78ガンダムは、高いスラスター推力を生かして跳躍し、
空を飛び回るドップを叩き落したと言うが、
私のボリノーク・サマーンにそんな芸当が出来るとは思えない。
仮に出来たとしても相手はジンペイだ。
こちらの決死の攻撃など華麗によけて、
無防備な自由落下中の機体にミサイルを何発も撃ち込んできそうだ。
考えても最悪の状況しか思い浮かばないのはどうかしているからだろうか。
とにかく、彼が空を飛んでいるときは、
こちらに有効な対抗手段が無い以上勝利は難しい。
飛んでさえいなければ──


109 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/16(月) 19:40:45 ID:???
 そうだ、飛んでいる状態で勝てないのならば、
地上に降ろせばいい。
エースパイロットといえども乗っているのは所詮航空機。
戦車やMSとは違い、
飛んでいる間は絶えず燃料を消費する。
いつかは補給のために地上に降りなければいけない。
そこを叩く。
彼がここに来たのも燃料の補給のためなのかもしれない。
それなら好都合だ。
これだけ広い基地だから、
滑走路の1つや2つはあるだろう。
彼がそこに着陸したのをボリノーク・サマーン自慢の索敵能力で確認したら、
基地に奇襲、地上に止めてあるであろうセイバーフィッシュを撃破する。
卑怯かもしれないが、これしかない。
いや、自分に有利な状態で戦闘をするのは戦術の常識だ。
自分を納得させてから、
ジンペイの様子を調べる。

 彼の機体を示す光点は【V−15】で小さな円を描いていた。
「V−15!」
目を縦横に動かし何度も確認するが【V−15】を示していることには変わらない。
接近を許した自分を悔やむよりも、
彼がいるであろう空を見上げる。
どこまでも遠く、どこまでも青いこの空の向こうに、
蝿のような点が動いているのが確認できた。
元来、航空機のパイロットの視力は非常に良いとされている。
となると──

 「……ばれた」

【行動:現状の打開策の策定(-1)】
【残り:3】
【位置:U−15】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:肉体上は問題なし】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー,ビームトマホーク×2】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、
        水2L入りペットボトル×2、コッペパン×2、MS整備の本】
【方針:この危機の打開】


110 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/16(月) 19:45:36 ID:???
東の空、随分と高度を上げてきた太陽の燦々たる輝きに、レベッカは暗鬱な気分を払い切れずにいた。
束ねた金髪の毛先を弄る指の動きは、本人の意識しないものだ。
10ヶ月前のシャトル事故にさえ巻き込まれなければ、あの眩しさを快いものとして享受し続けられただろうに――首を振る。

――嘆くんじゃない、レベッカ。

くるくると金糸の髪で遊んでいた指の動きが止まる。
叱責の声を自分に向けながら、ペダルを踏み込んだ足にぐっと力を入れた。

跳躍。

彼女のいた時代のMSとは異なり、ベルガ・ギロスは全体的に小型である。
全高約15m。
故に18m級MSならば何の障害ともならない地形であっても、このように意識しなければ越えられない。
木々の枝が幾本か折れ、驚いた鳥達が朝に染まる空へと羽ばたいていく。
けたたましい鳴き声は非難めいた響きを持って少女の耳に届いた――巣でも壊れたのだろうか。

「ゴメン」

僅かに痛む心を抱えて着地。
衝撃の程度はレベッカの想像よりも遥かに軽かった。
無論、彼女の優秀な操縦技術ゆえの軽さではあったが、機体自体の性能に拠るところも大きい。
マニュアルからは元来、この機体が地上戦闘用には造られていない事が読み取れたが、今のところは然したるハンデとなっていないようだ。

――流石に森の中で戦闘になったら、ちょっと……ね。

だが、現時点では索敵範囲内に敵影無し。このまま杞憂となる事を願いつつ、一路森を抜けるルートをレベッカは進んでいった。
やがて目の前が開けると、其処には東西に連なる舗装された道路があった。
マップ情報に拠ればハイウェイらしい。
成る程舗装された道は障害物も無く、MSで歩くには実に快適である。
急ぎつつも周囲に気を配り、目指すは東の街と、そして北東の基地。
戦う為には先ず、武器が必要だ。

111 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/16(月) 19:46:17 ID:???
【行動:K-23→K-24→O-24→O-23→Q-23(-4)】
【位置:Q-23(ハイウェイ)】
【残り行動値:0】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、軍服)】
【方針:火器の確保】
【同盟:なし】

112 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/16(月) 20:03:51 ID:???
「・・・そういえば、気になってたけど、これは?」
彼は、コクピット内の普通のMSには存在しないであろう余剰空間(おそらく副座機だったのを単座機に改修したときに開いたスペースであろうか)
におかれたディパックを見つけた。
彼は、ディパックの中身を調べることにした。
「中身は・・・パンに・・・水ねぇ・・・おや、これは?」
彼は、ディパックの中に詰められたダンボールの箱を見つけていた。
「・・・これは・・・」
彼は段ボール箱を開け、中に潜んでいるあるものを見た。
茶色いラバー質の布地を。
「・・・なにこれ・・・ゴム?」
彼は丁寧に折りたたまれた布を持ち、この布を見回した。
そして彼は気づいた。これが何であるかを。
「全・・・身・・・タイツ?」
リアクション芸人から潜入工作員まで、用途は違えどもありとあらゆる場面で使用されている全身タイツ。
彼のディパックに潜んでいたものはそれだった。
「う・・・むむ・・・」

もし、数分後の彼の姿を見れるものがいたら、その大半は笑い転げていたであろう。
全身タイツを身に着け、ネーム・タグとお守りの塊を頭からぶら下げて、首を覆う布地から首輪の形が突き出ている彼の姿を見た者がいれば。
「・・・わざわざサイズまで合わせてくれたようで・・・」
彼は、彼を引き締める全身タイツ特有の着心地を感じて、そうつぶやいた。
(神に見放されたのかなぁ俺・・・)
冗談としか思えない、全身タイツのプレゼント。
彼は、余剰空間に脱ぎ捨てられた自分のノーマルスーツをみて、
ぼんやりとそんなことを考えていた。
(いや、これは神様からの試練、俺はこの試練を乗り越えて見せる!)
彼は、そう思い直し、お守りの塊の中からひとつ、小さい十字架を握り締めた。
「神様、俺はこの試練を乗り越えて見せます。だから、少しだけ力を・・・」
そういって彼は、誰もいない方向に深々と祈り始めた。
「とりあえず、これは着たままにしといていいかな。また着替えるのもねぇ・・・とりあえず、何かの役には立つかもしれないし。」
彼はそういって、自分のもともと着ていたノーマルスーツと水、パンをディパックの中にしまいこんだ。
「さて、本当にどうしようか・・・」
彼は、コクピットのシートに座り込み、スクリーンに地図を映し出した。
「・・・生き残るためには・・・逃げ回るにしろ、戦うにしろ、ほかの人たちの場所がわかれば・・・ってことは・・・」
そのとき、彼は地図のあるところに目がひきつけられた。
N-18 灯台と名づけられた施設。
地図の解説によるとほかの参加者の位置などがわかるらしい。
「まずはここに向かうか。さて、どうやっていこうか・・・」
そして彼はザメルのホバーユニットを起動させた。
わずかに浮かび上がる機械仕掛けの巨人の砲兵。
彼は、生き延びるために、砲兵を動かし始めた。
逃げるのか、戦うのか、その答えは出ないままに。

【行動:お着替えタイム(−1) 祈る(0) K-07からK-06へ移動 (−1)】
【残り行動値:2P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:K-06】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル2本 コッペパン2個  ノーマルスーツ ) ネーム・タグ お守りの塊 ヘルメット 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:灯台へ向かう】






113 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/16(月) 20:17:45 ID:???
ニースは泣いていた。
両のこぶしを膝の所でぎゅっと握り締めて。
止まる事のない涙で作業着を濡らして。

「…ひっ…ひっ…。…う…っく…えう…う……」

人を殺すなんてできない。
それが例え、見知らぬ人であっても。
…ニースは昨日まで、戦う事なんてこれっぽっちも知らない高校生だった。
機械いじりが好きな、只の高校生だった。
その彼女にMSに乗って戦えなど、それこそ生まれたばかりの赤ん坊に立って歩く事を
強制するようなものだった。

「…えっく…うっ…く……。…あ…ああ…う、う…」

それは一般的に見れば、誰もが同情してくれる状況ではあった。
あくまでも世間一般での話だが。
だがプログラムでは、管理者が手加減してくれるなんてあり得ない。
そして敵となる参加者達も。
この舞台において今のニースは、親鳥を失った雛のような、殺されるのを待つだけの
存在にすぎない。
泣いていても、誰も声などかけてはくれない。
少なくとも今彼女は、死にたくなければ自分1人で何とかしなければならないのだ。

だけどニースは泣き続けた。
自分の境遇を、そして運命を呪い、嘆くしかできなかった。
昨日までの幸せ。
今日からの恐怖。
そのあまりのギャップに精神がついてこれない。

泣いて、泣いて。
小さい頃、泣いていた時には、よく母が慰めてくれた。
父も兄もよく励ましてくれた。
皆が自分を支え、助けてくれた。

ニースはプログラムを生きようと行動するのではなく、父や母、家族の優しい思い出
に縋って、何とか自分を支えていた。

「お、かあ…さん…。おとう、さ、ん…。…恐い、よぉ…。おにいちゃ…助け…て」

【行動:泣き続ける(−1)】
【残り行動値:3P】
【パイロット状況:混乱】
【位置:R-26】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ】
【所持品:作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ 】
【行動方針:何も分からない】

114 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/16(月) 21:04:18 ID:???
(この機体はホバー移動みたいだから川を渡っていくのが最短距離だろうけど、
 ズゴックタイプやゴッグタイプのMSが潜んでいないとは限らないし、
 それにコロニーの川とは勝手が違うだろうし、
 ここは地道に道路を渡っていったほうが安全だろう。)
彼は、そう考えてザメルを北上させていた。
そして彼はたどり着いた。
ここは座標でいえばK-06 高速道路である。
澄み渡る青空、果てしなく続く草原に囲まれた一本の道。
そんな高速道路を見たとたんに、彼は頭を抱えた。
「忘れてた・・・そりゃそうだよな・・・高速道路だといったら普通こうだよな・・・」
普通、高速道路とは普通の道路と区別するために、高架の上に作られているのが普通である。
それは、この高速道路においても同様だった。
つまりは、この高速道路を利用するためには、地面から数m離れている高速道路に乗らなければいけないということだ。
そして、彼の乗っている機体、ザメルは砲撃戦用の重MSである。
巨大な680mmカノン砲や8連装ミサイルランチャーなどの強力な重火器を搭載しているため、
ザメルは自らの足では歩けず、ホバーユニットを使い移動する。
つまりは、自らの足で歩けないほどの自重を持つMSが、自分の膝下よりも低いとはいえ、
その高さまで飛べるか ということであった。
「・・・やってみるしかないか。」
彼はそう決意し、ザメルを高速道路に近づけ、
普段は推進に使う分の推力も浮上分に当て、
ザメルは少しずつ、少しずつ、地面から離れていった。
「もうちょっと・・・もうちょい・・・よしっ!」
どんどんと浮き上がっていくザメル、彼はザメルの足の底が高速道路の地面からある程度上がったところで、
推力の比率を、本来のホバー移動用に切り替えた。
ザメルの動きが、それまでの垂直上昇から高速道路に向けての落下に切り替わる。
そして、彼のザメルは、高速道路の上で、ホバーユニットの駆動音を回りに響かせながら浮いていた。
「ふう・・・何とか上がれたか。」
彼は、顔を汗びっしょりにしながら、そうつぶやいていた。
「のどが渇いたな・・・少し休憩でも・・・」
彼は、そんなことをつぶやいて、余剰空間におかれたディパックから水のペットボトルをひとつ(2リットルペットボトルが二本ある)
取り出し、開封して口をつけた。
「・・・微妙にぬるい・・・」
口にした水の温度に少し不満を覚えながらも、彼はペットボトルの中身を4分の3ほど残して、
そのままコクピットのシートの下においた。
「さて、いくか。灯台に近いのは・・・東に向かっていったほうが近いな。」
彼は、ザメルを動かして、周りを見渡しても道路と草原が続くだけの道を駆けていった。

【行動: 高速道路に上る(−1) K-06からM-06へ移動 高速道路移動ボーナス適用(−1)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:K-06】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル2本 そのうち一本は残り1,5リットル コッペパン2個  ノーマルスーツ ) ネーム・タグ お守りの塊 ヘルメット 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:灯台へ向かう】



115 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/16(月) 21:40:46 ID:???
「誰も居ない・・・のか?」

あれから10分程だろうか?

自分の居るブロックに誰も居ないことを確認する。
滑走路と違ってここには遮蔽物や格納庫など隠れる場所もある。
だが殺気も、またコソコソ隠れている気配も感じない。

「取り合えず、サブコントロールだが・・・西のブロックにあるのか?」

このブロックにメインコントロールタワーがあるということは別のブロックにおかれている可能性のほうが高い
だが何だ?このなんとも言えない感覚は。
まるで西のブロックが俺を呼んでいるようなこの感覚は。

――――恐怖―――――
 
 そんなわけの分からない感覚ではない

――――希望―――――

 この状況でそんなことがあろうか?

本能的な何かが警告・・・いや、忠告を発している
ここで西へ向かうのは一種の賭けだと。
吉と出るか凶と出るかは俺次第だと本能が告げているような不思議な感覚。

それとは別に懐かしい感覚すら覚える。
それはまるで赤ん坊が母親の胎内で羊水に身を投じているような感覚。

この忠告のような感覚に対する反発行為なのだろうか?
体がそちらへ惹かれて行く。ここに立っていてはいけない。

俺は知らず知らずのうちにMSの歩みを西へ向けていた。無意識に付けた煙草の煙と共に。
 
【行動:移動(−1) 煙草を吸う(0)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:D-13→c-13】  
【機体状況:特記事項無し】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きるただそれだけ】
【同盟:なし】

116 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/16(月) 22:15:43 ID:???
>>76 訂正
スレ汚しスイマセン
N-14に移動をN-13を未だ移動中に変更
現在位置N-13

117 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/16(月) 22:43:05 ID:???
エドワードの動向を探るために、低空を保ちながら旋回を続けたが、
基地の目前で動きもしない様子からすると、どうやら捕捉されたようだ。

(さて、どうする?)
折角基地へ着いても、これでは着陸も出来ない。
相手には交戦の意思があるのだろうか?
今の所、殺気めいた物は感じられないが……。
もし、交戦となれば厄介だ。
もし戦闘とならばそれだけ燃料も食う。
今でこそ自前の燃料だけでマップの端まで到達できるが、
一度戦闘に移ったら、燃料は大量に消費される。
しかも徹底的、それこそ相手がぐうの音も出なくなるほど叩かねば、ここでの補給は見込めない。
だが、そうまでさせる火力は、空対空ミサイルではMSには全くの無力である。
ならば、機首の25mm機関砲の方がよほど役に立つ。
一発では全くの無力だが、四つの火線が交われば、暴力的な破壊力がある。
まあ、それでも射程を考えると、思い切り接近せねばならないが……。
とにかく、戦闘は避けつつも補給はしたい。それならば……。

何を思ったか、突然機首を上げ、グングンと上昇してゆく。
高度10000mを越してもなお、その上昇は止まらない。
18000m迄到達した所で反転する。
見回すと、既に風景は別世界を示していた。
弓なりの地平線が地球の丸みを強調し、
上を仰げば不気味なほど青黒い空に、星達がの瞬いていた。
首輪は大丈夫かと、一瞬ヒヤッともしたが、こんな世界でなら……とも。
だが、直ぐにそれを覆い隠すと、座標計に目を配った。

既にU-15へ進入した事を示すそれを確認すると、真逆さまに落下し始める。
ブーストも働かせ、高度計がみるみる下がって行くと同時に、
ミニチュアの大地が段々と表情を取り戻し、静の世界から動の世界へ舞い戻った。
落下中は10Gとも思われる衝撃が身を襲い、機体が激痛の悲鳴を上げた。
気を抜かせばたちまち気絶し、そのまま地面に激突するだろう。
必死に下っ腹に力を込め、僅かにこじ開けた目で高度計と地面を睨んだ。
もはや真っ白な頭で、本能に身を任せきった。
そして、頭がハッキリした時には、高度800mあたりででゆっくりと巡航していた。

118 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/16(月) 22:44:38 ID:???
この不可解な行動の裏には三つある。
一つはエドワードの牽制。
二つは己の技量の再確認。
三つ目は“貴族ぶったアホガキ共の怨念”を振り払うため、とでも言おうか……。

とにかく、荒くなった息使いを正して座標に目をやった。
そこはU-15の西端、どうやらエドワードを飛び越したようだ。
進路を補正して高度を2000m迄上げると、エドワードの元へと飛んだ。
彼の手前、約3km地点で大きく旋回しながら通信を送った。

「聞こえるか?こちらに交戦の意思は無いと言っておこう。
 俺はカザマキと言う。貴様はエドワード、だな?
 少し、話がしたい。」

さっきの無茶な飛行のお陰で、やや上ずった声になってしまったが、
気にせずに淡々と話しかけた。

【行動 : 移動-1 通信-1 残行動数0】
【位置 : V-15→U-15】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : 対話 補給】

119 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/16(月) 22:57:21 ID:???
「やれやれ、やっと着きましたか。
 やはりMSに乗ってくるべきでしたね、
 まあ今更そう思ってもこちらについてしまったのだから無駄なのですが
 
 それにしても、寂しい町だ・・・・・・。」

しばらく山から歩いて着いた町の風景に彼は当然と思いながらも落胆していた。

(戦場となる場に一般人は相応しくないとは思いますが
 すっかり冷めてしまいましたよ。
 もう少しにぎやかでいたなら暇つぶしにでもなったのですが)

彼は少々苛立っていた。
先生と言う者の説明で愉快なゲームの内容を説明されたとき
早速その場で教室中にいた人間を壊したいと思った衝動を我慢して
闇に堕ちたというのに目覚めれば人気のない市街地の近くの山。

(いっそうあの場で全員壊してしまえばよかった。)

と過ぎたことを後悔しながら町を見て回っていた。

(ここでしばらく待つか?人の集まりそうな場所に移動するか?
 どちらにしましょうか?)

彼は町の壊れたカフェの無事に残っていた椅子に腰をかけ
バックから地図を取り出すと悩み始める。

西にと東に軍事基地。一番近いのは西の基地。
行くとするならそちらの方だが今の彼には確かな確証がほしいのだ
必ず獲物がいるのかという確証が。

(といってもこの状況では確かめるすべもありませんが
 やはり自分で動かないと獲物は見つけられないということでしょうね。
 では、一度MSに戻りましょうか。ここにいても無駄な時間を過ごすだけですから。)

彼は立ち上がり自らに与えられた兵器の下に向かう
己の欲と衝動を満たす為に・・・・・・

【行動:移動N−13→N−14(-1全開の1Pと会わせて2P)後、市街地観光(-1)
    移動N−14→N−13(-2)】
【残り行動値:0】
【位置:N−13】
【機体状況:Gキャノン・正常】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾100%) ビームサーベル×2、
肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾100%)腕部ダブルビームガン×2です
ギラドーガシールド ビームソードアックス(ソード・アックス・ピックの3形態)
二連装グレネード(シールド裏面)】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個 首輪 
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 】
【行動方針:ゲームのお相手探し(笑)】

120 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/16(月) 23:23:07 ID:???
どれだけの時間が経っただろうか。
右腕部に備え付けたガトリングシールドの先端を左腕で支えた格好で、ビギナ・ギナは目的地への道程を走破していた。
ここまでの移動で実感したことは、パイロットへの負担が驚くほどに軽いということ。
広々としたコックピット内部。衝撃を大幅に緩和するパイロットシート。
そして、高度なシステムによって簡略化された操縦性。
これらの利点は、決して小さなものではない――




レーダーをチェックする――反応なし。
安堵の溜め息をつきながら、操作を予定通りに続行。
郊外の更地にMSを仰向けに寝かせ、ハッチを開放してコックピットを後にする。
余りに無防備な乗機を破壊されないためにも出来るだけ早く目的を果たし、ここまで戻ってこなければならない。
換金用に持ち出した壷を両手でしっかりと抱いて、私は街へと駆け出す。

――照りつける日差しが少し心地良く感じられた。

【行動:MSから降りる(1p) 移動(V-20→U-20→U-21→U-22 ボーナス使用せず)(3p)】
【残り行動値:0p】
【位置:U-22】
【機体/状況:ビギナ・ギナ/正常】
【所持品:市販品の水(2L) 支給品の水(2L)二本 ディパック コッペパン二つ 
     小さな水色のカーテン 高価な壷 缶詰食品 各種生野菜 青色のマグカップ】
【武装:ビームサーベル×2、ガトリングシールド、ビームシールド】
【行動方針:街へ】

121 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/16(月) 23:33:14 ID:???
>>103
『ルポライター…
主に社会的事件や事象を、現地や関係者間に取材して記事にまとめあげる人』

 「何か凄い人に会ったな」というのが彼の素直な印象である。
俗に言う"普通の世界"に初めて触れたのがおよそ成人一歩手前の頃。
情報と言えば軍事と機械操作と白く明るい研究所しか無かった青年にとって
その世界の情報量は眩暈がするほど圧倒的に広く・深く・わけのわからない物だった。
さりげない真実から大々的な嘘まで垂れ流しつづけるあらゆるマスメディアが感覚に響き渡り
まだ不安定だった精神が安定してくると共に、薬を飲む量が一番増えた少し苦い過去でもある。
そんな経験が今も根強く残り、ライター・カメラマン・キャスターと言ったメディアに関わる人物に対して
今でも少々ミーハー的な物を感じてしまうところがあるのだ。
ついでに言えばただTV鑑賞ぐらいしか庶民的な趣味が無いと言うのもある。

 一通り向こうが話し終えたところで、通信の形態が変わった。
言葉のみの単純通信から画像付きの物に変わり、備え付けのディスプレイがノイズで歪む。
何となく話す一言に重みが漂う相手に日頃無気力・無関心な彼もやけに期待が高まる。
問題は一体何の期待をしているのかがよくわからないところだが。
そして、画面に相手の顔が映し出された瞬間。彼は口元を抑えつつ軽く顔を背けた。
つい吹き出しそうになてしまったことは、大変に失礼なことはよくわかっている。
それでも、画面一杯に「まいったまいった」と笑いながら出てきて盛大に顔を腫らしたおっさんは
つい昔見たホームドラマのワンシーンが浮かんできて場にそぐわない空気をかもし出していたからだ。

 一時の和やかな空気が流れつつも、それは許容で無い事はすぐに互いに感じ取った。
目視できる距離まで近づいた頃分かったことだが、相手には一切の武装のような物が見受けられない。
側に平然と置かれているコンテナにも開けた気配はあるものの中身は入りっぱなしのようだ。
何か嫌な感じがしていた。この状態では相手に嫌がおうにもプレッシャーを与えている。
向こうが眦を改めるとのと同じ様に彼もまた顔と意識を引き締めサイモン氏の次の言動を待つ。
相手から負の感情はいささかも感じられない。それでも何が待っているのかまで予測できるわけではない。
一拍の間。その後サイモン氏が話し始めたのは幾つかの質問事項であった。

122 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/16(月) 23:35:40 ID:???
 相手の言葉に促され彼は徐にMAPに目を通し始める。
サイモン氏が言うことは2つ。まず、このままここに留まっているよりも東の街へ赴いて
自分たち以外にどんな人間がいるかそしてその人物達が何をしているのか様子を見たいと言うもの。
そして、もう一点。自分が如何なる状況でここに連れて来られたのかを"可能な範囲で"聞きたいと言うもの。
何の考えも持たずに行き当たりばったりでいこうと軽く考えすぎていた自分は素晴らしく馬鹿野郎だ。
相手の凛とした考えと口調に彼は思わず「ハァー…」と感嘆の息を上げ、とりあえず2つ目の質問から答えだす。

「えーっと….確か俺が連れてこられたのは仕事帰り…だったかなぁ。
5人ぐらいの兵士にいきなり囲まれて、身分の確認をされて…銃を突きつけられて…そのまんま。
こっちのほうは行けるけど、腕っぷしは全くですから…」

 そう言って彼はMSのコクピットを指差しつつ左手で拳を握った。
続いて最初の質問に答えようとしたが、彼にはこれといってやろうと思うことが今の所無い。
とはいえただ漠然と付いて行くだけでは相手も少し薄気味悪いだろう。何か目的が自分も欲しい。
と、そんな折目に入ったのはデイバッグの中の一枚の光ディスク。
支給品の中の一つだが、生憎と再生装置が見当たらない為そのまま放置していた物だ。
特に気にも止めておらず投げて遊んでだぐらいだが、そういえばコレの中身は一体何なのか。
少し考えたところで画面の向こうで待っているサイモン氏にディスクを掲げて話す。

「コイツの中身がちょっと気になるんですよ…あ、これ俺の支給品なんですけどね。
街に行ったら、多分コレの中身見る事ができるPCか何かあると思うんでそれを見つけたいかな…と。
それ以外はそちらに付いてきますよ。特にやることも無いですし」

【行動:18番との通信(-1P)】
【位置:N-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル、ガンダムハンマー】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:今の所特になし】
【同盟:なし】


123 :マサヤ・タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/16(月) 23:51:14 ID:???
臨戦体勢のまま薄暗い空間を歩く。
自分の踏み出す1歩1歩が思っている以上に大きく響いた気がした。
構わない、見つけられたらその時はその時だ。
そんな考えを頭の隅で巡らせながらしばらく進み続けた。
しばらくすると目の前に大きな機械が見えた。
その機械は何処か不自然だった。
まるで最近使われたことがあるかのように、そこだけ綺麗だった。

「これは……、レーダー?」

周辺の地理が映った画面。
それは、さっき見たばかりのマップと同じ物だった。
これが使えるとすれば――……。
少し考えてから慎重にパネルを押す。
すると低い機械音を鳴らせてそれは動きだした。
画面にいくつもの光点が宿る。

「なっ?!驚いたねぇ……」

思わず握っていた短刀を落としそうになった。
その画面を見れば全ての参加者の居場所が一目瞭然だった。
何処に誰がいるのか見ただけでわかる。
それは素人の俺が見ても最高の情報だった。
居場所さえわかれば様々なことができる。

「これは……」

C-13、C-21、N-22――。
すでに幾人かの参加者は他の参加者と接触している。
そう、もう殺し合いは始まっている。
何故だかわからないが、急に不安を感じた。


自分もいつか襲われるんじゃないか?


表示された光点を頭に叩き込む。
半分くらい覚えれた所で堪えきれなくなって走り出す。
足音なんて全く気にしない。
短刀も構えずに腕を振って。
自分が来た方向に戻る。

124 :マサヤ・タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/16(月) 23:54:45 ID:???
数分とたたずに灯台の外に出れた。
眩しい太陽の光が目に入る、少し強めの風が頬を撫でる。
脇目もふらずに素早く自分のモビルスーツに乗り込む。
短刀をスーツのポケットにしまう。
センサーをチェック、――敵はいない。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

息がきれる、汗が噴き出る。
胸が苦しくて呼吸もままならない。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

思うように動かない肺を無理矢理動かす。
これからすることに備えてゆっくりと息を整える。
殺し合いにはあまり関わらないつもりだった。
自分は素人だから。
だけど、気が変わった。

「っ、ふっ!」

息を吸って、吐く。
自分の顔を抱えるようにしてから、一発だけ両頬を強く叩く。
いくぞ、と小さく呟いてパネルを操作。
スイッチを入れる。

『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』

入れたのは全体通信。
入れたのは自分への気合。
入れたのは自分への覚悟。
――それは、戦いの合図。

『ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』

それだけ言って全体放送を切る。

「やっちゃるけんのぅ……」

これでいい。
ここにいる限りは殺し合いに巻き込まれるのは当然だ。
それはいつか絶対にやってくるだろう。
自分が死ぬまで終わらない。
いつ来るのだろうか、そんなことで悩むのだろう。
それなら、来るとわかっていたほうがいいに決まっている。
ただ、早いか遅いかの違いだけだ。
戦場を避けて通るよりも戦場を突っ切るほうが自分の性に合う。
そう思うと自然に口元が緩んだ。

【行動:レーダー使用(-1)、灯台から出る(-1)、機体に乗る(-0)。全体通信(-2)】
【位置:N-18】【残り行動値:0】【機体状況:ガンダムGP02/異常なし】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル×2、バズーカ砲身のみ、シールド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2Lペットボトル×2、日本刀)、煙草、100円ライター、短刀 】
【行動方針:兄貴の仇をとる、殺し合い】
【同盟:なし】

125 :ハロルド=P=アンダーソン@代理:2005/05/17(火) 00:34:18 ID:???
ハロルドは戸惑っていた。生徒番号02番の動きが、事態を更に理解しがたいものにしていた。

C-21の2機が接触後に動きを止めた理由は分かる。第三者である自分に敢えて漁夫の利を得させるような真似はしないのが当然だ。
もっとも、06番と15番が互いに殺し合いを望んでいて、邪魔されたくないというのならば……その期待にこたえてもいい。
他の「生徒」が勝手に戦って傷ついたり、「脱落」したりするのを望まない理由もないからだ。

だが、あのゲルググ・Jの行動は理解と常識を超えていた。
大胆とも無造作とも言える砂漠での真っ直ぐな全力疾走。
空中で狙撃されることなどまったく考えていないような大ジャンプ。
目の前に敵機がいるという事態を鼻先で笑い飛ばすかのような、より脅威度の高いはずの敵地に向かっての方向転換。
どう考えても戦場で必要とされる機動ではない。

「……何だってんだ?」

モニターの向こうでうっすらと立ち上る砂煙が、妙に滑稽に見える。随分と大胆………あるいは荒っぽい着地を決めたようだった。
何とかとの紙一重としか思えないパイロットはいったい誰なのか、与えられたリストで確認してみる。

生徒番号は02番。自分より先に拉致されたのだろうか。とりあえずどうでもいい。
名前はエルナ……違う……エル、ネ、だ。エルネスティイナ、ネ、デア、フォーゲ……ルヴァ……イ……デ……?
エ・ル・ネ・ス・ティー・ネ・デ・ア・フォー・ゲ・ル・ヴァ・イ・デ。ええい、長い上に読みづらい!
年齢は16歳か。それで機体がゲルググ……ちょっと待て。

もう一度年齢の欄を読み直してみる。そして。

「……じゅぅうろくさい、だと!? まだ子供じゃないか!」

16歳。シックスティーン。20歳にはあと4歳足りない。ハイスクールで青臭くも甘酸っぱい青春時代を過ごしているべき年齢だ。
それが何故こんなところでモビルスーツなどに乗っていて、どうして殺し合いに参加しているのだ。
あの連中はいったい何を考えている? 理由など分かるはずもないし分かりたくもないし分かることができるとも思わないが、
ここでこうしてMSでの殺し合いをさせたいのなら、少なくともそれなりのパイロットを放り込むのが当然だろうに。
思わずもう一度リストを見直すと……恐ろしいことに、17人の「生徒」のうち6人がティーンと呼ばれる年代の人間だった。
それらとバランスをとるつもりなのか01番は70歳の老人のようだが、他の衝撃が大きすぎて今すら驚く気にもなれない。

「今更少年兵をかき集めてきたとでも言うのか……」

確かに、十代のパイロットというものは珍しくはあってもありえない存在ではない。
現にジオンの連中にとっての白い悪魔はハイスクールも卒業していない年齢でジオンの名だたるエースたちを次々と撃破したし、
エゥーゴの旗機とすらいえるゼータやダブルゼータのパイロットも少年兵というもっぱらの噂だ。
嘘か本当かはともかくニュータイプとかいうMS戦の申し子のような連中は若いのがほとんどだという話を聞いたこともあるし……
……こいつらはそのニュータイプの団体様だってのか? 勘弁してくれ。

「子供なら誰でも赤い彗星や青い巨星を墜とせるってわけでもないだろうに……」

続いて機体欄もチェックしてみる。知っている名前もあれば、聞いたことがあるような名前もあったし、
連邦製なのかジオン製なのか見当もつかない名前もあった。18番の機体を知ったときは泣きたくなったが。

「俺のアッシマーじゃ、ないから、な。違うからな……!」

救われない未練をどうにか押し込めて現実に向き直ろうとしたとき、今度は向こうから現実が飛び込んできた。

126 :ハロルド=P=アンダーソン@代理:2005/05/17(火) 00:35:35 ID:???
>>98

『アンタら、俺を楽しませてくれる?』

パネルスクリーンの1枚に映し出された15番からの通信だという表示と、色男の姿。
容貌はともかく紫の髪と前宇宙世紀時代の時代劇のような格好は、
間違っても将来の娘の交際相手としては認められないタイプだった。つまり、気に入らない。
それに。

「な、な……何だって……? 」

軽口そのものの口調で放たれた「それ」を、ハロルドは理解することができなかった。
表面上の言葉の意味と単語量は処理能力の上限を超えるものではなかったが、
その内容はハロルドの認識では光年単位で離れた場所と時間で伝えられるべき種類のものだった。

……落ち着け。
落ち着くんだハロルド。まずは理解できることから考えよう。
今の言葉をもう一度思い出せ。
アンタ「ら」ということは、この通信は自分だけに向けられたものではないことを意味する。
つまり、15番の生徒……ファッツ=シュヴィールとかいう男は、この近くにいる02番と06番のどちらか、
或いはその両方に通信を送っていることになる。
その口調から判断すると、少なくとも15番と02番、06番は3機で編隊を組んでいるわけではない。むしろそれぞればらばら、か。
この推測は、確実とはいえないがそれほど大外れでもないだろう。自分も伊達に年齢と経験を重ねてはいない。

だが。

「……貴さ、あ、いや、あんた……あなたは……ファッツ=シュヴィールさん、とか言うらしいが」

二人称の選択に戸惑いながらも、どうにか言葉を紡ぎ出す。

「今、なんと言った……?」

「楽しむ」という言葉は、今のハロルドにとっては存在しえるはずのない言葉だった。
そこへ更に。

>>123-124

『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』

何の前触れもなく入ってきた全体通信が、混沌を更に深めていく。

『ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』

「……何なんだ一体……」

どうかしている。イカれている。この世界はここまで狂っているのか。
そしてこの狂った世界にいる自分もまた狂っているのだろうか。
誰か教えてくれ、頼むから。

【行動:15番に返信(1)、全体通信に再び ( ゚д゚)(0)】
【位置:D-21/高速道路上】【行動値残り:3】
【機体状況:AMX-102 ズサ/問題なし】 【パイロット状況:健康、ちょっと呆然】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース】
【方針:絶対に家に帰る、まずは情報&物資の収集、02番、06番と15番の様子を伺う】
【同盟:なし】

127 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/17(火) 00:40:25 ID:???
「……やっぱり、誰もいない……。」
周囲を軽く見渡してみて解った事は、街があると知った時点で予想した通り
街の中に人が一人もいないと言う事だった。
ある意味で安堵感が生まれたが、真下の半ば潰れたビルを見て罪悪感が生まれないわけではない。
だが、しばし思案してこのプログラムを運営している者達が直すだろうという結論に達した。
そうでもしないと、勝手に追い出されて、勝手に街を壊された住民達が黙っていないだろう。

「……デパートか何か……あれば良いんだけど。」
再び、デパートか何かを探すためにモノアイを回転させ始める。そこで、ふと

「……ッ!」
"向けられかけていた" "それ"に気が付いた私は、咄嗟にレバーを引っぱっていた。
機体はそれに憎たらしいぐらい正確に反応し、スラスターを噴かせながら後退する。
が、

「……きゃぁぁッ!?」
高度が足りなかったのか足が後方のビルに引っかかり、そのビルの上に転ぶ。
数十トンの物体にのかなりの速度でのし掛かられたビルは先程とは違い、呆気なく崩れ去る。

「〜〜〜〜〜!!!??!」
コックピットは転んだ衝撃に加え、瓦礫が落ちてくる衝撃にしばし揺さぶられる事となった。
衝撃が治まったとき、未だ意識を保っていられたのは、不幸なのだろうか、幸運なのだろうか……。
そんな事を考えていると、モニターの端に紫色の髪をした20代ぐらいの男性の顔が映り、
コックピット内のスピーカーから、その男性の物と思われる音声が聞こえてきた。

『アンタら、俺を楽しませてくれる?』
「……えーと……?」
突拍子もないその言葉の意味を理解するまで、私は少し時間がかかった。
が、理解した瞬間、逆に疑問がうかんだ。
……なんで、人がいる事に気が付かなかったんだろう?
だがその疑問は、一瞬に解決される。
モニターの片隅にうかぶ"CAUTION"の文字。それを押してみたところ、
"レーダーに感あり"の表示が出た。しかも三つ。
なるほど。と思うのと同時に悪寒が走った。レーダーのログを検索してみる。



128 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/17(火) 00:41:46 ID:???
「(ぅ……。)」
そこにはD-19でも他の参加者に捉えられていた。という情報が残っていた。
あれだけ無謀な事をしておいて、我ながらよく未だに生きていると思う。
と同時にこれからは注意しようと、深く反省した。
原因究明と反省が終了したところで(この間数秒)通信に答える事にした。
だが……
通信機の使い方が解らない。
マニュアルを急いで参照し、通信機の使い方を調べる。
急いで繋ぐが、結局通信が入ってから数十秒かかってしまった。

「え……と。なんだったっけ……あ。
 楽しむ……殺し合いを……ですよね?
 今はお断り……しておきます。
 見ての通り、まだこのMSとか言うのにに慣れてませんし……。
 あなたが弱者をいたぶって楽しむ類の人でないのなら……楽しませられないと思いますけど。」
何故か本音が次々と口から出た。理由はよく分からない。
……本当に、不可解。

「……とにかく出来る事なら時間を下さい。
 すぐに楽しませられる保証はありませんけど……。まだ……。」
そこまで言いかけたところで、突然の通信がそれをぶった切った。

>>124
「あっちに行った方が、楽しめそうじゃないですか?
 ……あ。」
言って、後から後悔した。こんな考え方、とっても自分勝手だ……。
ともかく、ここまで言い終えた私は再度モニターに映るカウボーイ風味の男性を観察してみる事にした。
……こういう人間は危ない。伊達とか、なんだかそう言う物のオブラートに包まれて本心が見えない。
……殺意すら、隠している?それとも杞憂?

……仰向けになった機体を戻すのを忘れたまま、私は画面の向こうの男性(名前は知らない)を眺めていた。

……また私、壊れてきてる……?


