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【SS】ローゼンの蒼星石を虐めるスレ2【総合】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/26(木) 22:15:20 ID:WBFWgMar
12月11日
家で2ちゃんねるしていたら変な、生きた人形がやってきて、よくわかんないけどそいつのマスターになった。
でかい鋏を持っている。危ないので没収。
男かと思ったが女らしい。内気で口数も少ない。しゃべり方もどこか弱気でむかつく。
しかも女のくせに一人称が「僕」だ。虐めたくなる。

■出典
【原作】
ttp://p-pit.ktplan.ne.jp/rozen/
【アニメ】
ttp://www.tbs.co.jp/rozen-maiden/
【前スレ】
http://comic5.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1102752245/l50

このスレではローゼンメイデンのSSを総合的に取り扱っていきます。
ほのぼの、虐待なんでもありですが、グロは禁止です。
暴力的なレスもあるので、苦手な方は退出をお勧めします。


2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/26(木) 22:44:04 ID:cvCRfHU3
>>1

そして再度チャレンジ2ゲッツ!!

3 :レ  プ ◆w3N06KXqwE :2005/05/26(木) 22:49:39 ID:ydpWDYbD
実装石「デズゥ!デズゥゥ!」
じゅぶじゅぶじゅぶ!

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/26(木) 23:38:07 ID:St4ItqAZ
>>1
乙様

5 :かずき:2005/05/26(木) 23:40:31 ID:+qYwZy3l
さて、俺の出番かな

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/26(木) 23:42:34 ID:St4ItqAZ
カズキきたーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


7 :かずき:2005/05/27(金) 00:28:30 ID:qfloG96I
http://rozen.yi.org/rozen_upload/rozen2359.png
蒼「えっと、どうしましょうか、、、」
客「福山正治にしてくれ」
蒼「え、え?」
客「いいから福山正治にしてくれ」
蒼「え、、、あの、、、」
客「いいから。」

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 00:31:30 ID:T3y7lr+u
虐待キターーーー

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 00:46:18 ID:T3y7lr+u
ミニ話『苦労話(くろうばなし)』

 わたし、東急駅の総合案内所でお客様のご案内をしている、智子っていいます。今年で3年目になりますが、
あんまりやりがいのある仕事だとは思ってません。中央のターミナル駅ということもあって大抵は乗り換えの案内や、
各種施設の問い合わせで一日が潰れます。それはたまには外国人の方や、性別不明な方が来て、どきどきわくわくすることが
ありますけど、それはあくまでイレギュラーで大抵はつまらなく一日が過ぎていってしまうんです。
でもそんな私の仕事だって、たまにはとっても面白い出来事はあります。
そう、それはちょうど私が勤務を始めて1年半の今日みたいな曇り空の日でした。
 
 前の日、大学時代の友達とお酒を飲んじゃって、二日酔のぼっとする頭で普段の半分程度の案内をしていました、
今考えると職務怠慢ですけど、それはおちゃめってやつです、今年32才になった私です。
まもなくお昼休みになりました、お昼にはそば定食を食べましたね、関係ない話ですけど。
それで、社食から帰ってくると、なんかいるんですよ、案内所の中に動く人影が!
それで私は直感しましたね、ああ、きっと金目の物を探しているんだって。
でも、総合案内所には現金のげの字もないからすっかり安心してました。でも、これって犯罪ですから、私とっ捕まえて、
しょっぴこうと思ったんです。高校時代は空手部でしたし、カンフー映画も大好きなんですよ。
そこでその人影が案内所のカウンターから出てくるのを待ってたんです。
でてきたところを羽交い絞めにして、チョークスリーパーかけて。
そっちの方が、かっこいいでしょう、絵になると思いません?

 生唾をごくりと飲み込んでいたら、カウンターに動きがありました。
のっそり動き出す人影!と思ったら2度びっくりして腰抜かしちゃいそうになりました。

第一びっくりは、それが女の子だったこと。第二びっくりがその女の子が金髪で、
そんでもってきれいな青い目してて、ビスクドールのような真っ赤でゴシック調のお洋服を着ていたこと、
今はやりのゴスロリってかんじ?
唖然としてしまって、しょっぴくことなんてすっかり忘れちゃったんでしょうね。
私は、なんてことなしに、カウンターに戻って仕事を再開しちゃったんです。
女の子はすっかり見失ってしまいました。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 00:46:44 ID:T3y7lr+u
なんかその日はそれから頭半分で、仕事もまともにやりませんでした、「ここどこですか?」って聞かれて「あの世」って
言ったような覚えもあります。その日は5時前には交代要員さんがくるので、私の仕事は実質4時半まで。
残り三十分余らして、暇してたんです。そこで突然思い出しました、あの女の子のこと。
なんで今まで思い出さなかったんだろうとかなんであの時しょっぴかなかったのかとか、いろいろ思いましたけど、
それよりなにより気になっていたのは、あの子がいったいなにをしていたのかってこと。
まさか、テロ目的の爆弾を仕掛けたとは思いませんけど、私は案内所の中身をひっくり返すつもりで
あの女の子の痕跡を探し始めたんです。そしたらでてくるわ、でてくるわ、まさに山のよーに封筒が出てきました
。どれもどこかしらの引き出しに入っていて、引き出しを開けた時に必ず見つかるようになっているんです。
全部で250通、もうねあきれちゃいましたよ、私は。