【行動:コケる(-1)レーダーについてお勉強(-1)通信接続(-1)】
【位置:C-20 崩れたビル】
【機体状況:ゲルググ・J 特に問題なし】
【パイロット状況:症状緩和中?】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:物資補給 機体の操作法練習 戦闘の回避】
【同盟:なし】

129 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/17(火) 00:46:09 ID:???
山の裾野の草原の中に現れた街。
西側には川が流れ、南には小さな森。
人が生活を営むには、非常に適した街と言えるのではないか。
それだけに、街の産業もなかなか栄えていそうだ。

ただ気になるのが、食料や道具の入手方法。
プログラムが始まる時、俺は金銭やそれの類を全く受け取っていない。
勿論、さらわれた時に持っていたわけでもない。
まさか勝手に持っていって構わないなんて事があるわけないし、考えられそうな方法と言えば
、プログラムを実行した組織が事前に街の人達にそれなりの金額を払い、生徒がある程度自由
に買い物ができる状況にしておく…という感じだろうか。
若しくは逆に、生徒が買った分を後払いで…というのもあり得そうだ。

(…なんか非現実的だ)
自分で考えておいて、その案をさっそく否定してしまった。
だってそうだろう?
生徒がどれだけの物を買うのか分からないのに、それがどれだけの金額になるのか分からない
のにそれを払うなどと。
第一組織は、既にこの広い土地をプログラムの為の戦場にしてしまっているのだ。
それ自体がとんでもない金額になる事くらい、馬鹿でも分かる。
…だからと言って現実的な手段、というのもなかなか考えつかない。

そんな事を頭の隅で考えながら街の入口まで来た時、レーダーに初めて反応があった。
瞬間、全身が緊張で固まる。
こちらのレーダーで捉えた、という事は同時に向こうのレーダーでもこちらを捉えているとい
う事に他ならない。
急いで機種を照合。
(XM-07…ビギナ・ギナ…。これも聞いた事もないMSだ…)
慎重に慎重に、レーダーの機影を観察する。
……目立った動きは感じ取れない。
(これだけ近いんだ…。向こうもこっちを見つけていてもいい筈だけど…。はて…?)
本当に気づいていないのか、気づかない振りをしているだけなのか。
…もう1つ考えられる可能性は…パイロットが…。

と、そこまで思案していた時、俺はこの街自体の違和感に気づいた。
もう街中に入っているのに、人の往来が全くない。
自転車も自動車も、その姿はあっても動いてはいない。
シャッコーが通りを歩いていたら、誰か驚いてビルから出てきそうなものだけど、そんな当た
り前の光景もない。
ここから目に見える店は、全て開店した状態になっている。
店内で作業する店員の姿が見えそうなものだけど、それも1人もいない。
まさしく、ゴーストタウンだ。

ここまでの徹底振りを見せられると、さすがに組織のやった事が分かってくる。
…要するに組織は最も簡単で、そして最も非人間的な手段を使ったわけだ。
可能性の段階とはいえ、あの教師がいる組織なら十分あり得る可能性…。
誰もいない通りの真ん中に止めたシャッコーのコクピット内に、シートに叩きつけたこぶしの
鈍い音が響いた。

【行動:U-23へ移動(−2)様々な思案(0)】
【残り行動値:2p】
【位置:W-23→V-23→U-23】
【機体状況:異常なし】
【参加者状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2】
【所持品:ディパック、水2?入り2本、コッペパン2個、お守り、ペンライト、ポータブルプレイヤー】
【行動方針:機影の正体を探る】

130 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/17(火) 09:49:32 ID:???
ファッツがライフルを向けた途端、エルネスティーネのゲルググは、
まるで何か弾かれたかのように急な回避運動を行った。
ゲルググは再びビルに激突し、崩されたビルの粉塵が巻き上げられる。

「……騒々しい事だな。
 ファッツは邪魔をしないとの事だが、この状況で呑気に物資の調達などできようはずもない。
 まあいい。別に今すぐ必要というものではあるまい」

さて、どうしたものか。
こちらが思案しているうちに、ファッツはゲルググとズサとの回線を開いたようだ。
開口一番ファッツが口にした言葉は、またもや『俺を楽しませてくれる?』などというものである。
この男、ファッツ=シュヴィールとはいよいよもって不可解な男だ。
二言目には楽しむ、楽しむなどと。余程このゲームに参加出来た事が嬉しいらしいが。

確かに、強者どもがひしめき合う戦場で己の命を燃やし尽くせる事は、リトラにとっても本望といえる。
だが、ファッツとの間に開かれた回線ごしに微かに聴こえる二人のパイロットの声。
会話内容はロクに聴き取る事が出来ないが、明らかにうろたえていると思えるその様子からは、
二者共に強者と言うには程遠いような印象を受ける。

「ふん、つまらんな……。エルネスティーネという娘についてはその年齢を考えればまだ解るが、
 あのハロルドという男は……ベテランと言える歳だろうに、まるで牙を抜かれた犬ころのようだ」

集められたパイロットは、強者ばかりでは無いというのか?
……これ程までに大掛かりな殺し合いゲームを開催しておきながら、なんとも不可解な……。

「……ふん、不可解などという言葉を、この数時間で私は何度思い浮かべた?
 随分と余計な事を考えるようになったものだ。
 念頭に置くべき事柄は、いたって単純明快だというのに」

>>124
と、その時、頭上にかかりかけていたモヤを祓うかのように、
刺激的な内容の全体通信が通信機よりコックピット内に響き渡った。

「ほ……う?自暴自棄になっているのか、それとも余程腕に自信があるというのか。
 タカノマサヤ……マサヤ=タカノか?確かガンダムGP02とやらのパイロットだったな。
 ……ガンダム。ふむ、なかなかに刺激的な言葉じゃないか」

いささか興が冷めてしまっていたが、戦場は何もここだけではない。
もう少し、各エリアをうろついてみるのも悪くは無い。
なんとなれば、マサヤ=タカノの待つらしいN-18まで行くのも面白いかも知れないが、
その前に支給されたビームキャノンを取り付けられる設備のある基地へと向かうべきか。

「おい、お前達。ここでゴチャゴチャと騒ぎ立てるばかりでは埒もあかんだろう。
 私は行くぞ、もっと刺激的な戦場へとな。
 追って私に戦いを挑んでくるのも勝手だが、その場合、相応の覚悟はしてもらおうか。
 ファッツ君、先ほどは楽しませてくれとの事だが……次に出会った時に、存分に相手をしてやる。
 それまで、つまらん相手にやられん事だ」

この場の全機に通信を送り、先ほど置いたビームキャノンを再び抱えあげ、C-20へ。
ビルの瓦礫の中に横たわる赤いゲルググを一瞥しモノ・アイを煌かせると、
ディジェは再び進行方向へと頭部を向け、砂漠へ向かって歩みを進めた。

【行動 : ファッツとの通信継続(0) エルナ、ハロルドへ通信接続(-2) キャノン抱えてC-20へ移動(-1) 残1 】
【位置/場所 : C-20/オアシスの街・砂漠との境界付近 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : もっと刺激的な戦場へ 武装準備最優先 】

131 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/17(火) 09:58:58 ID:???
切り出した木材を、枝打ちして先を尖らせる。
……ふむ、丁度いい重さじゃの。槍のようにも使えるし、木刀のようにも殴れる。
流石に装甲を破る威力はないが、頭にクリーンヒットさせれば首くらいもげ飛ぶこともある。
ワシは素振りを何度かしつつ、木を削ってバランスを整えたり、機体側の設定を弄ったりした。
ふむ、これで良し。見た目は悪いが、かなりスムーズに戦えるはずじゃ。


とりあえず当面の武装の目途が立ったところで、ワシは急に空腹を覚えた。
そういえば、奴らに拘束されてからロクにメシも喰っておらんかったの。
パンや水も与えられたが、これは大事に取っておかねばなるまい。
……しかし、火も起こせず水筒もない今は、食事もかなり限られるのぉ。

ワシは07を伏せさせて目立たなくさせると、機体を降りる。
……小一時間ほど周囲を探し、ワシは木苺をヘルメットに一杯取って戻ってきた。
毒のある別の実にも似た外見をしとるが、この葉の形なら喰っても安全なんじゃ。多少は水分補給もできるしの。
ワシは木陰に腰掛け、瑞々しい紅い実を口に含みながら、これからのことを考えていた。

「キャンプ用品も工具もないし……やはり、どこかで調達してこなければならんのぉ。
 いつまでも木苺ばかり喰ってもいられんわい」

そう考えて、ワシは陰鬱な気分になった。
何故じゃろうか、このまま森の中、不自由な生活を続けたい気分で一杯なんじゃ……


頭上のコクピットの中から何やら威勢の良い声が聞こえる。どこぞの若造が通信で吠えておるようじゃ。(*1)
いずれ、ああいう若者ともやり合うことになるんじゃろうか……?
ワシは重い腰を上げ、機体に乗り込むと武器を拾う。
右手にヒートサーベル、左の脇に丸太を抱え、左手にビームガンをぶら下げる。
そのままワシは、07を東に向かって歩かせた。

【行動:丸太加工仕上げ・及びバランス調整(−1p)、探索(食料探し)(木苺発見)(−1p)
    軽い食事(−1p) 移動(I-25→J-25)(−1p)】
【残り行動値:1p】 【位置:J-25 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】 
【参加者状況:無傷。少し鬱?】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)、2連装ビームガン】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し】

(*1)>>124のマサヤ・タカノの全体通信。
    機体から降りていたのと耳が遠いことから、「誰かが何か叫んでる」としか分からなかったようだ

132 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/17(火) 14:08:45 ID:???
銃口を向けたゲルググJは派手に、慌てた様子で再度ビルに激突する。
………ああ、悪い、驚かせすぎたな。
心の中でちょっとだけ謝る。

ゲルググJの動きに集中していると、次は3番から通信が入る。
「……貴さ、あ、いや、あんた……あなたは……ファッツ=シュヴィールさん、とか言うらしいが」
クスリ、と小さく笑う。
オッサンも慌てすぎだろ、いや、慌てないほうがおかしいかもしれないけど。
「今、なんと言った……?」
………まぁ、普通の人間ならそういう反応をするトコロだろうな。
っていうか、このオッサン、よく見たらあの時教室にいた小市民じゃねーの?

指先で髪の毛を弄くって返答を考える事数十秒、今度はゲルググから通信が入る。
「え……と。なんだったっけ……あ。
 楽しむ……殺し合いを……ですよね?
 今はお断り……しておきます。
 見ての通り、まだこのMSとか言うのにに慣れてませんし……。
 あなたが弱者をいたぶって楽しむ類の人でないのなら……楽しませられないと思いますけど。」
 ……とにかく出来る事なら時間を下さい。
 すぐに楽しませられる保証はありませんけど……。まだ……。」
………どうも、勘違いされているらしい。
悪いけど、俺は別に戦闘狂というわけじゃない。
いや、まぁ、戦闘も楽しいっちゃ楽しいけど、飽きたから連邦も除隊したんだよなぁ。
………ま、俺を満足させる事の出来るヤツらがいなかったからって事もあるかもしれないけど。
そう考えるとリトラのお姉さんは俺を楽しませてくれそうだ。
絶対殺し合おう、うん。

とか何とか考えているとまた通信が入る。
『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!
 ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』

………なんだこれ?
ああ、もう、楽しすぎるぞこのゲーム。
すげぇ訛り(多分、ジオン訛りとはまた違うと思う)の男の声が耳を劈く。
どうやら生徒番号04番の男が全体通信をしたらしいが………
しかし、何と言うか、ずいぶんと楽しい事をしてくれる。
俺もやってやろうかと思うが、思いとどまる。
恐らく全体通信をしたらここにいる三人は蜘蛛の子を散らすように逃げてしまうだろう。
俺は、この状況で楽しみたいんだ。4番は、その後で楽しむ。

133 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/17(火) 14:09:42 ID:???
そうこう考えていよいよ二人に返答しようとした時、今度はお姉さんから通信。
「おい、お前達。ここでゴチャゴチャと騒ぎ立てるばかりでは埒もあかんだろう。
 私は行くぞ、もっと刺激的な戦場へとな。
 追って私に戦いを挑んでくるのも勝手だが、その場合、相応の覚悟はしてもらおうか。
 ファッツ君、先ほどは楽しませてくれとの事だが……次に出会った時に、存分に相手をしてやる。
 それまで、つまらん相手にやられん事だ」
………そういうとお姉さんは砂漠の方へ歩みを進める。
次に出会うって………いつよ、お姉さん?
溜息を吐き、それでも歩みを進めるディジェに通信。
「お姉さん、ぜーーーったい相手してね、俺、楽しみにしてっからさ♥」
ウィンク一発、言葉と共に贈る。


………ディジェが離れて、しばらく、俺はポケットからトランプを取り出して手の中でパラパラパラ、と操る。
どうにも、こうしている時は気持ちが凄く落ち着く。
いや、落ち着いてる場合じゃないんだけど。

笑みを浮かべたまま、残された二人に向けて言い放つ。
「言葉が足りなかった?」
そう言って、かぶっていたカウボーイハットを脱ぐ。
サラサラ、とご自慢の紫色の髪が靡く。
「俺、ファッツ=シュヴィール。
 一応、このゲームでは出席番号15番、男盛りの23歳、よろしくぅ♥」
簡単な挨拶をしてハットをかぶり………
ウィンク、バチン、バチン。もう一つおまけにバチン。総計三発のウィンクが二人を襲う。
「あ、今のはオッサンにやったんじゃないからな、勘違いすんなよ。」
ズビシィ、と人差し指を突き立てて警告。生憎とそっちの趣味はない。
いや、それなりに経験はあるけど、つまんなかった、そっちは。
「二人が勘違いしてるみたいだから言っとくけど、俺は別に戦闘狂じゃないよ?
 いや、戦闘は好きだけど、さ」
肩を竦めて、ニヤリと笑む。とりあえず、悪い印象はよくないよなー?あくまで友好的に、友好的に。
「戦闘はさー、飽きたっていうの?だから戦争終わって除隊したのよねー、俺。
 最近はもっぱらこっちのほうで」
持っていたトランプを二人に見えるように持ち上げる。
「ま、ともかくさ、俺としてはアンタら二人に楽しませてもらいたいわけよ
 裸踊りでも一発ギャグでも漫談でもストリップでもなんだっていいぜ?」
そう言って、02番の方に目を向ける。
………………
「いや、少なくともストリップじゃ満足出来そうにねーかなー?」
クックック、といやらしい笑みを浮かべてライフルを持ち上げる。
「まぁ、なんだ、別に楽しませてくれなくてもそりゃそれでいいぜ?
 別に俺の為に何かしなきゃならねぇって義務もねぇんだからなー。
 それに、人に無理やり何かをやらせるのは駄目だって死んだばあちゃんが言ってたし………
 それにまぁ、そん時は………」
持ち上げたライフルの銃口を天に向けて引き金を引く。
光が天に昇り、軽い衝撃がアイザックを襲う。
「こっちが勝手にアンタらで楽しむし、な&hearts」

【行動 :02番・03番・06番と通信継続(-0P) ビームライフル試射(-1P) 残り3P】
【位置 :C-21 市街地】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題無し】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:2番と3番に楽しませてもらう。その後6番或いは4番と楽しむ】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

134 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/17(火) 17:51:47 ID:???
価値の全く判らない壷を大事に抱え、人通りのない道をひたすらに走った。
何本もの曲がり角や分かれ道を通過しながら、ガラス越しの展示品を頼りに数件の店へ訪れもした。
……誰もいない。生き物の影すら見当たらない。
まるで街全体が寝静まったまま、息絶えてしまったかのように。
ここにきてようやく私は悟る。
私が立たされた場所は、外界から切り離された異形の世界なのだと。

ただ街を見ただけ。
たったそれだけで、心のどこかで帰れるのだと期待してしまった。
そんな自分に苛立ちを覚えつつ、来た道を引き返す。
ここに来る前と同じ、壷だけを抱えて。




姿を変えないで待っていてくれたビギナ・ギナに乗りこみ、壷を再びディパックの中へ戻す。
シートに身体を固定させ、ゆっくりと機体を起こしていく。
片手間にレーダーをONにする――すると同時に、アラート音が機内に鳴り響いた。
慌てて確認したレーダー上には見知らぬ光点が一つ瞬いている。座標は……U-23。間近。
全身の筋肉が引き攣っていくのが感じられた。
呼吸は止まり、頭は真っ白。眼球だけが泳ぐように忙しく動く。


――あ。


どうして私がここにいるのか。なぜ殺し合いという言葉に違和感を感じたのか。
不意に、その答えが見えたような気がした。

【行動:街を探索・帰還(2p)】
【残り行動値:2p】
【位置:U-22】
【機体/状況:ビギナ・ギナ/正常】
【所持品:市販品の水(2L) 支給品の水(2L)二本 ディパック コッペパン二つ 
     小さな水色のカーテン 高価な壷 缶詰食品 各種生野菜 青色のマグカップ】
【武装:ビームサーベル×2、ガトリングシールド、ビームシールド】
【行動方針:警戒?】

135 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/17(火) 20:48:25 ID:???
>>121-122
たしかに、とても兵士5人をのし倒して颯爽と走り去るようなタマには見えない。
それに仕事のことも気になった、が。

「……ディスク、か? たしかに、ちょっとした道具とも言ってたな……」

予想外の品に目を見張り、思わず口に出して呟く。
まだディパックをくまなく確認していなかったのもあり、そういった支給品の存在は
思考の埒外であった。

「オーケィ、お互い協力しよう。それに、俺も君の支給品には興味ができた。
 詳しい話は追々として、まずは……」

と、半ばまで言った時。それは遮られた。

>>124

『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』

(なんだ!? 一般人……錯乱? ……こいつはそんな物言いとも違う。覚悟している!?)

とっさの通信に戸惑いながらも、思索を走らせることだけは止めない。

戦場を駆けずり回っていた時、何度かこのような言気を持つ人間と会ったことがある。
何年もの経験の中でも多くは出会わず、所属・喋り方・肌の色、同じだった者も数少ない。
しかし、一つだけ共通する点があった。
兵士として、あるいは人間として。彼らは死することを厭わなかったのだ。

だが。まさかこの仕組まれた戦場に、そんな人間がいるとは!

『ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』

(殺しあっている者……N-18? くそッ、訛りが激しい!)

鈍い痛みも忘れ、思わず歯噛みした。ポケットから出した時計を見る。
聞き取り難かったのもそうだが、傲然と男が言い放った内容……数時間しか経たぬうちに交戦開始という話。
この男が告げたことが事実かどうかわからないが、推移は急転していると見ざるをえない。

136 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/17(火) 20:49:18 ID:???
「……ナインティ、握手は落ち着いてからといこう。
 どうも、予断を許さないってところのようだ」

通信が終わるやいなや、操縦桿とペダルに力を込める。
彫像のように直立不動だったアッシマー、その単眼に光が明滅した。
左腕を目元まで掲げ、マニピュレーターの動作を確認すると、武装コンテナを開封する。

アインラッドである。未だにそのタイヤという図体には半信半疑だったが
ミサイルランチャーやビームキャノンといった火砲は十分に信用できる。
何より勝ちを狙う相手がいるならば、素手のまま逃げようとしても、はいそうですかとはいかないだろう。
遠隔操作を機体追尾に設定する。

「俺はこいつの扱いにもあまり慣れてない分、今は手探りになるんでね。ちょっと遅くなる。
 だから先行するなり横に着くなりは、パイロット年長の君に任せた。何かあったら言ってくれ」

ナインティに言い伝えて、通信を音声オンリーへと戻した。機体を起動させる。


走行、後ろ飛び、横移動というような基本動作を身体に覚えさせながら
アッシマーはその足跡を一つずつ、その地面へ刻んでいった。
森林地帯というのは、MSにとっても障害物となる。が、特訓―というのもガラではないが、
この巨大なる兵器を手足として用いるため。時間があるうちに習熟せねばならない。
民間人の搭乗を前提にしたOSとリニアシートの衝撃緩和能力は、予想以上に優れているようだ。

手元を強く引く。操縦桿の奥から伝わる、重い金属を引き上げるような感覚。
反射的にペダルを踏み込んだ。
モニターへと逼迫していた巨木が、見る間もなく左後方、視界の端へと消えていった。
安定した制動を返してくれるということに、機体への安心を覚える。

アインラッドが木々や下生えを「地ならし」しながら、通過跡を露骨に残してついてくるのを見て、
遠隔操作という優秀な機能とはまた別に

(これ大丈夫なのか……?)

と思うのは、それからしばらく経ってのことであった。

【行動:通信継続(0P) 武装回収(-1P) 遠隔操作(-1P) 移動(N-22→O-22)(-1P) MS操縦の習熟(-1P)】
【位置:O-22/森林】
【残り行動値:0P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ 口内少し出血】
【武装:アインラッド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx1、1.7lx1、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.T-23/市街地への移動 3.頬を冷やす】
【同盟:18番/ナインティ=アウェイキング?】

137 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/17(火) 20:52:40 ID:???
>>117-118
 【V−15】で周回軌道をする光点をにらみ続ける。
空の向こうの点を見ていても良かったのだが、
そちらだと、気を抜くと見えなくなっていたり、
それでも見ていたら目が痛くなったりで、
視力の差を感じるだけだった。
状況は完全に膠着していた。
向こうはずっと同じ機動を続け、
こちらもずっと同じところに立ったままだった。
当然、向こうは着陸する気配も見せない。

 奇襲は廃案するしかないようだ。
代わりの案を考えるが、
そう思いつくものじゃない。
思考はループを続け、
やがて考えるのも嫌になり、
逃げるという最後の手段を取ろうとも思い始めた頃、
突然、セイバーフィッシュが動いた。
平面座標では光点は殆ど移動しない。
だが、高度だけがぐんぐんと上がっていく。
1万mを示し始めたところから、
捕捉出来るかひやりとするが、
そのあたりは問題ないようだった。

 高度を表す値の上昇が止まったのは、
彼の機体が私と同じ【U−15】に入ったときだった。
途端に今度はその値が下がり始める。
異常な速さで。
これは自由落下ではない。
エンジンの力を加えた急降下だ。
反射的にミサイルランチャーの照準を合わる。
距離はまだ1万m以上ある。
だが音速を超えて移動したら
たったの十数秒で地上に到達できる。
悠長に考えている時間なんてなきに等しいのだ。


138 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/17(火) 20:53:23 ID:???
 ロックオンし、いつでも攻撃できるようにする。
ずりずりと機体を横に動かし、
少しでも相手の射線から外れるように移動する。
チャンスは一瞬。
機体を水平にするために、
機首を引き起こす瞬間。
この瞬間、速度はがくんと低下し、
また、パイロットには自分の体重の数倍もの加重がかかる。
聞いた話では、口から魂が出て行くとか、
川が見えるとか、
意識を失う世界だという。
つまり完全に無防備な状態になるのだ。
だが、当然代償も大きい。
所詮これは迎撃の一種。
受け手である以上先手は常に相手のほうにある。
こちらが攻撃するにはうまく向こうの攻撃をかわさなければならない。

 汗が玉のように吹き出る。
レバーを握る手に力が入る。
腹筋が僅かに痙攣し、
顔の筋肉が震える。
目が乾いてくるが、
瞬きをする時間すら惜しい。
息をする余裕なんてない。
ただ、すぐ上を睨み付ける。
恐怖と焦りでトリガーを引こうとする指を、
微かな理性で引き止める。
まだ、そのときではない。
だが、重なった2人の位置を示す光点と、
減り続ける相対距離を示す値が、
この焦りに拍車をかける。
それを押し止め、
回避する瞬間、
そして攻撃する瞬間を見極める。
黒い点、モニターのドット欠けのような物体が急速に大きくなり、
セイバーフィッシュの形を作っていく──


139 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/17(火) 20:54:09 ID:???
 急に速度を落としたセイバーフィッシュは、
私のすぐ真上、地上すれすれを通り、
徐々に高度を上げつつ西の方角へと飛んでいった。
溜まっていた息を吐き出すと、
離れていくその機影を見送るった。
そこでロックオンしたままになっていたことに気づき、
慌ててそれを解除した。

 不思議と攻撃を受けることはなかった。
それ故に、こちらも攻撃のタイミングを逃したのだが。
ずっと見上げていたために痛めた首を回しつつ、
理由を考えてみる。
が、思いつくわけがない。
たまたま見逃してくれただけだ、
と、思考に見切りをつけると、
離れ行くレーダーの光点に向け、
そのまま立ち去ってくれ、と願う。
しかし、願いむなしく、その光点は【U−15】の西端、
もう少しで【T−15】というところで大きくUターン。
また、こちらへ向け真っ直ぐ戻ってくる。
今度は何?
大きくため息をつくと、
頭を抱えた。

「聞こえるか?こちらに交戦の意思は無いと言っておこう。
 俺はカザマキと言う。貴様はエドワード、だな?
 少し、話がしたい。」

 それは、諦めにも似た感情で、
結局は闘うしかないんだ、と区切りをつけ、
操縦桿を握りなおしたときだった。
交戦の意思が無いというところに安堵感を覚えたくなったが、
最後の1人しか生き残れないこのゲームではあまり信じることが出来なかった。
だがまあ、闘う気ならさっきもチャンスがあったし、
そもそも撃墜数が30を超える人外の彼なら、
信用させておいて後ろから撃つという、
まどろっこしい方法は取らなくてもやっていけるのではと思い、
結局、生き残るためには彼の言葉を信用しなければならないということにたどり着いた。
セイバーフィッシュに通信を送る。


140 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/17(火) 20:55:18 ID:???

「はいっ、私は──『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』 ──すっ」

>>123-124
 突然割り込んできた声。
腹に響く低いそれは無駄に力がこめられていた。
いらぬ誤解を受けると思い、
すぐさま訂正の通信を入れようとする。
しかし、

「いえっ、わた──『ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』 ──ですっ」

 言い終えた後も口がパクパクと動く。
動くのに、声が出ない。
いや、息が出来ない。
辺りを見渡してみる。
所々に小さな林があるものの、
MSを隠すほどではない。
つまり、逃げ場は無いわけだ。

【行動:ロックオン(-1)、ロックオン解除(-1)、通信(-1)】
【残り:1】
【位置:U−15】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:肉体上は問題なし】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー,ビームトマホーク×2】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、
        水2L入りペットボトル×2、コッペパン×2、MS整備の本】
【方針:この危機の打開】


141 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/17(火) 21:08:18 ID:???
ライフルの搭載を済ませたアルマは、薄くルージュを引き、消したモニターを鏡代わりに覗き込んでいた。
まさかルージュ以外の化粧品(とは言っても年相応のものだが)まで持って行かれているとは。
他人のお古を奪って、一体何をどうしようと言うのだろうか。 理解に苦しむ。

ふと、アルマは視線を感じてコクピットから身を乗り出した。が、誰もいない。
格納庫の壁の方から見られている。 気のせいでは……ないように思えた。

「……誰かが私を見ている?
 私を観察している……感じがする。
 気のせいじゃない。 いったい誰?
 あなたは、誰?」

暫し呆けていたアルマは、その時になってようやく異変に気付いた。
視線を感じた方向からズシン、ズシン……と何かが近付いてくる音がする。

「足音……?
 まずいな、まさかBDVがこっちに……!」

機体を起動しようものなら一発で相手のレーダーに捉えられてしまう。
起動シークエンスの完了にだって、どんなに手順を飛ばしても一分ほど掛かってしまうだろう。
このままでは身動きが取れないが、かと言ってばれるのは時間の問題だ。
その時だった。

『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』
「なッ、何!?」

大音量で、基地内のスピーカーというスピーカーから決意とも自殺行為とも取れる声明が発された。
……アルマはこの隙を見逃さなかった。
これだけのものを聞かされれば、誰だって判断が一瞬鈍るか、意識がそちらへ向くはずだ。

「FCSコンタクト、リンク……ビームライフル、セタップ・コントロール!
 駆動系通電! シークエンス続行!
 行くよッ!」

再び生命を吹き込まれたエビル・Sの右手がビームライフルを掴み、正面の扉に向けて一閃を放つ。
穿たれた穴はそれほど大きくもないが、衝撃で片側の扉が吹き飛ばされた。
急加速、急発進。 Gがアルマの身体を締め上げる。

「く……ぅ、んんっ……!」

シミュレータではシートが揺れたりはするが、Gなどは掛からない。
苦しみつつも、アルマの頭は記憶を頼りに手足を指示していく。
格納庫から出たところで急停止、後方に跳躍。

「……いた、あれだ……、う?」

ジャンプの頂点付近でBDVを確認する。
その瞬間、彼女はBDVの頭部付近に何かを『見た』気がした。

(あれだ、あれが私を見てた……。
 あれは何? あの人は誰?)

着地し、さらに距離を取る。
ライフルを構えるには至らなかった。 身を隠す方を優先する。
エビル・Sは二、三の建物を挟んでBDVと対峙した。
これなら建物を破壊するか飛び越えない限りは一気に距離を詰めることなどできない。

<続く>

142 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/17(火) 21:10:17 ID:???

(何故、飛び出した瞬間に撃たなかったの?
 ロックはまだできなかったけど、あのタイミングなら一撃だったかもしれない。
 ……まだ、迷ってる……の?)

起動完了、システム・オールグリーン。
胸の鼓動が高まり、全身が小刻みに震える。
純粋な恐怖や緊張のためではない。
血に沈んだ大切な人の記憶がフラッシュバックする。
同じように、血を流して地に伏せた様々な人たちがフラッシュバックする。

(ッ、覚悟が……つかない……!)

逡巡の末、アルマは通信回線を開いた。

「あ、あの……あなたは……
 私の敵ですか? 私を撃ちますか?」

それとも、私に殺させてくれますか? 背中を押してくれますか?

【行動:起動(-1)、ビームライフル発射(-1)、距離を取る(-1)、BDVと通信(-1)】
【位置:C-13/軍事施設】
【残り行動値:0p】
【機体状況:Green/通信回線:BDV】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx9、ノートPC、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:どうする?】

143 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/17(火) 21:56:05 ID:???
返信に耳を傾け、エドワードの声が聞こえたかに思えた瞬間、
別の声がその言葉に覆い被さる。
特殊な訛りのその言葉は、エドワードに集中していた耳を直撃し、
操縦桿を握った手が僅かに動揺し、機体がグラっと揺れた。

思いがけない不意打ちはもう一度続き、
流石に動揺は続かなかったものの、微かに不愉快を感じた。
だが、それは目の前のエドワードには関係の無いことであり、
遠い何処かで叫んだ“タカノ”の切実な声を思い出すと、
その感情は空へ溶け込んだかのように昇華した。
ああいう声は、嫌いではない。

「邪魔が入ったが、まあいい。
 率直に言う。俺はあの基地で補給をしたい。
 基地に用事が無いのなら早く立ち去ってくれ。
 ただし、貴様に用があるのなら、手出しはしないと約束しよう。
 もちろん、貴様に交戦の意思が無ければの話だがな。
 ……口が悪いのは性分だ、許せ。」

凛とした声が、最後は若干弱くなりながらもそう語る。
最後のは蛇足だったかと気恥ずかしくなりつつ、航路を東へと取った。

「俺は基地へ行く、貴様は好きにしろ。」

張り詰めた声を取り戻し、そのまま基地へ侵入。
基地中央辺りにある長さ5km程の滑走路を確認すると、そこへ舞い降りた。
そして、エンジンは回したままキャノピーを開放した後、エドワードの動向に注意した。

【行動 : 移動-1 着陸−1 残行動数2】
【位置 : U-15→W-15】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : 補給 エドワードの動向を見る】

144 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/17(火) 22:22:00 ID:???

「人の・・・・気配・・・?」

『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』

基地のスピーカーから流れる突然の音声。
突然の出来事に少々驚きながらもその声を聞く。
思案の間も無く一筋の閃光と轟音と共に意識はまた基地へ向く。
巨大な鉄扉が大きく宙を舞う。その後中から黒系のカラーリングが施されたMSが現れた。

右手にはライフルが握られている。
その機体は着地してすぐに障害物となる建物を挟み自分の乗っている機体(BD)と対峙した。
このまま一気に懐に迫ることはできない。
体の一部に力が入る。この殺し合いが始まってはじめてみる他の参加者。
「敵」ではない。そう言った感覚に見まわれる。散々今まで人を殺してきた―――
何をいまさら迷うことがある?だが、俺は望んでこんな殺し合いに参加したわけではない・・・・。
迷い―― 不安―― その他諸々の感情が自分の中を電気のように駆け巡る。

『あ、あの……あなたは……
 私の敵ですか? 私を撃ちますか?』


相手からの突然の通信が入り更に俺は迷っていた。どう答えれば良いのかと。
「敵」ではない、しかもそれがまだ成人もしていなさそうな女の子だ。


145 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/17(火) 22:22:41 ID:???
(俺には、撃てない。)

数分の沈黙の後、口を開く。勿論通信のスイッチを入れてだ。

「俺は君のような子を敵にした覚えは無い。
 今まで散々人は殺してきた。だが、君のような子は俺には撃てない。」

しまった。と、思ったがすでに遅かった。
《散々人を殺してきた》などと余計なことを口走ってしまったからだ。
つくづく自分というものがイヤになる。―――このままここを去るべきだろうか?―――

だが、女のこを一人こんな途方も無い場所へ一人でおいていってもいいのか?
俺はそれで本当に良いんだろうか?

「俺の名前は ルイス ルイス・ガルシアだ。君の名前は?」

俺は何を言っている?

「さっきの放送でも聞いたとおり、どうやらここには狂った奴も居るようだ。
         狂った奴は何をするか分からない。俺と一緒に行かないか?」

何を言っているんだ?銃を向けられた相手なんだろ?生きるか死ぬかなんだろ?
何故こんなことを口走る。俺も・・・いや俺こそが本当に狂ってしまっているのだろうか?


【行動:通信(−1) 対峙(−1)】
【残り行動値:2P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:C-13】  
【機体状況:17番に通信回線継続】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きるただそれだけ】
【同盟:なし】

146 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/17(火) 22:27:15 ID:???
「それにしても、地球はやっぱりコロニーとは違うな・・・」
彼は、高速道路から見える風景が果てしなく広がる草原から木々生い茂る山と移ったところで、
そんなことをつぶやいていた。
「ここいらの土が盛り上がって木の生えたのが山ねぇ・・・始めて見た・・・」
彼は、戦争に巻き込まれる前、普通に学園生活を謳歌していたときに習った知識を思い出していた。
普通、居住用のコロニー内には山などは存在しない。
なぜなら、山という環境はどちらかというと居住に不向きだからだ。
したがって、山を見るためには、わざわざ地球に降り立つか(これはほぼ不可能であった)
レジャー用の、わざわざ地球環境を模倣して作られたコロニーを観光するしかなかった
彼は、こういう経験に恵まれることは今までただひとつとしてなかった。
だから、彼は、この壮大な自然に感動を覚えていた。

彼は、移り行く山々の景色を見ながら、高速道路を渡っていた。
そのときだった。彼を乗せた巨人の砲兵は、ある信号を受けていた。
そして、砲兵は、受けた信号を音に直して、体内に住み着いている彼に向かって、音を発していた。
『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』
「!?っな、ななな、何!?」
突然聞こえてきた男の声、その声を聞いて彼は若干動揺し、機体を止めていた。
『ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』
標準語とは違った言葉を、続けて巨人が彼に伝えてきた。
彼は、この言葉を聞いた直後何がなんだかわからなかったが、少しの間の後、彼は理解した。
彼の目指す灯台には先客がいることを。
先客はこの【審判】に乗り気だということを。
そして、おそらく、先客をつぶすために、これから【生徒】が集まり始めるかもしれないということを。

(おい、やばいぞ、どうする!?)
彼は慌てふためいた。
(落ち着け、落ち着くんだ!)
彼は、お守りの塊の中のひとつ、木彫りの人形を握って、息を整えることに専念した。
(ふう。・・・やはり灯台へいくのはやめたほうがいいのか?どこかに潜んでいたほうがいいんじゃないのか?)
彼は、この予想外の出来事に、どう対応したらいいのか考えていた。
(・・・いや、少なくともこの タカノマサヤ とかいう奴は覚悟を決めている。
 ならば、何の覚悟もせずにただ生き残るために逃げ回るだけでは助からない。ならば・・・)
そう彼は思った。そして、彼も覚悟を決めることにした。

「・・・ああ、いってやるさ、いってやるとも、タカノマサヤとやら。あんたを、あんたらを殺すために、俺が生き残るために!」
彼は、自分の覚悟を確認するために、力を込めて、誰もいない空間に声を発した。
狭いコクピットの中で、声が若干反響していた。
かすかな声の反響が終わった。
そして、それを合図にしたかのように、彼は巨人の砲兵を再び動かし、高速道路を進んでいった。

【行動: M-06から高速道路を利用してしてN-07へ移動 高速道路移動ボーナス適用(−1) 覚悟宣告(0) 
      N-07から高速道路を利用してR-09へ移動 高速道路移動ボーナス適用(−3)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:R-06】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル2本 そのうち一本は残り1,5リットル コッペパン2個  ノーマルスーツ ) 
      ネーム・タグ お守りの塊 ヘルメット 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:灯台へ向かう】


147 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/17(火) 22:48:40 ID:???
>>132
「……。」
カウボーイ男(仮名)の動向をしばらく観察した結果……余計に解らなくなってきた。
ずっとニヤニヤ笑いを浮かべたままだし、それでいて危険な言動をさも当然のように言う。
もうこのわけの解らない人物は無視して、
後二人に一緒に殺しませんか?と話しかけるべきか否か半分本気で検討を始めようとしたとき、
その片方の人が動いた。まず、通信が入る。女性の声だった。

>>130
「……やめておきます。」
追ってくるなという指示には、正直に従う事にした。
追おうにも、追いつけない気がしたからだ。戦闘などもってのほかだ。
私の腕が足りないのは重々理解しているが、この人は強い。そんな気もした。
通信を送ってきた人が駆るMSは、
無防備な状態で横たわっていた私のMSには一瞥をくべただけで銃口を向ける事もせず、
そのまま横を通り過ぎて街の端の方へ行ってしまった。

「アレが……MS。」
青いMSに見とれていると、ファッツの彼女への通信が聞こえてきた。

『お姉さん、ぜーーーったい相手してね、俺、楽しみにしてっからさ』
……本当にこの人は……何なんだろう。
その事を考えるのはひとまず止め、私はとりあえず横たわった機体を元に戻す努力を始めた。
だが、そう簡単に瓦礫に埋もれた機体は元に戻らない。
もう一度スラスターを使ってみるべきだろうか?とも思ったが、止めておく事にした。
前回は大丈夫だったが、今度ばかりは何時撃たれるか解ったものではない。

『俺、ファッツ=シュヴィール。
 一応、このゲームでは出席番号15番、男盛りの23歳、よろしくぅ』
悪戦苦闘する私の元に、さらに通信が入ってきた。
カウボーイ男が言うには、名前はファッツ=シュヴィールだそうだ。
……ついでにウインク三発が飛んで来た。
とりあえず、挨拶は挨拶なので、こちらも返しておく。

「エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデです。
 ……
 ……えーと……よろしく?」
『あ、今のはオッサンにやったんじゃないからな、勘違いすんなよ。』
じゃぁ誰に……私か。……どうにも反応に困る。
四年間放り込まれた養護施設じゃ、こういう柄の人は当たり前だが居なかった。

148 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/17(火) 22:50:10 ID:???
『二人が勘違いしてるみたいだから言っとくけど、俺は別に戦闘狂じゃないよ?
 いや、戦闘は好きだけど、さ』
『戦闘はさー、飽きたっていうの?だから戦争終わって除隊したのよねー、俺。
 最近はもっぱらこっちのほうで』
そう言いながらファッツはトランプをこちらに見えるように掲げた
成る程……ギャンブル……そんな事はどうでもいい。
本人は"戦闘狂じゃないよ?"とか言ってるが、なら何故こんな状況でニヤニヤしていられるのか。
ともかく、まともな人間でない事は確かだった。……それだけは、多分あってる。
それよりも、引っかかったのは"戦争が終わった"の一節だ。
……ここ十数年に、戦争などあっただろうか?
むしろ、これから起きそうな世界情勢だったはずだ。
機体を起こす事も忘れてまた思考に沈みそうになったその時、
その疑問をも吹き飛ばす発言がファッツから飛び出した。

『ま、ともかくさ、俺としてはアンタら二人に楽しませてもらいたいわけよ
 裸踊りでも一発ギャグでも漫談でもストリップでもなんだっていいぜ?』

「……はい?」
慌ててモニターを見る。ファッツの視線がこちらを向いている。目つきが何とも言い難い。
ここで先程の発言を脳内で反芻。

『裸踊りでも一発ギャグでも漫談でもストリップでもなんだっていいぜ?』
もう一度。

『ストリップでもなんだっていいぜ?』

ストリップ [strip]
[1] 衣服を脱いで裸になること.⇒ストリップ‐ショー,
[2] 広幅帯鋼.圧延され,巻き取られた薄い鋼板.
[3] 切手で3枚以上横または縦につながったもの.
[4] ストリップライト

情報をさらに細分化。

ストリップ‐ショー [strip show]
踊り子が音楽に合わせ,衣装を1枚ずつ脱いでいくのを見せる芸,またはその興行.ストリップとも.
★第2次大戦前米国で始まり,日本では昭和21年(1946),
新宿帝都座のショーで裸の踊り子の活人画を見せた「額縁ショー」に始まる.米国ではふつうストリップティーズ.