一応全部の封筒開けましたけど、どの封筒にも紙が入っていて、こう書いてあるんです。
「まきますか、まきませんか」って。
 もう意味不明でしょ?その後に書いてあるのも精霊がどうとか、ホリエモンがどうとか、わけ分からないし、
私その封筒すてることにしたんです。それで、社員用通路のゴミ捨て場に捨てて一安心、制服から私服に着替えていっぷく。
いよいよ帰ろうかと、社員通路を見ると、いるんです、あの女の子が。あのときほどどきどきしたことはありませんでしたね、
そこで、通路の曲がり角からこっそりと女の子の挙動を探ることにしたんです。

 女の子は、私が捨てたごみ袋の留め口をはずすと、封が開けられた手紙を一通一通チェックしてるんですよ。
それで、最初は無表情だったんですけど、枚数を重ねるごとにだんだんとなみだ目になってきて、
最後の一枚をチェックしてるころにはもう、哀れなくらいになってました。
“あんなに応募したのに、誰も、ミーディアムになってくれなかった……”
って号泣しながら言ってるんですよ。ああ、少しかわいそうなことをしたなと思いましたけど、
仕方ないじゃないですか。案内所にあんないたずらを仕掛けるほうが悪いんです。
へへん、大人の恐ろしさを思い知ったか。





 でもこの話には後日談があるんです。
その後、私の実家にもこの手紙が届いたんですよ。
あのときはどきどきしましたね、あの女の子の泣き顔を思い出しながら思いました。

もしこの手紙に返事書いたらどうなんだろうって。




ええ、当たり前ですがゴミ箱に捨てましたよ。



(完)

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 00:49:34 ID:DZmUp7j+
ワロタ

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 00:59:46 ID:RpYHAJlx
ワロス

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 01:47:20 ID:UecDgObk
>>9
東急のターミナルってことは渋谷?

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/27(金) 03:16:41 ID:tjUcExHn
現実世界だったらわりとこういうことありそうだよなぁw



15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/28(土) 15:38:39 ID:hjB+vJVO
女の子かわいそ〜w

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/28(土) 15:42:01 ID:6jQ8qmnE
小品ながらなにげに良作

17 :匿名:2005/05/28(土) 17:39:08 ID:ZeVo3Diy

まるで誰かの心情を映し出すように、空には覆うように黒い雲が広がっている。
暗い部屋の中、左手にはめられた指輪だけが鈍く光っていた。


静まり返ったジュンの部屋にノックの音が響いた。
「……ねぇ、ジュンくん」
 今朝と同じで、相変わらず扉の向こうから返事はない。
のりは構わず一枚隔てた扉の向こうのジュンに語り掛けた。
「少しはご飯食べなきゃ……体に悪いよ? 今晩のお夕飯、ジュンくんが元気になるように頑張って作ったの。 だから……」
「……いらない」
「で、でも……」
 突然扉が勢い良く叩きつけられて揺れる。
「いらないって言ってんだろ!!」
「! ……ジュンくん」
 まだ微かに揺れる扉を悲しそうに見た後、のりは静かに顔を伏せた。



18 :匿名:2005/05/28(土) 17:40:13 ID:ZeVo3Diy


扉にぶつけたボーリング玉が完全に止まるのを見届けることなく、ジュンは体を毛布で包み直した。隙間から僅かに晒した目は赤く腫れ、目線は外をゆっくりと流れる雲に向けられている。
だが、ジュンの瞳には今にも振り出しそうな雨雲など映ってはいない。
(……雛苺)
 人形達の中でも一番幼くて、わがままで泣き虫。
自分を抱くように腕を組み、ジュンの爪が自身の両肩に食いこむ。
(……翠星石)
 性悪人形。外見とは裏腹の毒舌、おまけに人間嫌い。
ジュンの脳裏を巡るように人形達の姿がよぎっていく。
ほんの一瞬、思考の端に鮮やかな赤いドレスの裾が揺れる。
黒い瞳が大きく見開かれた。
「……しん…く」
 震える指先にさらに力がこめられて、両肩にうっすらと血が滲み出る。
全身から血の気は引いていき、意識が反転しそうな感覚に嘔吐感を覚える。
「うぅ……」
気持ち悪い。
「ふぐぅ……うぅ」
気持ち悪い。
「うっ…うっ…!」
ジュンはクラクラする頭を両手でおさえて声を押し殺して泣き続ける。
流れ続ける涙を拭くこともせず、やがて暗い部屋全体に響く嗚咽へと変わっていく。
「うっ、う、うう…」
 ジュンの耳には自分の泣き声しか聞こえなかった。
それゆえ、ジュンの耳には届かなかったのだろう。
スライドされて開かれた窓の音を。
「…えっと、そこの人間!」
「!?」
 顔をあげたジュンの眼前に立っている小さな影。
目を顰めてよく見ると辛うじてだが、それが少女だということは認識できた。
「やっとこさこっちを向いたのかしら…… それにしても暗い部屋ね…」
 少女が「ピチカート」と呟き、何処からともなく小さな光が現われたかと思うと、電気も点けていないのに突然部屋が明るくなった。

19 :匿名:2005/05/28(土) 17:41:12 ID:ZeVo3Diy
あまりの眩しさに目を瞑ったジュンだったが、侵入者を確認するため慌てて眩む目を無理矢理開いた。
まず目に飛び込んできたのは大きく派手な髪どめ。そして黄色を基調とした妙な服。なによりも奇怪なのは彼女のサイズであった。
人間の少女にしては余りにも小さすぎる体格。
それに見覚えのある先程の光る物体。
「にん…ぎょう…?」
「ふふふ……ご明察通りかしら!」
 腰に手を当てて、人形は偉そうに答える。
「私は薔薇乙女の第六ドールにして、薔薇乙女一の頭脳派、金糸雀なのかしら!」
「……」
 流れる沈黙。
ジュンは呆然とした表情で金糸雀と名乗る人形を凝視し、金糸雀は反応が返って来ないことに困惑してか、いつもより多く瞬きを繰り返している。
その沈黙を先に破ったのは、ジュンであった。
「何しに来たんだ。 真紅達なら……ここにはいないぞ」
 手の甲で目を吹き払いながら、ぶっきらぼうに言う。
相手は薔薇乙女のドールだという。ならばここにやって来るとしたら理由は一つしか見当たらない。
「姉妹ケンカしに来たんだろうけど、残念だったな」
 さぁ分かったなら帰れ、そう続けようとしたジュンに金糸雀は首を横に振った。
「そんなことはとっくの昔に知っているのかしら」
「え?」
 思わぬ返答にジュンは声を漏らした。
「ピチカートが教えてくれたのよ」
 ピチカートと呼ばれた光る物体は頷くように上下に揺れた。
「ピチカート…? この人魂みたいな奴のことか?」
「あらら? あなたミーディアムなのに人工精霊を知らないのかしら?」
「いや、知ってるけど…知らないっていうか…よく分からないっていうか……というかなんで僕がコイツにこんなことを……」
 ブツブツと呟くジュンの周りを、ピチカートが不思議げにグルグルと飛び回る。その動きが無意識に螺旋飛行になっているのは主人の躾の賜物だろう。
そんなピチカートとジュンを交互に目をやりながら、金糸雀は軽くせき払いをした。
「……っと、こんな雑談をしている暇はないんじゃないかしら?」
「あ……そ、そうだよ! 知ってんならなんでまたここに…」
 そこまで言って気づいたのか、ジュンはピタリと固まり、次に青ざめた顔を金糸雀に向ける。
目の前に差し出された小さな右手。
愛嬌のある翠の瞳が、ジュンを正面からしっかりと見据えていた。
「私がここに来た理由は一つ……」
 この行為が何か、ジュンは知っている。
しかしそれは考えられないことだった。
ジュンは目を瞬かせて、金糸雀の言葉を待った。


「――私と契約するのかしら、人間」





20 :匿名:2005/05/28(土) 17:42:50 ID:ZeVo3Diy
とりあえず続きます……
ここが賑やかになることは祈りつつ〜

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/28(土) 17:45:53 ID:R+i1FpKT
リアルタイムキタ━(゚∀゚)━ !!!!!
他の皆はどうなったのか気になりながらも
続き期待してます!

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/28(土) 23:55:15 ID:VNkyEoAw
>>11-14
ありがたい御言葉、ありがたや。
また、書きたいと思いまつ。

23 :22:2005/05/28(土) 23:56:23 ID:VNkyEoAw
14じゃなくて16だった。
申し訳ない。

orz

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 02:01:34 ID:y75p4SrV
>>18 :匿名 :2005/05/28(土) 17:40:13 ID:ZeVo3Diy

>扉にぶつけた『ボーリング玉』が完全に止まるのを見届けることなく
吹いたw

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:21:57 ID:U/iDLDK4
ミニ話『水銀灯さん』

 鼻をつくいやな匂いと、体の自由を奪う、多くの粗大ごみの重みを
全身で感じながら、水銀灯さんは目を覚ましました。
何故こんな所にいるのか、まだ理解できていないようです。
体を包む青白い炎という情景が、断片的に思い浮かんできますが、
それ以上のことは何一つ頭の中に浮かんではきません。
今はただ、一瞬前に起こったことさえ、心にとどめておくことはできず、
ただ一秒一秒という時間を断片的に過ごしてしているのです。

“私にはやることがあったはず、とっても大事なこと”
 
とにかく動かなければと、比較的重圧の少ない右腕に力をこめます。
しかし腕はぴくりとも動きません。それどころか、まぶたさえも
動かないのです。まばたきをしようとどんなにちからをこめても、瞳は
閉じません。まるで壊れた眠り人形のようです。
閉じられない瞳には、この世のありとあらゆる汚い汚物が
飛び込んでくるような、そんな恐怖感が水銀灯さんを包んでいきました。
何日そうしていたでしょうか。動かない手を動かそうとし、
閉じない瞳を閉じようとして、現状から逃れたい気持ち一心で
水銀灯さんは毎日を過ごしていました。
飽きることなく繰り返される永遠のサイクル、それが水銀灯さんの
すべてとなりそうな頃に、とうとう終わりが来たのです。
だけど、それは決して喜ばしい終わりではありません。