149 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/17(火) 22:51:07 ID:???
「……!」
一気に顔が熱くなるのを感じた。さらにファッツから一言。

『いや、少なくともストリップじゃ満足出来そうにねーかなー?』
けなされているのか、さらに危険発言なのか。
前者のはずだが、ともかくオーバーヒート気味な脳ではそこまで解るわけがない。
こういう事に免疫のない私は、もうなんだか脳内でいろいろな光景が入り交じり、かなり危険な状態だ。
さらに何かファッツが言っているような気がするが、耳に入らない。
だが、次の瞬間起きた事が、身体から若干熱を奪う。
上空に向けられた先程の銃。そこから空に向けた放たれたのは……。

「……レーザー!?……ビーム!?」
それは私にとってはかなり驚愕的な光景だった。
レーザー兵器は、既に戦艦に装備されている。
ビーム兵器は、たしか最近発明されたとか、そんな事を言っていたような気がする。
だが問題は、無論そのサイズ。
あういうテクノロジーには疎い私でも、
あんな大きさのビーム、もしくはレーザー兵器が存在するわけがない、と言う事ぐらいは解る。
私が驚いていると、ファッツからさらに通信が入った。

『こっちが勝手にアンタらで楽しむし、な』
「……う。」
冷や汗が流れていく。
このまま何も出来なければ、多分戦闘となり、すなわち死。
楽しませようとすれば………………以下略。
どっちにしても……最悪であり、避けたい事態だ。
他の楽しませ方という物は、私には考えつく事が出来ない。
特技なんて、これと言った物は無いのだ。
……と、言う事は……。
またしても先程の光景が脳内で入り交じる。
死ぬか、(略)か。結局私はその二つの思考の無限ループに陥り、返答出来ぬまま時間だけが過ぎ去っていった。


【行動:通信継続(-0)機体を起こす努力(-1)オーバーヒート(-0)思考無限ループ化(-0)】
【位置:C-20 崩れたビル】
【機体状況:ゲルググ・J 特に問題なし】
【パイロット状況:症状は緩和。代わりにオーバーヒート+思考の無限ループ中+被害妄想悪化中】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:???】

150 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/17(火) 23:27:54 ID:???
>>143
「邪魔が入ったが、まあいい。
 率直に言う。俺はあの基地で補給をしたい。
 基地に用事が無いのなら早く立ち去ってくれ。
 ただし、貴様に用があるのなら、手出しはしないと約束しよう。
 もちろん、貴様に交戦の意思が無ければの話だがな。
 ……口が悪いのは性分だ、許せ。」

 そんな言葉と共に、
セイバーフィッシュは頭の上を通り越して基地へと飛んでいく。
誤解されていないことを知り胸をなでおろす。

「俺は基地へ行く、貴様は好きにしろ。」

 見えなくなる機影。
レーダーの反応は【W−15】で着陸したことを示していた。
今度こそ見逃してくれたらしい。

「好きにしろ……か」

 どうしよう。
紆余曲折あったが、
相手は今着陸している。
ここを奇襲するか。
頭ではそんなことも思いつくが、
何となく現実味が湧かない。
そんな気力なんて残っていないんだろう。
ボツ。

 最初の計画通り基地に向け食料を調達しに行くか……。
しかし、基地にはジンペイがいる。
気まずい思いをするのは想像するまでもない。
場を和ます小粋なジョークの飛ばし方も思いつかない。
だからといって黙っていたら余計嫌な空気が肩にのしかかるだけだ。
これもボツ。

 基地には執着せず別なところで食料を調達しよう。
幸いこの会場には街がある。
商店くらいあるはずだ。
真っ直ぐ南と川を渡った北東の2つあるが、
近いから前者にしよう。
これに決定し、
機体を南に向け歩かせる。

 街には誰もいませんようにと祈っている自分に気づく。
始まったばかりの頃とは打って変わって、
今はとても弱気だ。
あの自分はどこへ行ったのだろうかと苦笑する。
生き残るのはどう頑張ろうとたったの1人。
戦いは今回だけじゃない。
その中には彼よりも強い人もいるかもしれない。
私よりもいい機体に乗っている人もいるかもしれない。
それだけ戦いを続けるのだから、
一戦しただけで弱気になってはいけないというのに──

151 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/17(火) 23:29:02 ID:???
【行動:移動(U−15→U−16)(-1)】
【残り:0】
【位置:U−16】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー,ビームトマホーク×2】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、
        水2L入りペットボトル×2、コッペパン×2、MS整備の本】
【方針:U−19の街で食料の調達】

152 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/17(火) 23:45:06 ID:???
 相手から帰ってきた『協力』というフレーズがやけに落ち着ける物に聞こえる。
嬉々としてドンパチするような連中もいる上に基本的に相手の素性はわからない。
自然に互い同士の不信感だけが募っていき行く末は大いなる殺し合いへと向かっていく。
いきなり投げ出されたこんな人知を超えた場所で、少しでも冷静な思考を保つのは難しいことだ。
その中で相手を信用し協力しようと言うまともな考えの人物と遭遇できた事は大いに幸運なことかもしれない。

 通信が終わるとサイモン氏は自分の機体をぎこちなく起動させ始める。
まず行った事は隣に置いてあったコンテナの開放。中から出て来たのはどう見ても『でかいタイヤ』である。
しかし、ミサイルやビームキャノンが装備されている上にどうやら遠隔操作が可能らしい。
軍に存在する兵器は細かいところまで知っていたつもりだったが、彼はこんな兵器に全く見覚えが無い。
まぁ、一線を退いてから既に8年。自分が知らない兵器があるのは当然のことと特に気にしないことにした。

 再び飛んできたサイモン氏からの通信に彼はゆっくりと機体を先行させた。
「扱いにあまり慣れていない」と言う言動を聞く前でも、そのぎこちない動きを見ればよく分かった。
とはいえ年長者に図々しく「俺が先に行く」と出張る真似をするのは…と思っていた矢先に入った通信。
自分が彼に勝ってるのはこのぐらいのものだろうから遠慮無く行かせてもらう事にしたのだ。

「サイモンさん、それじゃ…俺が先行します。
何かやばいことあったら、すぐ連絡入れますんで。 それに…」

 「この手の事は慣れてますから…」という台詞を彼は思わず飲み込む。
わざわざ自分の素性を明かすような事を言わなくてもいいだろう。そう思ったからだ。
MSを動かせる事も、自分の素性も、聞かせたからと言って相手が喜ぶような物で無い事はよくわかっている。
しつこく突っ込まれたら答えればいい。その後の相手の反応はその時だ。
しかし、「それに…」と言いかけて終わらせてしまうの相手に失礼。そこで、彼はちょっとした案を出した。

153 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/17(火) 23:45:50 ID:???
「それに…そのまま武装が無いってのも何ですし…コレ、使いませんか?」

 そう言葉を付け加えると、機体の肩に担がせていたガンダムハンマーを相手の足元に降ろす。
正直に言って、今の相手の操縦技術を見た限りでは他の参加者と渡り合うのは少し難しい。
その上丸腰と言う事が知れれば、いいカモと思われてもおかしくない。
ついでに言えば、元より武装が整いつつある自分がどことなく後ろめたい様に思えたのもある。
まぁ、相手が快く受け取ってくれるかは別問題として、だ。

>>124
 ところで、さっき変な声が聞こえてきた…アレは何なのだろう。
計り知れない覚悟を込めて叫んでいる事はよくわかる。だけど、ただの"死にたがり"だ。
先ほどサイモン氏は「予断を許さない」と口にしていたようだけれども…
"興味が無い""どうでもいい""好きにすれば"そのような感情を抱ええつつ
04番マサヤ=タカノの決意を彼は平然と受け流した。

【行動:18番との通信継続(0P) 18番へのガンダムハンマーを渡す(-1P)】
【位置:N-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル、(ガンダムハンマー)】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:今の所特になし】
【同盟:18番 サイモン=クレイガー】

154 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/17(火) 23:59:54 ID:???
ポリノーク・サマーンは反転し、そのままレーダーからも消えた。

(行ったか……。)
それを見届けると溜息を一つ、小さく吐いて滑走路へ前進した。
補給倉庫脇のエプロンを見つけると、補給を開始すべく停止した。

【行動 : エプロンへ−1 残行動数1】
【位置 : W-15(基地)】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : 補給】

155 :ナインティ=アウェイキング(153修正) ◆yx7NlvS2DE :2005/05/18(水) 00:32:37 ID:???
「それに…そのまま武装が無いってのも何ですし…コレ、使いませんか?」

 そう言葉を付け加えると、先に隣のエリアに移動していたアッシマーを追いかけ
機体の肩に担がせていたガンダムハンマーを相手の足元に降ろす。
正直に言って、今の相手の操縦技術を見た限りでは他の参加者と渡り合うのは少し難しい。
その上丸腰と言う事が知れれば、いいカモと思われてもおかしくない。
ついでに言えば、元より武装が整いつつある自分がどことなく後ろめたい様に思えたのもある。
まぁ、相手が快く受け取ってくれるかは別問題として、だ。

>>124
 ところで、さっき変な声が聞こえてきた…アレは何なのだろう。
計り知れない覚悟を込めて叫んでいる事はよくわかる。だけど、ただの"死にたがり"だ。
先ほどサイモン氏は「予断を許さない」と口にしていたようだが
"興味が無い""どうでもいい""好きにすれば"そのような感情を抱ええつつ…

 04番マサヤ=タカノの決意を彼は平然と受け流した。

【行動:18番との通信継続(0P) 移動(-1P) 18番へガンダムハンマーを渡す(-1P)】
【位置:N-22→O-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル、(ガンダムハンマー)】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク)
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:今の所特になし】
【同盟:18番 サイモン=クレイガー】

156 :マサヤ・タカノ ◆O/EkHvxsV6 :2005/05/18(水) 00:47:11 ID:???
張り詰めた空気が形を持って現れる。
その切っ先は針のように鋭く、その身は躊躇うことなく人を切る。
現実には存在しない、緊張感の塊。
それが俺の体に引き寄せられるように近づき、――通り抜けていった。
そして俺の背後にぼんやりと経ち現れていた”恐怖”を切り裂く。
体内でドーパミンやアドレナリンやらが溢れ出す。

「生き残ればいいんじゃ」

簡単なことだ。
それは理屈じゃなくてもっと別の所にある。
仁義、面子、覚悟、――自分を形作る様々な物が複雑に絡まりあって形成されている。
ようは、現れたやつを倒していけばいいんだ。
展開されつつあった思考の先が読めた気がしてそれを無理矢理に断ち切った。
スーツのポケットに入っていた煙草を取り上げて火をつける。
自分は一人だという幻想とも現実とも言える確信があった。

「いかん、素が出てきちょる」

軽く自嘲して唇から煙を漂わせた。
肺に有害な煙が蓄積されていくのが目に見えるようだった。
コクピット内に漂った紫煙は何処かにあるはずの出口を求めて彷徨っている。
それは、俺も同じだった。
違うのは自分の中で折り合いがついていないことだけだ。
俺にも色々と考えることがある。

「頭の中がわやになっちょるからなぁ」

自分の中で兄貴の死は重過ぎる。
だからだろうか、どうも昔の自分――極道になる以前――が出てくる。
そう思うと同時にひどい吐き気がした。
今の俺はあの時の俺じゃない。
若さというエネルギーの塊だった俺。
それのぶつけ先を探し続けていた俺。

「……あれは野良突いとるだけのはぐれモンじゃ」

全てが思い出したくもないことに繋がっている。
それにしっかりと封をするための訛りでもあったのだが――。
考えるのはやめよう、考えすぎるとろくなことにならない。
単純に行こう。

「ほういうことじゃね」

【行動:煙草を吸う(-0)、考えごと(-0)】
【位置:N-18】【残り行動値:4】【機体状況:ガンダムGP02/異常なし】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、ビームサーベル×2、バズーカ砲身のみ、シールド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2Lペットボトル×2、日本刀)、煙草、100円ライター、短刀 】
【行動方針:兄貴の仇をとる、単純に殺し合い】
【同盟:なし】

157 : リトラ=クローム(代理):2005/05/18(水) 01:26:08 ID:???
『お姉さん、ぜーーーったい相手してね、俺、楽しみにしてっからさ?』

オアシスの街を去ろうするリトラに、ファッツはウィンクと共に言葉を贈って来た。

「……フン、楽しみにしていただいて光栄だな、ファッツ君。
 これは是非とも、いずれ期待に応えてやらねばなるまいな?」

そう言葉を返し、オアシスの街を去るべく歩みを進める。
通信機からは、いまだにファッツの言葉の連鎖が鳴り響いていた。
もっとも、それを浴びせかけられているのは自分ではなく、あの場に残った二人であったが。

「楽しみたい……その為に、殺し合いか。フン……私も……そう大した違いはないが」

回線を切断しようと、通信機に手を伸ばす。
だが、不意に飛び込んで来た言葉の数々が、リトラの手をとめた。

『裸踊りでも一発ギャグでも漫談でもストリップでもなんだっていいぜ?』

ニヤニヤと嫌な笑いを浮かべ、そのような言葉を二人に……。
いや、主にエルネスティーネとかいう娘に対してであろう、吐きかけるファッツの姿。

ファッツには、悪意は無かったのだろう。
彼は、純粋に楽しみたくて、からかい半分にそのような言葉を吐いているのだろう。

『いや、少なくともストリップじゃ満足出来そうにねーかなー?』

だが、ファッツのその行動は、言葉は……リトラの内に眠る何かを、呼び起こしつつあった。


―――てめえのよう、目つきが気にいらねえんだよなァ?
いっちょまえによう、睨みつけやがって。
それによう、そのお綺麗な髪もな……ここじゃ浮いてると思わねえか?
てめえを見てるとよう、滅茶苦茶に踏み躙ってやりたくなって仕方ねえや。
てめえの全身が、俺らとは違うんだって、語っているみてえでな―――


後方で輝いた光は、ビームの煌き。
リトラのディジェの、歩みが止まる。
ファッツのアイ・ザックが、上空へとビーム・ライフルを放ったのだ。


―――非力だなあ、お嬢ちゃん。安心しな、ブッ殺しはしねえからよう。
そんな事やっちまったら、隊長に俺らがブッ殺されちまうからなあ。
ただ、俺らに二度と逆らえないように……教育してやろうってだけだあ―――


地に落ちるビーム・キャノン。
跳躍するディジェ。
降り立ったのは、半ば瓦礫に埋もれたままの、ゲルググの傍ら。

再びゲルググを一瞥し、モノアイを光らせたリトラのディジェ。
次の瞬間、ゲルググに覆いかぶさった瓦礫を取り除き始めた。

158 : リトラ=クローム(代理):2005/05/18(水) 01:26:46 ID:???
ゲルググの動きを拘束するものがほぼ無くなると、
リトラのディジェはファッツのアイ・ザックへと向き直る。

「嬲るような物言いだな、ファッツ?少し気が変わったぞ」

そうファッツに告げたのち、ゲルググのパイロットであるエルネスティーナへと、
リトラは苛立ちの混じった声で語りかけた。

「……おい、間抜けなパイロット。貴様、何故抵抗しようという素振りを見せん?
 抵抗せねば、貴様は何もかも奪われるだけだというのに。
 慣れぬ戦場に臆しているのだろうが、貴様も一応はパイロットだというのならば、
 無い力を振り絞ってでも戦え。貴様が身を預けているものは何だ?
 モビルスーツだ。お前の牙となるものだ」

【行動 : ファッツ、エルナ、ハロルドとの通信継続(0) ゲルググ救出(-1) 残3 】
【位置/場所 : C-20/オアシスの街・崩壊したビルの傍ら 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN “ビキッ・ビキッ” 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : お節介 】

159 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/18(水) 01:55:35 ID:???
コクピットの中で泣き続けるニース。
戦う手段を知らず、戦う覚悟もなく、自分がここにいる意味すら考えられずに。

そんなニースの嗚咽は突然入ってきた通信によって、無理矢理止められた。
通信機から聞こえてきた、荒々しい男の声。
ニースにはマサヤという名前や、N-18という場所はどうでもよかった。
全体通信など知らない彼女にとって、今響き渡った声は自分に対するものとしか聞こえなかった。
まさにそれは、死刑宣告に等しい恐怖。

「あ…あ、ああ…!た、たす…くえ…!や、め…!」

あまりの恐怖に舌も満足に回らない。
今の声の主が、どこか木の陰から自分を狙っているような錯覚に陥る。
いや、ニースにとっては、それは限りなく現実に等しい錯覚だった。

狙われている。
嫌だ。
殺される。
嫌だ。
死にたくない。
死にたくない。
死にたくない。
死にたくない。

じゃあどうする?
………。

マサヤという生徒の通信と、瞬時に頭の中で繰り返された問答。
それは、泣いているだけだったニースに、初めて生きる為の行動を起こさせた。

「…に、えなきゃ…!にげな…きゃ、殺さえる…!」

涙で霞んだ目を動かし、恐怖に震えた手を伸ばしてシートの近くにあったマニュアルを読む。

「ゲル…ググ…」

ニースにはMSの事など殆ど分からない。
それでも、今これを動かさなければ生きられない。
操縦経験とか、戦闘経験とかが皆無であっても、このゲルググを動かさなければ…。

マニュアルを読みながら、ゆっくりとゲルググを歩かせてみる。
モニターに映る景色が揺れて、自分がMSを動かしているのを実感させてくれる。
マップを見た。
周囲は広大な森と川。
…先程感じた、森への恐怖。
何よりも、自分に森の木々をくぐり抜ける技術がない事。
自分なりに考えて出した結論。
躊躇はしなかった。
というよりも、ニースにはこれしか選べなかった。
ニースはゲルググのスラスターを思いきり吹かすと、川の中へ突っ込んでいった。
川の浅瀬をゲルググはフルスロットルで、水面を裂くように進む。
そして、対岸の森が切れた所で何とか横断すると、つんのめるように上陸した。

まだ涙は流れている。
レバーを握る手も、必要以上に踏みしめた足も、不自然な程に震えている。
恐いから逃げる。
例え格好悪く映っても、それは泣いているだけの少女が初めて見せた、生きる意志だった。

160 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/18(水) 01:56:27 ID:???
【行動:マニュアルを読む(−1)S-24に移動(−3)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:不安】
【位置:R-26→R-25→R-24→S-24】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個
     作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ 】
【行動方針:逃げる】

161 :ハロルド=P=アンダーソン(代理):2005/05/18(水) 03:10:24 ID:???
>>128-129

モニターには15番の姿が映されたまま、スピーカーから女の……少女の声が聞こえてきた。
どうやら02番か06番が15番に返答しているらしい。名簿の年齢から考えると02番か。

『え……と……だったっけ……あ。
 楽しむ…………合いを……で……ね?
 ……お断り……し……きます。
 見て……り、まだ…………とか言うのに……てませんし……。
 あなたが……をいたぶって楽しむ…………ないのなら……楽しませ……ないと……ますけど。』

『…………かく出来……なら時……下さい。
 すぐ……しませ……る保……ありま……けど……。まだ……。』

『あ……に行った方……楽しめそう……ないですか?
 ……あ。』

元の声がそれほど大きくなかったのか、機械越しの又聞きでは全部を聞き取れたわけではなかった。、
それでも15番よりは常識のある人間のようには思える。
しかし、その後に聞こえてきた女の声は、少女の声とは対照的な存在だった。
皮肉なことに、こちらの声は又聞きではなくて直接送りつけられたものだったが。

>>130

『おい、お前達。ここでゴチャゴチャと騒ぎ立てるばかりでは埒もあかんだろう。
 私は行くぞ、もっと刺激的な戦場へとな。
 追って私に戦いを挑んでくるのも勝手だが、その場合、相応の覚悟はしてもらおうか。
 ファッツ君、先ほどは楽しませてくれとの事だが……次に出会った時に、存分に相手をしてやる。
 それまで、つまらん相手にやられん事だ』

06番から入ってきた通信。静かな自信に満ち、抑制されて入るが十分な戦意を感じさせる女の声。
それもまた、ハロルドの常識とは相反する存在だった。

「何なんだ、おまえら……」

刺激的な戦場に行く? 挑戦には応じてやる? つまらない相手に殺されてくれるな?
何なんだいったい。何を考えているんだ。本気で言っているのか。
モビルスーツという戦争の道具を押し付けられてはいるが、これは決闘でも試合でも戦争ですらないんだぞ。
目的を定める作戦も、行動を規定する命令も、状況を示す策敵情報もないんだぞ。
背中を任せる友軍もいないし、航空支援も支援砲撃もないし、後方での補給も整備もないんだぞ。

ああ、分かっている。今までの戦争でまともな作戦や命令や支援が存在したことなんて滅多になかったことぐらいは。
作戦を立てる参謀連中は前線の現実も知らない事務室の天才や将兵を駒としか見ないヘビみたいなのばかりだった。
命令を出すお偉方や将軍様たちは出世競争と利権漁りの片手間に命令書にサインしていたようなものだ。
敵よりも先に味方を殺しかねない間抜けな友軍はどこにでもいたし、
満足な情報や補給の提供を受けられたことなんて一度もなかった。
それが現実の戦争だ。敵も味方もわけが分からない状況に放り込まれて、とりあえず目の前の戦闘に生き残るので必死だった。

だけど、今よりはましだ。逆に言うなら、今はそれ以下の最悪の最悪だ。

162 :ハロルド=P=アンダーソン(代理):2005/05/18(水) 03:11:27 ID:???
少しばかり気の利いた連中はなけなしの物資や後方支援を提供してくれた。
実戦を分かっている宝石よりも貴重な将校が火消しに走り回って戦線を立て直すこともないわけじゃなかった。
何より自分は1人じゃなかった。気に食わないやつも大勢いたが、一緒に騒げたり上官連中の悪口を言い合える仲間もいた。
戦争は悪夢以外の何物でもなかったが、自分ひとりでその悪夢を見ていたわけではなかった。
これが戦争だったなら。

だがこれは違う。まったく違う。ここはバトルフィールドですらない、ただのキリングフィールドだ。
あらゆる作戦目的……拠点の奪取も、敵戦力の撃破も、補給戦の確保も奪回も、味方機の護衛も、全て平等に意味がない。
【自分以外の存在は全て敵。存在する全ての敵を文字通り殲滅するまで戦いは終わらず、そうしなければ生き残ることは不可能】
これがどんなに無茶で理不尽で無茶苦茶で厄介なことか理解できないのか、こいつらは!
首にはめられた金属の輪の感触を感じていないのか?
それに首から上を吹き飛ばされた奴の有様を見ていなかったのか?
他人の遊びや気まぐれや、下手をするとただの勘違いやミスで殺されることもあるというというのが分からないのか?

……それとも、自分以外はこんな連中しか集められていないのだろうか。
この状況で楽しみだの刺激だのを感じられる戦闘狂ばかりが放り込まれているのだろうか。
C-20のゲルググもそうなのか。エル何とかという16歳の少女も06番や15番と同類なのだろうか。
この場で「異常」なのは自分の方なのか。

現実感を喪失しそうにすらなるハロルドの前で、レーダースクリーンの表示に変化が現れる。
物騒なアマゾネスに操られた機械仕掛けの操り人形が、C-20へと移動したようだった。
02番と接触を図る……のではないらしい。北に刺激的な戦場を見つけた……かどうかは分からない。
理由はともかく、ディジェはEWACザックとゲルググ・Jに背を向けて、砂漠の街を出ようとするように見えた。

15番は06番に「楽しみ」を見つけなかったのだろうか。両者の間で何らかの交渉が成立したのか。
自分達を最初の餌食にしようとするのではなく、他人と刺激的に戦って勝手に消耗してくれるというのなら止めはしない。
だが、02番と15番が目の前にいる状況では、落ち着いて街を探索することなどできるはずもない。

そこへ。

>>132-133

『お姉さん、ぜーーーったい相手してね、俺、楽しみにしてっからさ』

小馬鹿にしたような小さな笑み。軽薄という言葉そのものにしか見えないウィンク。
……笑みはともかくウィンクの方は視線の向きとタイミングを考えると自分に向けられたものではないだろうが。
一瞬だけ背筋に怖気が走る。恐怖ではなく生理的な嫌悪感ゆえに。
ポケットから取り出したトランプをもてあそぶ男の姿を、ハロルドは瞬きもせずに見続けた。

『言葉が足りなかった?
 俺、ファッツ=シュヴィール。
 一応、このゲームでは出席番号15番、男盛りの23歳、よろしくぅ』

更にウィンクの3連発……今回も視線は自分に向いてはいなかった。

『あ、今のはオッサンにやったんじゃないからな、勘違いすんなよ』

誰がするか。

『二人が勘違いしてるみたいだから言っとくけど、俺は別に戦闘狂じゃないよ?
 いや、戦闘は好きだけど、さ』

ニヤリと笑みを浮かべる。その表情を見て、心の中では塩をまいて出入り禁止にすることが決定する。
間違ってもこいつに自分の家の敷居を跨がせはしない。妻と娘には絶対に会わせない。ありえない話だが。

163 :ハロルド=P=アンダーソン(代理):2005/05/18(水) 03:12:40 ID:???
『戦闘はさー、飽きたっていうの?だから戦争終わって除隊したのよねー、俺。
 最近はもっぱらこっちのほうで……』
『ま、ともかくさ、俺としてはアンタら二人に楽しませてもらいたいわけよ
 裸踊りでも一発ギャグでも漫談でもストリップでもなんだっていいぜ?』

男の話は続く。ハロルドにとっての礼儀や品性とは無縁であることを誇るように。

『……… まぁ、なんだ、別に楽しませてくれなくてもそりゃそれでいいぜ?
 別に俺の為に何かしなきゃならねぇって義務もねぇんだからなー。
 それに、人に無理やり何かをやらせるのは駄目だって死んだばあちゃんが言ってたし………
 それにまぁ、そん時は………』
『こっちが勝手にアンタらで楽しむし、な』

最後の台詞にビームライフルのものらしきエネルギーを感知したとのセンサーがサインが重なる。
正面のモニターにも、街中から立ち上る一筋の光の柱が見えた。

「………………………」

ハロルドは特に何も答えなかった。視線はモニターの男に向けたまま、頭の中で計算を始める。
小心者の小心者による小心者なりの計算を。

EWACザックは、あくまで偵察機だ。固定武装はなきに等しかったはず。
ならば今のライフルの閃光は………自分のズサのトライカッターのように連中から支給された武器、ということか。
しかし、それ以外に武装はないのではないだろうか?
あの機体の出力では、ライフル以外に大砲やらビーム兵器やらを振り回すのはきついだろう。
まがりなりにも戦闘を目的としている支援機と、積極的な戦闘への関与を想定していないとすらいえる偵察機。
それが1対1で正面からぶつかったならば。

「………………………」

15番との回線を維持したまま、今度は視線を動かして02番との回線を開いてみる。

「……こんな状況ではあるが、とりあえずは挨拶させてもらおう。はじめまして、フォーゲルワイデく……さん。
 俺、あ、いや、自分はハロルド=P=アンダーソンというものだ」

声の震えは抑え切れただろうか。年齢相応の大人らしく振舞えただろうか。
慣れない虚勢と張ったりの張りぼてを大慌て作り上げながら、言葉を続ける。
画面には映らない場所で手を動かし、火器管制システムに索敵機器で掌握できる限りの地形データを転送・入力しながら。

「早速で申し訳ないが、そこにいる彼……シュヴィール氏は自分とあなたにして欲しいことがあるらしいが、
 それについてどう思うかな?」

これで02番が06番や15番の同類だったら……そのときはそのときに考えよう。そうしよう。
そう考えたとき。

>>157-158

06番の動きが止まった。C-20から出ようとしたところで……ディジェを示す光点が急に移動したかと思うと
ゲルググを示す光点と重なる。
気が変わって02番と殺りあう気になったのか、と思ったが、それにしては様子がおかしいというか妙だ。
関知するエネルギー量はさほどの変化を見せていない。ビーム粒子や爆発も感知されない。
どういうことだ、これは?

164 :ハロルド=P=アンダーソン(代理):2005/05/18(水) 03:13:33 ID:???
「………………………」

06番からの通信は向こうからは切られていないことに気づく。
しばらく逡巡して……おそるおそるもう1本の回線を開いた。

「あ、あの、その、何だ……初めまして、と言うべきなのかな。
 自分は、リストをみれば分かると思うが、生徒番号だと03番になるハロルド=P=アンダーソンというものだ。
 あなたはリトラ=クロームさん、だな。この場でこんなことを聞いても仕方がないのかもしれないが……
 ……あなたが言うところの『刺激的な戦場』に行くのではなかったのか?」

新たに開いた画面に映ったのは、紛れもない妙齢の美女だった。
だが、素直にそれを口にするには表情に険がありすぎ、瞳に浮かぶ光が鋭すぎた。
だからあえて言葉は礼を失しない程度に事務的なものにとどめた。
……部隊で受けたセクハラに関する教育を必死で思い出しながら。

【行動:15番と通信継続(0)、02番と06番に通信(1)、索敵範囲内地形データ入力開始(1)】
【位置:D-21/高速道路上】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-102 ズサ/問題なし】【通信状況:02番、06番、15番】
【パイロット状況:健康】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース】
【方針:絶対に家に帰る、02番と06番とは話してみる、15番は……】
【同盟:なし】

165 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/18(水) 08:03:46 ID:???
少しの間無人の街を苦々しい表情で見ていた俺だが、1つため息をつくと再びレーダーに目を移した。
俺が考えたのは、あくまでも可能性だ。
いや、もし組織が街の人間を…排除していたのだとしても、だからといってそれに対して俺が何かを
できるわけでもない。
薄情なようだが、もういない人間のことよりも、今は間近にいるもう1人の生徒について考えた方が
よっぽど精神的にはいい。
街の人間の事を一旦心の奥に仕舞い、生徒名簿とレーダーを交互に見る。

「クラウディア…ゲール」

ビギナ・ギナのパイロットの名前を小さく声に出して読んだ。
女性である事に驚きはしない。
あの教室で周囲を見回した時、思いの外女性の姿も多いような感じがしたから。
問題は…。

そこまで考えた俺の耳に、突然知らない男の声が割って入ってきた。
N-18からがなり立てているマサヤという生徒。
俺との位置関係からすると、全体通信で発せられたものらしいけど。

ええと。
…今俺がクラウディアという生徒に対して感じている問題も、似たようなものだった。
要するに、彼女は今のマサヤという生徒と同じ、好戦的な人間なのか否か。
あの教室にいたくわえ煙草の女性。
彼女があの女性だった場合、ほぼ間違いなく前者と考えてもいい…と思う。
…前者なら前者で、今まで何の反応も示していないのは不自然といえば不自然だけど、さすがに慎重
に構えているのかもしれないし、たまたまMSを離れていたのかもしれない。
たださっきも言ったように、意外と女性の人数は多い。
いくらなんでも、くわえ煙草の女性を基準にして判断するのは愚考に過ぎる。

「…結局は思い悩むより動けって事だね、父さん」
俺が思案に耽っていた時間は大体1〜2分。
これが戦闘中だったら、俺は10回は死んでいるかもしれない。
首からかけた父さんのお守りに手を当てながら通信機のスイッチを入れ、周波数を合わせる。

「こちらは…生徒番号11番、アルバート=パーシングだ。
 クラウディア=ゲール。俺の声が聞こえているか。その意思があるなら返事をしてほしい」
モニターに映った女性…というよりは少女に話しかける。
本当なら笑顔で話したいけど、さすがにこの状況では笑顔は作れなかった。
更にクラウディアに対して口を開く。
「俺はこの街に食料を調達に来ただけで戦うつもりはない。
 …君の意思を聞かせて欲しい。…君がこの街にいる訳を教えてくれないか」

彼女は何と答えるのだろう。
言葉ではなく、力によって答えてくるのだろうか。
モニターの彼女を見つめながら、コンソールスティックを握り直した。

【行動:9番へ通信回線接続(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:U-23】
【機体状況:異常なし】
【生徒状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2】
【所持品:ディパック、水2?入り2本、コッペパン2個、お守り、ペンライト、ポータブルプレイヤー】
【行動方針:機影の正体を探る】

166 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/18(水) 08:25:57 ID:???
東南の街を目指したのは、地図で見る限り、街を取り巻く地形が良かったからじゃ。
街には、他の参加者が来ているかもしれん。その中には連邦の犬もおるかもしれん。
そんな時、東南の街ならばすぐに森に駆け込める。
逃げ場のない砂漠の街より、よほどやりやすい。
良い兵士というのは、作戦立案の時点で、作戦失敗時のことも考えておくもんじゃ。
逃走経路の確保、戦うフィールドの選択……ワシはこうやって50年間生き延びてきた。

そして――ひとたび決めたならば、今度は速度が大事じゃ。
遅巧は拙速にしかず、とは、昔の人も良いこと言うもんじゃの。
そういうわけで――ワシは森の中を突き切る高速道路に乗ると、ズンズンと歩きだした。
他の者に発見されやすい危険はあるが、進軍速度はケタ違いじゃ。

  *  *  *

それは、ワシが道路を歩きだしてから1時間ほどした時のことじゃ。
道路が北に向けて曲がるカーブの所で――ワシは、森の中に2機のMSを察知した。
一機は、アクシズの可変MS、バウ。
もう一機は……忌々しい黄色の円盤、アッシマー!
いや、あと一つ、タイヤのようなMAもおるようじゃが、あれは何じゃろう?(*1)

ともかく――ジオンと連邦が仲良く歩くなど、とんでもないことじゃ。(*2)
アッシマー乗りが連邦の圧政に耐えかねて我が方に下ったなら良いが……
しかし、連邦のクズどもは、平気で我が軍のMSを流用するような連中じゃからのぉ。(*3)
即断できんわい。


……ワシが悩んでいたのは一瞬だった。
向こうもワシの存在に気づいたことじゃろう。すぐに動かねばなるまい。
万が一敵だった場合――奴らが連邦の犬だった場合、3対1でこんな開けた場所では勝ち目が薄い。
ジオンの同志なら平和的に呼びかけてきてくれるハズじゃ。
ワシはヒートサーベルを構えつつ、急いで道路東側の森の中に入った。
ここなら戦いになっても、木々を盾に多少は善戦できるはずじゃ……

じゃが、何ということじゃろう!?
妙ちきりんな3機連れがレーダーから消えると同時に、今度は北東の方角に新たな反応。
あの黒っぽいチビスケは……何じゃ!?(*4)

167 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/18(水) 08:26:33 ID:???
【行動:移動(J-25→K-24→M-24→O-24)(道路移動ボーナスあり)(−3p)
    16番・18番発見(0p) 移動(O-24→P-24)(−1p)、10番発見(0p)】
【残り行動値:0p】 【位置:P-24 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)、2連装ビームガン】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し、16番・18番の出方を見る】

(*1)アインラッドのこと。
(*2)どうも彼は、参加者が元々所属していた陣営とは無関係に機体が支給されることを理解してないようだ。
(*3)一年戦争終結後しばらく、連邦軍は地上戦力の補強として、鹵獲したジオン系MSを使用していた。
(*4)10番レベッカ・テスタロッサのベルガ・ギロスのこと。

168 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/18(水) 10:15:59 ID:???
………なんだこれ?
おい、なんだよ、これ?

どこかへ向かったはずのディジェがゲルググJを覆う瓦礫を取り除き、こちらへ向き直る。
かと思ったら、モニター越しに冷たい視線。
……… ナゼ オコラレテ イルノ デスカ?

正直、何が悪かったのかわからないが、彼女が自分に対して激しく怒っている。
03番のオッサンも何を話しているのかまではわからないが、お姉さん達に通信している、ようだ。
02番のお嬢さんは真っ赤になったり青くなったり忙しいらしい。

………待てよ。
ドス黒いモノが胸中を支配する。
………何だよ、それ。
思わず頭にかぶっていたカウボーイハットをぬぎ、その手に力を込める。
カウボーイハットが悲鳴を上げてひしゃげる。
………また、俺が一人悪者扱いか?
トランプが形状を変え、バサバサと手元から飛び立ちモニターにぶつかりはじめる。

………そうかい、3対1ですか。
………こちとら慣れない機体(しかも偵察機)とライフル、シールドしか持ってねぇんだぞ?
………その相手をアンタら悪者扱いか?殺し合うのはこのゲームのルールだろ?

そこまでで思考を止めて、ハッとする。
ハットを握り締めながらハッとする。
………まだ、引きずってんなぁ、俺。
苦笑してカウボーイハットをかぶりなおし、コックピットに散らばったトランプを集める。
もう、表情はかなり柔らかくなってるはずだ。
さっきの俺はそりゃもう酷い顔だったろう。

169 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/18(水) 10:16:43 ID:???
大好きな、心地よい音がコックピット内に鳴り響き、手元に落ちる。
「………ハッ、だーめだだめだ、やっぱ今日はツキがねぇや」
そう言ってコインを見つめる。出たのは裏。やはり今日はツキがない。
「そうカッカすんなよ、お姉さん。
 俺だってアンタら3人相手にするほど馬鹿じゃねぇよ
 やめだよ、やめ、降参だ、お姉さん」
おどけるようにしてそう言う。
その姿は、彼女の目にどう映っただろう。

言った後、すぐに行動に移る。
アイザックを跳躍させ、C-20へ。
その姿は、一言で言うならば華麗。
跳躍一つにも無駄な動きは一つとして無く、どこから何が飛んできても対応出来るように、
しかし、決してそれは慎重という意味ではなく、軽やかに跳ぶ。
それだけでも、彼のMS操縦技術の高さがわかる気がした。

ディジェとゲルググJの前に立ち、右手のライフルを直す。
その後、両手を広げてみて武器は無いとアピール。
「ほーらほら、もう戦う気は無いって、アンダスターン?」
笑いながら言い、アイザックの右手をゲルググJに向ける。
「ほれ、握手握手。
 なーかなーおり、ってやつ?」
そう言ってニカッと笑う。それは本当に純粋そうな、まるで少年のような笑顔。
「えーっと………エル、ネ、スティー?デ?フォーゲゲルゲルググヴァヴァイデン、だっけ?」
………天才の彼にも、記憶力の限界というものはある。
まぁ、最後のほうは半分冗談みたいなものだったけれども。
「わりーなぁ、ビビった?でも、もういいや、俺を楽しませるの。
 ビビったアンタの顔みて十分楽しんだから」
半分は嘘、あまり彼女の顔は見れていなかった。
自分の事で、手一杯だったから。

「あと、ハロルド………だっけ?
 ああ、年上だからハロルドさん、か。
 アンタも悪かったなー、でも、もういいから、うん」
そう言って一人で頷く。自己中心的。自分でもわかってる。
でも………
「悪かった、悪かったから………俺を、悪役にするのは、やめろ………」
その、最後の言葉は、彼の今までの言動からは外れたような………
酷く、悲しそうな言葉だった。

【行動 :C-20に移動(-1P) 握手要求(-1P) 残り2P】
【位置 :C-20 市街地】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :ちょっぴりブルー】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:とりあえず、楽しみたい】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

170 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/18(水) 10:18:23 ID:???
>>169の冒頭にこれを。

トランプを直し、入れ替わりにコインを取り出す。
それを手に乗せ、はじく。
――キィン

171 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/18(水) 13:39:40 ID:???
>>164
ファッツを睨みつけるリトラに、ハロルドより通信が入る。
モニターに映った男のグリーンの瞳には、若干の狼狽の色が混じっていたが、
先ほどファッツとの回線越しに感じられた様子よりは、弱々しいという印象を受けなかった。

……牙を抜かれた犬ころと言うのは、少し言いすぎだったかも知れんな?
少なくとも、身を守るために噛み付くだけの気概はありそうだ。

「……お前の名は認識している、ハロルド=P=アンダーソン。
 私としてはさっさと向かいたい所なのだが、後方であまり愉快ではない事態が起こっていたものでな……。
 それより、先ほどからお前は我々の隙を伺っていたな?
 仕掛けもせず、逃げもせず。その微妙な距離の保ち方は、こちらからはそのようにしか見えん。
 ……まあ、無理なからん事とは思うがな。
 その機体、“ズサ”はスタンドアローンでの戦闘には向かんからな?」

ハロルドにそう答えていると、金属が弾かれるような甲高い音がリトラの耳を打った。

>>168-169
『………ハッ、だーめだだめだ、やっぱ今日はツキがねぇや」
 そうカッカすんなよ、お姉さん。
 俺だってアンタら3人相手にするほど馬鹿じゃねぇよ
 やめだよ、やめ、降参だ、お姉さん』

それは、ファッツがコインを弾いた音だった。
手元に落ちたコインを眺め、おどけた様子で降参を告げると、ファッツのアイ・ザックは跳躍し、
ディジェとゲルググの傍らへと着地する。
機体を与えられて間もないというのに、一切の無理を感じさせぬ滑らかな動作である。
何のことは無いただの跳躍であったが、それは、ファッツの操縦技術が確かなものであるという事を物語っていた。

「……ほう。やはり、技術は確からしい。
 ファッツを強者と見立てた自分の目に狂いはなかったようだな。
 猛獣は、その鋭い爪を隠し切れはしないものだ」

ファッツに攻撃の動作があればいつでも動けるように、リトラは警戒を怠ってはいなかったが、
どうやらその心配は杞憂だったようだ。

ファッツは屈託の無い笑顔を浮かべ、アイ・ザックの右腕をエルネスティーネのゲルググへと差し出していた。

それは、まるで少年のような笑顔だった。
先ほどのおどけた様子といい、今の笑顔といい、ファッツ=シュヴィールとはどのような男なのか、
少しだけ理解できたような気がした。

……私の誤解だったという事か?いかんな、冷静さを失っている。
どうやら、私は相当苛立っているらしいな……。

握手を求めるようにエルネスティーネに差し出された右のマニュピレーターを一瞥し、
ふう、とため息をついて後、リトラは口が開こうとした―――その時。

ファッツの様子が一変した。
先ほどのような明るさは影を潜め、酷く、寂しそうな声で―――

『俺を、悪役にするのは、やめろ………』

―――まるで搾り出すかのように、こう口にした。

172 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/18(水) 13:41:52 ID:???
少しばつの悪そうな表情を浮かべ、リトラはファッツに言葉を返す。

「……私は別に、こいつらと共同戦線を張り、お前を討つもりはない。
 お前を悪役とも思っていない……というより、このゲームに悪役も何もない。
 ただ、先ほどの状況が気に入らなかっただけだ。
 お前の嬲るような物言い……その様子では、どこまで本気だったか怪しいようだがな」

そこまで口にした後、エルネスティーネを一瞥したリトラは、ハロルドへと視線を移し、
そして再びファッツへと視線を戻した。

「私が気に入らんのは、抵抗する素振りも見せず、瓦礫に埋もれただ震えるだけの輩が、
 何故このような殺し合いゲームに参加させられているのかという事だ。
 私やお前、そして先程の全体通信のマサヤ=タカノのような輩を集め、
 殺し合いをさせるというのならば、解らんでもないがな―――」

【行動 : ファッツ、エルナ、ハロルドとの通信継続(0) 残3 】
【位置/場所 : C-20/オアシスの街・崩壊したビルの傍ら 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 若干の苛立ち 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : ……強者とならば、戦う事もいとわないが 】

173 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/18(水) 14:53:41 ID:???
握手に差し出した手をにぎにぎしていると、リトラから通信が入る。

「……私は別に、こいつらと共同戦線を張り、お前を討つもりはない。
 お前を悪役とも思っていない……というより、このゲームに悪役も何もない。
 ただ、先ほどの状況が気に入らなかっただけだ。
 お前の嬲るような物言い……その様子では、どこまで本気だったか怪しいようだがな」

その言葉を聞いてファッツはニカッと笑う。
それはもう、無邪気な笑み。

「さっきほどの状況みたいな事にはもうなんねーですよ、お姉さん。
 大丈夫大丈夫、人の立場になって考えられる人間になりなさいって、死んだばあちゃんが言ってた。
 あ、じゃあさっきのはなんだっていうツッコミは無しね、今思い出したんだから」
そう言ってグッと親指を立ててモニターに突き出す。
サムズ・アップ。

「私が気に入らんのは、抵抗する素振りも見せず、瓦礫に埋もれただ震えるだけの輩が、
 何故このような殺し合いゲームに参加させられているのかという事だ。
 私やお前、そして先程の全体通信のマサヤ=タカノのような輩を集め、
 殺し合いをさせるというのならば、解らんでもないがな―――」

………しばし、考える、その言葉を聞いて。
自分の場合は志願してこのゲームに参加したのだが、彼らの場合はそうではない、らしい。
………っていうか、絶対そうじゃないんだろう。だってオッサン、教室で縮こまってたもんなぁ。
思い出してニヤニヤする。やべ、またニヤニヤしてきた。
しかし、まぁ、オッサンやお嬢さんが参加している答えは至極単純だろう。

174 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/18(水) 14:54:37 ID:???
「そっちのほうが面白いからじゃねぇの?」

普通に、ただ、単に。

「例えばさ、一つの檻の中に猛獣ばっかり入れるだろ?腹が減って減って仕方が無いヤツ。
 虎とかライオンとか、そういうの」

虎とライオンの所で自分とリトラの事を指差す。

「でもさ、それだけじゃ面白くないじゃん?
 どいつが勝っても不思議じゃないんだし、それに………
 なんていうか、全員が全員強いっていうのだと面白くないと思うんだよなー
 だから、その檻の中にウサギや犬を入れる」

今度はウサギや犬と言ったところでエルナとハロルドを指差す。

「そうすっと、もしかしたらソイツらが虎やライオンを食い殺すかもしれない、っていう可能性が出てくる
 だったら、それはそれでめちゃくちゃ面白いだろ?
 もしかしなかったら、そいつらは死ぬ。うん、そりゃもう地獄絵図ってくらい酷い有様?
 虎やライオンは相手がウサギや犬なら楽勝でぶち殺せる。
 そのぶち殺したのを見るのも楽しいっちゃ楽しいんじゃない?俺はお断りだけどさー」
そう言って肩をすくめる。生憎と残虐な趣味は持ち合わせてない。いや、戦闘は好きだけど。

「ようするにー、これよ、これ」

そう言ってコインを見せる。

「賭けってのは穴があったほうが面白いからなー」

そう言ってふと考える。
自分は何番人気くらいなのだろう、と。

【行動 :エルナ、ハロルド、リトラと通信継続(-0P) 残り2P】
【位置 :C-20 市街地】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題なし】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:人の気持ちを考えて、楽しみたい】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

175 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/18(水) 21:41:37 ID:???
「眠い……」

思わず口をついて出た言葉に、レベッカは慌てて首を振った。
背後へと過ぎ去り目まぐるしく変化していく森の木々、というある意味単調で変化の無い景色。
操縦者の介入を殆ど要求しないオートパイロットモード。
そして起伏の少ない整備されたハイウェイという状況が、少女の体に眠気を誘ったのである。

――夜までは……まだ、時間があるからね。

胸元を掻き抱き、小さく息を漏らす。
白いコートと普段着の下にあるのは、シャトル事故によって被曝した際に大量に浴びた宇宙線がもたらした、太陽を浴びられない体だ。
天然の直射日光に含まれるある種の紫外線が、体表の細胞に重度の炎症を引き起こして皮膚呼吸を停止させる。
そして、激痛と共に酸欠状態を誘発。
長時間浴び続ければショック症状で死に至ることすら有り得ると、事故から生還したレベッカを診た医師は彼女に告げた。
最後に一言。

『今の技術では、治療の見込みはありません』

そう告げて病室を出て行った医師の背中を、今でも彼女は鮮明に覚えている。
以来、彼女は昼を夜とし、夜を昼とする生活を余儀なくされてきたのだった。

――少し、休憩しようか……いや、やめとこ。

忌々しい記憶を振り払おうとするかのように、レベッカはもう一度軽く首を振ってから操縦桿を握り直す。
眼前に広がる大きな橋、その向こうには点のように小さいながらも漸く見えてきた、街。
同時に入った突然の全体通信が、彼女の眠気を吹き飛ばした。


176 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/18(水) 21:42:46 ID:???
「アンタ馬鹿じゃないの? 自分から居場所を伝えるなんてさぁッ!!」

嘲るような罵倒の声をコックピットに響かせ、レベッカは笑う。
マサヤ・タカノ。
通信回線の向こうにいる男が名乗った名前に、レベッカは『教室』にいた十数名の中から一人の東洋人の顔を思い出していた。
かつて映画で見たような、前時代的なジャパニーズマフィアの雰囲気を持った黒髪の男だったと彼女は記憶している。
よれたシャツ、安物のスーツ、洒落っ気というものから凡そ縁の無さそうなヘアスタイル。
そんな中にあって唯一、ぎらついた様な目つきだけが彼女の眼を引いたが故に、その男はレベッカの脳裏に印象深く刻まれていたのだ。

――夜までやられなければ、ボクが相手してやるよ。

東洋人の青年の勇ましい名乗りに、心の中でだけそう返すと、彼女は意識を後ろに向けた。

――来る。

直感的にそう感じ取った瞬間だ。広域レーダー内に、一機の熱源反応が侵入してきた。
センサーが捉えた情報はすぐさま無機質の光点へと変換され、画面上のマップに映し出される。
P-24エリア。
ベルガ・ギロスの進行方向からは右後方に当たる森林地帯に、他の参加者の搭乗するMSがいるらしい。

「近いな」

機首を返し、対象の領域をズーム。
森の木々が視界を阻み、思うように捗らない事を厭わしく思いながら注意深く視線を巡らせたレベッカは、漸く敵影を視界に納めた。
敵影。
そう、このプログラムのルールに則れば、即ち己以外の全ては打ち倒すべき敵。

No.01:アロンソ・セルバンテス
支給機体:グフ・フライトタイプ

「ビーム兵器、かな……アレはちょっと、厄介かも……」

相手の携えた携行火器に視線を遣り、知らず口中に溜まっていた唾を嚥下した。

177 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/18(水) 21:43:24 ID:???
【行動:索敵(-1)】
【位置:Q-23(森)】
【残り行動値:3】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、軍服)】
【方針:火器の確保、アロンソへの対応】
【同盟:なし】

178 :アルマ=フローライト@代理:2005/05/18(水) 21:49:24 ID:???
この人は、私の背中を押してはくれない。
それがアルマの感想だった。

生き延びるのは結構なことだ。
生きていなければ何も始まらない。
どんなに優れた頭脳であっても、死んでしまえばただの蛋白質のカタマリ。
どんなに優れた技術があっても、死んでしまえば活かすことはできないだろう。

しかし、この戦場で手を取り合うということは、後ろから撃たれる……
あるいは、いずれ殺し合わなければならないということなのではないか?
この忌々しい首輪さえ何とかできればその必要も(取り敢えず)なくなるだろうが、
そうでなければ彼もいずれアルマを撃つのだろう。 彼が生きようとするならば、必ず。

いっそ撃ってくれれば楽だったかもしれない。
何も悩むことなく迎え撃っただろう……下手は下手なりに。

つまるところ、彼はアルマ=フローライトという女性を全く知らないのだ。
その経歴の切れ端でも知っていればそういう態度は取れないだろうから。
自己紹介などしていないのだから知らなくとも当然だが、あまりに無防備すぎる。
いかに幼かろうとか弱かろうと、敵になり得る人間は存在する。
また、モラルやポリシーに縛られ、それが徒となって死んでいった人間は星の数ほど存在する。

「私はアルマ、アルマ=フローライト。
 今は、あなたが『撃たない』と言ってくれただけで充分です」

考えた末、アルマは、もう少し前向きに考えてみることにした。
自分には悩む時間が、自分とこの戦場を見つめ直す時間が与えられたのだ……と。
自分の指は引鉄を引くためだけのものなのか、飛び飛びの記憶の隙間には何があるのか。
引鉄を引くべき時には容赦なく引くだろう。 だが、少しだけ悩んでみようと思った。

「私、あなたを撃つつもりでいました。
 まあ……躊躇っちゃいましたけど。
 申し出は嬉しいんですけど、また……撃ちたくなっちゃうかもしれません。
 機会があるかどうかは別として、その時は躊躇わないかもしれません。
 初対面の人が背負い込んでいいようなリスクじゃありませんよ。
 それでも一緒に行くと言うなら、止めはしませんけど」

利用することは簡単だろう。
しかし、好意を利用するだけ利用して……というのはさすがに後ろめたい。
かと言って背中を預けられるかと言うと、それはそれで疑問の余地がある。
人間としては問題ないかもしれない。 だが機体がいまいち信用ならない。
あの感覚は何だろう? あの頭部に宿っている(?)ものは何なのか?
不快ではないが、あまり気持ちのいいものでもない。
まるで何もかも見透かされているような気分になる。

「私はこれから、この基地から南にある街へ向かおうと思います。
 ずっと凄く嫌な感じがしてて……それがさっき、ふっと消えたんです。
 何かあるのかなって思って。 食べるものも、着替えや雑貨も必要だし。
 あなたがどうするかは、あなたが決めて下さい」

ライフルをハードポイントに戻すと、エビル・Sは南に向けて歩き出した。
ふと、アルマは足を止めて付け加えるように言った。

「……狂っていると言うのなら……
 最初から残らず全て狂っていたのかもしれませんね。
 なーんて。 それじゃ」

言うだけ言うと、彼女は改めてフットペダルを踏み込んだ。

<続く>

179 :アルマ=フローライト@代理:2005/05/18(水) 21:50:09 ID:???