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:24:07 ID:U/iDLDK4
ふいに体にかかる重圧がふっと軽くなります。上にのっていた粗大ごみが
動かされ、そして、何かがふっと水銀灯さん掴み、持ち上げました。
「うげえ、なんて気持ち悪い人形だ」
それは一人の粗野な男の腕でした。男は水銀灯さんを、
他の粗大ごみを扱うのと同様、乱暴に扱います。
水銀灯さんは、反抗もできずに、ただその男の顔をじっと見つめます。
「こいつぁ、破断機行きだな、使い道なんてねぇよ」
破断機、それがどんなものか、今の水銀灯さんでも十分分かっていました。
ジャンクにも劣る、「物」の慣れの果て、それが行き着く最後の終着点、
決してハッピーエンドでない終着点。

“ああ、いよいよ終わりのようね”

「終わり」という言葉は、水銀灯さんの中で何度も何度も、
ぐるぐると回り続けますいよいよ本当に最後なのです。
「ああ、まってまって、そのお人形さん、あたいのよう」
男の腕が止まります。水銀灯さんの頭が「破断機」と呼ばれるものに
吸い込まれていくわずか前のことです。
「この人形、お嬢ちゃんのなのかい」
「うん」
「こいつは、ごみだぜ、お嬢ちゃん。見てみろよ、表面は焼け焦げてるし、
 腰から下だってないだろう?」
そこまで言われて、水銀灯さんは初めて気がつきました。今や、自分の体は
足り無いものだらけで、足りているものを探すほうが難しいほどに、何もかもが
失われてしまっていたのです。
「諦めて、あたらしい人形を買ってもらえばいいじゃないか」
「ほっといてよ、ふんだ」
女の子は半ば強引に男から水銀灯さんをふんだくりました。
腰から下が無いとは言え、水銀灯さんの大きさは大きく、
女の子の半分ほどもあります。持っているのも大変そうです。


27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:27:03 ID:mbDE3Wk/
どうなるどうなる?

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:27:34 ID:U/iDLDK4
「はじめまして、あたい、まり。そうそう、あなたの名前は?」
ここは、おそらく女の子の家でしょう。女の子は水銀灯さんを
子供用の小さい椅子にちょこんと座らせました。

“私の名前は……そう、名前は、……水銀灯”
水銀灯さんはだんだんと情報を引き出すのが難しくなってきた
記憶の引き出しを必死で探り、自分の名前を女の子に伝えようとしました。
でも、瞳が閉じないのと同じ、喉を震わせ、声を出そうとしても、
うめき声だって出てきてはくれないのです。
「ふーん、あなた、ジェニーさんっていうのね。
 よろしくジェニーさん」
本当の名前を呼んでもらえなくても、もう仕方が無いことです。
とうとう水銀灯さんは、本当の名前をも失ってしまったのです。
「さあさ、ジェニーさん。まずはおぐしをきれいにしましょうね」
女の子は、ぼろぼろになったヘアブラシを水銀灯さんの髪の毛に当てます。
髪を梳かしてる間、水銀灯さんはその閉じない瞳で、あたりを見渡します。
この部屋は、お世辞にも綺麗と呼べる部屋でありません。
おそらく生ごみが入っているであろう、黒いポリ袋が何個も積み上げられ、
悪臭を放っています。これを片付けるべきである母親は、
その部屋とは対照的に綺麗に着飾り、お勝手でタバコを吸っているのが見えます。
「さあ、できましたよ、ジェニーさん」
よくよく見てみると、女の子の顔も姿も、ひどいものでした。顔は泥や埃で薄汚れ、
服は、まるでぼろ布。ひざや腕などには無数の傷や痣のようなものも見えました。
「ジェニーさんは、あたいのはじめてのおともだちよ」
女の子は、水銀灯さんにほお擦りします。水銀灯さんもそんな女の子の頬が心地良く
ただじっとしていました。


29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:29:55 ID:U/iDLDK4
 それから毎日水銀灯さんと女の子は遊びました。女の子はどこに行くでも
水銀灯さんを背中に縛って持ち歩きます。公園に遊びに出かけたり、
またある日は、どろ団子と葉っぱを使って、おままごとをしたりしました。
「ばっちーにんぎょう!ばっちいーにんぎょう!」
あるときは、男の子にそう囃し立てられたこともあります。
「ふんだ、あんたにはジャニーさんの本当が分かってないのよ」
とても心強い言葉でした、記憶も体も、ローゼンメイデンのドールで
あったことも、その殆どが失われかけている自分に残された唯一の
アイデンティティー。この言葉には、こんな姿になってしまったことも、
だんだんとちっぽけなことのように思わせるような力があるのです。
この女の子の持ち物となって、たとえ物言わぬ人形となっても、
何故かとても幸せでした。
もう、記憶の引き出しから「アリスになるということ」という言葉は
消えてしまいました。だけど、それでも十分なような気持ちで水銀灯さんは
いっぱいでした。
今、この女の子とすごしている時間が、水銀灯さんのすべてのようなのです。
            
  
 でも、水銀灯さんにとって幸せな時間は、そう長くつづきませんでした。
女の子がこの家にいられなくなってしまったようなのです。
理由は分かりません。ただ、その閉じない瞳は多くのことを見続けて
きました。女の子を殴る母親の姿、食事も与えられず水銀灯さんを抱き抱えて、
ぶるぶると泣きながら震える女の子の姿。
そして、手錠をかけられ、数人の男に連れて行かれる女の子の母親の姿。
「あたいね、さよならを言いにきたの」
リュックサックを背負って女の子は水銀灯さんの前に立っていました。
右胸にはタグ付の名札が輝いています。
女の子は元気そうに振舞っていますが、その声は涙に震えています。
「あなたみたいな素敵なお人形がお友達になってくれて、
 とてもうれしかったわ。だけどこれからいくところは、
 お人形はもっていっちゃいけないの……とっても残念だけど」
女の子は水銀灯さんを抱きしめます。もし水銀灯さんの体が動けば、
水銀灯さんも女の子を抱きしめ返してあげたかったことでしょう。
でも、体も、声を出すべき唇も、涙を流すべき瞳もぴくりとも動きません。
物言わぬ、ただの人形としていることがこんなにもつらいことだなんて。
もし夢がかなうのだったら、もう一度体を動かして、声を発して、
女の子に本当の気持ちを伝えたい。

だけど、その夢はかなうことはありませんでした。
水銀灯さんはもう、何の力もないただのお人形なんのです。

だから、水銀灯さんは心の中で静かに、気持ちを伝えることにしました。
心のどこから沸いてきた言葉かは分かりません、過去にどこかで聞いた言葉かもしれません。
でも、とても伝えたい言葉なのです。

“わたしは……幸せな、あなたの大切なお人形……
 今も、そしてこれからも、ずっと……”

その言葉が女の子に伝わったは分かりません。
でも扉が閉まる直前、女の子の顔が満面の笑みに包まれたように思いました。

 水銀灯さんは、心の一番手前の引き出しにこっそりとその笑顔をしまうことにしました。
これからも絶対忘れないように。





30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:31:30 ID:U/iDLDK4
長くてすんまそん。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 20:38:59 ID:mbDE3Wk/
ちょっとほろりとしてしまいました。

一度に書き込むには丁度良い長さだと思いますよ!
GJ!

32 :レ  プ ◆w3N06KXqwE :2005/05/29(日) 21:14:56 ID:LXcTre99 ?##
いい感じの長さだしGJ

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 21:19:11 ID:FHB4vqcR

           _         /\
         ,'´r==ミ、    /\  |
        卯,iリノ)))〉  /    |: |
   ,_ _ _   .|l〉l ゚ー゚ノl ./ _ _ _   |: / >>25
 /   `."- /⌒ ∀ ミミ/    ヽ |/   おまいにも銀様の御加護がありますように…
'"'⌒`~"'" ''/    / |::| '''"ー"``
       |√7ミ | |::|
        |/|::| ヽ_V
      /| |::|   |
    /  /ヽ_V   N
   /   Vλヘ、| i
        V\W

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 21:25:09 ID:jEYulCvq
これ初晒しじゃないよね?
どっかで読んだような気がする・・・思い出せない

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 21:36:03 ID:U/iDLDK4
>>34
ロゼうpで晒したけど、反応ないので消しますた……
手直ししてはりますた、だますような真似して申し訳ない。

36 :俺もSS特攻!:2005/05/29(日) 21:40:45 ID:3ZtvVrQ+
パソコンでCDをかけているジュン。
サビのフレーズが印象的な60年代のフレンチポップだ。
「トゥートゥー・・・ フランス語か。妙に日本語に聞こえてくるんだよな」
「ジューン」頭によじ登ってくる雛苺。「なに聞いてるの」
ひざを持ってかたぐるましてやる。
「なあ、おまえならなんて歌ってるかわからんか。これ」
「えー。うむん」ジュンの頭を抱きしめて記憶から仏語のエンコードをひっぱりだそうとする。
レコードの音源から収録したのか、高音が高めで耳をすませばプチプチとレコードノイズ鳴っていた。
やがて雛苺は鼻歌を歌いだし、たのしそうに身体をゆすった。
一曲終え、「わかったの。ジュンもう一回流してなの」と雛苺。
「さすが」再生を選択する。
イントロのフレーズをノリノリで歌う雛苺。無邪気な歌声。とてもかわいらしい。
自分がかたぐるましている人形は、人形としてしばしば存在せず少女のように映った。


「うわっ。餃子(ぎょうざ)デカっ!  日本ぐらいあるわ
 じゃあね尊師さん そうだポア! その子
 こっちでええんかな 
 あ、兄(にい)や! じゃ彼は?
 知らん 彼やだわ
 2トンのニラ シチュー ズラ
 「ハリーポッター」 15時ね かかった?
 キャシーたん

 トゥートゥートゥマシェリー マーシェーリ・・・」


意表を突かれ、唖然となるジュン。
「・・・誰だよキャシーたんて」
うなだれている彼の上で、よどみなく2番も歌える雛苺であった。

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 21:42:40 ID:3ZtvVrQ+
短い・・・ごめ

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/29(日) 23:59:50 ID:Vjx8DDJu
ワロタ