「……だからって、3機もいることないじゃない」

小高い山を越えてC-17に入ったアルマは、思わず額を押さえた。
C-20には2番と6番、C-21には15番がいる。
さらに15番の機体はエビル・Sと同じく偵察機だ。 こちらの存在もキャッチされているだろう。
実際にはもう1機、D-21にも3番がいたのだが、そちらは生憎レーダーの射程圏外だ。

「さて……どうするかな。
 状況が分からないことには割って入ることも
 必要なものだけもらってサヨナラすることもできないよねえ……」

【行動:通信中(0)、C-13→C-17(-4)】
【位置:C-17/砂地】
【残り行動値:0p】
【機体状況:Green】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx9、ノートPC、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:またまた……どうする?】

180 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/18(水) 22:29:46 ID:???
パイロンで止まったセーバーフィッシュを降りると、
補給車を回して、早速燃料の補給に取り掛かる。
戦闘に準じた行動は燃料をバカ食いし、大気が希薄な高高度へ昇ったために、
上昇前には95%だった燃料が、80%にまで落ちていた。
しかも、それは五分以内の出来事である。
これも現代の技術の賜物。即ち、優れた気圧調整器のおかげである。
前世紀の戦闘機で同じ挙動をしたら、空中分解を起こすか、
あるいは海上に引っ張り出された深海魚さながら、パイロットの無事は絶望的と言えただろう。

補給を自動に任せると、格納庫へ足を伸ばした。
地面を埋める、ガラクタの山……もとい、数々の航空機。だった物。
ある機体は翼が無かったり、エンジンがごっそり抜き取られている機体。
前半分が脱落している物、錆が激しい物、はてまた墜落したとしか思えない物まである。
無事な機体は一機も無く、部品取りでさえ、ここまで酷い機体は見た事が無かった。
巨大な格納庫に存在するソレ等は、しかしながら割り当てのスペースに、
きっちりと収められていた。
ここを訪れた者たちは、皆同じ事を思うだろう。『墓場』と……。

使える部品は無いかと、ざっと20機位が収められた格納庫を、ひたひたと進む。
ラインナップは様々で、現代の戦闘機から、連邦発展期の機体。
前世紀の航空機までが有ったのには少々驚いた。
ふと目に入ったのは、ボロボロに錆びた複葉機。
剥き出しのエンジンと、破れた布がこびり付くだけの翼。
茶色の機体を晒し、“生殺し”の文句を思い立たせる物体。
【ソードフィッシュ】…朽ち果てた姿でも俺には一発で解った。
俺がここに居る由縁。全てはこの機体から始まった。
思わず駆け寄りそうになった足を止め、もう一度、10秒間だけその機体を見つめると、
何かを振り払うかのように、踵を返して格納庫の奥へと進んだ。
“この機体”が“あの機体”とは限らない。
第一、錆が激しくて機体の判別に至らないし、要らぬ時間を食う必要もない。
忘れようと。だが、わだかまり続ける心。拭いきれない両親の顔。
僅かに顔を濁したまま、奥に塞がるシャッターを開放した。

シャッターの奥には、狭いスペースながらも詰め込まれた武器の数々。
必要な物は決まっているため、そこからの行動は早かった。
求める装備を選別すると、ウエポンラックごと回収車に連結。愛機の所まで進んだ。

【行動 : 機体から降りる-1 ちょっとした事件-1 武器選別-1 残行動数1】
【位置 : W-15(基地)】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 AAM×6 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : 整備補給】

181 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/18(水) 22:31:01 ID:???
『私、あなたを撃つつもりでいました。 』

彼女は言った、それが名前の次に帰ってきた返事だった。
そんな事は分かっていた。撃たれていれば、致命傷にもなりかねなかった。

『初対面の人が背負い込んでいいようなリスクじゃありませんよ。
        それでも一緒に行くと言うなら、止めはしませんけど』

続けてそんな言葉を彼女は言った、ルイスには理解できなかったことだろう。
(リスク?何のことだ?)

『私はこれから、この基地から南にある街へ向かおうと思います。 』

固まる白い巨人から黒い巨体が少し遠ざかってから歩みを止めて―――

『……狂っていると言うのなら……
 最初から残らず全て狂っていたのかもしれませんね。
 なーんて。 それじゃ』

ちびた煙草をくわえながらルイスは無い頭をフル回転させていた。
南へ向かうアルマの機体。このまま見送って良いのだろうか?
彼女は言っていた、《嫌な感じがしていた》と。


182 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/18(水) 22:32:17 ID:???
「これで、これでいいのかよ。」

小さな声で呟く通信機には入らないとても小さな声で。
良いはずが無い。少なからずとも名を名乗りあった、そして殺し合いもしなかった。
たとえ10分も立たないような出来事であっても、わざわざ死に向かわせるわけには行かない。

白い巨体はまた歩みを進め始めた。彼女と同じ南の方へ。
広大な砂漠の中にある街へと。

「君の言葉には逆らうことになるかもしれないが。君と一緒に行かせてもらうよ。」

アルマのエビル・Sの後を追う。

「もし、気が変われば迷うことなく撃てば良い。
 戦場では迷いのあった方が死ぬ。そう簡単にやられるつもりは無いよ。」

虚勢交じりの返答をしながら彼女の機体の横に自分のBDを着けた。
 
【行動:通信(0) 移動(−4)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:C−17】  
【機体状況:17番に通信回線継続】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きる・アルマについて行く】
【同盟:なし】

183 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/18(水) 23:07:13 ID:???
>177
現在位置修正
【位置:Q-23(道路)】

お目汚し失礼しました。

184 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/18(水) 23:11:59 ID:???
>>152
>>155
『サイモンさん、それじゃ…俺が先行します。
 何かやばいことあったら、すぐ連絡入れますんで。それに…
 そのまま武装が無いってのも何ですし…コレ、使いませんか?』

「そうだなぁ…よし、それじゃあひとまず借りておこう。
 ま、こんなもん下手に振り回したら逆にこっちが振り回されそうだ。極力持っとくだけにしておくさ」

足元に置かれた鎖鉄球を、アッシマーにかがんで拾い上げさせる。
アインラッドは目立ちすぎることも目前にした手前、これは受け入れるに足る申し出だった。

「先行の件、感謝する。俺は君が移動していった後を付いていく。
 ……どんな連中がいるか、まだ判別がつかないんだ。
 危険なようだったらすぐ逃げちゃってくれよ? その時は、俺も逃げるから」

と、ナインティへ努めて陽気を保つように伝えておく。
映像は送ってないながら、肩をすくめてみせた。
油を差していないような堅苦しい雰囲気というのは、どうも思考のレコードの針を鈍らせる。

「そんじゃま、コール一つでいつでも呼んでくれぃ」

と返した時、レーダーの反応に気づく。

>>166-167

「これは、ハイウェイからか!」

機体をそちらへ向けるのに合わせたように、ズームアップされたカメラが機影を映し出した。
見通しのいい道路を人居ぬものとばかり疾走する、灰色のカラーリング。
目を凝らしてみると、絡められたツタや装甲のそこかしこにこびりついた土が見えた。

(森林地帯から出てきたのは間違いなさそうだが、あれは…ブッシュ用の処理か?
 ゲリラ屋が乗っていたMSは、ああいう光沢消しをしていた覚えがある……)

白兵戦用に可動域を意識したのか、ややスマートと言える上半身に対して大振りな脚部が
アンバランスなフォルムを生み出している機体だ。

「グフってやつに似ているが、あんな足のは見たことがないな。……げえっ!?」

機体を確認しようと生徒情報を見て、思わず吃驚。
あまりに突飛な話に、確認している間も有らばこそ。濃灰のグフはサーベルを構えながら
レーダー外へと消えていった。

「アロンソ・セルバンテス…70さいぃぃぃぃ?
 ……いや、だが少なくともボケちゃいないってことだよ、なぁ」

そうだ。情報にある画像が映す爛々とした瞳は、紛れも無く意思に満ち満ちた代物。
そして、あの機体は武器を構え、通信を送らず森林内へ潜んでいった。
突拍子がないとはいえど、この老体に戦闘意欲があると判断するしかないだろう。
心中、緊張が走った。両の手に力を入れる。

「ナインティ、このじいさ…パイロットが、どうするかわからない。
 もしかしたら、例の全体通信にさっそく触発されたのかもしれないしな……
 俺はいつでも動けるようにしておく」

185 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/18(水) 23:13:30 ID:???
【行動:通信継続(0P) 武装回収(-1P) 01番発見(0P)】
【位置:O-22/森林】
【残り行動値:3P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ 口内少し出血】
【武装:ガンダムハンマー アインラッド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx1、1.7lx1、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.T-23/市街地への移動 3.頬を冷やす】
【同盟:18番/ナインティ=アウェイキング】

186 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/18(水) 23:33:56 ID:???
死ぬか、それ並みに最悪な事態か。思考の無限ループは止まらない。
予測さえうる事態と、それに加え空想やら妄想やらが頭の中を駆けめぐる。
その中に、見てはいけない、思い出してはいけない光景が蘇りかける。

                * * *

『これはこれは……中佐の娘さんか?』
両腕の自由が奪われる

『なんだ……こんな古い銃を持って。こんな物で俺達に抗おうとしたのか?』
床に落ちる、黒色の鉄の塊

『おい、どうする?』
ニヤニヤ笑いを浮かべる兵士

『どうするって……そりゃぁ、なぁ?』
兵士の数が、増える

               * * *
    
「……ぅ゙……ぁ……ぁ……。」
思い出させないで。
忘れようと、努力してきたのに。
なんで、今更……。
な……ん……で……。
あいつが……あんな事を……言うから……?
なら……奴を……殺せば……。
楽に……なれる……。
何時しか思考は無限ループから、悪循環を始める。
感覚が麻痺し、周囲の声が遠ざかる。
感情すら麻痺していき、殺意のみが増殖を始める。
抗……えない……壊れる……。
あの時と……同じように……。
あの時……?
あの時……?
あの時……私は。

187 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/18(水) 23:34:56 ID:???
「……ッ!」
最後の一瞬で、私は理性を取り戻した。
あれだけは思い出してはいけない。
最後の一欠片だけ残っていた理性が、そう判断したのだ。
その最悪の記憶のおかげで、私はなんとか戻ってくる事が出来た。

『ほーらほら、もう戦う気は無いって、アンダスターン?』
気が付くと、目の前に青く、円盤を頭に乗せた……恐らくファッツの物と思われるMSがいた。
横を見ると先程通りすぎていったはずの女性のMSもいた。
どれぐらい、私は意識が飛んでいたのだろうか……。
とにかく、意識が飛んでいた間の事を、思い出そうとする。
確かもう一体の、黄色いMSの人が通信をくれたような気がした。確か名前は……ハロルド、さん。
あと、横の青いMSの人も、何か言っていたような気がする。
内容は……出てこない。

『ほれ、握手握手。
 なーかなーおり、ってやつ?』
そう言うとともに、青いMSが右手を差し出してきた。
モニターの向こうでは、ファッツが笑顔を浮かべている。
先程までのとは違う、屈託のない笑顔だ。
……評価を改めるべきだろうか?
……でも、何でこの人は、こんな場所でこんな顔が出来るんだろう。
そんな事をぼんやりと考えていると、急に頭痛が襲ってきた。

「く……ッ。」
PTSDの……正確には、それに追従するパニック症状によるものの症状の一つだ。
放って置けばそれまでなのだが、心の傷の痛みが外に出たような激しい痛みが私を襲う。

『えーっと………エル、ネ、スティー?デ?フォーゲゲルゲルググヴァヴァイデン、だっけ?』
『わりーなぁ、ビビった?でも、もういいや、俺を楽しませるの。
 ビビったアンタの顔みて十分楽しんだから』
その言葉に抱え込んでいた腕を元に戻し、いつの間にか流していた涙を拭き、
痛みに耐えながら無理矢理笑顔を浮かべつつ、私は答える。

「……エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ。です。
 ……長いと思うなら、エルナでいいですよ……わたしも、そう思います。
 すいません、ハロルドさん……と、後……名前は知りませんけど、そこの青いMSの方。 
 
 あと……ファッツ"さん"。握手の仕方をまだ知らないので……とりあえず、言葉だけで許してください。」
そこまで言うと、機体を元に戻し始める。
瓦礫を誰かが……おそらく青いMSの人がどけてくれたのか、何とかもう一度立たせる事に成功した。

188 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/18(水) 23:35:32 ID:???
「ふぅ……。」
一息つくと、ファッツさんからさらに通信が入る。
その声は、先程と同じく、彼の雰囲気からは想像出来ない声だった。

『悪かった、悪かったから………俺を、悪役にするのは、やめろ………』
「……此処では誰もが正義ですし、誰もが悪ですよ……。
 ううん、此処だけじゃない。絶対正義、絶対悪なんて……存在しません。
 それに私は……大丈夫……大丈夫です。」
最後の一節は、半分以上自分自身に向けた物だった。
言い終わってからも、心の中で、大丈夫……と言い続ける。

>>171-174
そうしていると、ファッツさんと青いMSの人の二人がなにやら話し合っているのが通信機から聞こえてきた。
だが私はそのやりとりから一時意識を離し、頭痛に耐える事だけを考えていた。

それ故に、気が付く事が出来なかった。
北から近づいてくる、二体のMSに。


【行動:通信継続(-0)フラッシュバック(-0)機体を起こす(-1)】
【位置:C-20 崩れたビル】
【機体状況:ゲルググ・J 特に問題なし】
【パイロット状況:症状発症中(激しい頭痛)】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:物資補給 頭痛を押さえ込む】

189 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/18(水) 23:39:07 ID:???
高速道路を走るカーキ色の巨人の砲兵が、あるところで止まった。
そこは座標で言えば、S-11、
ここから高速道路は南と東、二つの方向に分かれていた。
「・・・どちらに行ったほうがいいんだろう?」
彼は、地図を開くことにした。
「このまま南のほうに向かえば町があって、町の中心から流れる川を渡れば灯台で、
 東に向かえば、基地を経由して高速道路を途中で降りて灯台へ、か。
 位置的には南に向かったほうが近いし、南にむか・・・」
彼は、そういいかけたところで、何かを感じた。
それは、圧倒的な威圧感。
彼の生物的な本能が、その威圧感を感じ取り、自然に体が震えだした。
厚くもないのに、滝のような汗が流れ出てきている。
「なんだこれは・・・」
彼は体の震えを止めるために、お守りの塊、その中から六紡星をかたどったペンダントを
取り出し、握り締め、何とかからだの震えを止めようとした。
しかし、彼の震えは止まらなかった。
「・・・なにかとてつもなく嫌な予感がする・・・南には誰がいるんだ?」
彼はこの【審判】に勝ち残るために積極的に殺し合いに参加するつもりではいたが
南から感じるこの威圧感は、彼にとっては勝ち目のないものだと思わされた。
「・・・生き残るためには・・・南は嫌な予感がする、東から灯台に向かおう・・・」
彼は、そんなことをつぶやいて、いまだ止まらぬ震えを感じながら、
彼は自分自身の生物的な本能に従い、東の高速道路へ向かっていった。

【行動: R-09から高速道路を利用してしてS-11へ移動 高速道路移動ボーナス適用(−2) 嫌な予感(−1) 
      S-11から高速道路を利用してU-11へ移動 高速道路移動ボーナス適用(−1)】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:震え 異常発汗】
【位置:R-06】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル2本 そのうち一本は残り1,5リットル コッペパン2個  ノーマルスーツ ) 
      ネーム・タグ お守りの塊 ヘルメット 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:灯台へ向かう】

190 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/18(水) 23:40:42 ID:???
「流石未来のMSと明記されていたことはある
 量産型でこれぐらいの動きが出来るなら問題ありませんね。」

MSに戻った彼は、移動を兼ねて未知のMSの性能を測っていた。
自分の時代にでは考えられない小型化したMSに少々戸惑いを感じたが
性能面では進化している技術であることは納得した。

(確かに量産期でこれだけの性能、未来のMSと認めざるおえませんね)

彼なりにこのMSの性能と特性を測り終えると相手を探しに
この町を出ようとした時、突然と聞こえてきた獲物の言葉

『生徒番号4番の高野雅也っちゅうもんやけどのぅ!!』

(全体通信?ですかしかし何の為に?)

『ここで殺しあっちょるもんども、全員まとめてきんさいやぁあ!!
 俺が例え何十人来ようとも相手するけぇ!!
 現在地はN-18じゃ、このショバで楽しみに待っちょるけんのぅ!!』

その獲物が示した場所――――――――――――N-18。
眼と鼻の先に獲物が居るかもしれない。
そう思うと彼の衝動が沸きあがってきたが
それが彼を動かすまでには至らなかった。

すぐそこに居るがそれを隔てる大きな河であることが
それ以上進むことを拒否させた。
ある程度の防水は施されてあっても陸上用のMSが
水の中を自由に動き回れることは無い。
例えそれが未来のMSであっても著しく性能が制限され
その後、MSの調子が悪くならないとも限らない

(ああ、どうしてこうもどかしいのでしょうか。
 すぐそこに居るとゆうのに・・・・・・。
 GP02とそれを駆るパイロットどれほどの腕前か楽しみですね。)

彼はコクピットの中で名残惜しく先に居るMS反応を見ていた。

【行動:移動N−13→N−14→N−15(-2)MSの性能を測る(-1)索敵(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:N−15】
【機体状況:Gキャノン・正常】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾100%) ビームサーベル×2、
肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾100%)腕部ダブルビームガン×2です
ギラドーガシールド ビームソードアックス(ソード・アックス・ピックの3形態)
二連装グレネード(シールド裏面)】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個 首輪 
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 】
【行動方針:とても残念です(哀)】

191 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/18(水) 23:50:34 ID:???
武器を向けた時なのだろうか。
視界内に入った時なのだろうか。
ひょっとしたらレーダーに反応が有った時点で……今の状況は気紛れに過ぎないのだろうか。
それとも……それとも…………

いくつもの可能性を浮かべていると、無意識の内に左手が首輪に触れた。
冷たい感触に背筋が震える。

>>165
通信が入ったのはそんな時だった。

『こちらは…生徒番号11番、アルバート=パーシングだ。
 クラウディア=ゲール。俺の声が聞こえているか。その意思があるなら返事をしてほしい』

快活というよりも、物静かといった方がピッタリくる外見。
そんなイメージを肯定するかのようなとても落ちついた声。
モニターに映る男性、アルバート=パーシングはあらゆる意味で私の想像とはかけ離れた姿をしていた。

この人は……私と同じ?
そんな考えが頭によぎる。

だが、『その意思』という言葉の真意が掴めない。
素直に考えるならば、“通信に応じるか否か”そういうことだろう。
しかし今の私には、そんな当たり前のことさえも簡単には判断できない。
加えるなら、この状況下の中で落ち着き払ったその物腰も悪い方向へ作用していたのかもしれない。

私は押し黙ったまま相手の出方を伺うことにした――のだが。
アルバートはすぐにこう続けた。

『俺はこの街に食料を調達に来ただけで戦うつもりはない。
 …君の意思を聞かせて欲しい。…君がこの街にいる訳を教えてくれないか』

彼は単に、今の問いに対する答えを欲しているだけ。そう受け取るのが自然。
……早まって邪推しすぎただけのことだった。

もちろん、彼の言っていることが本心からなのかどうかは別問題。それは判らない。
判らないからこそ、答えてみる。彼の人となりの一片でも掴み取れるように。

「……戦うつもりなんてこちらにもありません。貴方の邪魔をするつもりもありません。
 私がここに居るのは、私もここで手に入れたい物があったから。それだけです」

この街に来た私の目的である新しい衣服は手に入れていない。
だけど……もう街に行く気にはなれなかった。
無機質なあの街中が――今ではたまらなく怖く感じられたから。

……でも。それでもこの場所を動く気にはなれない。
ここを離れて行く場所なんて私にはなかったから。

「私からも……質問します。
 先程『食料を調達に来ただけで戦うつもりはない』と言いましたよね。
 貴方が無事に食料を手に入れた後、私がまだこの場所に残っていたら……その時はどうするつもりですか?」

期待と不安を胸に秘め、思いきって踏みこむ。
私の敵は、彼ではないと信じて。

192 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/18(水) 23:51:54 ID:???
【行動:通信接続(−1)】
【残り行動値:3p】
【位置:U-22】
【機体/状況:ビギナ・ギナ/正常】
【所持品:市販品の水(2L) 支給品の水(2L)二本 ディパック コッペパン二つ 
     小さな水色のカーテン 高価な壷 缶詰食品 各種生野菜 青色のマグカップ】
【武装:ビームサーベル×2、ガトリングシールド、ビームシールド】
【行動方針:対話】

193 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/19(木) 00:06:08 ID:???
震えはまだ止まらない。
勿論、心の中の恐怖は拭い切れていない。
それでも初めてMSを操縦し、ここまで辿りつけた事。
それは恐怖で支配されていたニースの心に、僅かに余裕をもたせてくれた。
マップを開いて、凝視する。

「ここから北に行けば、町がある。そこまで行ければ…」

町まで行ければ、助けを求める事もできるかもしれない。
ニースはそう思ったが、何となく口に出すのはためらってしまった。
何故なら、今彼女はMSに乗っているから。
町中にMSで入ってしまったら、誰も話を聞いてくれないのではないか、という心配があった。
だからと言って、MSを降りて町に入る気にもなれない。
ニースにとってこのゲルググのコクピットは、自分の命を守ってくれる盾なのだ。
いつどこで撃たれるか分からないのに、生身の身体1つで外に出たくなかった。

「多分…真剣に話せば分かってくれるよね…。多分…」

それは何の裏付けもない希望的観測だったが、ニースはそれに頼るしか思い浮かばなかった。

「頑張らなきゃ…。こんな…見た事もない所で死にたく、ない」

自分に言い聞かせるように呟くと、またスラスターを吹かしてゲルググを走らせる。
早く町に着きたい心情がそうさせるのか、ニースは脇目も振らずに、町に向かうのだった。

目の前には、念願の町がある。
それなりの規模があり、これだけの大きさなら誰か1人くらいはニースの求めに応じてくれ
そうな雰囲気があった。

(誰でもいいの。誰か、あたしの話を…)

この時ニースは全く失念していた…というか、気づかなかった。
ゲルググのレーダーに映る、2つの光点に。
素人の彼女は、町で助けを求めるという目的に集中しすぎて、広い範囲が見えていなかった。

それから数分後。
この町は、ニースの淡い希望をあっさりと打ち砕いていた。

「なんで…?なんで、誰も、いないの…?…誰か……誰かいないの…?誰か…!」

どれだけモニターの外を探しても、人の姿はない。
無人の町の無人の十字路で、ゲルググと少女は立ち尽くすばかりだった…。

【行動:T-23に移動(−2)、住民を探す(−1)】
【残り行動値:1P】
【パイロット状況:不安】
【位置:S-24→T-24→T-23】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個
     作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ 】
【行動方針:誰か…】

194 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/19(木) 00:20:41 ID:???
>>188 の行動欄を
【行動:通信継続(-0)フラッシュバック(-0)03.06番に通信接続(-2)機体を起こす(-1)】
に修正します。お目汚し失礼しました。

195 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/19(木) 02:07:57 ID:???
>>168-169
02番や06番とのやり取りを重ねている間に何かあったのだろうか。15番の様子が変化した。
今まで見せていた奇妙な余裕………こちらにはいらだたしさを感じさせるものではあるが………が一瞬消え、
表情と手にしたカウボーイハットを露骨に歪める。
トランプがコクピットに散乱する光景もモニターにはっきりと映し出された。

「……………………?」

いきなり動くかもしれないと左右の操縦桿を握る両手に思わず力が入る………が、その歪みは長くは続かなかった。

『………ハッ、だーめだだめだ、やっぱ今日はツキがねぇや』
『そうカッカすんなよ、お姉さん。
 俺だってアンタら3人相手にするほど馬鹿じゃねぇよ
 やめだよ、やめ、降参だ、お姉さん』

おどけたような声がスピーカーから響くと、レーダー上の輝点の一つが位置を変えた。
C-21の輝点がC-20に移動し、そこにあった2つの輝点と重なり合うように接近する。

『あと、ハロルド………だっけ?
 ああ、年上だからハロルドさん、か。
 アンタも悪かったなー、でも、もういいから、うん』

今度は自分1人を対象にした声がかけられる。彼自身にすれば謝罪以外の何物でもない言葉を、彼らしくない口調に乗せて。
それに対してハロルドは何も言わずに、わずかに顎を引いてみせると黙って15番との通信を切った。
さらに15番は何か言ったようだったが、耳には入らなかった。

一度伝えられた意思表示は、後で取り消されればなかったことにできる場合がある。
大抵の場合、無礼を陳謝する言葉が伝えられたならば、それを拒絶するほうが狭量として批判されることになるだろう。
その言葉が正しい表現と態度と共に伝えられたのならば。
表明したい意思を表現するのに適切な言葉であったならば。
それが許される状況なら。

もし、これが通常の状況であったなら、若さゆえの傲慢と無礼として、
多少の愚痴か説教をこぼすことによって感情は浄化されたかもしれない。
妻を相手とする晩酌の席で、ビールジョッキ片手にこれだから今時の若い連中はとため息をつけば、
それで終わったのかもしれない。
ハロルドはそれほど度量の狭い人間ではなかった。基本的に善良でもあった。
だが、この状況で15番の謝罪を素直に受け入れるのに必要なある種の鈍感さについては、
その保有量は決して多くはなかった。

『ま、ともかくさ、俺としてはアンタら二人に楽しませてもらいたいわけよ
 裸踊りでも一発ギャグでも漫談でもストリップでもなんだっていいぜ?』
『こっちが勝手にアンタらで楽しむし』

15番は「もういい」と言った。つまり、以前の言葉そのものは一旦取り消されてはいても否定はされていない。

『俺だってアンタら3人相手にするほど馬鹿じゃねぇよ』

ならば、相手が2人だったら? 1対1になったらどうするのだ?
こちらの意思には関係なく勝手に楽しむことを止めたわけではないのだろう。
たまたま状況が彼にとって不利だったから、「楽しむ」ことを一時的に断念した………そうとしか取れない。
それに。

『いや、少なくともストリップじゃ満足出来そうにねーかなー?』

15番が02番に向けた(はずの)言葉と笑みが、ハロルドの心の一部にあるものを激しく刺激していた。

196 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/19(木) 02:08:49 ID:???
「………………………」

ハロルドには妻子がある。
だから、妻を持つ夫の気持ちと子を持つ親の気持ちは、ハロルドなりにではあるが持っているし、理解もしている。
そして、ハロルドは自身の認識ではともかく、他人から見れば結構な愛妻家(恐妻家でもあるが)であり、
また自他共に認める子煩悩で親馬鹿で娘を溺愛する人間の1人でもある。

そのような人間にしてみれば、16歳の少女というのは女性というより子供であり、また「娘」であった。
その「娘」に対してストリップを要求したり、それ以上の行為を露骨に求めるような好色な視線を向ける男は、
ハロルド自身にとっては身近に存在することを許容できない「もの」であり、娘と男親にとっての天敵であったのだ。

02番が最初に見せた反応が06番や15番と比較して「まとも」であったことに、
奇妙な親しみのようなものを感じたのかもしれない。
心のどこかで、02番が将来成長した娘の姿と重なって見えたのかもしれない。
直接害を加えられるようなことがなければ、ハロルドはそのような存在に対しては自然と善良になれる男だった。
この世界において、それは偽善であリ自己満足として否定されるべきものだったかも知れないが。
それでも、善良でいられるうちは善良でいたかった。たとえそれが自己満足と現実逃避の一部に過ぎなかったとしても。

「……ジェニー、キャシー、パパの帰りは少しだけ遅くなるかもしれない。ごめん」

心の中で妻子に頭を下げた後、ハロルドはズサをゆっくりと前進させ、C-21エリアへと移動する。
射線を妨げるものの配置と高度、道路の張り巡らせ方などをデータとして無機物と有機物の両方の頭脳に入力しながら
エリアの状況と地形の把握を開始する。そこへ、06番から通信が入った。

>>171
『……お前の名は認識している、ハロルド=P=アンダーソン。
 私としてはさっさと向かいたい所なのだが、後方であまり愉快ではない事態が起こっていたものでな……。
 それより、先ほどからお前は我々の隙を伺っていたな?
 仕掛けもせず、逃げもせず。その微妙な距離の保ち方は、こちらからはそのようにしか見えん。
 ……まあ、無理なからん事とは思うがな。
 その機体、“ズサ”はスタンドアローンでの戦闘には向かんからな?』

先ほど見せた殺気に近い鋭さは消えていたが、表情と声に感じられる危険な匂いは変わっていない。
加えてこの相手はズサの特徴をきっちり把握しているらしいときた。

「……気分を害したというなら謝るが、状況が状況だけに自分としては他のやり方を知らないとしか言えない。
 だが、自分としてはここであなたとやり合いたくはないし、あなたの邪魔をするつもりもない。
 ただ、とりあえずこちらとしては物資の補給をしたい。今のところはそれだけだ」

通信を続けながらC-21エリアに進入する。北に向かう様子は見せず、それでいて全体を把握するように。 
C-21は街としては何の変哲もない場所だった。人の気配がまったくないことを除いては。
店には商品が並び、ネオンは規則正しく点滅しており、民家やマンションのベランダには洗濯物すらたなびいている。
交差点の信号は規則正しく交通整理を続けているし、視力障害者誘導用の音声と音楽も問題なく流れていた。
ただ、人間だけがいなかった。

砂混じりの乾ききった風に空き缶と紙くずが寂しく転がっていく道路を、黄色の鉄巨人が進む。
誘導するべき対象を持たない信号機が虚しく色を変える交差点を渡り、
知らない歌がスピーカーから流されている無人の屋外カフェテラスを脇目に進み、
道路の真ん中に転がっていたスクーターを踏み潰して鉄屑に変えながら、歩き続ける。
06番は15番と会話を続けているらしい………と思っていると、今度は02番から返信が来た。
画面に現れたのは、黒髪に黒い瞳が印象的な………育ちのよいお嬢さん風の少女だった。
清楚な白いワンピース姿なのが、この場においてはどうにもこうにも不似合いだった。少女には似合ってはいたが。


197 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/19(木) 02:09:48 ID:???
>>187

『……エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ。です。
 ……長いと思うなら、エルナでいいですよ……わたしも、そう思います。
 すいません、ハロルドさん……と、後……名前は知りませんけど、そこの青いMSの方。 
 あと……ファッツ"さん"。握手の仕方をまだ知らないので……とりあえず、言葉だけで許してください。』

15番に話しかけるついでに自分に返信したらしい。自分の問いかけそのものには答えてもらえなかった。
無視されたのか、質問を理解してもらえなかったのかは分からない。
だが、15番に向けたらしい表情は、品のない言葉と視線を穏ぶつけられたにしては穏やかなものだった。
個人的には怒って欲しかったのだが………まあ、敵であるという点では自分も15番も同じか。
少し落胆しながら、ズサを前進させる。

「………………………」

路肩に止まっていたエレカのことについては気づかなかったことにする。
それが街灯に衝突して意に沿わぬ沈黙を強いられていたということには。
そのリアウインドーが粉々に砕かれて空虚になっていたことには。
リアシートに黒ずんだ何かがべっとりと広がっていたことには。
子供用と思われる靴の片方だけがエレカのすぐ傍に転がっていたことには。
首が半ば千切れかけた人形が歩道に残されていたことには。

そんなことを意識していられる余裕は、今のハロルドにはなかった。
首が千切れかけているという点については、人形と大差なかったから。
その事実を考え続けるのは辛かったから。
そうこうしてC-21の掌握を終了し、B-21に入りかけたところで、06番からさらに通信が入った。

>>172
『私が気に入らんのは、抵抗する素振りも見せず、瓦礫に埋もれただ震えるだけの輩が、
 何故このような殺し合いゲームに参加させられているのかという事だ。
 私やお前、そして先程の全体通信のマサヤ=タカノのような輩を集め、
 殺し合いをさせるというのならば、解らんでもないがな―――』

「………………………」

少しの間沈黙し、このエリアの状況と地形の把握に専念する。
ここもどうやらC-21と同じらしい。人が生活していた形跡はあっても無人であることには変わらない、
酷く贅沢なゴーストタウンのようだ。タチの悪い生物兵器かG3ガスでも撒かれたというのだろうか。
特に気になる背の高い建物をチェックしながら、ハロルドは06番に重い口を開いた。
瓦礫に埋もれる云々はともかく、「震えるだけの輩」の中には自分も入っているのだろう。

「………あなたの事情は分からないが、少なくとも自分は望んでここにいるわけではない。
 基地から退勤するときに………っと、失礼、自分は連邦の軍人なのだが………
 あの白衣の男の仲間らしき連中に拉致されて、この場に放り込まれたというわけだ。
 正直なところ、おびえて震えているといわれても否定は出来ないが………」

さらに言えば、恥も外聞も捨てて大声で叫びたいところだ。
嫌だ。理由も何も分からずに殺し合いなんて出来るか。
何でもいいから今すぐ家に、妻と娘のところに帰してくれ、と。
にもかかわらず大人ぶって、年上らしくあろうとして話そうと続けようとしてしまう。
そうしなければならないと思ってしまう、あるいは思うことが出来るのは、幸せなのか不幸なのか。

198 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/19(木) 02:11:15 ID:???
「………繰り返しになってしまうが、自分はあなたの行動や考えを否定するつもりはない。
 だが、自分としては、この場における戦闘行為については、
 自分自身を守るためのもの以外については、価値を認めることは出来ない。
 ただの殺し合いには、だ。
 あなたがさっき言ったとおり、私はこのゲームとやらに『参加させられた』身の上だ。
 だから………多分、自分はあなたの求めるような刺激的な戦いを提供することは出来ないと思うし、
 あなたを満足させることも難しいのではないかと思う」

自分は軍人だ。正当な命令なしには戦えない。それはただの暴力と破壊だ。
………若干の例外はあるかもしれないが。
 
「あの連中が何を考えているのかは分からないし、分かりたくもないが、
 自分に興味がないというのなら………あなたがここを離れるか、自分がここを立ち去るか、
 どちらにしろあなたと自分は近くにいるべきではないのではないか。
 自分にここを去れというのなら、今すぐに立ち去ってもかまわない。
 元々自分はここに物資の補給に来たのだが………補給が望めそうな場所なら他にもありそうだ」

ちらりと02番が映るスクリーンに視線を向ける。
この少女はどうなのだろうか。自分と同じく無差別に拉致されてきた被害者なのか。
それとも噂のニュータイプなのか。それとも幼いながらに凶暴な戦闘マシンなのか。
本来ならば、目を細めて自分の娘のように見守ることが出来るはずの相手なのだろうに。

「………………………」

何はともあれ正直な話、事態は自分の望む方向に変化はしていないようだった。
出来れば15番の無礼な言動に02番と06番が不快感を感じ、戦闘を開始するとは言わないまでも
嫌悪感を感じてこの場を早々に立ち去るなり何なりして、何らかの形で15番と「距離を置いて」欲しかったのだが。

周囲の地形を把握し終えたズサが北へ向き直る。
その目が届くさらに向こうからまた別の運命が接近しつつあることを、この人形とその操り手は知らない。

【行動:15番と通信カット(0)、02番と06番に通信継続(0+0)、
    D-21→C-21へ移動(1)、索敵範囲内地形データ入力継続(1)、
    C-21→B-21へ移動(1)、さらに索敵範囲内地形データ入力継続(1)】
【位置:C-20/市街地】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-102 ズサ/問題なし】【通信状況:02番、06番】
【パイロット状況:健康・ある種の決意?・でもコソコソ】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース】
【方針:絶対に家に帰る、】
【同盟:なし】

199 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/19(木) 02:13:03 ID:???
………ミスの訂正です。
現在地はC-20ではなく、B-21の間違いです。

スレ汚しをお詫びいたします。

200 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/19(木) 03:04:14 ID:???
>>184-185
 武装を無事受けとってもらえた事とそれへの感謝。
そして、相手の陽気な声を受け取って、何と言えばいいのかともかく安心した。
流石に伊達に戦場を駆け回っているだけは無い。こういう場での心得を知っている。

 しかし、その安堵は長く続かなかった。一時の平穏を打ち破る何かが背後から迫ってくる。
感じた気配を遅れて受け取ってくれる広域レーダー。そこに映し出された光点は速い。
自分たちの少しだけ上に設置されたハイウェイを高速で移動してくるそれは明らかにMS。
向こうもこちらに気付いたのだろう。ほんの僅かに動きを止めた瞬間、モノアイ同士が向き合う。
『機体:MS-07H-8 グフフライトタイプ。搭乗者:生徒番号01番アロンソ=セルバンテス 70歳 男性』
70歳と言う年齢と機体に施したゲリラ的様式から漂う歴戦の勇士と言わんばかりの風体。
ある種の威圧感が襲ってきた。それが何を意味するのかまでは分からないが、とにかく威圧感。
同時に入ってきたサイモン氏からの通信も中途半端に聞こえたぐらいに。

 グフはすぐに行ってしまった。さすがに状況からの引き際は弁えている様子だ。
先程サイモン氏も話していたが、このパイロットは何をするのか本当にわからない。
戦場での経験と言うのは時に機体や年齢等のハンデを大きく覆す物だ。
それに加え、あのパイロットから感じた威圧感。データではわからない何かを秘めている。

「(どうすっか…あのじいさん、多分殺る気なんだろうなぁ…)」

 ひとまず、ここに2人揃って固まっているのも危険だろう。
森の中とは言え向こうが責めてきたら逆に追い詰められる可能性もある。
一頻り悩んだ上で、彼は自分が偵察も兼ねてさらに先行することを決めた。
一人ならばいざという時に逃げ帰れる自信がある。
サイモン氏にはここに留まってもらい、いつでも動ける状態にしておいて貰っておいたほうがいい。
生唾を一つ飲み込むと、彼はサイモン氏に向かって通信を開く。