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 00:09:56 ID:V0QFWZuJ
     .!                   '|
      |_, -‐'‐. ̄ ̄ ̄‐‐ー---、     /                 /
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    | ヽ`l ::              /ノ )         ,ノ'| 、 .ゝ/.ゞ  /
   .| ヾミ,l _;;-==ェ;、   ,,,,,,,,,,,,,,,_ ヒ-彡|        _r'´  | `ー、 ___/   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   〉"l,_l "-ー:ェェヮ;::)  f';;_-ェェ-ニ ゙レr-{       r'´‐ \ 亅  |     . | 久々に蒼星石。
    | ヽ"::::''   ̄´.::;i,  i `'' ̄    r';' } !    . /   ノ゙゙〈\  .|      | こういうチンコ沢山斬ってた
.    ゙N l ::.  ....:;イ;:'  l 、     ,l,フ ノ .  ,r'´二`ヽ_/ / `'y/     < のが昔のボクなんだよね。
.    |_i"ヽ;:...:::/ ゙'''=-='''´`ヽ.  /i l" ‐!--! .i'´ `! |', z〈、  /       | 今のボクは完全に忘れられてるから困る。
     .| ::゙l  ::´~===' '===''` ,il" .|'"_   _-/r/''─`Y´         \________
   '二'' ̄し--‐丁_リミ7‐, -‐'ニ‐' ´ ̄    ゝ、 .!i'´''.!.!  , ! _!
 /´ .し'_jヽ`|r'`>'´  `‐‐-/, イ-!ゝi‐l、  .//  .,ノ-ニゝ '!- 、'′
     !__ ノ_ノ´   ‐=t_ ./ rへ_.!ッ .!.7ヽ 〃  // _  ヽゝ
  ,_-‐‐' ´.!.く    -、  〕\/ ノ `y !フ // . //,‐'´  Ti  l |
./     .| r'´  -、_  スハ ヽ''  `').! |‐' /ノ/_    !|  .!‐7
       | ./'-┬ 、, フ r |''| 、ヽ  , 〈‐' , |/./、  `丶、.!| ,‐' /

40 :カオス・メイデン:2005/05/30(月) 00:24:28 ID:pCO9LmoB
僕の名前は桜田ジュン。
とってもピュアな心をもつ中学二年生だ。
純粋がゆえに、うっかり桑田さんのスリーサイズをチェックしてしまい、結果引き篭もることになったほろ苦い過去を持つセンチメンタルボーイだ。ってか梅岡、いつかテメェ家に火つけてやるから覚えとけよ。
そんなこんなで、引き篭もり続けてはや数ヶ月。
最近姉の自分を見る目が艶かしくなっているのを感じています。
そんな視線を背中にエロサイトを巡回するのが日課になっていた頃、突然僕のもとに一通の手紙が送られてきた。
「まきますか・まきますか」
 と二択にした意図がまったく読めない拒否権なしの手紙。
しかし、こういう系統がたまらなく大好きな僕だ。
迷わず「まきません」という選択肢を書き足し、それに丸をつけた。
そして「引き出しの二段目に入れてください」という手紙の指示通り、僕はトイレにその手紙を流した。

次の日。
いつもニヤニヤとした表情で僕の大人の玩具を送り届けてくれる宅配のオッサンがいつもより遅いことに不審に思った僕は、前かがみになりながらも玄関の扉を開けて確かめに行った。
「なんだコレ?」
 僕の目に飛びこんできたのは、いやらしい笑いを浮かべる中年配達人ではなく、刺激臭を放つ大きな鞄だった。
「こんなもん通販したっけな…?」
 見覚えのない商品だったが、子供のままの好奇心が疼いたので、とりあえず鼻をつまみながら家の中に持ちこんで中身を確かめることにした。
部屋に戻った僕は、何故か僕の下着を漁っていた姉の立会いのもと、鞄に手をかけた。
高鳴る胸を抑えつつ、ゆっくりと鞄を開けていく。
完全に開ききったとき、僕は唖然として目を見開いた。
「人形……?」
 金色の長髪と赤いドレスに身を包んでいる精巧な人形。
「なんだ、ダッチワイフか……」
 興味が削がれた僕は即座に鞄を閉めて窓から投げ捨てた。
姉が「私という穴がありながら……」と意味不明なことを嘆いていたが無視した。


41 :カオス・メイデン:2005/05/30(月) 00:25:39 ID:pCO9LmoB


一時間後、窓をぶち破って何かが飛来した。
突然のことだったので幾つか破片が突き刺さったが痛くない、大丈夫だ。
ごめん、嘘だ。
僕は血と涙で霞む視界に、黒い物体を捉えた。
「さっきの…鞄…」
 野郎。これもあれも全部梅岡のせいだ。
僕は怒りを露にしながら、二度と戻ってこないよう中身を燃えるゴミにぶち込むために鞄を開いた。
「あれ? これって……ゼンマイ…?」
 大量出血のせいか、ブルブルと震える手でそれを取って見る。
鞄の中の人形に目線を移すと、背中に丁度良く入りそうな大きさの穴があった。
「ちょっとくらいならいいよな…」
 どうせすぐ捨てるんだ。
僕は人形を持ち上げてゼンマイを背中の穴に差し込……
「やっぱりやめとこ」
 僕はゼンマイを窓から投げ捨てた。
「またかっ!!」
 バチーンという音と脳を横に揺らす衝撃。
危うく僕の意識はnのフィールドに旅立つところであった。変なウサギが手招きをしていたのは気のせいだろうか。
「全く……おまえは何度窓から投げ捨てれば気が済むのかしら」
 0、5秒の幽体離脱を終えた僕の前に、非現実がブツブツと文句を溢しながら立っていた。
「うわぁ、ダッチワイフが動いて喋ってる」 
「…おまえ、名は?」
 ダッチワイフは首を傾げながらも、僕を指差し言った。
「ぼ、僕は……えっと…」
 あれ…?思い出せないぞ…さっきの衝撃のせいか……う〜ん……覚えていることは……ウサギ…トリビィアル…
「そ、そうだ! 思い出したぞ!僕の名前はラプラスの魔だ!」
「そう、美しくない名…ってえぇぇぇ!?」
 なんで驚いてるんだ?失礼なダッチワイフだ。
「ま、まぁいいわ……私の名前は真紅。 薔薇乙女の第五ドール」
 真紅と名乗るダッチワイフが勝手に自己紹介を始めた。
はっきりいって僕はぜんぜん聞いてない。
「そして…ラ、ラプラスの魔。 おまえはこれより真紅の真紅の下僕となる」
「断る」
 僕は真紅ダッチワイフをつかみあげると、窓から投げ捨てた。