「サイモンさん…ちょっと先の様子見てきます。やばくなったら…即、逃げましょう。
そっちのも俺のも変形機構がありますから…逃げ足は速いはずです。」

201 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/19(木) 03:05:17 ID:???
 少し声が震えたのが聞こえただろうか。
突如来襲してきた老兵に嫌でも真実味を帯びてきた戦場の空気。
これがたまらなく感に障るから意識しないように意識しないようにやっていたというのに。
大きな深呼吸を一回し何とか気を保つと、彼はサイモン氏の機体を背にバウの足を速める。
「そういやサイモンさん…アッシマーの変形の事知ってるのかな」と、無理矢理気を紛らわしながら。
「まぁ、ただのじいさんのご機嫌伺いだしな…」と、無理矢理前向きに考えながら。

 ところが、隣のエリアに入った途端に彼の安易な考えは容赦なく打ち砕かれる。
割り込んできたもう一つの感覚。レーダーに映る光点は…2つ。
ハイウェイのもう少し先。橋の手前辺り。もう一つの感覚はそこに存在していた。
研磨された戦意がひしひしと伝わってくる。この相手も恐らく"殺る気"なのだろう。
『機体:XM-05 ベルガ・ギロス。搭乗者:生徒番号10番レベッカ=テスタロッサ 18歳 女性』
いよいよ自分も全く知らない機体が出てきたとか、年頃の女性だとか、それどころでは無い。

「(何だよ…ソレ…)」

 湧き上がる怖気を感じつつも、冷静に2つの光点を見るとまだお互いに動いていない。
こちらの機体も捕捉されただろうが、まずは様子の探りあいと言うところだろうか。
それならばと、ひとまず彼もまたこの場で様子を伺う事に決めた。
つまりはサイモン氏と初めて出会ったときと同じである。
相手が発砲してきたり、殺る気で迫ってきたならば一目散に後退しようと。

 ──今、戦場の空気だけは絶対に吸いたくないから。

【行動:18番との通信継続(0P) 移動(-1P) 01番と10番の捕捉(-1P)】
【位置:O-22→P-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク)
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:01番と10番の様子見】
【同盟:18番 サイモン=クレイガー】

202 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/19(木) 09:52:10 ID:???
北東にいる黒のチビスケは、動く気配がない。
……いや、こちらを向いてはおるようじゃな。この木々の密度では、一度捕捉されたら隠れきれんわい。
しかしそれでも、ワシはなるべく肉眼視されぬよう、木々を盾にする。
「各種センサーで位置を把握する」のと、「肉眼で状況を把握する」との間には、大きな格差があるもんじゃ。
そう、例えば……相手の武装の正確な把握、とかな。
ワシは、丸太を足元に置き、2連装ビームガンを「それらしく」左手に持たせた。
至近距離で確認されぬ限り、いかにも「使える」ように見えるじゃろう。ハッタリは大事じゃ。

しかし……どこの機体なんじゃろうなぁ。ベルガ・ギロスなど聞いたことない名じゃの。
プチモビにしては装備や装甲が本格的じゃ。この距離から見る限り、連邦ともジオンともつかん。(*1)
向こうもコッチを伺っておるようじゃし……判断保留じゃな。
どちらにせよ、こちらから開けた場所に無防備に出て行く気はないわい。

一方で、ワシは北東だけでなく、北西の方角にも気を配っていた。
例の珍妙な3機連れが、来るはずじゃ――と思ったら、来た。
北の方角に、バウ一機のみ。アッシマーや丸い地上用MAとは別行動のようじゃの。
そしてあの位置なら――黒のチビスケとも、互いに確認しあったか。
それにしても、バウのみとは、願ったり叶ったりの展開じゃの。

戦い自体は致し方ないことじゃが、下手を打って4対1となることだけは避けねばならん。
ワシは道路を挟んで向こうの森にいるバウに向け、通信を打つことにした。

『ワシはジオン公国地球方面軍北米軍大尉、アロンソ・セルバンテスである。
 そこのバウのナインティとやら、所属はどこじゃ? アクシズの末裔か?
 何故に連邦のアッシマーなどと行動を共にしておる?!』

ワシはモニター越しに、16番ナインティとやらの顔を睨みつけた。
あの友好的な態度が連邦兵を討つ策略の一つなら、ワシも協力にやぶさかではない。
じゃが、もし連邦兵がワシを謀ろうとしておるなら……誤魔化されたりはせんぞ。

【行動:10番を観察(0p)、16番に通信(−1p)】
【残り行動値:3p】 【位置:P-24 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)(足元)、2連装ビームガン(未取付・ハッタリで構える)】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し、10番判断保留、16番の真意を探る】

(*1)クロスボーン系小型MSの存在自体を彼は知らない。

203 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/19(木) 12:25:05 ID:???
―――“ブロンゾ”がその場に駆けつけたときには、事はすでに終わっていた。
喚き散らしながら転げまわる男の傍らに座り込む、半裸の少女。
その身体はガタガタと震え、おそらく足腰も立たぬ状態であろうと思わせたが……
その瞳には、一切の怯えの色は浮かんではいなかった。
飽くなき闘争心に満ち満ちたまなざしで“ブロンゾ”を睨みつける少女の姿は、気高き獣のように感じられた。
そして、“ブロンゾ”は少女のドス黒い赤に染まった掌に握られた物体を見て、目を見開く事となる。
その、ピンポン球ほどの大きさの球体は……眼球だった。おそらく、少女の傍らで転げまわる男の。
その光景を前に、暫く脚を止めていた“ブロンゾ”であったが、自らの巨躯を包む込むジャケットを脱ぎ、
震える少女に歩み寄って、その肩に羽織らせる。
少女にニカッと笑いかけ、“ヤニ”によって黄色く染まった歯を見せながら「合格だ」とブロンゾが口にした瞬間。
“ブロンゾ”の鼻っ柱に、少女の握りこぶしが叩き込まれた―――


>>186-187
なんだ?私の言葉を“無視した”というより……“聴こえていない”のか?
いや……私の姿すらも“見えていない”……?
ただ怯え、震え、呻き。まるで、起きながらにして悪夢を見ているかのような様相だな。

……ファッツの言葉は、よほどこの娘に恐怖を与えたらしい。
たしかに、このようなプログラムに放り込まれた状況であのような事を言われれば、
大半の女性は強い恐怖……もしくは嫌悪感を覚えるだろう。
このプログラムにおいて、守るべきモラルというものは無いに等しい。
自らの欲望に忠実たらんと、他者を踏み躙る人間は幾らだって出るだろう。
もっとも、このような状況であってもモラルを失わないのは個人の勝手でもあるし、
……それを決して無意味とは思わないが。

だが、それにしても、エルネスティーネの恐慌状態は明らかに異常だった。

リトラにとっては、彼女が何故そうなったのか、心当たりがあった。
いや、心当たりというよりも……自らの体験により、悟ったと言うべきか。
それは、彼女にとって数少ない、真なる恐怖を味わった体験であった。
ファッツの言葉にリトラ自身が過剰に反応したのも、その記憶を呼び起こされたからだったのだが、
エルネスティーネと違い、リトラの内に湧き出たものは、強い怒りと……闘争心だった。
恐怖は、すでに克服していた。
猛獣の檻に放り込まれたウサギにならぬ為には、自らも猛獣にならねばならないという事を……
リトラは自らの経験によって、学んでいたが故に。

唐突に、エルネスティーネが現実に引き戻されたかのように、理性を取り戻す。
ファッツの屈託の無い笑顔がそうさせたかは解らないが……。
だが、間もなく少女は苦しそうな呻き声をあげはじめた。
悪夢の後遺症は、そう簡単には少女を解放してはくれないらしい。

……憐れな。
険の取れた眼差しで、少女を見つめるリトラ。
少女の姿は、分岐点によって分かたれたもう一つの自分の姿を示しているかも知れぬ故に。
リトラは、この少女に入れ込みかけている自分を感じていた。

『……エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ。です』

少女が口を開き、自らの名を名乗る。

『……長いと思うなら、エルナでいいですよ……』

その言葉に、自らに出来る精一杯の優しい笑みを浮かべ、リトラは返す。

「そうか、ならばエルナと呼ばせて貰うぞ。
 私はリトラ、人にはリトラ=クロームと呼ばれていたし、ここでの名もそのような事になっているがな。
 ま、人の決めた通り名のようなものだ。呼ぶ機会があれば、ただの“リトラ”と呼んでくれればいい」

204 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/19(木) 12:30:25 ID:???
>>196
ハロルドが、先のリトラの返答と質問に対しての答えを返す。
どうやら、ハロルドには今のところ交戦の意志は無いらしい。

「ファッツとの戦いを邪魔してくれた事に関しては、若干恨んでなくもないがな?
 ただ、別にお前の行動を責めるつもりはない。それに補給をしたいというのならば、構わん。
 まるで猛獣を見るような目で私を見つめるが……安心しろ。
 私は、ここでお前に手を出すつもりはない」

戦うならば、できれば強者と戦いたい。
だが、それとは別に、今のエルナの眼前で出来るだけ戦いたくはないとの思いもあった。

>>173-174
ファッツの言葉に、疑問が確信へと変わった。
……私は、どうやら大きな勘違いをしていたようだ。間違いなく、エルナは戦士ではない。
このプログラムに参加させられている者は、私やファッツのような、強者―――。
つまり、命の遣り取りの経験者ばかりではない。
リトラは、許せなかった。
人の“悪意”の見積もりを誤った、自らの甘さが―――許せなかった。

「このエルナがウサギで……我々が、猛獣か。
 猛獣に一方的に嬲られる非力なウサギの姿を余興とするか」

プログラムを運営している者にとっては余興のつもりなのか知らんが、これではあまりにも悪趣味にすぎる。

「……奢り高ぶった者共による極めて醜い儀式を思い起こさせられるな……。
 “マン・ハント”という……」

吐き捨てるように、その言葉を口にするリトラ。


―――マン・ハント。
一部の特権階級が、腐敗した連邦軍人に大金を払ってまで興じる、その名の通り“人間狩り”である。
武装し、地球の不法居住者らを追い回す事を楽しむ彼らの姿は、幼い少女にとって何よりも醜く映り、
少女にとって、自らを取り巻く世界への嫌悪感へと繋がっていた―――


>>197-198
最も嫌悪する部類の言葉を口にして押し黙るリトラに対し、ハロルドが再び口を開く。
ハロルドが口にした言葉……それに含まれるとある“単語”にリトラはハッとなって、彼に視線を向けた。
リトラの眼差しに、鋭い光が灯りだす。

「……そうか、そうか。連邦の軍人どのであったか。
 ならば、先ほど私の口にした言葉について、知っているだろう?その醜さについてもな」

連邦軍人……その単語だけで、戦意が呼び起こされる。
おそらく、今の私はさぞかし凄惨な笑みを浮かべている事だろうなと、リトラは感じていた。

参加させられた身だ、殺し合いになど価値を見出せないというハロルドの言葉を一笑するリトラ。

「参加させられるも、自ら志願するも無い。価値を見出せるも、見出せぬも無い。
 その手を血に染めた者には……例外無く、いずれ流させた血の報いを受ける時が来るものだ。
 私も、お前も。
 それが任務によって与えられた戦場か……ここだけかの違いだ。
 受け入れるのだな……お前は、運命から逃れられはしない」

205 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/19(木) 12:32:49 ID:???
野獣のような眼差しでハロルドを見据えるリトラ。
彼が連邦軍人であるという事実にリトラは戦意を滾らせていたが、
その一方で、ある意味、リトラはハロルドを“認め”つつあった。
ハロルドはいちいち弱気な事を言うが……本当に心の底から臆しているのならば、
このように自らの言うべきことをはっきりと口にしたりはしない。
すでに、リトラの中では彼に対する最初の印象はすっかりと払拭されていた。
奴は、犬だ。……ただし、鋭い牙を持つ、猟犬か軍用犬の類だ。

「貴様には興味がなかったが……気が変わったぞ。
 連邦軍人というのならば、貴様は“強者”だ―――私は、貴様を照準に捉える事を躊躇いはしない。
 今この場で、貴様に手を出さん事は変わらん。
 だが、覚悟するのだな。……いずれ逢いに行ってやる。
 それは半日後か、3日後かはわからんぞ?……せいぜい、牙を研いで待っているがいい」

そうハロルドに告げて後、モニターに映るエルナへと視線をうつす。
この場のファッツと……ハロルドがエルナに危害を与える事は考えにくいだろう。
私は、戦いを呼ぶ女だ。この娘の傍に居ない方が良い。

「……達者でな。お前を脅かすものとは、私が身を喰い合ってやる。
 だが、それ以外は……お前自らの力で生きるための努力をしろ」

エルナにそのように告げ、優しげな眼差しで一瞥した後、リトラは北へと視線を向け、ゲルググJの傍より離れた。
すでに何度目かになる動作だが、再びビームキャノンを拾い上げ、ディジェは北へと歩みを進める。

「ファッツ、先ほどは済まなかったな。やはり、私は……お前が嫌いでは無い。
 お前との再会、心の底から楽しみにしているぞ」

最後にファッツへと言葉を残し、火の点かぬ煙草を咥え、オアシスの街を後にするリトラ。
その道筋には、この街へと向かわんとする二機のMSの姿があった。

【行動 : ファッツ、エルナ、ハロルドとの通信継続(0) キャノン抱えてC-19へ移動(-1) 残3 】
【位置/場所 : C-19/砂漠・オアシスの街近辺 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : 獣は獣で互いに身を喰いあえば良い その為の戦いの準備 】

206 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/19(木) 16:11:46 ID:???
>>186-188
「……エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ。です。
 ……長いと思うなら、エルナでいいですよ……わたしも、そう思います。
 すいません、ハロルドさん……と、後……名前は知りませんけど、そこの青いMSの方。 
 
 あと……ファッツ"さん"。握手の仕方をまだ知らないので……とりあえず、言葉だけで許してください。」
そう言って立つゲルググJ、まぁ、素人なら握手なんて真似出来ないだろう。

「……此処では誰もが正義ですし、誰もが悪ですよ……。
 ううん、此処だけじゃない。絶対正義、絶対悪なんて……存在しません。
 それに私は……大丈夫……大丈夫です。」

………少し様子がおかしいが、本人が大丈夫と言っているんだ、大丈夫なんだろ。
まぁ、ちょっと気になるけど。
………………ともかく、彼女はファッツの事を許した、らしい。
リトラは自分を許したし、エルナも許した。
という事は、少なくとも『3対1』にはならない。
ファッツにとってはそれが一番大切な事だった。

「あいよー、それじゃあエルナちゃん、って呼ばせてもらうぜ
 俺の事は適当に呼べ、ファッツさんでも何でもいいから、さ」

とりあえずそう答えておく、後半についてはあえて触れなかった。

>>195-198
モニターの中に写る一人の男の画像が消える。
………どうやら、03番から通信を切られたらしい。
ふぅ、と一つ溜息。
「ばあちゃん、やっぱアンタ正解だわ」
「第一印象は大切」
そんな事を言っていた祖母を思い出す。
やれやれ、と肩を竦める。
まぁ、いいだろ。別にこれからずーっと一緒にいるような人間でも無いんだろうし。
それに、こっちから手を出さなきゃ何もしないだろ。小市民。
………いや、その肩書きはもういらないかな?
最後に見たあの目は、少なくとも教室にいたあの時のような目じゃなかった。

もしも、戦う事になったら。少しは楽しめるだろう。

>>203-205
「このエルナがウサギで……我々が、猛獣か。
 猛獣に一方的に嬲られる非力なウサギの姿を余興とするか
 ……奢り高ぶった者共による極めて醜い儀式を思い起こさせられるな……。
 “マン・ハント”という……」

聞いた事のない言葉だったが、よっぽど嫌な思い出でもあるんだろう。
そう言った後のリトラの目には、鋭い光が灯りだす。
ファッツは何も言わなかった。
いや、言えなかった。

207 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/19(木) 16:15:14 ID:???
「ファッツ、先ほどは済まなかったな。やはり、私は……お前が嫌いでは無い。
 お前との再会、心の底から楽しみにしているぞ」
そう言って、北へと進みだすディジェ。
………その進路の先、C-17地点には2つの光点。

レーダーが受信した機体の情報と生徒名簿を照合する。
それによると、二つの光点の正体は
「生徒番号08番ルイス=ガルシア」と「生徒番号17番アルマ=フローライト」、というヤツらしい。

08番のブルーディスティニーとかいうMSについては噂で存在を知っていた。
が、残念な事に彼は詳細を知らない。何でもNTがどうのこうのという機体らしいが………
………少しだけ、興味沸いた。ブルーディスティニーという機体に。
17番のエビル・SというMSについては、全く聞いた事はないので保留。
ただ、年齢と性別だけが気になった。
17歳の女性。まぁ、エルナと同じくらいだ。
………リトラのお姉さん、25歳は年増かもしれませんよ。

………話がそれた、とにかく、問題はディジェが北に向かっている、そしてそこには2機のMSがいる、という事だ。
恐らくリトラは気づいていない。
そして、相手の2機の内1機が偵察機があるのならば、こちらの動きは筒抜けのはずだ。
戦闘を行ったらしい反応も無く、2機が仲良くこちらへ向かってきているという事は
二人は同盟を組んでいるとまでは言わないまでも、好戦的ではない、とは思える。
しかし、まぁ、それも憶測だ。

208 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/19(木) 16:15:58 ID:???
「エルナちゃーん、とりあえず心の準備だけはしておきなー、北から生徒さん二人がきてやがる」
ハロルドは無視だ。アイツが通信切ったのは、俺とは話したくないって事なんだろう。
だったら、教える必要も無いだろう。きっと、俺から教えられるのはムカつくはずだ。
それに、アイツはいい年こいたオッサン、エルナちゃんと違って教えるサービスなんざ必要ない。

ともかく、エルナにだけ通信を送りアイザックはリトラを追う。
その間にレーダーを確認。………着々とこちらに近づいてきているらしい。

「リトラのおねーさん、ストップしたほうがいいんじゃねぇ?」

そう言ってリトラのディジェの横に並び、立ち止まる。

「C-17にMS反応が二つ………そっちのディジェ、とかいうMSでもわかるだろ?」

距離は遠くない、しかし、近くも無い。
とりあえず、C-17にいるMSのモニターにもこちらの機影が映っているだろうという位置。

「04番トコ行くんなら、東のハイウェイ乗ってった方が早いんじゃない?
 あの2機相手にすると、相手が猛獣であれ小動物であれ、時間は使っちまうぜ?
 ………どうでもいいけど、全然離れられねぇなぁ、俺たち
 運命の赤い糸とかいうので繋がってんじゃねぇ?」

小指を見せてニカッと笑い言うと北へとカメラを向けて、通信回線を開く。
………とりあえず、両方に。
カウボーイハットを脱いでニカッと笑う。ハロルドの時みたいに失敗しちゃならない。
「よう、俺、ファッツ=シュヴィール。よろしくぅ♥」
右手を軽く振って挨拶。


「アンタら南の方に向かってるみたいだけど、街に用事かい?
 それとも、このゲームとかいうのに乗り気で、俺みたいな人間をお探しかな?」


【行動 :エルナ、リトラと通信継続(-0P) ハロルドと通信切断(-0P)
     移動(C-20→C-19)(-1P) 08番ルイス・17番アルマに通信(-2P) 残り1P】
【位置 :C-19 砂漠】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題なし】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:人の気持ちを考えて、楽しみたい】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

209 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/19(木) 21:29:33 ID:???
先行したナインティの連絡を待ちつつ、彼は待機していた。
そちらへ向けられた通信が途切れ途切れには聞こえるが、よくはわからない。

(とはいえ、このままじっとしているってのも……性分じゃないな)

かさかさになっていた唇に舌を少しあてがう。口中で切れていた部分は治まりかけていた。

生徒情報をそのままにして、モニターに機体・武装の情報を引っ張り出す。
ナインティが言うには、彼が乗っているバウにも可変機構が備わっているようだ。
ならばアッシマーの変形機構を始めとして、確認することは山ほどある。

……その中で、ふとある部分に目が止まった。アッシマーの、その独特な円盤状の変形フォルムと
アインラッドの形状。そして、それに搭載された飛行機能である。

(タイヤを空に飛ばすって…空力とか疎い人間でもおかしいって思うだろ!?
 よくよくトンデモなマシーンみたいだな、こりゃ。
 しかしこの形状…ふむ? ちょっと捻ってみると……)

ポケットからメモ帳と鉛筆を取り出し、そこに何かを書き始めた。
時折モニターの図面を見返しながら、機体の全長や、変形後の各所機体サイズの変化。
アインラッドの内側のゆとりなどを徹底的に洗い出していく。

しばし経った後、よし、という掛け声とともに筆記用具を戻した。
だが、これを確実に行えるようにするのは片手間では難しい。

(ぶっつけ本番にならなきゃいいんだがなぁ……さて、向こうはどうなってる?
 ……仲良くランチタイムといけばよろしいんだがね)

ここに投下されてからだいぶ日も昇り始めている。
木々の向こうとさらに遠くから行われている会話に耳をそばだてる一方で、自分の身体とは別に
腹が独立して出す寂しげな鳴き声をなんとか我慢させていた。

【行動:思いつき(0P) 検証と確認(-1P)】
【位置:O-22/森林】
【残り行動値:3P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ だんだんと空腹】
【武装:ガンダムハンマー アインラッド】
【所持品:ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx1、1.7lx1、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.T-23/市街地への移動 3.01番の様子見 4.頬を冷やす】
【同盟:18番/ナインティ=アウェイキング】

210 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/19(木) 22:18:36 ID:???
彼が、生物的な本能によって東に向かってから、ある程度の時間が過ぎた。
彼の乗る砲兵は、座標で言えば高速道路と直結した橋にさしかかっていた。
そのころから、ようやく彼を襲っていた震えが止まり始め、汗も次第に止んでいった。

「・・・はぁっはぁっ・・・ようやく止まった・・・何なんだあの感覚は・・・」
彼はそんなことをつぶやいて、襲ってきた威圧感について考えていた。
あの威圧感は誰が発していたものなのか、そんなことを考えているうちに、
彼のザメルの操縦がおろそかになっていった。
徐々に、ザメルは右へ、右へと橋の外側に向かっていき、そして・・・
がこん!
「うわわっ!?」
彼が異常に気づいたときには、ザメルの右半身が橋の外側へはみ出していた。

「おちっ、おちるっ!」
彼は、何とかはみ出た半身を橋の上に戻そうと、右足に推力を集中させ、ターンさせるかのように
機体を動かし、右半身を端に乗せようとしていた。
だがしかし、度重なるトラブルのあせりか、
彼は考えていたこととは全く逆のこと、すなわち、左足に推力を集中させていた。
そして、彼の乗る砲兵は、広大に広がる運河に向かって勢いよく飛び出した。

「わ、わぁぁぁ!」
ずじゃぁぁぁぁぁ!!
ホバー走行で動く巨人は、そのまま水中に沈むということはなかったが、
あたりに水しぶきを撒き散らしながら、かなりの勢いでくるくると回転しながら水上を滑っていった。
「わぁっ、止まって、神様何とかしてぇー!」
錯乱した彼が、ようやく巨人の砲兵をとめられたのは、
座標にしてはU-13、そこから見える橋はまるでミニチュア模型ぐらいの大きさにまで縮んでいた。

【行動: 脱線(−1) U-11の橋の上から勢いよく落下、そのまま滑りつつU-13まで移動(−2)】
【残り行動値:1P】
【パイロット状況:錯乱中】
【位置:R-06】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル2本 そのうち一本は残り1,5リットル コッペパン2個  ノーマルスーツ ) 
      ネーム・タグ お守りの塊 ヘルメット 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:灯台へ向かう】


211 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/19(木) 22:24:08 ID:???
>>202
 捕捉している。されている。互いの関係は見事なまでの三竦み。
ただ、少し違うのは向こうはこちらを恐れているわけではないことぐらい。
相変わらず体がビクついているが、それでもカメラを各々の方へ向け観察させてもらう。
どんな事情があれど動き出さないならば今の内にやることはやらせてもらった方がいい。

 さて、まずはグフの方だが…流石に上手い。
施されたブッシュを利用した偽装に加え、少ない木々の中での巧みな身の隠し方。
見えそうで見えないそのやり方に何だかこっちのストレスが溜まってくる。
と、不意に相手が動いた。手持ちの丸太を足元に置き、2つの砲門が付いた兵器を左手に持つ。
ティターンズ製重MSのビーム兵器。見覚えがあるのはいいが、もどかしさがさらに増してきた。
元々1年戦争時のジオン製など殆どビーム兵器を使う事など前提にしていない。
その為、あの兵器をグフのジェネレーターで扱おうとするのは本来ならば不可能のはずだ。
しかし、そのぐらい向こうだって弁えているだろう。なら、ここでわざわざ取り出して来たのは一体。
臨戦態勢?ハッタリ?未知の兵器?ビーム兵器と機体の接続部も木々に隠されて詳しく確認できない。
彼は"老獪"と言う言葉の意味を体で分からされたような気がした。

 ストレスが溜まる老人の相手はひとまずここまで。今度は橋の袂にいるちっこいのにカメラを向ける。
『ベルガ・ギロス』。改めて資料に目を通すが、その名前は全くもって聞き覚えが無い。
なにより疑問なのがその全高。歴史的に見てグフが自分の機体より小さいのはわかる。
しかし、目の前の機体は向こうのグフよりもさらに小さい。プチモビクラスと言ってもさしえないが
駆動方式の滑らかさを見る限りでは明らかにプチモビとは程遠い代物と言える。
それにしても、機体もさることながらこの中のパイロットも何者だろうか。
先程から感じるこの戦意。とても18歳の女性が操縦しているとは思えない。
向こうのじいさんもそうだが、どうにも自分以外にも"複雑な事情"をお持ちの皆様が集められてるようだ。

 さて、そろそろ引き際だろうか。お互いこちらに発砲してこないとは言え戦意は十分。
このままここにいても2人がどいてくれるわけでも無し。且つ他にも街に向かう参加者がいる可能性もある。
大体の概要を伝えて、サイモン氏と今後の動向に付いて話し合うしかない。
向き合う2機を尻目に機体を後退させようとすると、突如としてグフの方から通信が飛んできた。

212 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/19(木) 22:25:24 ID:???
「ワシはジオン公国地球方面軍北米軍大尉、アロンソ・セルバンテスである。
 そこのバウのナインティとやら、所属はどこじゃ? アクシズの末裔か?
 何故に連邦のアッシマーなどと行動を共にしておる?!」

 モニターに映し出された白髪の老人。
その言い回しから時代錯誤と言う印象は受けるが、眼光の鋭さはそれを補って余る物を感じさせる。
いっそ無視して一目散に逃げ帰ろうとも思ったが…相手の機体の動きはそれを許してくれなさそうだ。
そうなるとこの手の輩には嘘を言っても仕方ない。下手な嘘はより一層の誤解を招く。
仕方なく、できる範囲で言葉を選んで彼は通信を返す。

「えー…と…御丁寧にどうも。
一応、俺は元ネオ・ジオンの関係の者ですが…現在は退役済みです。
それと、向こうのアッシマーに乗ってるのはルポライターの方みたいで…連邦というか…軍人でもないみたいで。
まぁ…たまたま一緒になったもんですから、行動を共にしてるんですけども…そんな感じで。」

 伝える事は伝えたと言う感じだ。
こういう時、サイモン氏ならばもっと上手い回答を思いつくんだろう。
通信を返し終わり、彼はまた深い溜息を一つつく。
それと、これで終わりではなくさらにもう一機厄介な相手がいるのだ。
コクピットの中の遠くを見るような顔つきが言葉より全てを表しているようだった。

【行動:01との通信(-1P) 01番と10番の観察(-1P)】
【位置:P-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク)
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:01番と10番の様子見】
【同盟:18番 サイモン=クレイガー】

213 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/19(木) 22:25:42 ID:???
あ、すみません、ちょっと位置座標について間違えがあったので修正します。
>189
修正前【位置:R-06】→修正後【位置:U-11】
>210
修正前【位置:R-06】→修正後【位置:U-13】

申し訳ございません。
後、データ管理人様、管制官室での指摘ありがとうございます。

214 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/19(木) 22:26:36 ID:???
クラウディア=ゲールからの応答は、俺が通信を送ってからさほど経たないうちに来た。
革手袋をつけた右手で頬を掻き、もう一度クラウディア=ゲールの顔を見る。
その落ち着いた物腰から察するに、彼女は年は若くても軍に籍を置く人間なのだろう。
そして、彼女の言っている事は本当なのか…。
だが、頭の中で答えが出る前に、既に口が開いていた。
「クラウディア=ゲール。君の言う事を信用する。
 この殺し合いの中で全面的に信用するのは無理な話だけど……それでも君が戦うつもりで
 ない事ははっきり分かる」
思わず口が先に出てしまったけど、言葉を言いながら考えを進める。

さっきレーダーに彼女のMSが映った時、その機影はピクリとも動こうとはしなかった。
敵意があれば、何らかのアクションを起こしてもいい筈だ。
この距離では、無人の振りをしても意味はない。
通信回線を繋げてしまえば、モニターに映ってしまうから。
多分その時、彼女のMSは本当に無人だったのだ。
彼女はさっき言っていた、欲しい物を探しに行っていたのだろう。

…少し強引になってしまったけど、これは只の建て前かもしれない。
俺自身の判断を自分で納得する為に、理由づけしたかっただけかもしれない。

自分の回りくどさに少し苦笑してしまう。
だが、目の前の少女1人を信じる為に、ここまで考えなければならない事が、寂しい。

静かに笑った。
「じゃあ俺も君の質問に答えよう。
 …俺が食料を調達した時、まだ君がいたら…」
もう一度右手で頬を掻く。
「…正直その時になってみないと分からない。
 だけど…その時、もし君が良ければ……暫く行動を共にしないか?
 こんな夢も希望もない世界でも、1人よりは2人の方が違ったものも見えてくる気がするんだ」
更にもう一度頬を掻いた。
こんな告白じみた言葉を言ったのは生まれて初めてだったから、どうにも落ち着かない。
父さんはMSの事は1から10まで教えてくれたけど、こういうのは…ね。
「あくまでも選ぶのは君で構わない。
 君が1人で生きていくのなら、俺は止めはしない。それも個々の生き方だから…」

(続く)

215 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/19(木) 22:28:57 ID:???
そこまで言ってから、俺はレーダーに映る新たな機影に気がついた。
機種は…ゲルググ。
あの1年戦争の、ジオン公国のあれか?
シャッコーやビギナ・ギナといった全く知らないMSもいれば、ゲルググのような昔のMSもこ
の戦場にいる。
この組織は…どうやってこんなMSを持ってきたのだろう。

小さな、しかし消えそうにない疑問を感じながら、通信回線を繋ぐ。
モニターに映ったのは、泣き腫らした目をした少女だった。
着ているのは、どこにでもあるような作業服。
…この少女は、軍とは何の関係もない所からさらわれてきたのだろうか?

生徒名簿を見ながら話しかけた。
「俺は生徒番号11番のアルバート=パーシングだ。
 君の名前は…ニース=エルネージュだね。…俺に敵意はないから、心配しないでいい」
なるべく刺激しないように言葉を選んだ。
初めて会って敵意があるかないかなんて、彼女には分からないだろう。
ただ、彼女の泣き腫らした不安そうな表情を見ていると、放ってはおけないのも事実だった。

【行動:14番へ回線接続(−1)9番に回線継続(0)】
【残り行動値:3p】
【位置:U-23】
【機体状況:異常なし】
【参加者状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2】
【所持品:ディパック、水2?入り2本、コッペパン2個、お守り、ペンライト、ポータブルプレイヤー】
【行動方針:2人の答えを待つ】


216 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/19(木) 22:55:58 ID:???
あの日以来、世界が敵に回ったようだった。
仲の良かった近所の人たちや、親戚達までもが何故か私を避けて、上辺だけの慰めの言葉を贈り、
養護施設の人たちまでもが私との間に一枚の壁を作って接してきた。
私に接する総ての人間、いや世界そのものが、私を拒絶しているようだった。
原因は何なのかよく分からない。
ただ、軍の人たちが見舞いに来たときのみ、
やけに脅えているような素振りだったのが印象に残っている。
でも多分、それは別の理由……。

『そうか、ならばエルナと呼ばせて貰うぞ。
 私はリトラ、人にはリトラ=クロームと呼ばれていたし、ここでの名もそのような事になっているがな。
 ま、人の決めた通り名のようなものだ。呼ぶ機会があれば、ただの“リトラ”と呼んでくれればいい』
だから、優しい顔を浮かべ、声をかけてくれた事が暖かかった。
心から私に接してくれる事が、とてもうれしかった。
同時に、このような場所でこの人……リトラさんに出会ってしまった事が悲しかった。

「はい……リトラさん。」
私も、リトラさんに現在出来る満面の笑みを浮かべ、返事をした。
まだ頭痛はし続けている。でも、"この時"は、永劫に存在するものではないのだ。

『あいよー、それじゃあエルナちゃん、って呼ばせてもらうぜ
 俺の事は適当に呼べ、ファッツさんでも何でもいいから、さ』
「……はい。ただ、ちゃん付けは……別にいいです。」
なんだか子供扱いされているようで、抗議をしようと思ったが、やめておいた。
結局私は、子供なのだ……この戦場の中ではかなり幼少の部類に入る方の。

その後も、ファッツさんとリトラさんの会話は続く。
いつの間にか、ハロルドさんがC-21に入りつつ、リトラさんと会話していた。
ハロルドさんはそのままC-21を抜け、B-21へと向かっていく。
街の中の何かを探しているのだろうか……?

217 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/19(木) 22:56:53 ID:???
『このエルナがウサギで……我々が、猛獣か。
 猛獣に一方的に嬲られる非力なウサギの姿を余興とするか
 ……奢り高ぶった者共による極めて醜い儀式を思い起こさせられるな……。
 “マン・ハント”という……』
ふと、通信機越しにリトラさんの声が聞こえてきた一文が頭に残る。
ウサギと表現された事には、悔しさがなかったわけではない。
この四年間、無駄に過ごしてきたわけではないから。
……だが、このようなMSなどという物が相手では、無駄と言わざるを得ないのだろうか……。

『……達者でな。お前を脅かすものとは、私が身を喰い合ってやる。
 だが、それ以外は……お前自らの力で生きるための努力をしろ』
街を立ち去る前に、相変わらず優しげな眼差しでこちらを見つめながら、リトラさんは言った。
何でこの人は……こんな事をこんな目で……。

「あ……あの……。
 ……解りました。私は……自分の命は自分で守ります。」
それはお父さんとの最後の約束……そして、遺言。
そして……私をこの世に支える、言葉。
結局、それ以上は何も言う事が出来ず、リトラさんを私は見送った。

『エルナちゃーん、とりあえず心の準備だけはしておきなー、北から生徒さん二人がきてやがる』
ファッツさんからの通信が入ったのは、それから間もなくの事だった。
驚いて、すぐにレーダーを確認する。すると、確かに北に二体の反応。
また気が付かなかった自分に少し腹が立った。あとでアラーム機能でも探しておこう。
ともかくリトラさんは、そこに真っ直ぐに向かっている。恐らく、気が付いてはいないだろう。
ファッツさんは通信を送ると、先に北へと向かっていった。
一瞬、私も向かうべきかどうか迷う。

「解りました。私は……此処で待機させてもらいます。
 戦闘になっても……足手まといになりそうなので。」
だが、結局私は此処で待機する事にした。
理由は、半分はファッツさんに言った通り。
もう半分は、大勢で行ったらこちらが同盟を組んでいて、
集団で襲いかかって来たのだろうと勘違いされるかも知れないと判断したからだ。
しかし、同盟を組んでいるという事は逆に交戦意志がない事の証明になるのではないだろうか……。
いや、一度待機すると言ったら大人しくしておくべき……だと思う。
だが、待機しながらも前方の動きからは目を離さないようにした。
幸いこのMSは狙撃用の機体に分類されるらしく、カメラのズームもかなり高性能らしい。

「……戦闘になるのかな……。」
出来る事なら、体調はあまり良くない状態での戦闘は避けたかった。
C-19へ向かったファッツさんは、二機に通信を送るようだ。
とりあえず戦闘をいきなり仕掛けるという事はないらしく、ホッとする。

『よう、俺、ファッツ=シュヴィール。よろしくぅ』
『アンタら南の方に向かってるみたいだけど、街に用事かい?
 それとも、このゲームとかいうのに乗り気で、俺みたいな人間をお探しかな?』
……前言撤回。若干不安になってきた。

218 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/19(木) 22:57:37 ID:???
【行動:通信継続(-0)待機、警戒開始(-1)】
【位置:C-20 崩れたビル】
【機体状況:ゲルググ・J 特に問題なし】
【パイロット状況:症状発症中(それなりの頭痛)】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:物資補給 頭痛を押さえ込む 北の二機への対処】

219 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/19(木) 22:58:27 ID:???
>>212
ナインティからの通信は、実に煮え切らないものじゃった。
戦場記者がMSに乗る時代か。いやはや何というべきか。(*1)
しかし、それよりも……

「その若さで退役とは、身体でも壊したか!?
 見たところ、細くはあるが健康そうじゃが……まさか詐病で逃げたわけではあるまいな?
 で、どこじゃ。どこの部隊におった? 誰の下でどんな任務をしておった?
 ネオジオンの連中とは共闘したこともあるからの、ひょっとしたら共通の知り合いがいるかもしれん」

ワシは興味津々、という風に語りかけた。
好々爺とした笑みを浮かべたつもりじゃが、ちゃんとできとるかのぉ。怖い目とかしとらんかの? (*2)

……実のところ、ワシはまだ少し、この自称・元ネオジオン兵を疑っておる。
階級も言わんし妙に言葉を選ぶし、完全な嘘では無いにせよ何か画しておる。
何よりこの若さで「退役」などと言うのが気に入らん。
大体じゃ。ジオンの理想のために一度は軍に身を置きながら、民間に下ってのうのうと暮らすとは何事じゃ!
ワシはこうして一人でも必死で戦い続けておると言うのに……。

ワシは、煮えくり返りそうな腸を押し隠し、奴に笑いかけた。
運良く見つけたジオンの仲間じゃが……このままでは信用して背中を預けることなどできん。
味方とするか、敵とみなすか、それともこの場は距離を置くか……コレへの返信次第じゃな。

ワシは黒くちっこい奴の方に再び目をやった。むしろ今はコッチの方の対処を考えねばな。
資料によると、乗り手は18歳の小娘。じゃが、MS操縦の腕は、年齢じゃないからのぉ。
例えば最初にネオジオンを名乗ったアクシズの連中は、強化実験に子供を使っていたと聞くしの。



【行動:16番と通信継続(0p)】
【残り行動値:3p】 【位置:P-24 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)(足元)、2連装ビームガン(未取付・ハッタリで構える)】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し、10番判断保留、16番の素性を探る】

(*1)繰り返すが、アロンソはどうも「参加者の事情と無関係に機体が支給される」原則を理解してない
(*2)爺さん、実は演技は下手です。目が笑ってません。

220 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/19(木) 23:03:49 ID:???
アルマのエビル・Sに自分の機体を着けた直後コックピットに警告音が鳴り響いた。

《敵機接近》モニターの上には赤い文字でこう浮かび上がっている。
レーダー上の光点がまたひとつ増える。
光点の上にデータが浮かび上がる。

《06番リトラ・クローム》《15番ファッツ・シュヴィール》
先に出てきた機体―――リトラのディジェ―――はゲルググのようだ。しかし、見たことがない。
後から追いかけてきた機体は見たこともない得意な機体。
ザクタイプの機体だ、見たことはない。どこかの特殊部隊で独自改良されたものだろうか?

ザクタイプから通信が入る
『よう、俺、ファッツ=シュヴィール。よろしくぅ?』

軽く右腕を振って挨拶する様はいかにも軽い。遊び人という風体である。



『アンタら南の方に向かってるみたいだけど、街に用事かい?
 それとも、このゲームとかいうのに乗り気で、俺みたいな人間をお探しかな?』

とも続ける。

221 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/19(木) 23:03:54 ID:???
(ここで眺めていても仕方ないですね。)

あそこにいるとわかった以上、西の基地に行くのをやめ
東側の基地を通りながらあの灯台へ向かえばいい
その行き先に他の獲物がいればそれはそれで好都合
私にとっては一秒でも速く、生命の削り愛を楽しみたい
のに変わりはないのだから。

お相手がどのような方でも生存本能の強い意思は
それだけで私を楽しませてくれる。
生と死の狭間で生き足掻く命
そして、無残に散っていく者の姿が
私を満たしてくれる。

こうして私から動くのも遠回りなっても
素晴らしい出会いを求める為がゆえに・・・・・・

そう期待を胸に、Gキャノンは東側の高速道路に出た。

殺意、憎悪、興奮、狂気の交じり合う時を求め彼は進む。
至福の時間を求めて・・・・・・。

彼は満たされていない、だから追い求める追いつづける。
彼は別のものに満たされている溢れ出すくらい溢れ出しそうなくらい
乾きは狂気を湧き上がらせ、やり場の無い狂気は求めさせる
戦場を惨劇を悲劇を・・・・・・生命を刈り取る快感を

(速く早く私を満たしてください・・・・・・。)

求める為に、Gキャノンは高速道路を進んでいく。

【行動:移動N−15→N−14→O−14→P−14→P−13→Q−13→Q−12(-4)
      途中から移動ボーナス】
【残り行動値:0】
【位置:Q−12】
【機体状況:Gキャノン・正常】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾100%) ビームサーベル×2、
肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾100%)腕部ダブルビームガン×2です
ギラドーガシールド ビームソードアックス(ソード・アックス・ピックの3形態)
二連装グレネード(シールド裏面)】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個 首輪 
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 】
【行動方針:すばらしき出会いを探しに(喜)】

222 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/19(木) 23:04:41 ID:???
>>220続き
この言葉が妙に突っ掛かった。通信機のスイッチを入れて相手に返信する。

「今、《乗り気で俺みたいな》と言ったな。つまり君は殺し合いに乗り気と言うわけか?シュヴィ―ルさん」

この殺し合いに乗り気な奴は全体通信の男だけではなかった。
この男もだ。手に汗が滲む、この男は危険だと生と死の戦場で培ってきた経験と本能がそう叫んでいる。
でも、この口調では今はやる気が無いようにも感じられる。
こいつの真意が読めない。いま何を考えている?こいつは・・・・・・・・・・・・。

「今ここでドンパチをする気は無い。俺達、いや俺というべきか?当面の生活するための物資が欲しい。」

ゲルググのような機体にも通信を入れる。
そしてその後に一言付け加え、機体の180mmキャノンの薬室に弾丸が装填される
「そっちがどうしてもやると言うのならば相手をするがな。どうする?」

【行動:通信(ー2) 装薬(−1)】
【残り行動値:1P】
【パイロット状況:180mmキャノン装填中】
【位置:C−17】  
【機体状況:06・15・17番に通信回線継続】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きる・アルマについて行く】
【同盟:なし】

223 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/19(木) 23:18:50 ID:???
>>150-151
 真っ直ぐ南に向かっていると、
太陽と腹時計が同時に昼の時間を告げた。
空腹感に耐えることは出来ないことは無いが、
ちょうどレーダーに反応はなかったので、
一旦機体を停止させると、コッペパンを取り出した。
包装紙を破ると、中のパンを一口大に千切り、口に放り込む。
数回咀嚼。
唾液と混ざり流動体となったそれを喉へ押し込む。
味は殆どしない。
ジャムもバターもないのだから当然だ。
我慢するしかない。
不快感を少しでも紛らわすため、コックピットハッチを開放した。
外の涼しい風が、中に籠もり熱を持った空気を掻い出していく。
コックピットの中が快適になると、
急に食べているパンも美味しいよう思えた。

 のどかだった。
大地を覆う草原は、風を受けると波うち、
地形の僅かな起伏に合わせて複雑な緑の模様を作っていた。
空は、雲が1つのんびりと進み、
他は青く、目が痛くなるほど青く澄み渡っていた。
ときおり辺りに鳥の声が響いた。
なだらかな丘が点在するこの平原が、
今も尚参加者達が最後の1人になるまで戦い続ける、
最悪な戦場の一部とは思えなかった。

 空になった包装紙を小さく丸め服のポケットに収める。
ハッチを閉じるとMSを動かした。
先ほどまで見ていた景色の一つ一つが、
機体の横を通り過ぎ、後ろへと消えていくのが名残惜しい。
ふと、ここから西へ向かえばジンペイとの通信のときに紛れ込んできた、
マサヤなる人物の所に行けることに気づく。
だが、食料は半分、パン1つだけ。
後一食分しかないというのは大問題だ。
彼には悪いが無視することにし、街へと向かった。

【行動:食事(-1)、移動(U−16→U−17→U−18→U−19)(-3)】
【残り:0】
【位置:U−19】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー,ビームトマホーク×2】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、
        水3L半、コッペパン×1、MS整備の本】
【方針:U−22の街で食料の調達】

224 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/19(木) 23:46:26 ID:???

「物好きな人もいたものね……」

半ば呆れつつも、自分で好きにしろと言ったのだから受け入れる他に選択肢は無い。
通信回線を再接続すると、状況を手短に説明する。

「南の街には3機……いえ、4機のMSがいます。
 ここからじゃ戦ってるかどうかはわかりませんけど……
 4機目が他の機体を素通りしたところを見ると、戦っているわけではなさそうです」

そうこうしているうちに、6番と15番の機体が北上し始めた。
先行する6番を15番が追うかたちだ。
そのうち15番が6番を追い越し、BDVの索敵圏内に入り込んだ。

『よう、俺、ファッツ=シュヴィール。よろしくぅ♥
 アンタら南の方に向かってるみたいだけど、街に用事かい?
 それとも、このゲームとかいうのに乗り気で、俺みたいな人間をお探しかな?』
「…………」

アルマはため息をついた。
軽薄な人間だ。 第一印象は大切だと進路指導で学校の先生も言っていたが、
これでは到底良い印象を得ることなどできないだろう。

「ルイスさんと概ね同じです。
 少なくとも私はあまり乗り気じゃありません。
 私、殺人によって快楽を得るような人間じゃありませんから。
 ……殺し合いに乗り気だなんて、変わってますね」

なるべく柔らかい口調で伝えてみる。
間違いない。 以前感じた『嫌な感じ』はこの男だ。
同じような嫌悪感を今も感じる。
機体を少し進ませる。 ちょうどC-18に差し掛かった。

「けれど、もしも……
 もしもあなたが敵だと言うのなら、私は撃ちますよ。
 あなたが私の敵なら。 あなたが私を撃つのなら」

アルマは先程の自分の言葉を思い出した。
狂っているのだろう。 残らず全てとは言わないが、みんなどこかが狂っているのだ。
でなければ、殺し合いなどできるだろうか?

【行動:通信回線接続(-2)、C-17→C-18(-1)】
【位置:C-18/砂地】
【残り行動値:1p】
【機体状況:Green/通信回線:BDV、EWACザック】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx9、ノートPC、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:対応】

225 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/20(金) 00:58:49 ID:???
「ねえ…。ねえ…!誰か、いないの…?」

ニースのその声に答えてくれる人は、どこにもいない。
町だけが、沈黙をもって答えを返してきている。
ニースが最も聞きたくない答えを。

「あたし…どうすればいいの…?…あたし1人で…。わかんない…。誰か…おしえ、てよ…」

確かにニースは逃げるという自分の意思を見せていた。
だがそれは、町に助けてくれる人間がいる、という望みを託してのものでもあった。
そしてその望みが絶たれた時、彼女は再び道を見失っていた。

この町にいるのは、自分だけ。
耐えられない孤独感に、我慢していた嗚咽がこみ上げてきたその時、状況は一変した。

視界の端にある機械が音を立ててチカチカと光ったかと思うと、モニターの端に男性の姿が映った。
年齢はニースよりも少し年上だろうか。
悲鳴が口から漏れそうになる。
相手は服装から見ても、参加している生徒の1人だ。
見つかった。
自分はもう殺される。
この狭いMSの中で、生きながら焼かれていく。

(た、す…)

恐怖で喉が引きつり、声も出ない。

それでも何とかゲルググを動かそうとしたその時、ニースは思いもよらない言葉を聞いた。

『俺は生徒番号11番のアルバート=パーシングだ。
君の名前は…ニース=エルネージュだね。…俺に敵意はないから、心配しないでいい』

ニースは信じられなかった。
このプログラムに参加する人が、そんな言葉をかけてくれる事が。
そしてその言葉は、乾き切ったニースの心に潤いを与えてくれた。
男性の言葉は嘘かもしれない。
ニースを油断させる為の偽りの優しさかもしれない。
だがここまで死の恐怖に怯え切った彼女は、そんな事を考える余裕もなかった。

声はまだ出ないし、涙はまだ出ている。
しかし男性の言葉によって潤いを得た彼女の心は、これまでとは全く違う涙を両の目から流していた。
マニュアルを見ながら、通信を繋ぐ。
でも出てきた言葉は、辛うじて一言だけ。

「……あ、りが…とう」

【行動:11番に通信を繋ぐ(−1)】
【残り行動値:3P】
【パイロット状況:少し安堵】
【位置:T-23】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個
     作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ 】
【行動方針:まだ分からない】

226 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/20(金) 02:54:56 ID:???
>>203-205
『……そうか、そうか。連邦の軍人どのであったか。
 ならば、先ほど私の口にした言葉について、知っているだろう?その醜さについてもな』

荒事を回避するために交わしたはずの会話が、再度状況を一変させた。二転三転どころではない。
06番がはっきりと敵意を瞳に浮かべ、こちらをにらみつけてくる。

「………!?………」

話が良く見えない。先ほど06番が口にした言葉とは何だ? マン・ハントとか聞こえたが………「人間狩り」?
何のことかさっぱり分からない。穏やかでない言葉であることは確かだが。
「ジオンの残党狩り」なら………公的には「残存武装勢力の掃討」とか「治安維持任務」というが………知っているし、
仲間との会話で使ったこともある。その任務に就いたこともある。
だが、06番の使った表現は、あまりにも直接的過ぎた。

唯一つ確実なことは、06番は連邦軍人という存在が大嫌いなことらしい。存在が許せないほどに。

『参加させられるも、自ら志願するも無い。価値を見出せるも、見出せぬも無い。
 その手を血に染めた者には……例外無く、いずれ流させた血の報いを受ける時が来るものだ。
 私も、お前も。
 それが任務によって与えられた戦場か……ここだけかの違いだ。
 受け入れるのだな……お前は、運命から逃れられはしない』

それはそうかもしれないが、報いだの運命だの、芝居じみた言葉で酔うなといいたくなった。
口に出すことはできなかったが。

自分はれっきとした連邦軍人だ。
連邦市民による正当な選挙で選ばれた政治家によって構成された連邦政府によって組織された連邦軍に所属し、
法に基づいた連邦軍の任務を遂行するための正当な命令を受けて適法に行動してきた者だ。
悲劇や恐怖映画の主人公を気取る殺人鬼や享楽的破壊嗜好者ではない!

確かに、一部の部隊や将兵が必要以上の破壊行為や犯罪行為に手を染めたのは事実かもしれない。
だが、それは敵の連中も、ジオンやアクシズの奴等も同じだ。完璧に清廉潔白で品行方正な軍隊など古今東西存在しない。
06番は何らかの理由によって連邦軍に憎悪か恨みをもっているようだが、
同じ制服を着ているからといって犯罪者連中と同じにされてたまるか………と言ったところで、どうしようもない、か。

この手の話は理性や筋道でどうこう出来る話ではない、ぐらいのことは自分にも理解できる。
自分に自分の人生に基づく考えがあるように、06番にも06番の人生に基づく考えがあるのだろう。
人生はえてしてそういうものだ。だから神様に助けを求めたくもなる。時には恨みたくもなるが。

少なくとも、自分は全てのスペースノイドをブリティッシュ作戦を理由に非難するつもりはないのだけれど。

『貴様には興味がなかったが……気が変わったぞ。
 連邦軍人というのならば、貴様は“強者”だ―――私は、貴様を照準に捉える事を躊躇いはしない。
 今この場で、貴様に手を出さん事は変わらん。
 だが、覚悟するのだな。……いずれ逢いに行ってやる。
 それは半日後か、3日後かはわからんぞ?……せいぜい、牙を研いで待っているがいい』

「なっ………!?」

227 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/20(金) 02:55:58 ID:???
>>206-208

一方的にそう宣言すると、06番のマーカーが移動を開始した。再び北に向かい、そのままズサのレーダーレンジから消える。
15番もそれを追う様に北に消えていった。意気投合したのか再度殺りあうための場所を他に求めたのかは分からない。
距離が離れたせいで、通信も自然と断たれた。その部分の通信用モニターが再び外の風景を映し出す。

「何だってんだ………?」

美人にロックオンされたというなら、普段ならば仲間との馬鹿話のいいネタになるだろう。
だが、このような状況で文字通りターゲッティングされたというなら話は別だ。
どんな美人だろうが何だろうが、自分を捕り食おうとする肉食獣の毛並みの美しさを賞賛する余裕などない。
とりあえず厄介そうなのが2機そろって離れてくれたのはありがたいが、問題は何ら解決されてはいなかった。

「………勝手に刺激でも何でも求めればいいさ。付き合ってられるか………」

一つため息をついてから、収集したデータとその結果のチェックをしてみる。
C-21とB-21の地形はほぼ把握した。仮にこの場で戦闘になったとしても、地形を敵にはしないですむ。
C-20とB-22については、ここから視認出来る範囲の障害物(いわゆる高層建築物)は掌握したが、
戦闘に必要な十分な量のデータを得るにはやはり現地での調査が必要になるだろう。
B-22を調べるのは比較的簡単だが、もう一方については………

「………………………」

1面だけ開いているモニターに映る少女に視線を向ける。
さっきまでは06番と15番の動向に集中せざるを得なかったせいであまり注意を払えなかったが、
よく見るとその端正な容貌には苦痛かそれに近い種類の何かが浮かんでいた。
少女本人はそれを意識してこらえているようだったが。どこか具合でも悪いのだろうか。

「………………………」

大丈夫か、と声をかけようとして躊躇する。
声をかけてどうする、親切にしてどうする。少女は自分の敵で、自分は少女の敵なのに。
身体の調子はどうですか、大丈夫ですか、大丈夫だったら今から殺しあいましょう………そう言うのか?
それに、少女が06番と同様に連邦軍に激しい憎しみや怒りを覚えている可能性がないわけじゃない。
差し出された手を振り払われ、仇敵のように睨み付けられ、ゲルググを剣としてその切っ先を突きつけられたら、
その刃を向けられたら…………どうするのか。

ただ、06番が彼女を放置したということは(その言葉をそのまま信じれば、の話になるが)、
06番にとって彼女は「刺激的な戦い」をもたらすことの出来る存在ではないということになる。
その見積もりを信用するならば、彼女は戦士でもニュータイプでもなく、少なくとも優秀な戦士や
腕の立つパイロットではない、という結論が導き出されてしまうのだが。

その少女を自分は殺すのか。少女を撃つのか。少女と戦うのか。
非武装の市民を、一般人を守るのが任務だと教えられ、そうあることを心がけてきたつもりの、
地球連邦軍の士官であるこの自分が。

>>216-217

機械の目で捉えられる限り、少女の機体を表すマーカーは動きを見せない。
モニターを見ている限りでは、どうやらまだ06番か15番との会話を続けているようだが。
彼女なりに色々と考えたり悩んだりしているようで、そのたびに内心の動きが素直に表情に表れるのが
微笑ましい………と素直に思えるのだろう。まともな世界でならば。

しばらく考えた、というより思い悩んだ後、ハロルドはもう一度少女に話しかけた。

228 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/20(金) 02:56:36 ID:???
「………エルナさん、と呼ばせてもらうが、自分はこれからB-22へ向かう。
 君がこれからどう動くのかは分からないし、自分がとやかく言えることでもないが、
 もし、君が自分の方に移動しようというのなら、そのときは……」

もし、自分と今すぐ戦うつもりがないというのなら、とは言えなかった。

「………先ほどのように、真っ直ぐというか、勢いよく来るのではなくて、ゆっくり来て欲しい。
 そうしないと、その、何というか、自分は軍人で、パイロットなので、
 あまり急に動かれると、妙に勘ぐってしまうところがないとは言えないんだ。職業柄ね………」

急に近づかれると戦闘機動と勘違いして撃ってしまいそうになる、とも言えなかった。

「誤解しないで欲しいのだが、これは命令とか、強制とかではなくて、ただの頼みなんだ。
 話を聞いてくれると嬉しいが、聞けと言うつもりはないので、それは分かって欲しい」

………あえて返答は待たずに、機体を南に向け直してB-22の南側市街地に移動する。
回答を待っても無視されたり、敵対的な態度で返されるのが怖かったから。
B-22に入ってゲルググのマーカーがディスプレイから消えたあたりで、少女との通信も必然的に途切れた。

「………………………」

こちらの状況も変わらなかった。人がいないことをのぞけば、よくありふれた都市そのものだった。
受ける印象は墓場でしかなかったが。
ネオ・ジオンのモビルスーツが昼日中から街中をのし歩いても、何の反応もないし誰も窓から顔をのぞかせはしない。
もし誰かいるなら、ここがまともな場所であれば、直ちに非常サイレンが鳴り響いて警察が飛んできて、
近傍の連邦軍基地からMS隊が発進するはずだが。
実際にはパトカロールエレカの1台も、先行偵察機の影も見えはしない。

「………………………」

さらに気は滅入ってきたが、一通りデータは収集し、市街戦になった場合に必要な地形の把握を完了する。
近づく機体がないことを確認した上で、ハロルドは偵察中に目をつけておいた1軒のコンビニの前にズサを移動させた。
自分と一緒にコクピットに放り込まれていたディパックを中身を一度取り出してから背負い、
何故か一緒におかれていたシャベルを手に取る。
別に街中で穴掘りをしようと思ったわけではなく、いざというときの武器代わりのつもりだった。
旧世紀の戦争………塹壕戦では、シャベルが最良の兵器であったという記憶が脳裏のどこかに引っかかっていたので。

「………………」

ハッチを開き、地上乗降用のエレベーターワイヤーで地上に降り立つ。
目の前にあるのは、知らない名前のコンビニエンスストアだ。
特徴的な看板、外からでもはっきりと分かる過剰なまでの照明、整然と並べられた商品………まさしくコンビニだ。
店内に客も店員もいないことをのぞけば。

視線を街路に戻してみる。
通り過ぎるのは風とわずかな砂塵だけ。
路上にあるのは少しばかりの落ち葉と紙くずと空き缶だけ。
人の気配の途絶えた、新品の廃墟。吹き抜けていく風の音が妙に寂しく、心細い。

「………俺もゴミみたいなもの、か」

ふと空を見上げてみる。分かるのはここがコロニーではないということぐらいか。
すぐそばにそびえ立つ機械の巨人は駐機態勢を保ったまま、ただひたすらに次の命令を待っている。
その沈黙の巨人を見上げる男の姿は、ひどく小さく、頼りなく見えた。

229 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/20(金) 02:57:13 ID:???
【行動:02番、06番と通信自動断絶(0+0)、B-21→B-22へ移動(1)、
    さらに索敵範囲内地形データ入力継続(1)、コンビニ発見・移動(1)、MSを降りる(1)】
【位置:B-22/市街地/コンビニ前路上】【行動値残り:0】
【機体状況:AMX-102 ズサ/問題なし】【通信状況:なし】
【パイロット状況:健康・ある種の決意?・でもコソコソ】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース】
【方針:絶対に家に帰る、とりあえず物資補給】
【同盟:なし】

230 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/20(金) 12:31:03 ID:???
戦意は充分、とでも思われているのだろうか。

「別にそんなつもりは無いんだけどね」

隣接するエリアの2機のMSをそれぞれ視界に納めながら、レベッカは伝わってきた感覚に苦笑を漏らした。

警戒。
困惑。
そして、威圧感。

それぞれ色彩の違った空気。
後から現れたMSの周りには、オレンジ色の靄のようなものが浮かんでいるように見える。
勿論それは実際の視覚によって捉えたものではなく、あくまで彼女自身の感覚というフィルターを通したイメージだ。
昔から、こういったイメージが何となく見える力が彼女にはあった。
直感的に感じ取った敵意に反応し、窮地を凌いだ事も幾度か経験している。
ニュータイプ適性と言われるものかどうかは、生憎と自身で確かめた事は無い。さして興味は無かったからだ。
一応は同僚に相談した事もある。
最新鋭のサイコミュ搭載機を受領する事が内定していた彼の言葉によれば、彼女も間違いなくニュータイプの一人であるらしかった。

だが定義づけなど無くとも、この力は戦場でそれなりに役立ってくれる。
逆に言えばそれなりに役立つ程度でしかない。
己にとって有用であるならば、名前が与えるそれ以上の幻想は要らないというのが、自らの力に対するレベッカのスタンスだった。

231 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/20(金) 12:36:27 ID:???
「好戦的……ってばかりじゃないんだよね」

最初の教室での光景を思い出し、伝わってきた感覚にさもありなんと頷く。
全員の顔を覚えているわけではないが、凡そ戦争とは無縁であろう人畜無害な容貌の人間も数名いた筈。
容貌どうりの人格を備えている人間ばかりではないという事ぐらい、勿論レベッカも知ってはいるが……。

――気の毒、だけどね。

彼らには運が悪かったと諦めて貰うしかないだろう。
死は平等ではあるが公平ではなく、運命もまた然り。故にいつだってそれらは理不尽かつ唐突なのだ。
半ば諦観にも似た枯れた感慨を抱きつつ、最早長居は無用とばかりに一気に橋を渡り切る。
静かな駆動音。
機体性能の証明たるソレに少しばかりの心地良さを感じながら、一路街を目指した。

「またっ!?」

市街に進入しようとした矢先、索敵範囲内に現れた3機のMS反応に、レベッカは思わず声を上げてしまう。
現時点では戦闘は行なわれていないようだが――
ビルの狭間、注意深く機体を進めながら彼女は相手の出方を窺った。

【行動:Q-23→T-23(-2)】
【位置:T-23(市街)】
【残り行動値:2】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、軍服)】
【方針:火器の確保】
【同盟:なし】

232 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/20(金) 13:47:32 ID:???
>>208
砂漠に侵入して間もなく、後方よりファッツのアイ・ザックが追いつき、機体を並べてきた。

「どうした、ファッツ?そんなに私との戦……
 『リトラのおねーさん、ストップしたほうがいいんじゃねぇ?
  C-17にMS反応が二つ………そっちのディジェ、とかいうMSでもわかるだろ?』
 ……何だと?」

その瞬間、レーダーが二機のMSの反応を捉える。

「BD3号機……知らん機体だが……パイロットは生徒番号08番・ルイス=ガルシアか。
 それに、こちらのエビル・Sなどという機体も知らん。生徒番号17番・アルマ=フローライト、
 若い参加者だが……。
 ……だがファッツ、これを知らせる為に、通信では済まさず、わざわざここまで来たというのか?」

思わず呆気に取られてしまったが、ファッツのお節介は悪い気がしなかった。
意外と可愛い事をする―――。
自分でも気がつかぬうちに表情が柔らかくなるリトラだったが、
ピンと立てられた小指と赤い糸発言によって、その表情を凍りつかせた。
こめかみをぴくりと動かしながらも、ファッツの提案に対しての答えを返す。

「……その赤い糸というのは、倒れ伏す者へと拳より垂れ落ちる血の糸の事か?
 ふん……まあいい。
 その提案はもっともだが、マサヤ=タカノに限らず、相手はこの戦場の至る所に居る。
 勿論、当面の目的地は灯台とするつもりだが、道中、別の相手に遭遇する可能性が極めて高い。
 誰と戦うにしろ、現状の武装では満足とは言えんのでな。
 ナギナタ一振りで戦わざるを得ないのならば、それなりにやり方も無い事は無いが、
 相手が複数の場合、高い空戦能力を備えていた場合、遮蔽物の無い開けた場所で戦う場合―――
 これだけでは対処するにも、限界がある。
 まずは北の基地へ行き、このビームキャノンの取り付けと、
 使える武装が無いか探索しようと思っていたのだが……甘かったな。
 炎天下の砂漠を突っ切る馬鹿は私くらいのものだと思っていたが―――
          や             や
 ……まあいい。戦らざるを得なければ、戦ってみせるまでだ。
 遮蔽物は、作り出そうと思えば幾らでも作れる」

先ほどのハロルドとの遣り取り以降、どうも内に沸き起こった闘争心の遣り場が無くて困っていた所だ。
それに、この二機が街へ行き、エルナに危害を加えないとの保障も無い。
アルマという娘の年齢はエルナと似たようなものだが……この娘もまた、エルナのように……?
いや、戦う術を持たぬ者という保障はどこにも無い。
二機のパイロットに相変わらずの調子で通信を送るファッツを横目に、
いまだに通信の繋がったままのエルナをちらりと一瞥し、
再び敵機となるかも知れぬ二機の居る前方へと視線を戻した時。

>>222
ファッツの言葉に対して、BD3号機とやらからの返答が来る。

「ドンパチする気は無いと言っているが……こいつは躊躇ってはいない。
 襲い来る敵を討ち払う事に、何の躊躇いも感じてはいない」

233 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/20(金) 13:50:49 ID:???
>>224
もう一機のエビル・Sとやらは、はっきりとその行動で以って意思を示してきた。
歩みを進め、ついに隣接するエリアへと到達する。

「クク……こいつらは“やる気”だぞ?ファッツ……」

ニヤリと笑い、ディジェを前進させるリトラ。
蜃気楼を掻き分け、エビル・Sの漆黒のシルエットが次第にはっきりと形を成す。

「……小さいな。だが、その形状で解るぞ。
 小さいからとて、こいつがオモチャでは無いという事はな……」

未知の機体との戦闘を楽しみたいとの欲求がリトラを戦いへと駆り立てようとするが―――
リトラのディジェはビームキャノンをいまだ抱えたまま、ナギナタの発生器を手に取る様子も見せず、
二機との距離を詰めながら、二機との通信回線を開き、こう告げた。

「おい、お前達。
 この街には物資を求めに来ただけだと言っていたな?
 ならば、質問に答えてもらおうか。
 物資を調達した後、お前達はどうするつもりなのかという事を。
 お前達は、どのようにしてこのプログラムを生き残ってゆくつもりなのかという事を」

モニターに映る二機のパイロットの目へと鋭い視線を向けるリトラ。
彼らの瞳に浮かぶ色は―――?

【行動 : ファッツ、エルナとの通信継続(0) C-18へ移動(-1) ルイス、アルマへ通信接続(-2) 残1 】
【位置/場所 : C-18/砂漠 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : 獣は獣で互いに身を喰いあえば良い その為の戦いの準備 “検証” 】

234 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/20(金) 14:41:53 ID:???
「BD3号機……知らん機体だが……パイロットは生徒番号08番・ルイス=ガルシアか。
 それに、こちらのエビル・Sなどという機体も知らん。生徒番号17番・アルマ=フローライト、
 若い参加者だが……。
 ……だがファッツ、これを知らせる為に、通信では済まさず、わざわざここまで来たというのか?」

「んー?まぁ、お姉さんには死んでもらっちゃ困るしねー。
 もしもの為の助太刀ってヤツ?」
リトラからの通信にそう返す。
ここでリトラに死なれるわけにはいかない、彼女と自分は、また今度「楽しむ」約束をしているのだから。

「今、《乗り気で俺みたいな》と言ったな。つまり君は殺し合いに乗り気と言うわけか?シュヴィ―ルさん
 今ここでドンパチをする気は無い。俺達、いや俺というべきか?当面の生活するための物資が欲しい。」

今度はブルーディスティニーとやらから通信が入る。
まぁ、ある程度は予想してた。二人くっついて歩いてるんだから、ドンパチやるつもりは無いんだろうって事は………
いや、それも違うか。
現にこうして自分とリトラはくっついているが、ドンパチやる気は満々だ。

「そっちがどうしてもやると言うのならば相手をするがな。どうする?」

予想的中。
殺し合いを肯定してはいないが、否定もしていない。
やられたらやりかえし、やられなければ何もしない、という事らしい。

235 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/20(金) 14:42:25 ID:???
「ルイスさんと概ね同じです。
 少なくとも私はあまり乗り気じゃありません。
 私、殺人によって快楽を得るような人間じゃありませんから。
 ……殺し合いに乗り気だなんて、変わってますね
 けれど、もしも……
 もしもあなたが敵だと言うのなら、私は撃ちますよ。
 あなたが私の敵なら。 あなたが私を撃つのなら」

エビル・SというMSからはそういった内容の通信が入る。
………殺人によって快楽を得るっていうのには少しばかり抵抗があったが、まぁ、無視だ。
それよりも、問題はこのMSに乗る少女が自分を撃つ、と言った事だ。
やっぱり、こいつもやられたらやりかえし、やられなければ何もしないタイプらしい。

「クク……こいつらは“やる気”だぞ?ファッツ……」
そう言ってニヤリと笑い、ディジェを進ませるディジェ。
………お姉さん、スイッチ入りました?

「ま、俺はどっちでもいいけどさー、楽しめりゃ、な」
ディジェの後を追うように、アイザックも歩みを進める。
口からこぼれるのはニヤニヤ笑い。

236 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/20(金) 14:43:11 ID:???
C-19からC-18へ歩みを進め、ディジェのやや後方、相手側の二機を睨むようにしてアイザックは立ち止まる。
………ビームキャノン取り付けたいとか言ってたし、お姉さん射撃兵装持ってないんだな。
ならば、とアイザックの右手にビームライフルを持たせる。
二機の内、エビル・Sは既にこちらのエリアに入っている、射程範囲内だ。
リトラは彼ら二機に対して通信をしており、ファッツもそれに便乗する。

「とりあえずお姉さんの質問に便乗。
 俺が教室で聞いた話だとさ、このゲームって一人しか生き残れないんだろ?
 だったらさ、乗り気も乗り気じゃないもあったもんじゃないんじゃないの?」
そう言ってアイザックの右手のビームライフルをエビル・Sに向けて構える。

「一人しか残れないんならさ、ここで俺を殺しておこうとか、思わないわけ?
 俺のMS、残念な事に戦闘用じゃないからお買い得かと存じ上げますが?」
安っぽい挑発。
しかし、彼にとってはこの安っぽい挑発が大切な事なのだ。
人の気持ちを考えて、楽しむ。
相手が嫌がっているのならば、殺し合いは不可だが
相手が合意の上でならば、それは可となる。

「お姉さん、俺、お姉さんを撃つつもりねーから。
 お姉さんとは、サシでヤりたい。
 ………ああ、後あのブルーディスティニーとかいうの
 噂で聞いたけどNTがなんたらかんたらっていう機体らしいぜ?
 あくまで噂だし、俺も小耳に挟んだ程度だから詳しくしんねーけどさ」

それだけを言うとエビル・Sを睨む。

………俺を撃て、撃って、俺を楽しませろ

【行動 :エルナ・リトラ・ルイス・アルマに通信継続(-0P) 移動(C-19→C-18)(-1P) 残り3P】
【位置 :C-18 砂漠】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題なし】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:人の気持ちを考えて、楽しみたい】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】

237 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/20(金) 14:51:30 ID:???
>>219
 『ネオ・ジオン』と言う単語にここまで過剰反応されるとは。
こちらの素性を執拗に問いただしてくる老兵に渋い反応をせざるを得ない。
もちろん、直接表情や声に出しているわけでは無いが心境は言わずもがな、である。
別に相手は悪意を持ってこちらの素性を暴いてやろうとしているのでない事はわかる。
現に口調は幾分柔らかくなり、口元に笑みを浮かべながら話してはいるのだが…

 「(じいさん…目が笑ってないよ…)」

 依然としてこちらを睨みつける眼光は鋭いままで余談は許してくれそうも無い。
彼は頭を掻きつつ苦笑するしかなかった。
その前にどこの部隊にいたとか、誰の下に付いていたとか、そんなこと全く知らされた覚えが無い。
「(ゲロっちゃおうかなぁ…)」
適当にごまかしても後でさらに厄介になるだけだ。ならば、と。
彼は老兵に向かってゆっくりと静かに口を開いた。

「すいません…。どこにいたとか、何をしてたとか、全くわかんなくて…。
アロンソさん、強化人間って…知ってます? 俺、それなんですよ」

 何度も話した台詞を、彼はまた口にする。軽く笑いながら。
とりあえず打開策としてこれしか浮かばないから話したのみだ。
"強化人間"と言う響きにも特に思い馳せる事も無く。淡々と。

>>230-231
一方で、ベルガ・ギロスの方は何をするでもなく行ってしまった。
最後の方で、幾らか空気が和らいだように見えたのは気のせいだろうか。
まぁ、何にせよ障害が消えてくれた事はありがたい。
去った相手に心の中で軽く手を振りつつ、彼は老兵の反応を待った。

238 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/20(金) 14:52:50 ID:???
【行動:01との通信継続(0P)】
【位置:P-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク)
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:01番反応待ち】
【同盟:18番 サイモン=クレイガー】

239 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/20(金) 18:04:54 ID:???
先行していたエビル・Sが《Cー18》入る。
その先には2機のMSが居る06番と15番だ。

そのうちのゲルググタイプの方がアルマと同じブロックへと進入してきた。
ゲルググタイプの手にはビームナギナタと思われる発生器が確かに握られていた。

『おい、お前達。
 この街には物資を求めに来ただけだと言っていたな?
 ならば、質問に答えてもらおうか。
 物資を調達した後、お前達はどうするつもりなのかという事を。
 お前達は、どのようにしてこのプログラムを生き残ってゆくつもりなのかという事を』


06番からの通信その内容からは彼女が好戦的だとも取れた。
この質問は大きな意味を示す。下手に答えればここで戦闘もありうる。

(この殺し合いに放り込まれてから何かと慎重過ぎるかな?俺。)

ファッツも同一エリアに入り、アイザックに握られたビームライフルがアルマへ向けられる。
その光景を見るとほぼ同じに機体が宙を舞い境界線を越える。
高々と舞いあがった白い巨体がファッツとアルマの間に入る。

「それ以上こちらに近づくな!特にシュヴィ―ルさん近づいたらこいつが火を吹くことになるぞ!」

少々興奮した口調で叫ぶ。
銃を向けられれば撃つことはためらわない、今まで散々してきた《人殺し》をためらう理由は無い。

「そっちの姉さんその先をどうするかといったな?
 今は先のことより生きている《今》が大事なんじゃないのか?」

『一人しか残れないんならさ、ここで俺を殺しておこうとか、思わないわけ?
 俺のMS、残念な事に戦闘用じゃないからお買い得かと存じ上げますが?』

安い挑発だ。だがルイスを怒らせるためにはそれで十分だった。
アルマに対する回路へ切り替た。戦闘になるかもしれない旨を伝えるためだ。

「ここでドンパチがおきるかも知れない。さっきは俺を撃たなかったが今度は戸惑っていると死ぬぞ。
 もう一度言うが戦場では迷いのあった方が死ぬ。あと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

深呼吸をしてから言葉を付け加える。
「もし、ヤバイと思ったら迷わず逃げろ!敵を撃てない状態で戦場に居れば必ず死ぬ。
 君のようなまだ未来(さき)があるような娘はここで死ぬことはないからな。」

【行動:通信(0) 移動(−1)】
【残り行動値:3P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:C−18】  
【機体状況:06・15・17番に通信回線継続 180mmキャノン装填】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きる・アルマについて行く】
【同盟:なし】

240 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/20(金) 18:18:37 ID:???
>>237
「ほっ、」

思わず口からこぼれたのは、我ながら間抜けな声じゃった。
なんちゅうか、予想外というか……ちょうど、強化人間について考えてたとこじゃったからの。

ワシは今まで、「強化人間」とやらとは直接会ったことがない。
ティターンズやネオジオンに「そういうの」がいるらしい、と又聞きしただけじゃが……
曰く、強化人間とは、ニュータイプを人工的に作ろうとしたものらしい。
曰く、強化人間の技術は、どうにも不完全な部分があり、かなりの危険が伴うらしい。
曰く、強化人間の処置は、時に精神的な症状が副作用で出ることがあるらしい。
曰く――強化処置とは、志願者を募り、その中から選ばれし者だけに与えられる栄誉らしい。(*1)

ナインティ殿は、相変わらず困ったような悩むような態度じゃった。
じゃが――むしろだからこそ、ワシは信憑性あると感じた。
言われてみれば、バウの身のこなしといい、ワシや10番への慎重さといい、戦闘経験を感じさせるものじゃ。


「そうか、ネオジオン期待の勇士殿じゃったか。これは失礼した。
 ……こんな距離置いて話すのもなんじゃな、そちらに伺ってよろしいか?」

>>230-231
ワシらが会話を交わす間に、黒のチビスケは橋を渡って行ってしまった。
ま、ワシが向こうの立場でもそうするわな。ワシら2名が戦わぬなら、開けた場所に立ってる理由はない。

ワシは足元の丸太を抱え上げ、ビームガンを持ち直すと、一気にグフを跳躍させた。(*2)
軽く高速道路に飛び乗り、さらにそこからバウの近くまで跳躍する。
ふむ、流石はH型、バーニアの出力が段違いじゃの。
……ま、怖くて空など飛ぶ気にもならんがのぉ……。

ワシはバウの近くに着地すると、コクピットハッチを開け放った。
そしてナインティ殿に向けてコクピットの中から敬礼する。

「どのような経緯でここに至り、どのような経緯で過去を失われたのかは存じませぬ。
 じゃが、危険な強化を進んで受けた貴殿は、間違いなくジオンの理想を追う勇士だったはず。
 ここで会ったも何かの縁じゃ。
 連邦を打倒しジオンを再興させるため、宇宙移民の悲願達成のため、共に戦いましょうぞ!
 ジーク・ジオン!!」

ワシは大声で叫びながら、頬を熱いものが伝うのを感じていた。
歓喜の涙じゃ。興奮の涙じゃ。
シャア・アズナブルの新生ネオジオンが失敗し、全ての仲間を喪ってから早や三十余年。
ようやく、ようやく出会えたジオンの同志じゃ……!! (*3)


241 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/20(金) 18:19:36 ID:???


【行動:16番と通信継続(0p)、丸太を拾う(0p)、
    移動(P-24→P-23→P-22)(跳躍)(−2p)、ハッチ開放・敬礼(0p)、漢泣き(0p)】
【残り行動値:2p】 【位置:P-24 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)、2連装ビームガン(未取付)】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し、16番と共闘する】
【同盟:16番ナインティ=アウェイキング(ただし一方的思い込み?)】


(*1)アロンソの知識は、本人が言うとおり又聞きの伝聞ばかり。
    確かに、ネオジオンでは志願者に強化処置を施すケースもあったらしいが……。
(*2)身構えていた姿勢でなく、以前、移動していた時に取っていた体勢。
(*3)一人で盛り上がっています。

242 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/20(金) 18:21:41 ID:???
『じゃあ俺も君の質問に答えよう。
 …俺が食料を調達した時、まだ君がいたら…』

息を呑んで答えを待つ。
スティックを握る手に力が入った。

『…正直その時になってみないと分からない。
 だけど…その時、もし君が良ければ……暫く行動を共にしないか?
 こんな夢も希望もない世界でも、1人よりは2人の方が違ったものも見えてくる気がするんだ』

――嬉しかった。
彼の言葉が。
――暖かかった。
彼の笑みが。

『あくまでも選ぶのは君で構わない。
 君が1人で生きていくのなら、俺は止めはしない。それも個々の生き方だから…』

だからこそ――この街を一人で離れる決意ができた。
行き先なんてどこでもいい。彼を巻き込む場所でなければ――どこでも。

「私は――」

返事は突然の警報に遮られた。
レーダー上には新たな光点が一つ増えている。
機種は……MS−14。
ジオンでは初のビーム兵器を標準装備したモビルスーツで、ドムを上回る性能を誇る新鋭機。
ビギナ・ギナやシャッコーといった見知らぬ機体とは違い、こちらは搭乗した経験もあって、良く知っている。
――この機体が本当に知っているゲルググと同じものであれば、だが。

>>205
アルバートさんが応対を始めたので、私はひとまず推移を見守ることにした。
こちらに漏れてくる音声からは、ゲルググのパイロットに危険な要素は感じ取れない。
――むしろ、私と同じ目的でここに存在させられているような気さえする。
ともかく、敵意のある相手ではなさそうだ。


暫くしてレーダーに反応がまた一つ。
XM――XM−05・ベルガギロス。
私の――XM−07・ビギナ・ギナと同じ流れを汲む機体であろうことは想像に難くない。

でも、今はそんなことより――
慌てて口を開いた。

「アルバートさんは引き続きそちらを。あちらの反応には、私が。
 通信は継続しておきますから、余裕があればこちら側の会話も拾ってください。
 難しいとは判っていますが……総合的な判断をお任せします」

243 :クラウディア ◆rhpzp8ANw. :2005/05/20(金) 18:23:33 ID:???
ベルガギロスとゲルググは極めて近い位置にある。危険だった。
合計4機が集結しているこの状況で易々と仕掛けるとは思えなかったが、それでも時間を稼ぐ必要はあるだろう。
牽制するためベルガギロスとの距離を詰めることも考えたが……それはできない。
相手に交戦の意思がなかった場合、無用な警戒心を植え付けることになってしまうためだ。

通信回線を接続し、モニターに相手の姿が表示された。
フードを深く被っているため表情は伺えない。
こちらから確認できるのは、僅かに姿を覗かせている煌びやかな光沢を放つ髪と、艶やかな唇だけ。

「レベッカさん……ですね? 私は9番のクラウディアです。
 もしも戦うつもりがないのなら、少し話でもしませんか?」

私は――上手くやれるのだろうか?

【行動:11番との通信継続(0) 10番に通信接続(-1)】
【残り行動値:3p】
【位置:U-22】
【機体/状況:ビギナ・ギナ/正常】
【所持品:市販品の水(2L) 支給品の水(2L)二本 ディパック コッペパン二つ 
     小さな水色のカーテン 高価な壷 缶詰食品 各種生野菜 青色のマグカップ】
【武装:ビームサーベル×2、ガトリングシールド、ビームシールド】
【行動方針:対話】

244 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/05/20(金) 20:33:50 ID:???
有り難う。
ありふれたお礼の言葉。
今まで沢山の人に言ってきた言葉で、それよりは少ないけれど、色々な人から言われた言葉。
だけど今ニース=エルネージュから言われた『有り難う』は、これまでに聞いたどんなお礼の言葉
よりも深く響いて聞こえた。

それは、多分にこういう特殊な状況がもたらしたものである事は、容易に想像できる。
この陰惨なプログラムの中でなければ、響く事のなかった『有り難う』。
この何気ない一言の重みと美しさがこんな場所で理解できるなんて、皮肉と言えばこれ以上の皮肉
は見当たらない。

ともかく、ニース=エルネージュに敵意がない事は十分に分かった。
…あとは彼女が、この先どうしたいのか聞いておきたい。
ここに留まるにせよ、この先のどこかへ行くにせよ、俺にできる事は何かあるかもしれない。
ニース=エルネージュに問いかけようとしたその時、街の中に高速で入ってきたMSがいた。
「…速い…!」
レーダーに映ったそのMSは、ベルガ・ギロス。
またも俺の記憶にない名前だけど、深く考えるのは今はやめた。
第一に考えるべきは、この新たに現れた生徒への対応に決まっている。
クラウディア=ゲール……いや、クラウディアとニースが敵意のない生徒だったからといって、
そう何匹も柳の下に泥鰌はいない。
十分な注意は必要だろう。

クラウディアが通信を送ってくる。
勇気のある判断だと思う。
向こうを引き付けると言えば簡単に聞こえるが、ベルガ・ギロスの生徒が好戦的だった場合、攻
撃の対象になる危険性も高い。
クラウディアの勇気を無駄にしない為にも、俺も早めに手を打っておかなければ…。
「対応は焦らず、細心の注意を払ってくれ。だけど、余計な心配はいらない。
 俺が…君の後ろや隣を支えているから」

ベルガ・ギロスに通信を始めたらしいクラウディアに一言送ると、続いてニースに話し掛ける。
「ニース。ゲルググを動かせるのなら、こちらに移動するんだ。
 俺の後ろの方にいれば何の心配もいらない」
ニースのゲルググと…ええと、レベッカ・テスタロッサのベルガ・ギロスはかなり位置が近い。
万が一の事を考えた場合、ニースはこちらに移動させた方がいいと判断した。

通信を終えると、いつでも動けるよう備えておく。
レベッカ・テスタロッサに話し掛けるクラウディアを、モニター越しに見る。
『私は――』
クラウディアは俺の言葉に何て答えようとしたのだろう。
…その答えが何であろうと、彼女を危険に晒すわけにはいかない。

【行動:9番、14番へ回線継続(0)状況を窺う(0)】
【残り行動値:4p】
【位置:U-23】
【機体状況:異常なし】
【参加者状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2】
【所持品:ディパック、水2?入り2本、コッペパン2個、お守り、ペンライト、ポータブルプレイヤー】
【行動方針:クラウディアのサポート】


245 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/20(金) 21:53:11 ID:???
「――ふぅむ……」

先行したナインティと、かすかに聞こえるしゃがれ声との会話を横耳に、
地図を指でつつ、となぞる。
ずきずきと思い出すように痛む頬を左手で抑えながら、
頬杖突いて右手の人差し指をたゆたわせていた。
その動きが地図の中央やや下で止まり、右へと這うようにうごめく。

(N-18へ向かうルートは陸路だとP-18、Q-18の橋だけ。
 もしこのプログラムに"乗った"やつがいて、目立った相手、タカノとかいう男を潰すなら……)

人差し指が右上へと歩き、親指を右下の側に覗かせる。

(U-11とR-23、この2つの橋を通る。すると、必然的に東に密集する形になる。
 足止めされた上で東へ向かうのは危険かもしれない)

親指と人差し指を引き寄せ合わせ、片方だけを先の位置へと戻した。

(飛行できるなら、いっそ北上って手もあるんだが……灯台の様子だけでも見るかか、迂回するか……)

人差し指を地図上でぐるぐると回しながら眉をひそめる。彼は迷っていた。
ところどころ耳元に『ジオン』『ネオジオン』『強化人間』という単語が入ってくる。

(このじいさんが思想で生き繋いでいるなら、そりゃ重要かも知れんが)

こんなところでジオンも連邦も無いだろう、というのが本音だった。

>>240-241

そのグフが、一つ通信を飛ばすやいなやナインティのバウへと接近してくる。

「来たか!?」

とコクピットの中で身構える。が、そのグフが次に取った行動に彼は呆気に取られていた。

「……ナインティ。結局じいさんはどんな人間だったか、
 いきなりあんな行動取ってるのは投降でもするのか、
 通信を繋いでも問題ない相手か、
 いやそもそもそのじいさんの頭がもしかしてボケてるんじゃないかとか、
 どんな内容でもいいから教えてくれ」

老人に聞かれたくない現れとして、言うたびごとに声が少しずつ小さくなっている。
気を取り直すように咳払いして、今度はいたって普通に口を開いた。

「あと、君の機体が――そのじいさんの機体もそうらしいが――空を動けるってことなら
 湖を越えて北の市街地へ向かう、という手もあるんだが。どうする?」

【行動:思索(0P) 通信継続(0P) 食事(0P)】
【位置:O-22/森林】
【残り行動値:3P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ だんだんと空腹】
【武装:ガンダムハンマー アインラッド】
【所持品:ディパック(コッペパン×1、水2L入りペットボトルx1、1.7lx1、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.市街地への移動 3.01番の様子見 4.頬を冷やす】
【同盟:18番/ナインティ=アウェイキング】

246 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/20(金) 22:25:12 ID:???
とはいえ、すぐに戦闘という状況ではなさそうなことに少し安堵しながら
ディパックを開け、中をまさぐった。コッペパンと水を見つけ、取り出す。
「あと、食べられるうちに食べておこう。まあ、街でこの辺もなんとかしなきゃならないが
 とりあえずはな」
言って、食料を銜えこみ、水で流した。ボトルを頬に当て、腫れへの慰めにする。

【行動:食事(0P)】
【位置:O-22/森林】
【残り行動値:3P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ】
【武装:ガンダムハンマー アインラッド】
【所持品:ディパック(コッペパン×1、水2L入りペットボトルx1、1.7lx1、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.市街地への移動 3.01番の様子見】
【同盟:18番/ナインティ=アウェイキング】

247 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/20(金) 22:31:35 ID:???