今日も空は青くて綺麗だ。


(続くかも)

42 :34:2005/05/30(月) 00:41:56 ID:Ets5zPVR
>>35
申し訳ないなんて、そんな・・・w
イイと思うよ、読み直してまた感動した!

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 04:06:26 ID:8xNmtWCe
カオス・メイデン ワロスwwwwww
笑いが止まらんwwwwwwww

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 04:20:19 ID:FF6XD3H2
カオスおもろいw

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 05:05:39 ID:lM62FkGX
なんでこんな胆力ある奴が引き篭もってんだよwww

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 15:27:20 ID:4kRnmDOv
勢いがあって小気味よい

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 20:07:21 ID:BIixKhyB
「初めて会ったとき、あなた、納豆と苺大福をまぜて食べてたの。
 癇(かん)に障(さわ)る食事の仕方だと思って」

「願わくば、こんな人間が私の家来にならないようにって祈ってたのだわ」

「・・・うまいかまずいかも感じていなかったんでしょうね」


「何を考えていたの。ずっとそれを知りたかった・・・」

「・・・・・・おぼえてない」

「そう言うと思ったわ」

「行きましょう。くんくん探偵がはじまってしまうわ」


つづく

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/30(月) 23:59:38 ID:zRUwPU9h
なんか今月のバーズを見たら、水銀燈のSSを無性に書きたくなった。
水銀燈と、最初の所有者の話。
漠然としたイメージだけで、プロットも何も起こしてないけれど……。

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/31(火) 00:20:43 ID:td1vzB3O
前にどこかのスレで書いたお話。


ミニ話「歌ジャム」

ジャム君は一人で鼻歌をうたっていました。
「フーン、フーン、ヘイホッホー、モヘラー、モヘラー」
そのどことなくアンニュイな歌声は、割れた窓から吹き込んでくる春風と混ざり、
なんとも言えない微妙な空気をかもし出しています、マジに微妙です。
「フーン、フーン……ギョペ!!」
突然、髪の毛を何かが引っ張ります。…しんく様です!
しんく様がとてつもなく怖いぎょうそうで、のろい人形のくせに口をM(エム)の字に
曲げ、JUMくんを睨んでいます。
生命の危機です。人間、本当に怖いものに出くわすと、鼻水がでてくるといいますが、
JUMくんのはなからもみずがたれてきました。
それどころか顔の穴という穴から液体が流れ出ています。
「アワワワワ、シンクサマ、オユルシクダサイマセ」
普段はお強いJUMくんも、あまりの恐怖に半角カタカナです。
でも、しんく様の機嫌は一向によくなりません、おそらくそれほど酷い鼻歌だったのでしょう。
JUMくんは死と生の分岐点で苦しんでいました、何か助かる方法はないか。
考えた末に、しんくさまの宝物であるくんくん探偵パペットを操りはじめたのです。
「オーレハクンクーン!テンカムテキノ カキクケコー!」
リズムはどこかで聞いたものですが、即興で作った歌は全世界を震撼させました。
ある国では戦争を終結させ、ニューヨークでは株価が急上昇、
国内総生産も一気に倍増です。それほどとてつもなく素晴らしい歌だったのです。
しんく様も姉妹であるすいぎんとうさんが死んだ時より、大泣きしています。
よっぽど感激したんですね。
「すばらしいわ、JUM。もういっきょくうたってちょうだい」
でも、即興なんてそうなんどもできるわけではありません。
でも、JUMくんはがんばりました。
「ヘイホッホー、モヘラー、モヘラー、……カハァッ!」
しんくさまがからだぜんたいをつかってJUMくんになぐりかかりました。
それは、とても綺麗なボディーブローでした。

(めでたし、めでたし)

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/31(火) 00:38:22 ID:2wPgySj6
ウケルじゃないかw

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/31(火) 01:17:59 ID:AWNOA1r4
カオステラワロルw

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/31(火) 23:49:52 ID:Cjrq0qei
warata

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/01(水) 00:40:29 ID:HNV8TxAc
ミニ話「あー、奴だよ、奴、奴だってば」