「…………」

通信に紛れて微かに聴こえた。 『やる気だぞ』と。
人の話を聞いていないのだろうか――いや、ディジェの人には聞こえるはずもなかったか。
通信回線を開いていなかった上で前進したのだから、
積極的な参加者だと見られても仕方ないだろう。
だが、誤解は誤解だ。 解くチャンスがあるのならば試さないに越したことはない。

その瞬間、アラートがアルマの耳を打った。
ディスプレイに目をやると、EWACザックがライフルを向けている。
嫌悪感が増大する。 全身を悪寒が駆け巡った。

すると、そんな彼女をかばうようにBDVが銃口の前に進み出た。
ルイスが何やらまくし立てているが、この距離でそのキャノンを使うのは無理があるのでは?
というか勝手に保護対象にされてる……と、アルマは再びため息をついた。

「ふたりとも、私を蚊帳の外にして話を進めないで下さい。
 私、まだ質問に答えてませんし、言いたいことも残ってますから」

ともかく通信回線を繋ごう。
まずは女性の質問に答える。

「ディジェの人の質問に答えます。
 まず、勝手に『やる気』にしないで下さい。
 街での用事が終わったらどうするか……まだ、決めてません。
 どうやって生き残るかも……まだ、決めてません。
 分かってるのは、まだ戦いが始まったばかりだってことくらいです。
 ただ、他にも生き残る可能性が残されているかもしれないのに、
 それを探す前から諦めて、撃ち合いたくはありません。
 もし本当に何も可能性が残されていないのなら、本当に他者を殲滅するしかないのなら、
 その時は……そうするしか、ない、んで……しょうね……」

基地を出てからぼんやりと考えていたことのひとつを言葉に表してみたが、
最後の方は徐々に声が小さく、歯切れが悪くなってしまった。
考えに自信を持っているわけではない。
むしろ万にひとつ……いや、億にひとつ程度の可能性しかないのではないかと疑ってさえいる。

「……私、ささやかだけど、やらなきゃならないことが残ってるんですよ。
 本当に個人的なことなんだけど、そのまま残しておくことはできないんです。
 死んじゃったら、成し遂げることはできないから……
 だから、格好悪くても惨めでも、生きたいです」

言い切るアルマの瞳に迷いは無かった。
そのためにどうすればいいのか、本来敵ではないはずの隣人を
撃ってもいいのか、迷い悩んでいるだけだ。

「それから、ファッツ=シュヴィールさん、でしたっけ?
 あのわけのわからない人たちの言いなりになって、
 あの人たちの思惑通りに人殺しを繰り返すんですか?
 本当にそれでいいんですか? まるで操り人形じゃないですか。
 あなたが望んで銃を取ったのだとしても、結果は同じです。
 どんな意思を持とうと、最終的にあなたがあの人たちの思惑から外れることはありません。
 いいように利用されるだけで、命のやりとりまでさせられて、楽しいんですか?
 あなたが今楽しむことはできても、後には何も残らないんじゃないですか?
 それでいいんですか?」

<続く>

248 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/05/20(金) 22:34:37 ID:???
笑ってくれた人。
この絶望しかないと思っていた世界で、初めて自分に笑ってくれた人。
モニターの向こうの男性…アルバート=パーシングは、変わらない笑顔でニースを見つめている。
それが温かくて嬉しくて、そして少し恥ずかしくて、ニースはアルバートの顔を見れなかった。

「…あ…あ……あ、の…」

話そうとしても、ニース自身に何か話題があるわけでもない。
それでも、目の前のアルバートの事が何でもいいから知りたかった。

「あ…なたの…ごご、ご趣味は……」

あとで考えると本当に間の抜けた質問を、ニースは赤くなった顔をアルバートに向けて言った。
15歳のこの時まで、まともに恋愛もした事がないから、仕方がないかもしれないが。
しかし…ニースが思い切って見たアルバートの顔からは、笑顔は消えていた。

(な、に…?)

一瞬何かアルバートの気に障る事でも言ってしまったのかと思ったが、レーダーに映った新しい
光点を見て、事態に気がついた。
さっきは助けを求めるのに夢中になりすぎてレーダーに気づかず、今度はアルバートを気に
しすぎて気づかなかった。
素人の悲しさだろうか。

『ニース。ゲルググを動かせるのなら、こちらに移動するんだ。
俺の後ろの方にいれば何の心配もいらない』

動転しかけたニースを、タイミングよく指示を送ってきたアルバートの声が静めてくれる。

「う…うん!」

アルバートの声に頼もしさを感じながら、まだもたついてはいるが、最初よりかはましな動作
でゲルググをゆっくりと走らせていく。
ゆっくり走らせたのは、ベルガ・ギロスを刺激しないようにとか、そんな高等な事を思っていた
訳でもなく、ただ単に操縦を誤ってビルにぶつかるのが嫌なだけだったのだが。

そんな訳でニースのゲルググは、U-23のアルバートのシャッコーの後ろに移動した。
ゲルググよりずっと小さいMSだが、アルバートが乗っていると思うとこれ以上ないくらいに
頼もしく見えた。

【行動:11番に通信を継続(0)U-23に移動(−1)】
【残り行動値:2P】
【パイロット状況:異常なし】
【位置:T-23→U-23】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個
     作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ 】
【行動方針:アルバートの指示に従う】

249 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/20(金) 22:34:47 ID:???
アルマは、ファッツの『楽しい』という言葉に一番強く嫌悪感を覚える。
撃っても痛いし、撃たれても痛い。 失えば辛いし、失わせても辛い。
楽しいことなんて何ひとつ無いのに、彼はこの戦場で楽しむ気でいる。
それも殺し合いを通して、戦って、だ。

(……『失う』? 何、を……?)

ふと彼女は自分の思考に疑いを持った。
もう失うものは自分の命以外には無いはずなのに。
死んだら辛いも何もあったものではないのに。

通信中の手前、首を傾げるわけにもいかない。
彼女は早々に思考を打ち切った。
そして、最後のひとり……ルイスに声を掛けた。

「お気遣いはどうも感謝しますけど……。
 借りこそすれ、返すとは限りませんよ?
 それに……、私には、未来とか、関係ありません。

 ……だって、私をここへ送り込んだのは、私の…………両親、ですから」

アルマ自身、口にするのは辛いことだが、言わなければならないとも思った。
勝手な思い込みで中途半端に関わられるのは困る。
生還したところで未来は無い。 最愛の親友を失った彼女に、新たな寄る辺を見つける気力は無かった。
それでも生き延びようと思えるだけの昏い理由があっただけ。

【行動:通信回線接続(-1)、通信中(0)】
【位置:C-18/砂地】
【残り行動値:3p】
【機体状況:Green/通信回線:BDV、EWACザック、ディジェ】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx9、ノートPC、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:対応】

250 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/20(金) 22:49:58 ID:???
人は完全ではない。
否、この世には完全なものなど無い。
だから求める、自らを満たす何かを。
より完全に近づくため、より完璧にと思うため
だが、満たされることは無い。
世界に存在するものは完全には完璧には成れない。
しかし、追い求める。満たされることが無いことを知りながら
追い求める―――――――――――――――なぜ?

満たされぬことを追い求めて続けるからこそ幸せを感じるからではないのか。

一機のMSが高速道路を走り続けている。
何を目指し、何を求めるのか
進み続けるその先に何があるのか
表情の変わることの無い鉄の巨人は
ただ走り続けている。
それを駆る者の意思によって・・・・・・。

(ずいぶんと走りましたね。
 ある程度整備された道路は移動がはかどって助かりますよ。)

そう、彼の意思が鉄の巨人を動かす狂喜を纏いし
殺戮を求める狂人、キリト=ヴァルリック。

彼もまた、至福を求め続けるために殺戮を繰り返す
それが彼を満たしてくれることの1つなのだ。
だが、いつも完全に満たされないからこそ繰り返す。
いつ完全に満たされるのかといつになればこの渇きが治まるのだろうと

しばらく、走り続けていると橋が見えてきた。

(おや、橋の一部が濡れている?
 それもまだ乾ききっていないようですね。
 ということは。) 

そしてレーダーにも反応が表れる。
生徒番号12番ネイゲスト MSザメル

その反応を見た瞬間、彼の狂気がよりいっそう高ぶっていた
が橋を渡り終えたところで彼は冷静にザメルと通信を繋いだ。

「こんいちはジェントルマン。
 始めまして私はキリト=ヴァルリックと申します。
 いやいやよかったよかった。やっと誰かと会えましたよ
 目が覚めたときには誰も近くに居なかったので少々不安でしたが
 いや貴方と出会えてよかった。」

高ぶる狂気が溢れ出してくるのにもかかわらず
いたって紳士的な態度で頭を下げながら挨拶を交わす

「突然で失礼なのですが、貴公のMSの腕前は如何なものでしょうか?」

251 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/20(金) 22:50:40 ID:???
「……。」
一言も発せず、身動き一つ取らず、只々、静かに交渉?を見守り続ける。
一体が動いた。
私はまだ動かない。
通信機からかすかに聞こえてくる相手の声。
好戦的ではないように聞こえる。物資を補給しに来たと言っている。
だが、やられればやり返すようだ。……人間、誰でもそうだが……一部を除き。
出来るだけ冷静に、落ち着いて相手の動きを探ろうとする。
幸い、今の所こちらの動きは気にしていないようだ。
そうした時間がいつまで続くのだろうと思われたその時、通信が入った。

『………エルナさん、と呼ばせてもらうが、自分はこれからB-22へ向かう。
 君がこれからどう動くのかは分からないし、自分がとやかく言えることでもないが、
 もし、君が自分の方に移動しようというのなら、そのときは……』
『………先ほどのように、真っ直ぐというか、勢いよく来るのではなくて、ゆっくり来て欲しい。
 そうしないと、その、何というか、自分は軍人で、パイロットなので、
 あまり急に動かれると、妙に勘ぐってしまうところがないとは言えないんだ。職業柄ね………』
『誤解しないで欲しいのだが、これは命令とか、強制とかではなくて、ただの頼みなんだ。
 話を聞いてくれると嬉しいが、聞けと言うつもりはないので、それは分かって欲しい』
「あ、あの……。」
こちらが返答を返すよりも早く、ハロルドさんは南へ向かってしまった。ウインドウがモニターから消える。
もしかして、北の敵……他の参加者に、気が付いていないのだろうか……?
なぜだか解らなかったが、どうやら、そのようだ。
ハロルドさんの乗ったMSは、街の中に突然座り込み、駐機体制に入ってしまった。
私は、とりあえず現在状況を知らせる事にした。通信は一方通行だが、通じるのなら問題はないだろう。
電波状況とかが悪いかも知れないので、一応少し声を大きく。

「ハロルドさん。一応知らせておきますが、北から他の参加者が二人、この街に接近中です。
 一応、MSには乗っておいた方が良いと思いますが……。聞こえてますか?」
果たして、聞こえただろうか。MSから既に降りていたとしたら、難しいかも知れない。
でも、私はここから動くわけにもいかない……敵かも知れない人の目の前、機体から降りられない。

252 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/20(金) 22:51:37 ID:???
【行動:移動Q−12→R−12→S−12→S−11→T−11→U−11→V−12(-3)
      移動ボーナス 通信(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:V−12】
【機体状況:Gキャノン・正常】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾100%) ビームサーベル×2、
    肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾100%)腕部ダブルビームガン×2です
    ギラドーガシールド ビームソードアックス(ソード・アックス・ピックの3形態)
    二連装グレネード(シールド裏面)】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個 首輪 
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 お守り】
【行動方針:やっとお会いできました(感激)】

253 :シュウジ=アサギ ◆T2X.xlTDSU :2005/05/20(金) 22:51:44 ID:???
再び、意識を前へ。
二人は、じりじりと前進。C-18に入ったようだ。
その言動はかなり好戦的に聞こえる。
まさか……戦闘を始める気だろうか。仕方がない、事とはいえ……。
さらにファッツさんの言葉を受け、白いMSの人(多分)がC-18に入った。
……声はよく聞こえないが、多分相当怒ってる……。
私は、ふとそのMSが持っている武器に目を向けた。
砲。
としか表現のしようがない。
見た目は、人間が使う対戦車ライフルに似ている。銃口はかなり大きいが。
だが、それをMSサイズにまで拡大して意味があるのだろうか……。
まぁ、あるから存在するのだろう。
当たれば一撃でやられる事必須だと思える。だが、あれだけ大きな武器は多分取り回しは難しい。
遠心力の関係上、旋回速度は低下するだろうし、移動速度も落ちるだろう。
あういう武器を活かすには、どこかに……たとえば、森などに潜み狙撃手となるのが多分最適だと……思う。
対してもう一体の方はそれとは対照的な外見だ。
小柄で、俊敏そうなイメージ。……なんだか小さすぎる気もするが。
ともかく、此処までの観察でこの二人は完全に同盟を組んでいるわけではなく、
また、本当に初めから戦闘をしに来たわけではないのだろう。
そのつもりなら、最初に小柄な機体を前進させて攪乱し、
こちらが混乱したところを、一体一体あの大砲で狙撃する。
私なら……そうする。狙撃手も囮も出来ないのは目に見えているが。
相手の武器に関する観察を終えたところで自分の機体の武器を調べてみる事にした。
まず、固定武器として両腕の……バルカン?
至近距離でないと命中率は悪そうだ。武器として、ではなく攪乱用として頭にとどめておこう。
次に……盾?
これを盾と言っていいものか……中央部に穴が空いている。
ここから……多分ビームでも出すんだろう。とりあえず、盾としては期待しない事にした。
……武器の調達が、必要なようだ。

再び、前方へ意識を戻す。まだ、目立った動きはない……。


【行動:通信継続×3(-0)観察・考察(-2)】
【位置:C-20 崩れたビル】
【機体状況:ゲルググ・J 特に問題なし】
【パイロット状況:症状緩和中 ちょっと汗が冷えて寒い】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:物資補給 北の二機への対処 武器調達】

254 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/20(金) 22:52:49 ID:???
なんてミスだ……>>253は私です。
スベテガオワッタキガスル。

255 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/20(金) 22:53:27 ID:???
>>223
「どうしたものか」

 レーダーに反応。
【XM−07 ビギナ・ギナ】。知らない名前だ。
名簿を確認すれば、パイロットは【クラウディア=ゲール】。
まだ16歳の少女だ。
生き残るためには、彼女も殺さなければいけないことに少し心が痛んだ。
だが、自発的であれ、強制的であれこのゲームに参加した以上、
生きて帰ることが出来るのは1人だけ。
自分以外は皆敵だ。当然彼女も。
生きるため、帰るため、そして、約束を守るため、
そのためには、彼女だって障害の1つでしかない。
足元に転がっている自分の鞄を一瞥する。
生きなければ、帰らなければ、
作ることはもちろん、渡すことだって出来ない。
罪悪感を振り切り、機体を前に進めた。

 整備された道路を歩くのは非常に快適で、
数十t の巨体の足取りも軽い。
永遠に広がっているような錯覚さえ起こさせた平原も、
ぽつりぽつりと建ちはじめる民家の波の中に消えていった。
その民家の群れの中にそびえるビルが増え始めると、
自然と──違う、
なぜか──レーダーに映る光点も増えていった。
左右にビルが隣接する【U−22】に入った頃には、
始めに発見した【XM−07 ビギナ・ギナ】を始め、
南の【U−23】に【ZMT−S12G シャッコー】なるよく分からない機体、
その東【T−23】に【XM−05 ベルガ・ギロス】なるこれまた知らない機体と、
そして、同じく【T−23】に、これは知ってる【MS−14 ゲルググ】の4つにまで増加していた。
巨大な鉄筋コンクリートの塊はレーダーの電波を妨害し、
また、空気中を漂うミノフスキー粒子と相まって、
ビルの谷間にいるMSの存在を察知しにくくさせる。
どうやら今回、あまりついていないようだ。

 悪いことは重なるみたいだ。
かの哲学者マーフィーは言う。
複数の悪い出来事が発生する可能性がある場合、
必ず、最も悪い組み合わせになると。
パンが落ちるときは必ずバターを塗った面が下になるように。
 これだけ参加者が密集しているのにもかかわらず、
少なくとも最初から観測できたビギナ・ギナは戦闘らしい挙動は見せなかった。
つまり、戦いをしていないのだ。
まあ、分からないことはない。
怯えた犬のように、迫る者全てに牙を剥いていてはいつかは疲れ果ててしまう。
それに、人は群れで生活する生き物だ。
仲間を作るのは自然の成り行きとも言える。
むしろ問題なのはその群れの中に、
1人、外敵として自分が紛れ込んでしまったこと。
戦闘をしていない以上、彼女達が徒党を組んでいる可能性は高い。
4対1
勝敗は──想像するのも嫌だった。

256 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/05/20(金) 22:54:32 ID:???
【行動:、移動(U−19→U−20→U−21→U−22)(高速道路移動ボーナス含む)(-3)】
【残り:1】
【位置:U−22(市街地)】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー,ビームトマホーク×2】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、
        水3L半、コッペパン×1、MS整備の本】
【方針:U−22の街の制圧】

257 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/20(金) 22:57:31 ID:???
>>250 と >>252
が続きです。

258 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/20(金) 23:24:31 ID:???
「うぷっ、吐きそう・・・」
先ほどまで回転しながら前進する巨人の砲兵に乗っていた彼は、
巨人の体内で激しくシェイクされ、吐き気を催していた。
彼は、足元においてあるヘルメットを取り出し、そして・・・
オヴェッ。
びたびたびたっ。
彼は、吐瀉物をヘルメットの中に吐き出した。
どろどろとした半固体の物体が、ヘルメットの中に流れ込んでいった。

「っはぁ、はぁ、・・・ふう・・・水・・・」
彼の味覚は、自らの吐瀉物の酸っぱいような感覚がすべてを占めていた。
彼の体はそのことに反応し、その感覚を洗い流すために水を求めていた。
彼は、コクピットの余剰空間におかれたディパックを開き、中から飲みかけのペットボトルを取り出し、
勢いよく飲み始めた。
ごきゅっごきゅっごきゅっ・・・
「ぷはっ、あーっ、死ぬかと思った・・・」
彼は、いつの間にか飲みかけのペットボトルの中身をすべて飲み干していた。

「・・・さてと、まずはこれを何とかしないとな・・・」
彼は、手元にある自らの吐瀉物が入ったヘルメットを見つめながらつぶやいた。
「・・・捨てるしかないか・・・」
彼はそう考えて、ザメルのコクピットハッチを開き始めた。
開き始めたハッチからは、さわやかな風が先ほどまで密閉されていたコクピット内に入り込んできていた。
そして、ハッチが完全に開いた。彼は、ヘルメットを持って、巨人の砲兵の体外へ身を乗り出した。
「・・・うわぁ・・・」
彼の目に映ったのは、穏やかな流れを湛える広大な運河だった。
「コロニーとは桁が違うなぁ・・・」
どこを見ても水、水、水。コロニーの川では決して見られないような風景。
彼は、その景色に見とれて、本来の目的を忘れかけていた。

「おおっと、そうだったな。・・・そぉれぃ!」
彼は、手にしたヘルメットを、目の前に広がる運河に向かって勢いよくほおり投げた。
ヘルメットは、くるくると空中で回り、そして、
ぽしゃん
という音とともに、水の中へ消えていった。
「さてと、そういえばここはどこかな・・・?」
彼は、コクピットのシートに座り込み、コクピットハッチを閉めながらそんなことをつぶやいた。
彼は、地図を開き始めた。
「・・・どうやらここはU-13、と」
彼は、地図で自分のいる座標を確認したあと、どうやって灯台に行くかについて考えていた。
(考えてみたら、灯台に渡る手段は灯台のある島に接する橋だけなんだよな。
 ・・・ひょっとしたら、何か罠でも仕掛けられてるんじゃ・・・
 あの マサノタカヤ とかいう奴の強気な態度を思い出すと・・・
 ありえないことじゃない。・・・ここは、橋を渡らずに直接川から上陸したほうがいいんじゃないか?)
そして、彼の考えはまとまった。
「・・・万が一のことを考えて、水上から潰しにかかるか。待ってろよ・・・」
彼は、誰もいない空間につぶやくと、巨人の砲兵を動かし始めようとした。

続きます

259 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/20(金) 23:25:22 ID:???
だがしかし、動かそうとした瞬間、彼の乗る巨人の砲兵が、新たなる存在をキャッチした。
そして、その存在を中に乗る彼に知らせるべく、レーダーにその存在を映し出した。
「!?・・・なんだ!?」
彼はレーダーを確認し、北北東の位置に捉えたひとつの存在を感知すると同時に、ある感覚が襲ってきた。
それは、S-11で味わった威圧感と全く同じであった。
彼の体がまた震えだす。
そして、巨人の砲兵に向かってその存在から信号が送られてきた。
巨人の砲兵はそれを解読し、音声に直して体内に流した。
『こんいちはジェントルマン。
 始めまして私はキリト=ヴァルリックと申します。
 いやいやよかったよかった。やっと誰かと会えましたよ
 目が覚めたときには誰も近くに居なかったので少々不安でしたが
 いや貴方と出会えてよかった。』
送られてきた音声は、紳士的な、まさしくジェントルマンにふさわしい口調のいたって普通の男性の声であった。
だが、この声とともに送られてきた威圧感がこの人物が普通ならざるものではないと証明していた。
続けて、また送られてきた信号に反応して、砲兵はまた彼に信号を音声として伝えていた。
『突然で失礼なのですが、貴公のMSの腕前は如何なものでしょうか?』
彼を襲っている威圧感が最高潮に達した。
彼は半ば衝動的に巨人の砲兵を、その存在とは正反対の方向へ走らせていた。

【行動:嘔吐(−1) 身辺・状況整理(−1)U-13からT-14へ移動(−2) 】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:危機感を感じている】
【位置:T-14】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル1本 空のペットボトル コッペパン2個  ノーマルスーツ ) 
      ネーム・タグ お守りの塊 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:キルトから逃げる 灯台へ向かう】



260 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/21(土) 00:32:41 ID:???
>243
3機の間に戦闘が行なわれていなかった理由を、銀色の機体からの通信でレベッカは察した。

「お話、か……じゃあその前に二つ程、質問しても良いかな?」

送られてきた通信の内容、そしてその後で彼らが見せた一連の動き。
レベッカのいるエリアから離れていくゲルググと、それを庇うように位置を変えたシャッコー。
これらは全て、彼らがレベッカの言う『気の毒』な連中である事を推測させるに充分なものであった。
勿論全員がそうだとは言えないし、回線の向こうの女性が嘘をついている可能性もある。
彼女達の間に成立しているだろう信頼関係が、彼女達の中で完結しているならば、即ち自分は排除の対象とすら成り得る。
楽園は開くより閉ざす方が容易い。

「先ず一つ。
 お話って、ボクと何を話したいんだ?」

白いコートのフードの奥、海の色の瞳が相手の顔をじっと見つめた。
鳶色の瞳は真摯な輝きを秘め、ブロンドの髪はレベッカのものより僅かに濃い色彩。
色が視えた。
悪意の色では、無かった。
少なくとも彼ら3人の間には、悪意の色は視えなかった。
だからと言って安心はしない。
己の力を、レベッカは必要以上に信頼していない故に。

その間も指先は絶えずキーを操作し、必要な情報をモニター上に表示させていく。

261 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/21(土) 00:36:01 ID:???
No.09:クラウディア・ゲール
支給機体:XM-07 ビギナ・ギナ

ベルガ・ギロスとの形式番号の類似に気付き、相手の機体への警戒を新たにする。
同系列、更には数字の新しい機体。
ならば性能面でもビギナ・ギナとはベルガ・ギロスの上を行く機体である可能性が高い。
其処まで推測し、それ以上の推測を無用と判断して意識の全てを現状の認識へと向けた。
所詮推測は推測。
判断は現実に沿って行なわれるべきだ。

――それに……MSの性能の差が戦力の決定的な差ではない、だっけ。

注意深く3機の挙動を観察しつつ、彼女は残りの問いを放った。

「二つ。
 戦うつもりが無かったら何かを話し合うとして……それじゃあ、ボクに戦うつもりがあったなら?」

何処か相手をからかうような口調で尋ねるレベッカ。
すると丁度、疑問符に重なるようなタイミングで、索敵系が新たなMS反応の接近を告げる。
意地の悪そうな笑みが、愛らしく整った唇の端に浮かんだ。
フットペダルを踏み込むと、パイロットの意に従って漆黒の機体はゆっくりと歩みを再開する。
目指す先はU-23。
先程、ゲルググが逃げ込んだエリアだ。

「ゴメン。質問一つ増えちゃった。
 向こうから来た奴にも、同じ事を――いや、これから先、出会う人間皆にそんな問いをするつもり?」

262 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/05/21(土) 00:36:43 ID:???
【行動:No.09と回線接続(-1)、T-23→U-23(-1)】
【位置:U-23(市街)】
【残り行動値:2】
【機体状況:問題なし】
【パイロット状況:問題なし】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×2、水2L入りペットボトルx2、軍服)】
【方針:火器及び食料の確保、No.09らの出方を窺う】
【同盟:なし】

263 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/21(土) 02:04:01 ID:???
コンビニのドアの前に立つと、自動ドアは当然のようにその勤めを果たした。
開いたドアの向こうには、外から見たとおりの商品に満ち溢れた、だが人はいない空間が広がっている。
恐る恐る足を踏み入れる………と、突然、スピーカーから音が響いた。

「!」

思わず身をすくめ………それが時代遅れの流行歌であることに気づき、妙な安堵と腹立たしさを覚えた。
客の入店を感知して自動的に流れるBGMらしい。選曲のセンスは自分好み………多少古めであった。
1年戦争終了直後に流行った歌を聞きながら、改めて店内を眺めてみる。
食料品や生活雑貨等が整然と陳列されている、まさに典型的なコンビニ………だが。

「………………?」

微妙な違和感を感じた。
決して大きくはないが、自分の良く知っているコンビニとは微妙に何か違う、ずれた感じがする。
もう一度商品棚を観察し直し………あることに気づき、商品の一つを手にとってみた。
袋に派手な飾り文字が並ぶスナック菓子の一袋を。

「………これは………」

それは、たまに家や職場で食べることもあるシリーズのスナック菓子だった。
何の変哲もない、よくある菓子類のひとつだ。なのに何で違和感などを感じたのだろう。

首をひねりながらもなんとなく裏面を見てみる。成分表やメーカーの宣伝文句も変わりはない。
気のせいかとつぶやいて棚に戻しかけたところで………違和感の正体が目に飛び込んできた。



【製造年月日 UC0091.1.27】



「印刷ミスか。いい加減な………」

そう思って、何気なく後ろにあった同じ種類の袋を手に取る。



【製造年月日 UC0091.1.27】



「これも………!?」

次の袋も同じだった。その次の袋も。更にその次も。
とっさに他の商品も手にとって見る………手にしたものは元の場所にきちんと戻すのは律儀さゆえか小心さゆえか。
そして結果は同じだった。重さを意識することすら難しい袋をもつ手が震えだした。

額にやけに冷たい汗をにじませながら、無言で並ぶ商品を次から次に調べてみる。
そして、最終的にハロルドは飲料用冷蔵庫の前で立ち尽くすことになった。
若干列を乱された品物たちは、それに何も答えようとはしない

264 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/21(土) 02:05:14 ID:???
「………何だこれは………」

このコンビニの中はUC0091だ、そう結論付けるしかなかった。
ありとあらゆる品の表示が、UC0091の日付となっていた。
最初は嫌がらせか悪戯かと思った。だが、それにしては手が込みすぎている。
素人がでっち上げたり偽装したり出来るレベルの出来ではなかった。それらは紛れもなく完璧な正規の商品だった。
2年後の世界で製造されたと主張していることを除いては。

これは何なのだ。限りなく本物に近い偽物なのか、それともミスプロダクトされた商品を集めたのか?
………そもそも自分に押し付けられたズサや今まで出会ったモビルスーツ、あれは本当に本物なのか。
自分に限って言えば、操縦していた感触からすると、あれは確かにズサだった。
だが、確実に「ネオ・ジオンの」ズサなのだろうか。コピーやレプリカという可能性はないのだろうか。
しかし軍用モビルスーツをあれほどまでに完璧に建造できるものなのか。しかしそうではないとすると。

「………何なんだここは………」

それに、この店………この街そのものがおかしい。
街の規模から考えて、人口は1万や2万ではきかないはず。それが何故こうも完璧に無人化しているのだ。
大規模な戦闘があった様子もない。コロニーが落とされたわけでもない。
1年戦争の頃ならともかく、今の時代にこれだけの街を「無人化」することなど政治的にも軍事的にも不可能だ。
なのに何故、こんなエリアが存在しているのだ。

世界が一気に揺らぎ、何もかもが不安定になったような錯覚が襲い掛かってくる。
一体ここは何処だ。今はUC何年の何月何日なんだ。自分がいる場所は地球のどの地点なのだ。
そもそもここは現実世界なのか? 自分は何を見て何を感じて何をしているのだ?
これは本当に現実なのか? 本当にそうなのか?

頭がくらくらしてくる。足が震えだす。不安と恐怖が悪寒となって背筋を這い出す。
………駄目だ。これ以上考えてはいけない。目の前のことだけに集中しないとまずい。
このままではおかしくなってしまう。何もかも終わってしまう。家に帰れなくなってしまう!

「………そうだ、帰るんだ、俺は帰らないといけないんだ………」

思い切り頭を振って恐怖を追い出したと思い込み、自然と伏せてしまっていた顔を上げて世界を見渡す。
モビルスーツなどという大層な棺桶を押し付けてきた以上、あの連中の見たいのは殺し合いや戦死であって
餓死や食中毒による死亡ではないだろう。多分。
闘犬を噛み合わせようとする以上、動けるようにするための餌は与えようとするはずだ。きっと。
ここで自分を毒殺したところで、連中には何のメリットも楽しみもない。おそらく。

「パンと水だけで、まともに戦争がやれるか………っ」

虚勢で胸を張り、自分自身に鞭を入れて、ハロルドは店を漁り始めた。
食糧は調理に手間のかからず日持ちがするものを選ぶ。味気ない固形糧食と缶詰類を中心に。
水は2リットルのミネラルウォーターのペットボトルを4本。配給品と併せれば3日は保つか。
そのほかに生活に必要な衣類や雑貨類。デザインや好みに目をつぶれば大抵の物は揃った。
出来れば毛布も欲しかったが、さすがにそこまでは置いてなかった。これは仕方がない。

備え付けの買い物籠とディパックを必要な品々で満杯にしたところで、ハロルドは一息ついた。
これでしばらくはそれなりに生きていける………そう考えて、少しだけ落ち着いたところで。

「………………」

急に情けなくなった。悲しくなった。自分自身がどうしようもなく惨めになった。
理由はどうあれ、誰もいないコンビニエンスストアで財布も持たずに売り物を漁る三十男。
必死の形相で商品をかき集め、金も払わずにそれを持ち出し、それで食いつなごうとするその姿。
自分のことながら、あまりにも浅ましかった。惨めだった。

265 :ハロルド=P=アンダーソン ◆JrvqT8J/bc :2005/05/21(土) 02:06:10 ID:???
「腹が減るのが怖くてコンビニ荒らしかよ………」

紛れもなく連邦軍大尉の、正規軍士官のこの自分が。
愛する妻と娘のある立派な大人の男が。
わけの分からない連中に爆弾を括り付けられて。
見ず知らずの連中と殺し合いをさせられて。
とりあえず生きるために正体不明の無人のコンビニで必死に商品を略奪しなければならない。
これが惨め以外の何だというのだ。

「畜生、畜生、畜生………」

軍人が盗賊に落ちぶれてしまった。
両親から盗みはいけないと、悪いことはするなと教えられ、これからは子供にそう教えなければならない自分が。
子供に尊敬される父親であろうと張り切っていた自分が。
これで立派な犯罪者の仲間入りだ。泥棒だ。そしてこれからは殺人者だ。なりたくなどないけれど。

「俺が何をしたって言うんだ………」

これは06番の言う報いなのか。運命なのか。戦争を戦った軍人が受けなければいけない罰なのか。
物理的にも精神的にも何度も死ぬ思いにあって、泥と汗と血と涙にまみれて戦場を這いずり回って、
どうにかささやかな家庭の幸せというものを手に入れた人間が、こうなのか。こうなのか。

こうなのか。

「………ジェニー、キャシー、俺は、パパは………」

自分を生き延びさせるはずの物資を前に、ハロルドは泣いた。
こらえきれない涙が頬を伝い、床に落ちて小さなしみを作る。
肩を震わせ、嗚咽をこぼし、みっともない姿をさらしながら、それでも床に膝はつかなかった。
集めた物資を放棄して外に飛び出ようとはしなかった。

内ポケットにあるIDケースに収められた家族の写真の存在が、かろうじてその意識を現実に引き止めていた。

>>251

少女からの通信は、今はただ機械に記録されるのみで、ハロルドの意識には届いていない。
当然ながら、北からの新たなる運命の欠片達についても、この小心な男はまだ知らない。

【行動:コンビニを調査(1)、愕然(0)、店を漁る(1)、泣く(1)】
【位置:B-22/市街地/コンビニ店内】【行動値残り:1】
【機体状況:AMX-102 ズサ/問題なし(251の通信を受信済み)】【通信状況:なし】
【パイロット状況:健康・落ち込む】
【武装:ビームサーベル×2 ミサイル(44/44発)、トライカッター×3】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2 、シャベル
     リボン付きクマのぬいぐるみ(娘の誕生日プレゼント)、家族の写真が入ったIDケース
     3日分の食糧・水、各種生活用品・雑貨類、替えの下着複数】
【方針:絶対に家に帰る】
【同盟:なし】

266 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/21(土) 11:45:54 ID:???
『ふたりとも、私を蚊帳の外にして話を進めないで下さい。
 私、まだ質問に答えてませんし、言いたいことも残ってますから』

にらみ合う2機いや、3機のMSの緊張の間に入ったのはアルマの声だった。
質問に答えるアルマ、それをルイスは淡々と聞いていた。

(他に生き残る可能性か・・・。それが無ければ、生き残るためにはこの娘も・・・。)

付け加えるようにアルマは言った。

『お気遣いはどうも感謝しますけど……。
 借りこそすれ、返すとは限りませんよ?
 それに……、私には、未来とか、関係ありません。

 ……だって、私をここへ送り込んだのは、私の…………両親、ですから』

この言葉を聞いてから、機体を後ろへと後退させ、腰を低く落とす。正直、驚いた。
こんなばかげた殺し合いにハイスクールも出ていなさそうな女のこを、それも両親が、なんて・・・。
うつむき加減に黙りこむ、それと同時にレーダーに目が行った。
確かMSは4機居るはずだが、レーダー上には光点が3つ。
どこだ―――――?もう1機は何処に居る?

兎に角だ戦闘をしていないと言うことは、奴等の仲間と言うことだろうか?
それとも、また別の方法によって戦闘を回避したのだろうか。
機種は、コレもゲルググタイプ見た事がある機種だ・・・。と、言うか過去に乗っていた機種だ。


「そこのゲルググJ、俺はルイス・ガルシアと言う。今の状況はそこからでも見えると思う。」

通信回線を開きゲルググに対して呼びかける。
(何だかじろじろ見られていた気がするが・・・。)


「君はどうするんだ?戦闘になったら俺達を撃つかい?」

【行動:通信(−1) 】
【残り行動値:3P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:C−18】  
【機体状況:02・06・15・17番に通信回線継続 180mmキャノン装填】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・180mmキャノン他弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きる・今の状況を見極める】
【同盟:なし】

267 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/21(土) 15:01:07 ID:???
>>234-236
「……ふん、私も舐められたものだと言いたい所だが……。
 この状況は単機で戦うにはあまりにも不利な条件が揃いすぎている。
 今は、感謝しておくぞ。
 それに、私もお前とはサシでやりたいと思っていた。
 お前に死なれてもまた、私が困るのでな。
 ここは、共闘といこうじゃないか。
 ……それにしても」

ファッツの言葉にそう返し、レーダー上のBDを示す光点を見つめるリトラ。
リトラの眼光が鋭さを増す。

「NTだと?
 話に聞く、あのNTとやらに関係があると言うのか?」

いや、本当かどうかは解らないが……そのように言われていた者と、何度か面識はある。
実際にその者のスコアは凄まじいものがあった。
……結末は、あっけないものだったが。

「マフティー=ナビーユ=エリン……そして」

そして、幼き瞳に焼きついた、青い闘士の姿。
今リトラが身を預ける“ディジェ”を駆っていた者は―――。

「フフ……NT、か」

ぺろりと舌なめずりをするリトラ。
内より沸き起こる戦意が、今、行為となって発現しようとしていた。

>>239
そのBD3号機とやらが跳躍し、エビル・Sを庇うようにして、白いMSがリトラ達の眼前に躍り出た。
その姿は……これは、まさしく……!

It's a ―――

「G・U・N・D・A・M!!」

モウガマンデキナイ……。
エルナ、済まんな。お前を戦いに巻き込まぬつもりだったが……欲求を抑えられそうにないんだ……。

『そっちの姉さんその先をどうするかといったな?
 今は先のことより生きている《今》が大事なんじゃないのか?』

「そうだ……“今”だ……今こそ戦いの時だ……!
 今!まさに!私の心はお前との戦いの欲求を抑えられそうにないのだ!
 ……先の答えが見つからんのならば、お前は今ここで!私と戦うしかない!」

戦意を滾らせ、吼えるリトラ。
この男、ルイス=ガルシアは、答えを用意できなかった。
現状で、理性を失っているようには見えぬこの男が、エルナにとって明確な危険となるとは思えない。
だが、答えが見つからぬという事は、こいつも“こちら側”に転じる可能性もあるという事だ。

……いや、やめよう。そのように理由を求める事はやめよう。
今、わたしにとって重要な事は……目の前のこいつが“ガンダム”であり……
さらにNTを匂わせる機体であるらしいという事だ。
戦場で研ぎ澄ませてきたこの獣性……伝え聞きしNTの感能力……
どちらが上かという事を、私は今、この場で―――!