 ジュン君は、近所の床屋さんに来ていた。美容院なんてこの年ではおしゃれすぎて無理だ。
おしゃれ床屋さんでもまだ無理。あまりのおしゃれに目が眩んで、
結局やってきたのは幼稚園からお世話になってる、馴染みの床屋さんだった。
「うおおう、ジュン坊久しぶりじゃねえか、元気だったか、
 めしきちんとくってっか、歯磨けよ、便所いったか」
正直うざいのマックスだ、でもなんの気兼ねも無く髪を切ってくれるところは結局ここしかない。
多少のだるさを引きずってジュン君は、カット用の椅子にどすんと腰を置いた。
「髪はそろえる程度でお願いします」
親父さんにそう注文をつけた、さもなければどんな髪型にされるか分かったものではない。
そろえてもらうぐらいでちょうどいいのだ。
だがおかしい、親父さんからの返答がまったく無い。
いつもなら、あいようだとか、分かったようだとか、
そんな感じの台詞が帰ってくるのに、なにも帰ってこない。
いやな予感が全身を駆け巡る、はさみの音が聞こえる、
ちゃきちゃきと何か切っている音だ。ジュン君は、思わず後ろを振り向いた。

 『奴』だ!『奴』がいる!名前は思い出せないが、
まあるい頭にオッドアイ、変な帽子といったら奴しかいない!
身丈の倍ほどある黄金のはさみを閉じたり開いたり、おまけにそのはさみには
うっすらと血糊が。
「お、おやじさんになにをした!」
青い服には返り血らしきものも見て取れる。奴は、指があるんだかないんだか分からない手で、
奥の部屋を示す、そこには、生死不明の親父さんの足がうごめいていた。
なんて気の毒な親父さんだろう、だが次にああならない為にも、ジュン君は奴には逆らわない方向で脳内会議を終了した。
奴の目的は大体分かっている。奴が持っているのは「はさみ」、ここは「床屋」。
やることはひとつしかない。
「か、かみはぁそろえる程度で…」
声が裏返る。奴は笑う、でもどっちかというと気味のいい笑いかたではない。
ニヤリという擬音が見えた、いや絶対見えた。


54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/01(水) 00:43:58 ID:HNV8TxAc
 ガチャコン、ガチャコン。髪の毛が次第に切られ始める。
やっぱり、希望はこれっぽちも通じていなかった。あんな大きなはさみだ、
そろえる程度に、といったって無駄だった。
しかし、それでもいい。あの大バサミで首を切り取られるよりはよっぽどまし。これで一安心だ。
そう思った次の瞬間、首が飛んだ。頭が転がって無残にも床を汚す。

あああああ……、吹っ飛んだの隣の席のマネキンでよかったなぁ、もう少しでちびりそうでしたよ。
 

 髪は切り終わった。きれいとか、そういう次元のレベルではない。
目をつぶって、自分自身で足で切ったほうがまだましなぐらいのひどい切り方だ。
でもいい、逆らって親父さんみたいになるなら、奴の欲求を満足させて早くこの場から逃げたいという
気持ちのほうがずっと大きい。終わったら、即逃げだ。だが、奴はジュン君を逃がさなかった、赤と緑の瞳ががきらりと光る。
サービスのつもりだろうか、シャンプー別料金のお店なのに、
ご丁寧にシャンプー台の用意をし始めている。奴はまんべんの笑顔だ。

得体の知れない液体をかけられる。なんか醤油のにおいがするような気もするし、
ついでにミートソースとかの匂いもする。

あと、なんかべとべとして、犬の口のにおいにそっくりだなものもかけられた。
犬の口……、そこでジジュン君は突然気づいた。
「奴、俺のこと喰う気だ」
もうこうなったら、逃げるしかない。シャンプー用の羽織物を引っぺがして、
ジュン君は、一目散に出口に向かった。多分このときのジュン君の瞬発力といったら、
アスリート選手並だったかもしれない。
 
 だが、先回りされた。奴はオッドアイを血走らせて、ジュン君を狙っている。
ジュン君は覚悟を決めた、自分はここで死ぬんだ、親父さんのように全身を滅多切りにされて。
ああ、思えば短くつまらない人生だった……

奴はジュン君に領収書を手渡した。
“調髪代金三万九百円也”
ジュン君は喜んでお金を手渡した。助かった。助かった。助かった。
ただそれだけをつぶやきながら、ジュン君は床屋を後にしたのだった。


               *

「おおう、よくやってくれたなお前のおかげで商売繁盛だよ」
奥からは特になんとも無い親父さんが出てきた、奴らはグルだったのだ。

奴は独特の鳴き声を出しながら、頭をぽりぽりと書いて、喜んでいる様子だった。
しかし親父さんは気づいていない。




   実は、奴は、客の三分の一をこのはさみの餌食としていることを……

55 :53:2005/06/01(水) 00:45:15 ID:HNV8TxAc
これで、とりあえず手持ちの弾の在庫は打ち切りますた…
また作って打てるようにがんばります。

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/01(水) 02:15:27 ID:rYzWmZvK
キタ━━(゚∀゚)━━!!

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/01(水) 09:32:31 ID:mG+RdQZn
もうジャム君が引きこもりでもなんでもない件

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/01(水) 10:29:09 ID:bJuyiiD4
なぜこれで商売繁盛と言えるのかさっぱり分からない。
馴染みの床屋と呼ばれるような店は常連を逃したらおしまいだろう。

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