268 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/21(土) 15:04:02 ID:???
>>247
と、今度はエビル・Sより返答が返る。
モニターに映る少女は、まさにあのエルネスティーネとさして歳の変わらぬ若さだ。
この娘も、ルイス=ガルシアと同じように、明確な答えを用意など出来はしなかった。
次第に弱々しくなる少女の声。
リトラは黙し、少女の瞳をみつめながら、少女の言葉を聴いていた。

『……私、ささやかだけど、やらなきゃならないことが残ってるんですよ。
 本当に個人的なことなんだけど、そのまま残しておくことはできないんです。
 死んじゃったら、成し遂げることはできないから……
 だから、格好悪くても惨めでも、生きたいです』

次第にはっきりとした力を帯びて来る少女の声。
そして、少女の真紅とダークブルーのオッド・アイに宿る光は―――。

「……そのまなざし……いいな、実にいい……。
 お前は、間違いなく“やる気”だぞ?
 自らに向かって剣を振るわんとする“敵”に、躊躇せずに引き金を引ける“覚悟”を感じさせる……」

ファッツに向けて語られた言葉は、リトラの耳には入らなかった。
リトラにとって、それは何の意味も無かったからだ。
このプログラムを運営する者共の思惑に乗っかっている事など、最初から委細承知の上だ。
―――ただ、ひとつの事を除いては。
だが、リトラにとって、やるべき事は殆ど変わらない。
ただ一人、リトラのターゲットより外れただけの事だ。

やるべき事は、変わらない。

このプログラムに勝ち抜ける者は、ただひとり―――。

「クク………あーっはっはっは……!!」

リトラは哄笑した。
その笑いには、どこか自嘲のような気が感じられた。

「エルネスティーネ、にげろ……お前は我々のような獣の傍に居てはならない……」

そう、エルナに告げ……。

「アルマ=フローライトだったか……?
 戦い以外の道を模索する事、大いに結構な事だと言えよう。
 だがな、考えてもみろ。見渡してみろ。この、広大なバトル=フィールドを。
 互いに与えられた、人を殺すにはあまりに強大すぎる力を宿した殺人人形を。
 ―――この先の、我々生徒以外、誰一人として見かけぬ静寂なる街の姿を。
 これだけの事をやってのける組織に、お前の力で何が出来るというのだ?
 ……殺し合うしかない、自らの望みを叶えたいのならば。
 そして―――」

ビームキャノンを放り、ナギナタの発生器を手に取るリトラのディジェ。

「私の望みもまた、あのファッツと同じように―――“闘争”なのだ。
 ―――いくぞ」

砂煙をあげ、アルマのエビル・Sの前に立ちはだかる“ガンダム”へと襲い掛かる。
振り上げた腕を振り下ろす直前、ナギナタのビームの刃が形成され、灼熱の斬撃が“ガンダム”へと振るわれた。

269 :リトラ=クローム ◆Q1oSLvtePQ :2005/05/21(土) 15:05:51 ID:???
【行動 : ファッツ、エルナ、ルイス、アルマとの通信継続(0) ビームキャノン投棄(0)
      ルイスのBD3号機にビームナギナタで攻撃(-1) 残3 】
【位置/場所 : C-18/砂漠 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/ALL-GREAN 】
【パイロット状況 : ALL-GREAN 】
【武装 : バルカン×2 ビームナギナタ ビームキャノン(未接続・投棄) 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト バンダナ 煙草数箱  】
【方針 : 獣は獣で互いに身を喰いあえば良い モウガマンデキナイ 】
【共闘 : 15番・ファッツ=シュヴィール 】

270 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/21(土) 16:08:42 ID:???
「ヒューッ♪」
ビームライフルを向けたエビル・Sの前に聳え立つ08番。
その機体を目にして、ファッツは軽く口笛を吹いた。
―――連邦の技術をしこたまぶち込んだ究極のMS、RX-78ガンダム
一年戦争時、ファッツもたまたま目にした事がある。
あれは、そう、ジオンがジャブローへと降下作戦を起こしてきた時。
ジオンのザクやグフ、ドムを蹴散らした白い悪魔。
目の前に立つソレは、その機体と酷く似ている。
しかし………
「ブルーディスティニーってのはガンダムだったのか………
 ………どこがブルーなんだ?」
目の前の機体は、例の白い悪魔と同じくカラーは白だ。
………まぁ、いい。
「いいねぇ!一度やってみたかったんだ、ガンダムと!」
その表情に、おびえなどはない。
あるのはただ、楽しそうに無邪気にニコニコと笑う子供のような笑顔。

「それ以上こちらに近づくな!特にシュヴィ―ルさん近づいたらこいつが火を吹くことになるぞ!」
その手に持つキャノンの事だろう。
見覚えがある………そう、確か180mmのキャノン砲だ。
「いいぜぇ!火ぃ吹かせてみな!
 お前、そいつを手にしたって事は、もうヤる気って見ていいんだよなぁ!?」
そう言ってライフルの引き金を引こうとするが………
「お姉さん、張り切りすぎだァ!」
ブルーディスティニーの元へと飛び込んでいくディジェを見てそう叫ぶ。
これでは撃てない。
………と、いうよりは
「撃ったら怒るんだろうなぁー」
溜息をつく。
せっかくだから、ガンダムと戦いたかった。

271 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/05/21(土) 16:09:05 ID:???
「それから、ファッツ=シュヴィールさん、でしたっけ?
 あのわけのわからない人たちの言いなりになって、
 あの人たちの思惑通りに人殺しを繰り返すんですか?
 本当にそれでいいんですか? まるで操り人形じゃないですか。
 あなたが望んで銃を取ったのだとしても、結果は同じです。
 どんな意思を持とうと、最終的にあなたがあの人たちの思惑から外れることはありません。
 いいように利用されるだけで、命のやりとりまでさせられて、楽しいんですか?
 あなたが今楽しむことはできても、後には何も残らないんじゃないですか?
 それでいいんですか?」
肩を竦めてニヤリと笑う。
ああ、そうだ、こっちがいた。
未知のMS、エビル・S。
「そうさなー、言いなりになるってのは確かにつまんねぇけど………
 人の言うことはちゃんと聞きなさいって死んだばあちゃん言ってたし」
スラスターを吹かし、ディジェとブルーディスティニーが重なり合い、エビル・Sを確認出来ない場所から移動する。
やや右斜め前へと進み、左側にエビル・Sが見えた瞬間、今度は上昇。
そして、エビル・Sを飛び越すようにして移動し、ライフルをエビル・Sへ向ける。
「アンタのエビル・Sってヤツは俺、戦った事ないし………アンタみたいなプリティーな女の子と戦った事ないからな
 戦ったらどうなんだろう、って考えるとワクワクするし、戦うともっとワクワクする
 ああ、それと後に何も残らないとか言うけど………
 後に残すって何よ?
 金?遺品とか何か?死体か?心、とか言うのか?
 言っとくけどさ、お嬢さん………
 死んだヤツの事なんざ、人はすぐ忘れるぜ?俺だってばあちゃん大好きだったけど、そんなに思い出さないしな
 ………ま、観念して俺の相手してくれよ、お嬢さん♥」
その言葉で締めくくり、ライフルの引き金を引く。
光がエビル・Sへと向かっていったのを確認し、アイザックがエビル・Sの丁度真上を通った瞬間、もう一度引き金を引く。
それだけでは終わらず、スラスターを使い、進行方向を変える。
方向は、ディジェ達がいる方向とは間逆、エビル・Sから見てC-17の位置。
ある程度間隔を開けて着地し、エビル・Sへ向いた。

【行動 :エルナ・リトラ・ルイス・アルマに通信継続(-0P) ビームライフルでエビル・Sへ攻撃×2(2P) 残り2P】
【位置 :C-18 砂漠】
【機体/状況 :EWACザック/問題無し】
【パイロット状況 :問題なし】
【武装 :ガンダムmk2のシールド ビームライフル 予備ENパック×2】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×2 コッペパン×2
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー】
【暫定行動方針:ま、とりあえずお嬢さんに相手してもらおうかな】
【最終行動方針:このゲームを楽しむ】
【共闘:生徒番号06番 リトラ=クローム】

272 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/21(土) 16:56:20 ID:???
緊張から何分立っただろうか?
1分かも5分かもしれない。だがその1分1分が1時間のようにも感じる。

しかし、緊張が解けるのは一瞬だった――――。
青いゲルググが白いBDの前へと急加速して現れる。
BDの割には相手のほうが蒼い―――――洒落にもならないな。
                     ・・ ・・ ・
ゲルググの腕が振られる。その後白いブルーDは真っ二つになるはずだった。
現実には自分の機体は宙を舞い、顕在している。
後ろへ下がりつつ腰を落とそうとしていたためヒットポイントが外れたのだ。
手に握られた180mmキャノンに亀裂は入っているものの機体には大した損傷はない。

「それがあんたの答えか!」

流石に切れた、と言うか我慢の限界に来ていたルイスに対しての怒りの起爆剤になった。
戦いを楽しむだけの人間、今の自分にとってはコレほど怒りを覚えさせる人間はいない。

「そっちがその気なら俺は迷わん。・・・・姉さんあんたを殺す!」

敵機の足元に180mmキャノンを叩きこむ。長尺のキャノン砲が大きな音を立てて火を吹いた。
熟練したパイロットならば避けるほども無いと思われるコースへ
そのようなところへ撃ちこむのにはジオンの兵であったルイスなりの理由があった。

〈駄目、その武器を捨てて〉
宙を舞い落下する最中に頭の中に声が聞こえた。
何んだかわけがわからない、だが従ったほうが良いような気がする。
ルイスは戸惑いながらも180mmキャノンを投げようとした。直後に爆発。
機体から離れかけた巨大な重巡洋艦の砲ほどもある火器が目の前で爆ぜた。
ゲルググのナギナタは180mmキャノンに損傷を与えていた、
そしてそれを発射したのであるから無理はない。むしろその爆発しないほうが無理というものだ。
コックピットに走る強い衝撃。何とか砂地に軟着陸する。腰に保持していたマシンガンを手に取り。
再び、ゲルググをにらみつけた。

273 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/05/21(土) 16:56:52 ID:???
(それにしても今の声は・・・誰だ・・・?)




砂地の戦い、それは灼熱との戦いでも乾きとの戦いでもない。
この場合は己の運が戦いの行く末を強く左右する。
1年戦争中期オデッサを失ったジオンは、アジア・アフリカへと後退していった。
オデッサからの敗走兵――――特に06Fに乗っていたジオン兵――――を悩ませたのが
[砂]だった。結局防塵処理をすることによって何を逃れたのだが・・・。
この殺し合いではそうはいかない、始めから支給される機体はクジによって決まる。
それに砂地だからと言って始めから特殊な処理はされていないはずだ。
BDのベースになった機体―――陸戦型ガンダム―――は陸上、それもジャングルや砂地での悪状況を
想定されて建造されているためにあらかじめこの処理がなされていたのだろう。
または、後からその処理がされたのかは確かではない。だが、敗走するジオン兵に対してこの陸戦型が
追撃したと言うことは記憶にある。

それに対して、ゲルググという機体は大戦末期に開発され、地上での運用も僅かである。
つまり、特殊な防塵処理もされていないような機体だ。
そんな機体が砂漠で戦闘をすれば、徐々にではあるが機体の間接部分などが動きづらくなる・・・・・筈だ。
見たことのないゲルググ(ディジェ)相手にその戦法が通じるかは果たして分からない。

【行動:回避(−1) 砲撃(−1) 】
【残り行動値:1P】
【パイロット状況:特記事項無し】
【位置:C−18】  
【機体状況:02・06・15・17番に通信回線継続 】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2、胸部60mmバルカン×2、 胸部ミサイル×2、ビームサーベル×2    100mmマシンガン・ビームライフル・弾薬】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草2箱(35本) ライター パイロットジャケット 作業着  ボイスチェンジャー パン×2 水4L】
【行動方針:生きる・今の状況を見極める】
【同盟:なし】

274 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/21(土) 17:09:11 ID:???
>>240
 今までに何度となく自分の素性を話してきて、様々な反応をされたものだ。
過去も素性もを気に掛けることなく現行の自分に接してくれた者。
明らかに不穏さを漂わせた上に、事あるごとに突っかかってくる者。
全てを言い終わらないうちに殴りかかってきた者。

 最初の頃は相手の反応の一つ一つが激しい刺激となって襲い掛かり
消える事の無い過去を後悔し続けたり、何に対してかわからない懺悔を繰り返したりしたが
次第にそれも薄れていき、気が付けば相手の反応などどうでもいいほどに過去を許容するようになった。
今回もそうだ。なかば言い逃れに近くなったとは言え、どんな反応が来ようといつも通りのはずだった。

 しかし…だ。

 こちらに対してダイナミック且つ華麗な跳躍をするグフを駆る老兵。
突如として周りも気にせず目の前でコクピットを開放しだす老兵。
さらに自分に対して規律正しく年を感じさせない程しゃんとした敬礼をする老兵。
遂にはジオン再興の念を声高らかに歓喜の涙を流す老兵…。

 「えー…と…ジ、ジーク…ジオン」

 涙する相手に押されるように思わず右手を少し上げジオン軍独特の敬礼をする。遠慮気味に。
正直に白状すれば、実は自分はジオン軍の敬礼などやるのは今回が初めてだ。
昔はそんな敬礼を行う者を腹の底から嘲り笑っていたような。そんな記憶がある。
相手に合わせて…という言い方は年配に対し至極失礼極まりないかもしれないが
事の悪化が容易に想像付くこの状況ではそれしか手は無いだろう。多分。

 相変わらず涙する老兵に自分でもどうすればいいか分からなくなってきた頃
タイミング良くサイモン氏からの通信が入ってくる。
「助かったぁ…」。思わず小声で呟いてしまい口をつむぐが、何とか老兵には聞こえていなかったらしい。

275 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/21(土) 17:10:57 ID:???
>>245-246
「……ナインティ。結局じいさんはどんな人間だったか、
 いきなりあんな行動取ってるのは投降でもするのか、
 通信を繋いでも問題ない相手か、
 いやそもそもそのじいさんの頭がもしかしてボケてるんじゃないかとか、
 どんな内容でもいいから教えてくれ」

 何を言いたいのかはよく分かる。最後の方で小声になるのも致し方無い。
とりあえず、自分が受けた印象を普通に伝える。ただし、老兵には聞こえないようにして。

「ま、まぁ…悪い人じゃないです。悪い人じゃ。
ただ…見ての通り、ちょっとイっちゃてる…ようですけれど…
とりあえず…ジオンを馬鹿にするような発言だけは…控えてください!絶対に!」

 自分も段々と小声になっていくのがよくわかる。理由は恐らくサイモン氏と一緒だ。
ただし、最後の部分だけは珍しく声に力が入ってしまった。ここだけは何がどうあろうと譲れないポイントである。
既にジオンという国家はおろか名前すら過去の遺物である等とはけして口には出来ない。
ただ…このジオンじいさんは狂信的なジオン至上主義であることを除けば経験豊富な軍人で
尚且つそれほど悪い人間でも無いことがわかったのは一番の収穫かもしれない。

 ところで、サイモン氏からの提案がもう一つ。
今まで目指していた東の市街地を変更し、湖を越えてその向こうの北の市街地へ向かおうと言うもの。
最もな話だ。幸いな事にグフの老兵は仕掛けてくる事は無かったものの
先程のベルガ・ギロスには未だ不安が残る上に、橋の向こうから感じる漠然とした気配。
あそこの市街地にはまだ参加者がいる可能性はある。
とりあえず、その意見に全く異論は無いが…まずは目の前の老兵を落ち着かせなければ。

「あ、あの…アロンソさん。そんな…かしこまらないで下さい。俺の方が年下ですし…。
とりあえず、さっき言ったルポライターの人と今後の事を話しあいたいんで…
その…腐敗した連邦を打ち倒す為に…」

 …………。

「(オレ何言ってんだろうなぁ…)」

276 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/05/21(土) 17:12:57 ID:???
【行動:01との通信継続(0P) 18番との通信(-1P)】
【位置:P-22】
【機体・パイロット状況:共に問題なし】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 前回のデータ入りディスク)
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:さてどうしよう…】
【同盟:18番 サイモン=クレイガー、01番 アロンソ=セルバンデス(?)】

277 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/21(土) 18:06:49 ID:???
>>275
歓喜のあまり、ワシは少しボーッとしていたらしい。(*1)
ナインティ殿が遠慮がちに声をかけてきて、ワシはようやく数十年の苦労の回想から目が覚めた。

「ふむ、ナインティ殿の階級が分かれば良いのじゃが、覚えてらっしゃらないのでは仕方ないの。
 それで、そのルポライター殿は信頼できるお方なのじゃな? なら大歓迎じゃ。
 ワシラが勝利した暁には、ルポライター殿には是非とも連邦の非道を世界に伝えて欲しいしのぉ。(*2)」

ワシはナインティ殿に同意しつつ、空を見上げた。
ふむ、日がだいぶ傾いてきたのぉ。
ナインティ殿とワシだけなら夜陰に乗じて進軍する手もあろうが、
先ほど見かけた限りでは、アッシマーのルポライター殿は、あまりMSに乗り慣れてないようじゃった。
ひとまず野営した方が良いかのぉ。

「ナインティ殿、日が暮れるまであまり間がないようじゃ。
 話をするなら、ルポライター殿も一緒に夕食にせんか?
 ……調理道具と火が欲しいところじゃのぉ。野営する場所も考えねばならん。
 食材なら森でいくらでも調達できるわい。ワシに任せとけ。
 ひとまず、先ほど摘んでおいた木苺でも食うか? 美味いぞ」

ワシはモニタに向けてヘルメットを掲げ、ナインティ殿に木苺を見せた。
ボウル代わりにしたメットの中に、まだたっぷり残っておるからの。

【行動:16番と通信継続(0p)】
【残り行動値:4p】 【位置:P-22 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】 
【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)、2連装ビームガン(未取付)】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し、16番と共闘する】
【同盟:16番ナインティ=アウェイキング】

(*1)ナインティ氏とサイモン氏の会話は聞こえてない
(*2)生き残るのは一人、という基本ルールがすっかり意識から抜け落ちている。

278 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/05/21(土) 19:08:00 ID:???
>>275
『ま、まぁ…悪い人じゃないです。悪い人じゃ。
 ただ…見ての通り、ちょっとイっちゃてる…ようですけれど…
 とりあえず…ジオンを馬鹿にするような発言だけは…控えてください!絶対に!』
『……ラが勝利した暁に………ポライタ………は是非とも連邦の非道を世…………て欲し……………』

「……そーみたいね。ま、とりあえず大丈夫…だと思う。
 こういう手合いには何度か関わったこともあるからな」

そういった「手合い」に苦労させられた記憶を思い出して、
不精ひげを撫でつけながら、少し目を伏せて渋面を映す。

「じゃあ、じいさんを…懐柔、してから今後のことを考えよう。
 やばくなったらうまく取り成してくれよ」

とナインティに言い残してから、01番への通信を開いた。

>>276-277

「こりゃどうも、ご紹介に預かってるルポライターの
 サイモン=クレイガーってものです。いやぁ、ジオン公国の軍人さんですか。
 その精強ぶりはかねてよりお噂に……ええ、ええ。今からそちらへ向かいますので
 どうぞよしなに……」

経験からわかっていることを元に、言葉を選んで伝える。
1つ、年寄りはとりあえずおだてとけ。
2つ、ジオン共和国とか言ったら火を噴いたように怒り出す。
愛想笑いも忘れない。

「ま、仕事の付き合いもありますが連邦は好きってわけじゃないんですよ。
 いや見てくださいよこの頬。ここに来る前、兵隊に殴られましてね」

すべて真実である。ただジオンも好きではないだけだ。
MSを合流させるために歩を動かす。

「えー……どこかで降りて話でもしますかね? 何も来ないようなら。
 今まで落ち着いて荷物をたしかめる暇も無かったし、正直コクピットというのは狭苦しくて苦手なんすよ」

ちょっと喋りすぎたか? とも内心思ったが、ままよとばかりに続ける。
これも嘘ではない。というより、気を張りすぎていたので、できるなら一度降りたかった。
アインラッドは遠隔操作で一定の距離を置かせながら追尾させる。

【行動:16番と通信継続(0P) 01番と通信(-1P) 移動(O-22→P-22)(-1P) 遠隔操作(-1P)】
【位置:P-22/森林】
【残り行動値:1P】
【機体/状況:アッシマー/問題なし】
【生徒状況:左頬、殴打による鈍痛と腫れ】
【武装:ガンダムハンマー アインラッド】
【所持品:ディパック(コッペパン×1、水2L入りペットボトルx1、1.7Lx1、ショルダーポーチ{ポラロイドカメラ一式}
     調理道具セット(未開封)) ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、ガムx2、煙草x1、ライターx1)
     コンパス付腕時計 筆記用具】
【行動方針:1.情報の入手 2.触らぬ何とかに何とやら 3.市街地への移動】
【同盟:16番/ナインティ=アウェイキング】

279 :通常の名無しさんの3倍:2005/05/21(土) 19:55:13 ID:???
>>278
ワシは通信してきたサイモンとやらの顔を見て、驚いた。
誰かと思えば、連邦兵に殴られとった例のお調子者ではないか(*1)
どうにも軽い若者じゃが、立派な反骨精神を持っておるようじゃ。
ワシは記者のサイモン殿にも通信を繋ぎ、挨拶を返した。

「おお、記者殿。
 ワシはジオン軍大尉、アロンソ・セルバンテスと申す。
 よろしく頼みますぞ」

アッシマーがこちらに近づいてくる。
丁度アクシズの連中が降りてきた頃、コイツには散々悩まされたモノじゃ。
しかし味方になると言うなら、これほど頼もしいモノもおらん。

「ワシも、今ナインティ殿に提案したところなんじゃがな。
 丁度日も沈む所じゃ、どこか場所を探して野営にでもせんか?
 少し腰を落ち着けて、食事でもしながら作戦会議としよう。
 その頬も、ワシが持っとる薬草を貼れば少しは楽になるぞ。
 ところで……」

ワシはすっかり忘れていたある疑問を記者殿に尋ねた。

「その、後ろにおる地上用MAは、いったい何じゃ?」

ワシはアッシマーの後をつけてくるタイヤの化け物を、グフの指で差し示した。
至近距離で見ると……コクピットも何もない。ドダイのような踏み板もあるがMSが乗るには小さすぎる。
こりゃ一体何者じゃ?

【行動:18番と通信(−1p) アインラッド観察(0p)】
【残り行動値:3p】 【位置:P-22 道路から少し入った森の中】
【機体状況:無傷。軽く森林向けの偽装済み。】  【参加者状況:無傷】
【所持品:ヘルメット、銃剣、壊れた突撃銃、 山菜2袋、キノコ類1袋、薬草1袋、ズタ袋、
     ヘルメット一杯の木苺、デイバッグ、コッペパン×2、水2g×2、ティッシュ×5箱】
【武装:ヒートサーベル、尖った丸太(15m)、2連装ビームガン(未取付)】
【行動方針:工具・サバイバル用品探し、16番・18番と共闘する、アインラッドの正体を探る】
【同盟:16番ナインティ=アウェイキング、18番サイモン=クレイガー(?)】

(*1)繰り返すが、ここで言う「連邦兵」とは管理側のこと。>31のシーン。

280 :アロンソ ◆ffwql.VOnc :2005/05/21(土) 19:57:33 ID:???
>>279はワシじゃ。名前入れ忘れスマン orz

281 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/21(土) 22:08:02 ID:???
「……気が付いた。」
観察を続けていると、モニターの端に、新たに通信が入ったとの表示が出た。
直後、スピーカーからファッツさんと同じぐらいの年頃の人と思われる声が聞こえてきた。
しかし画面に表示されのたのはファッツさんとは真逆な感じの、真面目そうな人だった。

『そこのゲルググJ、俺はルイス・ガルシアと言う。今の状況はそこからでも見えると思う。』
『君はどうするんだ?戦闘になったら俺達を撃つかい?』
「私は――。」
言いかけて、まだこちらから通信を繋いでいない事に気が付いた。
慌てて私は、通信を繋ごうとした……その時。

『エルネスティーネ、にげろ……お前は我々のような獣の傍に居てはならない……』
「リトラさん!?」
呼び止めるも無く、リトラさんの駆るMS――ディジェは、ビームの剣を持ち、
白い機体――GANDAMとか言われるらしい機体に、斬撃を加えた。

「何で……急に!」
だが、状況は刻一刻と変化していく。
あろう事かファッツさんまでもが、もう一体の小柄な機体に先程のビームを撃ち込んだ。
直後、砂塵が舞う。
どうやらガンダムは斬撃を回避し、大砲を撃ち込んだようだ。

「……くッ!」
機体を急いで前進させようとする。だが直前でレバーを握る腕が止まる。
先程の言葉が、私を戦場に向かう事を思いとどまらせる。

――エルネスティーネ、にげろ……お前は我々のような獣の傍に居てはならない――

「私は……私は……。
 ……ごめんなさい。ごめんなさい!」
結局私は言われた通りに機体を反転させ、逃げた。
……理由は、以前ファッツさんに行った通り。
私が出しゃばっても、
邪魔になるだけ。
足手まとい。
役立たず。

「ごめんなさい……ごめんなさい……。」
交信範囲外に出ても、謝りながら、私は逃げ続ける。
その頬に涙が伝っていった。
夢を見ながら無意識に流す涙ではない。
過去のフラッシュバックに心を壊されながら流す涙でもない。
それは、"あの事件"の時にも流したものと同様の、
自らの無力を実感させられた悔しさから出た涙だった。

282 :エルナ ◆tf5U6oR8/w :2005/05/21(土) 22:08:27 ID:???
【行動:H-20へ移動(逃走)(-4)】
【位置:H-20】
【機体状況:ゲルググ・J 特に問題なし】
【パイロット状況:症状緩和中 ちょっと汗が冷えて寒い 悔し涙】
【武装:腕部110.mm速射砲×2(残弾各2斉射分)5連装メガ粒子砲シールド(残弾5)】
【所持品:ディパック(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2 栄養補助食品)】
【方針:物資補給 武器調達 逃げる】

283 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/21(土) 22:19:25 ID:???
「おやおや、逃げられてしまった様ですね。
 残念だ、とても残念だ。」

待ち望んでいた至福の時を与えてくれると思った
人物は、返答も無しにレーダーから消えていった。

(脅かすような気も言動も無かったのですが
 何もあんなに急いで逃げなくても・・・・・・
 仕方が無いですね次に期待しましょう。)

焦らされる苛立ちを感じながら彼はまた、
鉄の巨人を駆り一つの目的である東の基地に足を運んだ。
もうすぐ、基地が見えてくるころ彼にとってまたと無い
朗報があった。

(基地内部に反応?セイバーフィッシュ。
 虚しい。その程度の相手ですか?たかが戦闘機。)

すぐには出遭えた、だがそれほど楽しめそうな戦闘能力に期待できない
と感じた彼は、酷く落胆した。

まあ、これも何かの縁です力量くらいは確認させてもらってから
決めることにしましょう。

彼は知らない。
ジンベイ=カマザキという男がどれほどの功績を残しているのかを
彼は知らない。
その男が戦闘機を駆る時の戦闘能力の凄さを
だが、彼にとってそれを知ったところで興味など示さないだろう。
名声や功績だけである程度技量はわかるだろう、期待も出来るかもしれない。
しかし、それを裏付けるだけの戦闘能力は彼自身が身をもって確かめなければ
思い直す事は無いだろう。
それほど戦闘機のようなものには魅力を感じていないからだ。

そして期待薄すくとも彼自身の姿勢は変わらず
基地に着くと同時にセイバーフィッシュに通信を送る。

「こんにちは、ジェントルマン。
 お初にお目にかかります、キリト=ヴァルリックと申します以後お見知りお気を
 先ほども他の参加者ともお会いしたのですがどうもお急ぎの様で
 少し残念に思っていたところ貴公と出遭えたので少し安心いたしました。」

いつもの紳士的な態度で頭を下げながら
挨拶を済ませて本題に入る。

「ところで戦闘機に乗っていらっしゃいますが腕は如何なものでしょうか?
 それと、他の参加者をご存知ですか?
 ご存知ならその人が向かったところをお教え願いませんか?
 ここに着てから一人で要る時間が長かった者ですから
 早く賑やかな所へ行きたいんですよ。」

284 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/05/21(土) 22:21:11 ID:???
【行動:移動V−11→W−11→W−12→W−13→W−14(-3)
      移動ボーナス 通信(-1)】
【残り行動値:0】
【位置:W−14】
【機体状況:Gキャノン・正常】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾100%) ビームサーベル×2、
    肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾100%)腕部ダブルビームガン×2です
    ギラドーガシールド ビームソードアックス(ソード・アックス・ピックの3形態)
    二連装グレネード(シールド裏面)】
【所持品:ディパック 水2g2本 コッペパン2個 首輪 
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 お守り】
【行動方針:ちょっと残念です(涙)】

前回の位置間違ってましたすいません。

285 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/21(土) 22:36:42 ID:???
いくら慣れていようと、一人での作業は手間暇が掛かる。
ようやく換装作業が中程まで終わり、汗を一拭い、深く深呼吸をしてみれば、
待ってましたとばかりに空腹感が押し寄せて来た。
デイパックからパンと水を取り出すと、愛機の脚にもたれ掛かりながら食事にした。

この作業で愛機の姿は若干変わった。
いや、元の姿に戻りつつある。と言った方が近いだろうか。
コックピットの真下に取り付けられた、60mm機関砲。
丁度、コバンザメが逆向きに引っ付いたようなそれは、
連邦軍攻撃機(※)に装備されている物で、
MSの頭部に装着される物よりも高初速、長砲身化しており、
連射性能が悪い(しかも単装)のと、装弾数が40発しか無い欠点を除けば、
射程と威力、命中精度はMSの60mmの性能を大きく上回る物である。

これは、一年戦争時の話である。
オデッサ、ペキンの両拠点が落ち、マドラス基地も敵の猛攻に晒されていた頃。
我々は、タジキスタン付近の航空基地で必死の防戦を展開していた。
陸上兵器を阻む、荒涼とした山岳地帯が広がるその地域では、
航空機が戦場の主役となり、両陣営はこれをもって一進一退の激戦を繰り広げていた。
この頃の連邦軍は、ジオン公国の前に連戦連敗を喫し、
最前線を任された各軍団は、敵の強大な攻撃力と、物資不足に喘いでいた。
我が航空隊でもそれは変わらず、武器弾薬はもとより、各種機材や人員、
食料や真水に至るまで、何もかもが払底した状態であった。
格闘戦の主要武器である25mm弾も不足し、この状況を打破すべく、
代わる格闘武器に選ばれたのが、攻撃機の60mm機関砲である。
搭載には大型のセイバーフィッシュに向いているとされ、
事実、実戦にて予想以上に有効であったのが、この武器の発端である。
(実の所、その時期、私の乗機はTINコッドであり。
 実際にこの装備を体験するのは後のオデッサ戦中の事となる。)

後は、長距離移動の基本装備となる、落下式増槽が機体中央に装着され、
残る作業はランチャーのミサイル交換と、フレアーの装備を残すのみとなった。
残った一口分のパンを口へ放り込み、水で流し込んだ。

【行動 : 武器換装−2 食事−1 残行動数1】
【位置 : W-15(基地)】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 60mm機関砲×1 AAM×6
       落下式増槽×1 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×1 水2L入りペットボトル×2 (合計3L)
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : 整備補給】

(※)マングース攻撃機(超マイナー、機関砲が60mmだったかはうろ覚え)

286 :風巻陣平 ◆6fCY9104KQ :2005/05/21(土) 23:18:37 ID:???
『こんにちは、ジェントルマン。
 お初にお目にかかります、キリト=ヴァルリックと申します以後お見知りお気を 』

その通信は唐突だった。
W-15、隣のエリア。油断、不注意……自分の甘さに腹立たしくも、
咄嗟に操縦席に潜り込むと、コンソール中央のディスプレイに目を映す。
映っていたのは妙に礼儀の良い、長髪の男。
男は不思議な事を聞いて来た。
他の参加者の事を聞く事自体はさして疑問では無いのだが、
己から他人へ歩み寄り、尚且つ多人数との接触を求めていると言う。
更に、人の腕前の事を一々聞いてくるとならば、いよいよ怪しい。

「カザマキだ。
 13番にだな。会ったには会ったが……後は知らんな。
 貴様に教える気にもならん。」

興味が無い。と言った素振りで答えるも、着々と発進準備を整える。
ミサイルを換装出来なかったのは残念だが、悔いても遅い。
キャノピーを閉じ、ヘルメットのバイザーを閉じながら再び口を開いた。

「それに、だ。俺の技量なんて知ってどうする?」

60mm機関砲のデーターベースをインストールさせ、エンジンを始動させた。

【行動 : 返信-0 エンジン始動-1 残行動数0】
【位置 : W-15(基地)】
【機体/状況 : セイバーフィッシュ:良好】
【パイロット状況 :良好】
【武装 : 機首部25mm機関砲×4 60mm機関砲×1 AAM×6
       落下式増槽×1 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×1 水2L入りペットボトル×2 (合計3L)
       デジカメ アルバム(未発見) コーヒーセット 】
【方針 : 牽制】

287 :ネイゲスト ◆jsstEb1xf2 :2005/05/21(土) 23:45:41 ID:???
カーキ色の巨人が、運河の上を疾走していく。
「な、な、何なんだあ、あ、あいつは!」
その巨人の体内で巨人を操る彼は、彼を襲った威圧感、その発信源から逃げていた。
彼が体の震えが止まらないまま、操縦桿を握り締め、巨人を走らせ、どのくらい経っただろうか。
ふと、彼はレーダーを見た。反応は、ない。
彼は、巨人を180度ターンさせ、巨人の動きを止め、威圧感のあった方角を見渡した。
移るのはただただ、水だけであった。
それを確認した直後、彼を襲っていた威圧感も少しずつであるが和らいでいった。
だがしかし、彼の震えはいまだに止まっていなかった。
「もしかしたら、つけられているかもしれない。つかず、離れず、期を窺っているのかもしれない。」
先ほどのキリトという人物の発した威圧感は、彼をそういう考えにいたらせた。
「もし、このまま灯台へ向かって、タカノマサヤと戦ったら、どちらかが疲弊したところを・・・」
威圧感から逃げたのにまた威圧感があってきたことから考えると、
本当につけられているのかもしれないと、彼は考えた。
「・・・何とかしないと・・・」
彼は考えた、そしてひとつの結論を出した。
「俺一人じゃ倒せなくても・・・二人なら・・・もしかしたら・・・」
彼がもしつけてきているのなら、タカノマサヤとの戦闘に割り込んでくるはずだ。
だが、もし、彼とタカノマサヤが戦闘をせずに、ましてやお互い協力するようなことがあったら?
もしかしたら、そのことを脅威に感じて、つけるのをやめるかもしれない。
もしも仕掛けてきたときも、一人で戦うよりは生存率が上がるだろう。
だかしかし、戦闘をしない可能性は限りなく低いだろう。だが・・・
「可能性があるなら・・・やるしかない!」
そう考えて、彼は巨人を動かし、灯台めがけて巨人を走らせた。

【行動:索敵(-1) T-14からR-15へ移動(-3) 】
【残り行動値:0P】
【パイロット状況:キリト恐怖症 (つけられていると思い込んでいる)】
【位置:R-15】  
【機体状況:異常なし】
【武装:右肩部20mmバルカン、背部680mmカノン砲、 背部8連多弾倉ミサイルランチャー ザンバスター(残弾数不明)】
【所持品:ディパック(中身は 水2リットル1本 空のペットボトル コッペパン2個  ノーマルスーツ ) 
      ネーム・タグ お守りの塊 全身タイツ(着用中)】
【行動方針:キルトの撃退  灯台へ向かう】


288 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/05/21(土) 23:56:48 ID:bShDZuxt
ディジェの人の返答、そしてファッツの言葉。
止められるなんて思ってなかった。 いつかはこうなるんだろうと思ってた。
殺し合いたければ他所で勝手にやって欲しかった。 他人を巻き込んで欲しくはなかった。
ただ、殺し合わなければならないと結論付けるまで、少しでも時間を稼ぎたかった。
南にいた人とも話してみたかったし、飛び飛びの記憶も気になるし。

「……どうしようもないのかなあ……?」

ファッツは諦めて戦えと言う。 軽薄だけならまだしも、はた迷惑な男だ。
確かにアルマは撃つだろう。 それ以外に道が無ければ。 撃つしかないのなら。
人殺しのやり方は研究所時代に習っている。 MSでのやり方も、座学ではあるが。
……そして彼女は『あきらめた』。 ファッツに対してその結論を出した。

「元より当たらない。 無駄だ」

不意にアルマの口調が変わった。
声も打って変わって落ち着いたものとなり、極めて理知的な印象を与える。
果たしてビームは砂地を穿ちこそすれ、エビル・Sを貫きはしなかった。

砂漠でのMS、ビーム兵器運用の障害となる主なものは3つ。
1、砂。 2、風。 3、気温。
風は砂を飛ばしてしまうし、そうでなくとも凄まじい直射日光によって大気中に熱対流が発生する。
熱対流によってビームが逸らされるのはライフル側がある程度補正してくれるにしても、
大気摩擦と熱対流で二重にビームが減衰してしまう上に対流は徐々に変化していく。
限りなく小さいことだが、目標点と命中点に誤差が出るのは砂漠の必然なのだ。
さらに今回は移動中の射撃だ。 射線が安定しなくて当然。

「ディジェの女。
 何を言っても無駄のようだから、最後にひとつだけ言っておく。
 私を貴様のような野蛮な獣と一緒くたにしないでもらおう。
 私は戦闘狂でも獣でもない……『アルマ』は決してそんな人間ではない。
 ……甚だ心外だ」

エビル・Sが回れ右で動き出した。 EWACザックはエビル・Sを背後へ回るように飛び越えていった。
もう一本のビームが砂塵を巻き上げる。 しかしそこにエビル・Sはいない。
着地する瞬間なら。 無防備とはいかなくとも、即座に対応することは難しいはずだ。

(MSでの戦闘は得意ではないのだがな。
 それでもやらないわけにはいかない)

ビームサーベルを抜く。 EWACザックが着地する。 肉薄。 そして、二閃。
エビル・SはEWACザックの振り向きざまに二度、ビームサーベルを振り抜いてすれ違った。
そのまま少し距離を取り、次の一手を伺う。

……実際にMSに乗ることすら初めてのはずのアルマが、MSを自在に操り戦っていた。

【行動:通信中(0)、回避(-1)、ビームサーベルで攻撃x2(-2)】
【位置:C-18/砂地】
【残り行動値:1p】
【機体状況:Green/通信回線:BDV、EWACザック、ディジェ】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(100)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx9、ノートPC、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:対応】

289 :管制室:2005/05/22(日) 00:01:39 ID:???
『あーあー。マイク入ってます?


 大丈夫っすね。
 んじゃ、みんなこんばんわー。
 最初に教室で説明した通りに定期放送の時間だぞ。
 大事な事もちゃーんと言うからちゃんと聞いておくようにな。

 まず今のところは脱落者ゼロ。
 みんなー、頑張ってくれよー。
 最初にルールはちゃんと説明しただろーに。
 家に帰りたくはないのかよー。
 何人か集まってるところもあるのにな。
 あー、勿体無い、勿体無い。
 まぁ。今頑張ってる奴はガンガン攻めていけよ。ガンガンと。
 今ガンガン行かなくても一旦引いてから、後ろからドスンと行くのも有効な方法だけどな。

 近況はこんぐらいか。
 んじゃ、立ち入り禁止区域の発表な。
 『A-02』 『C-07』 『E-03』 『F-18』
 『H-08』 『M-21』 『O-08』 『Z-23』
 今言った八箇所はもう暫くしたら立ち入り禁止になるからな。
 間違って入ったら首輪がドカーン!!
 そうなったらどうなるかはみんな分かってるよな?
 先生もそんなんだとつまんないからさー、くれぎゅれも注意してくれよ。
 次に今夜の天気予報な。
 晴れだ。でもちょっと雲もあるみたいだな。
 今夜は満月だからな。地球に来た事の無い奴は雲に隠れちまう前に一度見てみるといいぞ。
 すんげー綺麗だから。月を見ながら晩酌なんてのはもうサイコーだぞ。
 
 おっと、話がズレちまったか。
 んじゃ、これで連絡事項も終了。
 次の放送は予定は明日の朝。それまでに一人ぐらいサクッとヤレるぐらい頑張ってくれよ。』


【行動:定期放送(全体通信)(−2p)】 【残り行動値:∞】
【位置:Z-21】
【行動方針:殺し合い頑張れ】

290 :管制室:2005/05/22(日) 00:03:10 ID:???
「あーあー。マイク入ってます?』

「OKでーす。」

先生からの問いかけに放送機器を操作していた管制官が小声で返答をした。

「大丈夫っすね。
 
 (中略)

 次の放送は予定は明日の朝。それまでに一人ぐらいサクッとヤレるぐらい頑張ってくれよ。」

その言葉を区切りに管制官は放送を切った。

「いやー。いまいちこういうのって苦手っす。
 噛んだりしないかどうかドキドキもんでした。

先生は振り返り、後方の椅子に座っている室長へと話し掛けた。

「心配しなくても大丈夫ですよ。
 ちゃんと噛んでましたから。」

「ええっ!!マジっすか!!」

「こんなことで嘘言っても仕方ないでしょうに。
 次回は気をつけて下さいね。」

「うあぁ〜……了解っす。」

「先生。まぁ、その件はひとまず置いていて、
 今までのところで目についた物はいますか?」

噛んだ事はあっさりと投げ捨て、別件の話を室長は始めた。
ショックでうなだれていた先生もあっさりと姿勢を起こし返答をする。

「う〜ん。
 マサヤとネイゲストとファッツですかね〜。
 特にファッツ。男とやっても楽しくないって同意見だなぁとおもって。」

「いや、それ聞きたい内容と全然違います。
 そういうインパクトがあって面白い物ではなくてですね、
 違反を起こそうな物は見当たったかという事ですよ。」

「それなら、全然。無理。分りません。」

あっさりと即答する先生。
それにやはり嘆息を洩らす室長。
こんどはこちらがうなだれる番だった。

「少しは考えなさい。全く……。」

そして仕方なく手近の管制官へと指示を出した。

「とりあえず本部からの通達の監視強化。
 ひとまずは01と17と18に目をつけておいて下さい。」

【行動:会話(1P)、指示回し(1P)】 【残り行動値:∞】
【位置:Z-21】
【行動方針:完全な管理運営を行う】

291 :管制室:2005/05/22(日) 00:03:55 ID:???
生徒名簿

 番号          名前                   年齢 性別      機体      
 
 01番 アロンソ=セルバンデス                (70) 男性  グフ・フライトタイプ
 02番 エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ   (16) 女性  ゲルググJ
 03番 ハロルド=P=アンダーソン              (35) 男性  ズサ
 04番 マサヤ=タカノ                      (23) 男性  ガンダムGP02
 05番 キリト=ヴァルリック                   (28) 男性  Gキャノン
 06番 リトラ=クローム                     (25) 女性  ディジェ
 07番 ジンベイ=カザマキ                    (32) 男性  セイバーフィッシュ
 08番 ルイス=ガルシア                     (22) 男性  BD3号機
 09番 クラウディア=ゲール                  (16) 女性  ビギナギナ
 10番 レベッカ=テスタロッサ                 (18) 女性  ベルガギロス(黒の部隊専用機)
 11番 アルバート=パーシング                 (18) 男性  シャッコー
 12番 ネイゲスト=ザームズ                  (18) 男性  ザメル
 13番 エドワード=S=ボールドウィン             (28) 男性  ボリノークサマーン
 14番 ニース=エルネージュ                  (15) 女性  ゲルググ (ガトー専用機)
 15番 ファッツ=シュヴィール                 (23) 男性  EWACザック
 16番 ナインティ=アウェイキング               (27) 男性  バウ
 17番 アルマ=フローライト                  (17) 女性  エビル・S
 18番 サイモン=クレイカー                  (43) 男性  アッシマー

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